JPS6116888Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、管の変形防止治具に関するものであ
る。

従来の管の変形防止治具は、第１図に示す如
く、支持部材１に複数の支杆２を放射状に連結
し、この各支杆２の先端に設けられたガセツトプ
レート３を管４の内周面に溶接固定しているた
め、治具の取り付けが面倒であるばかりでなく、
溶接上からガセツトプレート３の材質を管４の材
質と同材質にしなければならない場合がある。ま
た、ガセツトプレート３の取り外しは通常ガス切
断にて行うので、治具の取り外しが面倒であるば
かりでなく、管４を傷めることもあり、取り外し
た後は溶接部を平滑に仕上げなければならない。
その上、このものは、径の異なる管については転
用できない欠点がある。

本考案の目的は、取り付け、取り外しが容易
で、かつ取り外し時に管を傷つけることなく、ま
た持ち運びが便利な上、異なる管径に適用できる
管の変形防止治具を提供することにある。

そのため、本考案では、支持部材に複数の連結
具を放射状に取り付け、これらの連結具に複数の
連結杆の一端を着脱自在にかつ回動自在に連結
し、この各連結杆の他端に長さ調整可能な支杆を
着脱自在に連結した構成により、上記目的を達成
しようとするものである。つまり、支杆を長さ調
整可能にすることにより、取り付け、取り外しを
容易にし、かつ取り外し時の管の損傷を防止し、
また連結杆の一端を回動させ、連結杆を支持部材
の中心軸線と平行に折畳むことにより、持ち運び
の便宜を図り、更に異なる長さの連結杆に交換す
ることにより、異なる管径にも適用できるように
したものである。

以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明
する。

第２図は本実施例の変形防止治具の全体を、第
３図は要部の拡大をそれぞれ示している。これら
の図において、円筒形状の支持部材１１には、そ
の内周面に中心を通る落下防止吊材１２の両端が
一体的に連結されているとともに、外周面の所定
角度位置に複数の連結具１３を介して前記支持部
材１１の中心に対して放射状に配置される複数の
連結杆１４の一端が着脱自在にかつ支持部材１１
の中心軸線と平行に折畳まれるように回動自在に
連結されている。前記落下防止吊材１２は、本治
具を不安定な部位にセツトした場合に、本治具の
落下を防止するために利用される。また、前記連
結具１３は、第４図にも示す如く、前記支持部材
１１の外周面に正方形状の１つの面を開口した箱
状の保持枠１５の一端が溶接等により一体的に取
付けられ、この保持枠１５の両側壁間に前記連結
杆１４の一端部を回動自在に支持するピン１６が
挿通されて構成されている。

また、前記連結杆１４には、その一端部外周面
両側に前記ピン１６が挿通する孔２１が形成され
ているとともに、他端部外周に長さ調節可能な支
杆２２が着脱自在に取り付けられている。

前記支杆２２は、前記連結杆１４の他端部に着
脱自在に連結される接続部材２３と、この接続部
材２３に螺合された当接子としてのボルト２４と
から構成されている。前記接続部材２３は、前記
連結杆１４の他端部外周に被嵌される円筒状の筒
部２５の端部に、連結板２６を介して前記筒部２
５の径より小さな円筒状の筒部２７が一体的に連
結されて構成されている。前記筒部２５の外周面
には、前記連結杆１４の他端部外面を挾持する複
数本の止めねじ２８が螺合されている。また、前
記筒部２７には、その内面に前記ボルト２４を螺
合するめねじ２９が形成されている。

次に、本実施例の作用を説明する。本治具を取
り付けるには、本治具を管４の内部に挿入し、支
杆２２のボルト２４を接続部材２３に対して回転
させ、そのボルト２４の頭部を管４の内周面に当
接させる。このようにして、複数の連結杆１４の
先端に接続部材２３を介して螺合されたそれぞれ
のボルト２４を管４の内周面に当接させることに
より、治具を管４に取り付けることができる。従
つて、従来のように溶接作業を必要としないか
ら、取り付け作業を容易に行うことができる。ま
た、本治具を管４から取り外すには、ボルト２４
を前記とは逆方向へ回転させ、そのボルト２４を
管４の内周面から離れる方向へ進ませれば、本治
具を管４から容易に取り外すことができる。その
ため、取り外し時に管４の内周面を傷つけること
がない。

一方、管径が異なる管４に転用するには、連結
杆１４を管４の管径に応じた長さのものに変更す
る。これには、連結具１３のピン１６を引き抜
き、連結杆１４の一端を連結具１３から取り外す
とともに、接続部材２３の止めねじ２８を弛め、
連結杆１４の他端を接続部材２３から取り外した
後、所定長さの連結杆１４を連結具１３と接続部
材２３との間に連結すればよい。また、管４の管
径に応じて、連結具１３に連結杆１４を選択的に
連結し、連結杆１４の数を任意の数に変更するこ
とができる。

更に、運搬時には、連結杆１４をピン１６を支
点として回動させ、連結杆１４を支持部材１１の
中心軸線に沿つて平行となるように傘状に折畳
む。すると、複数の連結杆１４が同一方向に揃う
ので、容易に持ち運びできる。

従つて、本実施例によれば、支持部材１１の外
周面に複数の連結具１３を放射状に取り付け、こ
れらの連結具１３に連結杆１４の一端を着脱自在
に連結し、この連結杆１４の他端に長さ調整可能
な支杆２２を連結したので、支杆２２を長さ調整
することにより、本治具の取り付け、取り外しを
行うことができる。そのため、従来のように、取
り付けに当つて溶接作業を必要としないから取り
付け作業を容易にでき、一方取り外し時にガス切
断等を必要としないから管４を傷めることなく容
易に取り外すことができる。また、連結杆１４を
支持部材１１の中心軸線に沿つて平行となるよう
に傘状に折畳めば、容易に持ち運びできる。しか
も、連結杆１４を交換できるようにしたので、所
望長さの連結杆１４に交換すれば、異なる管径を
有する複数種の管４に転用することができる。

以上の通り、本考案によれば、取り付け、取り
外しが容易で、かつ取り外し時に管を傷つけるこ
となく、また持ち運びが便利な上、異なる管径に
適用できる管の変形防止治具を提供することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の変形防止治具を示す正面図、第
２図は本考案の一実施例を示す正面図、第３図は
その要部の部分拡大図、第４図は第３図の−
線断面図である。 １１……支持部材、１３……連結具、１４……
連結杆、２２……支杆、２５……接続部材、２４
……当接子としてのボルト。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 外周が円形の支持部材と、この支持部材の外
   周に放射状に取付けられた複数の連結具と、こ
   れらの連結具に一端が着脱自在にかつ前記支持
   部材の中心軸線と平行に折り畳まれるように回
   動自在に連結された複数の連結杆と、この連結
   杆の他端に着脱自在に連結されかつ長さ調節可
   能な支杆とを具備したことを特徴とする管の変
   形防止治具。 ２ 実用新案登録請求の範囲第１項において、前
   記支杆は、前記連結杆の他端に一端が着脱自在
   に連結されれる接続部材と、この接続部材の他
   端に螺合された当接子とから構成されているこ
   とを特徴とする管の変形防止治具。