JPS6116880Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は通称エヤータオル等と称呼されている
ハンドドライヤーに関する。

上記ハンドドライヤーは例えばお手洗等に多く
設置され、紙やタオルを用いずに手を乾かすこと
ができ、衛生的で美感、体裁も良いことから広範
囲に利用されるに至つているが、この種ハンドド
ライヤーの生命は偏にその乾燥時間にかかつてお
り、この乾燥を効率良く短時間で行うには一定の
高温の確保は素より、単位時間あたりの風速、風
量をより強力なものとすることが要求される。

而して、従来のこの種ハンドドライヤーの大部
分はヒートコイルを熱源として用いているが、ヒ
ートコイルの場合風速をある限度以上に高めると
熱交換効率が低下して温度が落ちる欠点があり、
風速と温度の双方を満足する仕様は現状では難し
いとされている。

而して、本考案はこれらの課題を抜本的に解決
すべく提供されたものであり、以下に述べる如く
ハンドドライヤーの熱源として平板状のセラミツ
クヒータプレートを採用し、これをその板面が対
向する如く複数枚並設し、エヤーが広面積の各ヒ
ータープレートの板面間を通過するようにして熱
交換効率の大巾な向上を図りながらこれを手差入
口へ吐出させ、更に該手差入口に吐出した温風の
一部を再び上記平板状セラミツクヒータプレート
へ環流させるように構成して、手差入口に吐出す
るエヤー温度を高温に保ちつつ、その風速の著し
い増加を図り、依つて乾燥時間の大巾な短縮を可
能にし、加えて維持経費の削減を図つたハンドド
ライヤーを提供するものである。

以下、本考案を図示の実施例に基づいて詳述す
る。

１はセラミツクヒータプレートを示す。このセ
ラミツクヒータプレート１は第４，５図に示すよ
うに、方形扁平なる平板状のセラミツクプレート
内全面に発熱導体２を巡らし、該発熱導体２の一
端＋と他端−をセラミツク上端縁に露出させ、こ
れに端子たる吊輪３を取付けたものである。

上記セラミツクヒータプレート１を数枚対面並
設したものをハンドドライヤーの熱源として用い
る。即ち、第３，４図に示す様に該セラミツクヒ
ータプレート１の吊輪３に電極たる二本の軸４を
夫々挿通すると共に、各軸４に挿入したスペーサ
５を各吊輪３間に介在させ、各ヒータプレート１
を等間隔且つ平行に対面並設し、各プレート１間
にエヤー流通間隔６を形成する。。

第３図に示すように上記軸４は雄ねじとし、該
軸４の一端にはスペーサ兼締付け用雌螺子７が突
設され、該雌螺子７と軸４とを一体に形成し、同
様に該軸の他端にスペーサ兼雌螺子８を螺合し、
該雌螺子８の螺合にて各ヒータプレート１を各ス
ペーサ５，７，８間にしつかりと締め付け一体化
する。

上記の如く組立てたものをヒータユニツト９と
し、これを送風ダクトの所定の熱交換位置にセツ
トする。１０は送風ダクトを示し、１６はハンド
ドライヤーの外囲器たる外ケースを示す。該送風
ダクト１０の一端に採送風室１１を形成し、該採
送風室１１内にフアン１２を内装し、そのモータ
１３を採送風室外壁面に取付け、フアン１２と対
向する壁面に採風口１４を形成する。

上記送風ダクト１０をそのエヤー吐出口１５ａ
が下向となるように外ケース１６内にセツトし、
上記ヒータユニツト９を該吐出口１５ａとフアン
１２間のダクト部分に内装する。即ち、上記各ヒ
ータプレート１の左右耳端を該耳端と対向するダ
クト内壁面に形成した縦溝１７内に抜差可に係入
して位置固定を計ると共に、上記軸４の両端に突
設した螺子７，８にダクト外壁の外側から雄螺子
１８，１９を螺合してヒータユニツト９全体をダ
クト１０内に吊設する。

上記ヒータユニツト９から突設させたシヤフト
両端の螺子７，８はダクト内壁面との間にエヤー
流通間隔６を形成するためのスペーサとして機能
を有すると共に、ヒータユニツト９をダクト１０
内に吊設するハンガーとして機能する。従つてこ
れをスペーサあるいはハンガーと称して良い。同
機能を有するのであれば締付けのための螺合構造
は実施例に拘束されない。

斯くして、フアン駆動により採風口１４から採
送風室１１内に採り入れられたエヤーはヒータユ
ニツト９の一端、即ち上端から各ヒータプレート
１間及びプレート１とダクト１０の内壁面間に形
成されたエヤー流通間隔６内に送風され、各ヒー
タプレート１の板面と接触しつつ温風となつてエ
ヤー吐出口１５ａより吐出されるに至る。

該エヤー吐出口１５ａと対面して外ケース１６
の底板２０を配し、該底板２０にダクト側エヤー
吐出口１５ａと対向連通状態となるエヤー吐出口
１５ｂを設け、該エヤー吐出口１５ｂの直下に前
面で開口するフード２１で囲まれた手差入口２２
を形成する。該フード２１は外ケース１６の背面
と左右側面から延ばして底板下に立下げ形成す
る。

更に上記手差入口２２内にはエヤー吐出口１５
ｂ至近に位置し、好ましくはエヤー吐出の支障と
ならないエヤー吐出口１５ｂ後部の底板部に位置
してエヤー吸入口２３を設け、該エヤー吸入口２
３より、フアン１２によつて吸入したエヤーを前
記エヤー採風口１４より採り入れて再び、上記ヒ
ータユニツト９へ環流する構成とする。

実施例として外ケース１６内には上記エヤー吸
入口２３上に位置させて殺菌燈２４を配し吸入直
後のエヤーをこの殺菌燈２４に作用させた後、上
記環流を行う。尚温風は上記エヤー吐出口１５ａ
より手差入口２２へ直接吐出させても良い。又エ
ヤー吸入口２３と採風口１４とは外ケース１６内
で実質的に連通しているが、両者を専用のダクト
で連結しても良い。

而して、本考案によれば、平板状のセラミツク
ヒータプレート１を複数枚対面並設し、各プレー
ト１間のエヤー流通間隔に送風して広面積の各ヒ
ータプート１の板面と接触させつつ、エヤー吐出
を行わせるようにしたので、熱交換効率を著しく
向上させることが可能で、風速・風量を可成り高
めても問題となる程の温度低下を来たさず、手差
入口２２に吐出するエヤー温度を充分に高温に保
ちつつ、風速の増大を図り得る。

加えて、手差入口２２に吐出されて手指の乾燥
に供した高温のエヤーの一部を該高温エヤーを逃
がさないようにフード２１で囲まれた該手差入口
２２から再吸入し、再び上記ヒータプレート１へ
環流させる構成としたので、上記加熱機構の採用
と相俟つて、熱効率を著しく向上させることを可
能とし、上記風速・風量の増長に寄与する。

従つてこの種ハンドドライヤーの課題であつた
昇温と風速・風量の双方を満足し、乾燥時間を大
巾に短縮し得るものを提供することを可能とす
る。

更に上記手差入口２２から高温エヤーを再吸入
し環流させる機構を採用することによつて、手差
入口２２内の吐出エヤーの流れをよどみなくスム
ーズに行わせ、手指の乾燥能率の向上に寄与させ
ることができる等の利点も得られる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図はハンド
ドライヤーの外観を示す斜視図、第２図は同ハン
ドドライヤーの内部を透視しヒータユニツトを内
蔵せる送風ダクト外観を示す要部斜視図、第３図
Ａ図はヒータユニツトを内蔵せる送風ダクト縦断
面図、同Ｂ図は同横断面図、第４図はヒータユニ
ツト斜視図、第５図は同ヒータユニツトを構成す
るセラミツクヒータプレート正面図である。 １……セラミツクヒータプレート、６……エヤ
ー流通間隔、９……ヒータユニツト、１０……送
風ダクト、１１……採送風室、１２……フアン、
１４……採風口、１５ａ，１５ｂ……エヤー吐出
口、１６……外ケース、２１……フード、２２…
…手差入口、２３……エヤー吸入口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 熱源として平板状のセラミツクヒータプレート
   が用いられ、該セラミツクヒータプレートをその
   各板面が対面する如く複数枚並設し、該対面並設
   にて各平板状セラミツクヒータプレートの各板面
   間にエヤー流通間隔を形成し、上記セラミツクヒ
   ータプレートの一端に該エヤー流通間隔へエヤー
   を送り込むフアンを設け、同他端にエヤー吐出口
   を設けて該エヤー吐出口直下に前面で開口するフ
   ードで囲まれた手差入口を形成し、該手差入口内
   に上記エヤー吐出口至近で開口するエヤー吸入口
   を設け、該エヤー吸入口からフアンにて吸入され
   たエヤーを再び上記セラミツクヒータプレートの
   エヤー流通間隔へ還流する構成としたことを特徴
   とするハンドドライヤー。