JPS6115985Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は除草剤や土壌消毒剤を噴霧散布する耕
耘機の噴霧装置に関するものである。

耕耘機に薬剤を収納した噴霧ユニツトを塔載
し、薬剤を耕地面に噴霧散布する装置は知られて
おり、この種装置は耕耘機に付属機器としてアダ
プタ式に取り付けて除草や土壌の消毒を行う。一
方、この種装置を取り付けた耕耘機は耕作、畝立
部位に噴霧散布ノズルを備え、他方耕耘機に耕地
面の畝立部を被覆するビニールシートの如きシー
ト敷設装置を付設した場合、薬剤とシート被覆と
の間で風等で薬剤が飛散する虞れもあり、又薬剤
の均一な噴霧散布を確保する必要がある。そして
除草剤と土壌消毒剤の如く二種の薬剤を散布する
必要があるが、夫々を別個の作業で散布していた
ので作業性が悪い。

本考案者は耕耘機の噴霧装置における以上の如
き問題点を解決すべく本考案をなしたものであ
る。

本考案の目的は、単軸式で畝立耕作装置と畝立
耕作面にビニール等のシートを被覆する装置とを
備える耕耘機において、畝立耕作装置とシート被
覆装置との間に薬剤噴霧散布ノズルを配設し、畝
立耕作された耕作面のシート被覆作業の直前で薬
剤を噴霧散布する如くし、薬剤の周囲への飛散防
止と薬剤の均一な散布と、更には二種の薬剤を畝
立耕作とシート被覆作業を行いつつ同時に散布し
得る如くし、作業能率を向上せしめ得る如くした
耕耘機の噴霧装置を提供するにある。

次に本考案の好適一実施例を添付図面に従つて
詳述する。

第１図は耕耘機の側面図で、耕耘機１はフレー
ム２の中間部にハンドルポスト３を備え、この直
下に駆動輪４を備え、駆動輪４は一軸式（単軸
式）で車輪５の両端である左右に配設され、ポス
ト３の後方にはハンドル６が延出され、ハンドル
６はポスト３に反転可能に取り付けられた基部６
ａと、平面略Ｕ字型の操作部６ｂとからなり、ハ
ンドル６の基部６ａ下方にはエンジン７、燃料タ
ンク８が塔載されている。

フレーム２の前部には畝立耕作用ローラ１０が
サブフレーム１３を介して接地する如く配設さ
れ、ロータ１０は伝動ケース１２等に内装された
ベルト、プーリやチエン、スプロケツト機構等で
駆動される。そしてロータ１０の前方には畝立耕
作した耕地面を山盛状に整形する泥受板１１が配
設され、これ１１はフレーム１３に支持され、ロ
ータ１０、泥受板１１で畝立耕作装置９を構成す
る。

泥受板１１の前方にはリンク１４を介してサブ
フレーム１５が連結され、フレーム１５の両端部
には押えローラ１７が、又これの前方には泥を内
側に案内する案内板１８が左右に設けられ、フレ
ーム１５のローラ１７後方の中間部にはブラケツ
ト１９を介してビニールシート巻体２０が枢支２
１されシート２０ａはくり出され、ガイドローラ
２２を介して畝立耕作地面に垂下され、両側端を
押えローラ１７，１７で押えられ、案内板１８，
１８でシート両側端に泥を被せ、畝立耕作部にシ
ート２０ａを被せる作業を行い、この部分でシー
ト被覆装置１６を構成する。

尚以上の説明は耕耘機を基準にして前或いは後
ろと説明したが、実施例では耕耘機は図中右方向
に移動し、従つて前方、或いは後方は逆となる。

ハンドル６の基部６ａにはここから前方に支持
台２３を付設し、該支持台２３上の左右にはドラ
ム状で内部に薬剤を収納した薬剤噴霧ユニツト２
４、即ち二個のユニツト２４Ａ，２４Ｂを塔載
し、ユニツト２４Ａ，２４Ｂはバンド２５等で支
持台２３上に緊縛固定され、二個のユニツトの一
方は例えば除草剤とし、他方は土壌消毒剤とす
る。

シート被覆装置１６と畝立耕作装置９との間に
は薬剤噴霧散布部２６が配設され、この部分２６
はパイプ材で形成され、第３図に示される如く畝
立耕作面Ｇの盛り上り、湾曲した面から上方に離
間し、この湾曲面に倣う如く湾曲して耕作面Ｇの
幅方向を上方で横断する如く設けられ、中間部に
上方へ突出する部分２６ａを備え、ユニツト２４
の一方にゴムホース管の管体２８を介して接続さ
れ、部分２６の下には所定間隔で複数のノズル２
７…が配設され、ノズル２７…は耕作面Ｇの上方
に幅方向所定間隔で設けられることとなる。この
噴霧散布部２６はシート２０ａの繰出部の手前に
近接して設け、且つ噴出方向は直下を向いて鉛直
方向に薬剤を散布するものとし、シートに薬剤が
かからないようにする。そして、この噴霧散布部
２６は除草剤用とし、他方のユニツトの土壌消毒
剤はロータ１０の伝動ケースの垂下部１２ａ前面
に配設した噴霧散布部２９に管体３０を介して除
草剤とは別系統で供給する。

次にその作用、効果を詳述すると、耕耘機１は
図中右方向に移動し、ロータ１０で耕作面を耕作
し、泥受板１１との協働で畝立作業を行い、この
時点で土壌消毒剤は耕作面に噴霧散布部２９から
噴霧散布される。そして、その後その先にある噴
霧散布部２６で除草剤を畝立部に噴霧散布部し、
この散布はシート２０ａを畝立部に被せる寸前で
行い、風等による薬剤の飛散が発生しないように
散布直後にシート２０ａで畝立部を被覆する。こ
の散布にさいし散布部が既述の如くであるため薬
剤は均一に散布される。そして二種の薬剤が畝立
耕作業とビニールシートの被覆作業と同時になさ
れ、作業能率は大幅に向上し、作業性が極めて良
く、更には均一な散布、実効性のある散布が行
え、農作業上資する処頗る大である外、耕耘機に
支持台を取り付け、又ノズルを既述の如く構成す
れば足り、構造も簡易で最少の部品で効率良い作
業を行える。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図
は耕耘機の側面図、第２図は平面図、第３図は薬
剤噴霧散布部の説明的正面図である。 尚図面中１は耕耘機、９は畝立耕作装置、１６
はシート被覆装置、２４は噴霧ユニツト、２６は
ノズルである。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 単軸式で畝立耕作装置と畝立耕作面にビニー
   ルシート等のシートを被覆する装置とを備え、
   薬剤を収納した薬剤噴霧ユニツトを塔載した耕
   耘機において、畝立耕作装置とシート被覆装置
   との間に前記噴霧ユニツト内の薬剤を直下に噴
   出散布するノズルを配設し、且つ該ノズルは畝
   立耕作地面に倣う如く幅方向に湾曲して設けら
   れるようにしたことを特徴とする耕耘機の噴霧
   装置 (2) 前記薬剤の噴霧ユニツトは除草剤と土壌消毒
   剤の如く少くとも二種の薬剤の個別のユニツト
   を備える前記実用新案登録請求の範囲第１項記
   載の耕耘機の噴霧装置。