JPS61149595A - ベ−ン型コンプレツサ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はベーン型コンプレッサに関し、特に自動車空調
装置に用いる冷媒圧縮機として有効である。

〔従来の技術〕

一般にこの種のコンプレッサはロータ外周・ベーン側面
・ハウジング内面・サイドプレート内面により作動室を
形成し、その作動室の容積変動に応じて冷媒の吸入・圧
縮吐出を行なうようになっている。しかしながら、本発
明者等の実験検討によれば、特にコンプレッサの高速回
転時において、ベーンがハウジングにかじりついてしま
うという不具合が認められた。尚、先行技術文献として
実公昭５７−２３１号公報がある。

〔発明が解決しようとする問題点〕

上記不具合の原因は、第７図に示すように、特にベーン
１先端１ｃではその周速が速いため、ベーン先端ＩＣと
ハウジング８の内面８ａとの間で高速摺接し、その結果
、特にベーン先端１　、ｃでの発熱が大きくなる。その
ため、このベーン先端１Ｃ部位での熱膨張が他の部位の
熱膨張よりも大きくなるためである。すなわち、ベーン
先端ｌｃ部のみハウジング８やロータ３に比べて大きく
膨張するためその先端部でかじりつきが生じるものと考
えられる。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は上記点に鑑みて案出されたもので、ベーン先端
の熱膨張を逃がすことにより、高速回転時まで円滑に作
動可能とすることを目的とする。

そのため、本発明コンプレッサでは、上記熱膨張分のみ
予めベーン先端を薄肉となる段付形状とするという構成
を採用する。

〔発明の効果〕

その結果、本発明コンプレッサでは、たとえベーン先端
が熱膨張したとしても、その熱膨張に伴ってベーンが板
厚方向に延び、その結果、ベーン先端とロータのベーン
溝との間でかじりつきが生じるという事態は発生しない
。又、熱膨張に伴なって、ベーンが幅方向に延び、その
結果、ベーン側面とその側面に対向するサイドプレート
との間でかじりつきが生じるという事態も発生しない。

〔実施例〕

次に、本発明コンプレッサの一実施例を図に基づいて説
明する。

まずコンプレッサの構成部品を第５図に基づいて説明す
る。図中、５は駆動シャフト、３はこのシャフト５と一
体に形成されたロータで、シャフト５、ロータ３は鉄系
金属材料よりなる。ロータ３にはベーン溝２がその一端
側側面３ａより十字形に形成されている。１はこのベー
ン溝２に摺動自在に配設されるベーンで略コ字形状をし
ており、中央部１ａの肉厚はベーン本体部１ｂの肉厚よ
り薄くなっている。ベーン１の先端部ＩＣは多少薄肉と
なる段付形状となっている。６はロータ３の一端側端面
を覆うロータカバーで、ロータ３に形成されたねし穴に
ボルト７を介して結合される。

第１図はベーン１を示す平面図、第２図はベーンｌの正
面図であるが、この第１図、第２図に破線で強調して示
すようにベーン先端ＩＣは薄肉となる段付形状をしてい
る。

すなわち、第３図に示すようにベーンの側面ｌｄはその
先端部幅りが７〜ｔｏｔａにかけて段付部１０１が形成
されている。尤も、ベーン先端１ｃ以外の側面１ｄと段
付部１０１との落差Ａはあまり大きくては、ベーン１の
側方部１ｄの先端１ｃとサイドプレートとの間のシール
を損なうことになるため、０．００３〜０．００７ｍ５
程度となっている。

又、第４図に示すようにベーン先端部１ｃは所定幅Ｍ（
３〜５鶴程度）に渡りで段付部１０２が形成されている
。そして、この落差Ｂもベーン先端とベーン溝に内面と
のシール性を損なわないようにするため、０．００３〜
０．００７＋ｎ程度となっている。尚、第３図は第１図
の部分拡大図、第４図は第２図の部分拡大図である。

８はロータ３を収納するハウジングで、略円筒状をした
内面８ａを有する。このハウジング内面８ａとロータ３
外面とベーン１とにより作動室Ｒを形成する。９はハウ
ジング８に形成された吐出孔、１０はこの吐出孔を覆う
吐出弁、１１はこの吐出弁ｌＯのカバーで、吐出弁ｌＯ
、カバー１１はビス１２によりハウジング８に固着され
る。

１３は吐出弁ｌＯを覆う吐出室ハウジングで弾性リング
１４を介してハウジング８にボルト１５によって固定さ
れる。１６はハウジング８の一端側側面に０リング１７
を介して配設されるサイドプレートで、このプレート１
６には吐出室と連通ずる吐出通路１８及び作動室Ｒと対
向する位置に開孔するスラッシングポート１９が開孔し
ている。

又、プレート１６にはベアリング３８が打ち込まれ、こ
のベアリング３８により前記ロータカバー６を回転自在
に支持する。なお、２２は吐出室ハウジング１３とサイ
ドプレート１８の吐出通路１６周囲との間に介在され、
シールを行なうＯリングである。

２０はサイドプレート１６にガスケット２１を介して配
設されたオイルセパレータで、前記吐出通路１８を介し
て吐出室１３ａと連通ずる。このオイルセパレータ内に
はスラッシングバルブ２３が配設され、このバルブ２３
はスプリング２４と共にパルプ押え２５によりビス２６
でサイドプレート１６に固定されている。なお、スラッ
シングバルブ２３は作動室Ｒ内圧力がオイルセパレータ
２０内圧力より、スプリング２４の設定力以上高くなっ
た時開き、作動室Ｒ内が異常高圧となるのを防止するも
のである。又、バルブ押え２５には給油通路２７が形成
され、この通路２７は給油パイプ２８を介し、オイルセ
パレータ２０の下面に連通している。従って、オイルセ
パレータ２０下方部に溜った潤滑油はその圧力差によっ
て給油通路２７側へ押し上げられ、給油通路２７よりロ
ータ３一端面３ａ側へ供給される。なお、２９はオイル
フィルタ、３０はオイル逆止弁である。

３１はオイルセパレータ２０にＯリング３２を介して、
ボルト３３によって取付けられた吐出パイプである。３
４はこのパイプ３１を封止する盲栓、４９はパイプ３１
に取付けられた吐出サービスバルブである。吐出室Ｌ３
ａよりオイルセパレータ２０に吐出された冷媒は、オイ
ルセパレータ２０内で潤滑油を分離した後、吐出パイプ
３１より吐出される。

３５はハウジングの他端側端面にＯリング３６を介して
、取付けられるサイドプレートで、このプレート３５内
にはベアリング３７が打ち込まれ、このベアリング３７
により前記シャフト５を回転自在に支持する。又、この
プレート３５には後述する吸入室と作動室Ｒとを結ぶ吸
入孔５６が開孔している。

３９はサイドプレート３５にガスケット４０を介して取
付けられたフロントハウジングで、内部に吸入室４１及
び貯油室４２を形成する（第６図図示）。５７はガスケ
ント４０をサイドプレート３５に正確に取付けるための
位置決めピンである。

フロントハウジングの外周部にはボス部４３が形成され
このボス部に図示しない電磁クラッチが取付けられる。

４４はフロントハウジング３９にＯリング４５を介して
、ボルト４６で取付けられる吸入パイプ、４７はこのパ
イプ４４途中に設けられた吸入サービスバルブ、４８は
このパイプ４４を封止する盲栓である。

５０はシャフト５とフロントハウジング３９との間のシ
ールを行うシャフトシールで、シャフト５と一体回転す
るカーボンリング５１と、ハウジング３９に０リング５
２を介して固定された固定リング５３とよりなる。５４
はシャフト５の先端に図示しない電磁クラッチのハブ部
を固定するためのキイである。

上記フロントハウジング３９−ガスケット４０−サイド
プレート３５−ハウジング８−サイドプレー　ト１６−
ガスケット２１−オイルセパレータ２０は通しボルト５
５によって一体的に連結される。

第６図は組付完了した本実施例の縦断面図である。

次に上記構成よりなるコンプレッサの作動を説明する。

図示しない電磁クラッチが入り、自動車走行用エンジン
の回転力がシャフト５に伝達されるとシャフト５はベア
リング３７．３８によって支持され、ハウジング８内を
回転する。この回転に伴ない作動室Ｒが容積膨張する部
位では、冷凍サイクルのエバポレータより吸入室４１内
に導入された冷媒を吸入孔５６を介して作動室Ｒ内に吸
入する。

吸入された冷媒は作動室Ｒの容積減少と共に圧縮され、
吐出孔９より吐出室１３ａに吐出され、次いでオイルセ
パレータ２０内で潤滑油を分離した後吐出パイプ３１よ
り冷凍サイクルのコンデンサ側へ吐出される。

本例のコンプレッサでは、ベーン先端１ｃが薄肉となる
段付形状をしているため、長時間に渡って高速回転作動
を連続しても、ベーン先端がハウジング８やサイドプレ
ート１６．３５およびへ一ン溝２とかじりつくことはな
い。即ち、長時間の高速回転によりベーン先端が発熱し
て熱膨張したとしても、その熱膨張分は予め段付部とし
て補償されているため、熱膨張に伴なってベーン先端ｌ
Ｃがベーン溝２内面やサイドプレート１６．３５内面に
圧着されることはない。

起動字など、作動室内に冷媒が液化した状態で溜ってい
る場合には、そのまま回転させれば作動室Ｒ内の圧力は
異常に高くなってしまう。しかしながら、本例のもので
はスラッシングパルプ２３が配設されているため、作動
室Ｒ内の異常高圧は逃がされる。

又、本例コンプレッサではオイルセパレータ２０下方部
に溜った潤滑油が吸入通路２７よりロータカバー６の端
面に給油され、その潤滑油は次いで圧力差によりロータ
外面からベアリング３７側へ導かれる。そのため、ベア
リング３７．３８、ロータ３とハウジング８との間、及
びシャフトシールへ十分な吸入がなされる。

シャフトシール５０により十分なシールがなされるが、
万一潤滑油がシャフトシール５０より漏洩したとしても
その漏洩油は油止め５８によって止められる。そして、
止められた漏洩油はフロントハウジング３９に形成され
た廃油通路５９より貯油室４２に溜められる。従って、
本例コンプレッサでは、万一潤滑油が漏洩したとしても
、その漏洩油がコンプレッサ外方へ飛散することはなく
、漏洩油によりコンプレッサ周辺を汚損することはない
。

なお、上述の実施例ではベーンｌがベーンｉＪ！２を貫
通し、その両端１ｃがハウジング内面８ａと接触するよ
うにしていたが、必要に応じベーンｌを２分割しその一
端側先端のみがハウジング内面８ａと当接するようにし
てもよい。

【図面の簡単な説明】

第１図はベーンの正面図、第２図は第１図図示ベーンの
正面図、第３図及び第４図は夫々第１図、第２図図示ベ
ーン先端部を示す正面図、第５図は本発明コンプレフサ
の一実施例を分解図示する斜視図、第６図は第５図図示
コンプレッサの組付状態を示す断面図、第７図は従来の
コンプレッサのベーン溝部を模式的に示す構成図である
。 １・・・ベーン、２・・・ベーン溝、３・・・ロータ、
５・・・シャフト、６・・・ロータカバー、８・・・ハ
ウジング。 １０１．１０２・・・段付部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 　駆動力を受けて回転するシャフトと、このシャフトと
   一体回転する円筒状ロータと、このロータに形成された
   ベーン溝と、このベーン溝内に摺動自在に配設されたベ
   ーンと、前記ロータを収納しロータ外周・ベーンとの間
   で作動室を形成するハウジングと、このハウジングの端
   部を塞ぐサイドプレートとを備え、且つ前記ベーンの先
   端部の形状を薄肉となる段付形状としたベーン型コンプ
   レッサ。