JPS61143606A - 蒸気タ−ビンの加熱装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は蒸気タービンの加熱装置に係り、特に原子力発
電プラントの高圧タービンより排気される湿り蒸気から
湿分を分離した後に加熱する蒸気タービンの加熱装置に
関する。

〔発明の技術的背景とその問題点〕

沸騰水型または加圧水型の軽水炉を用いる原子力発電プ
ラントにおいては蒸気タービンに供給される蒸気は湿分
が通常の火力Ｒ電プラントに比べてはるかに多い、いわ
ゆる湿り蒸気である。この湿り蒸気中の湿分は、蒸気タ
ービンの羽根を浸蝕するばかりでなく、蒸気タービンの
効率を低下させる。そこで、この湿り蒸気中の湿分を分
離するために、原子力発電プラントでは高圧タービンと
低圧タービンとの間に湿分分離加熱装置が設置されてい
る。この湿分分離加熱装置は、例えばシェブロン型のド
レンポケット付波板状の湿分分離装置と高圧タービンか
らの抽気蒸気または原子炉で発生した蒸気を加熱源とし
た加熱装置とを一つの胴内に収容したものであって、湿
分分離装置によって高圧タービンの排気蒸気に含まれる
１０％程度の湿分を１％以下に減少させた後、加熱装置
により加熱して過熱蒸気を作り、これを低圧タービンに
供給する。この加熱装置としては、原子炉で発生する蒸
気で加熱を行なう１段加熱形式と、高圧タービンからの
抽気蒸気で第１段の加熱を行ない、次いで原子炉で発生
した蒸気で第２段の加熱を行う２段加熱形式とがある。

第３図は、従来の２段加熱形式の湿分分離加熱装置を示
したもので、この湿分分離加熱装置は、横長の円筒状本
体胴１の軸方向中央部を中心として左右全く対称な構造
であるので、以下ではその左側部分の構成のみを説明す
る。本体胴１は、開口端を蓋板２によって閉じられ、こ
の本体胴１の内部には端部仕切板３と中央部仕切板４と
が設けられている。この端部および中央部仕切板３．４
によって仕切られた本体胴の下部には複数個の湿り蒸気
導入管５，５と、ドレン排出管６とが設置され、上部に
過熱蒸気排出管７が設置されている。

また、端部仕切板３と中央部仕切板４とは、本体胴１の
軸方向に延在した水平な底板８によって連結され、この
底板８の上方にはこれと平行な天井板９が取り付けられ
ている。この天井板つと底板８との間には第゛４図に示
されたように、湿り蒸気導入管５からの湿り蒸気を２分
する三角形状の蒸気分配室１０が蒸気分配板１１によっ
て形成されている。この蒸気分配板１１には多数の孔が
穿設され、この分配板の外側には、湿分分離装置１２゜
１２が設置されている。

第４図において、天井板９の上方には、湿分分離装置１
２．１２に続く一対の加熱路１３．１３が分割板１４．
１４と対向板１５．１５との間に形成されている。各加
熱路１３．１３には、その上流側に第１段Ｕ字状伝熱管
１６が、また下流側に第２段Ｕ字伝熱管１７がそれぞれ
配置されている。この第１、第２段Ｕ字状伝熱管１６と
１７は、第３図に示されたように第１．第２段加熱ヘッ
ダ１８と１９とにそれぞれ接続され、この第１段加熱ヘ
ッダ１８は、導入管２０より高圧タービンの抽気蒸気を
尋人し、第２段加熱ヘッダ１９は導入管２１から原子炉
で発生した蒸気を導入する。また第１および第２段加熱
ヘッダ１８．１９には、排気管２２が接続されている。

上記加熱路１３゜１３はともに過熱蒸気排気ダクト２３
に接続し、この過熱蒸気排気ダクト２３は軸方向に本体
胴１のほぼ全長にわたって延在しており、このダクト２
３には上記過熱蒸気排出管７が接続されている。

なお、第５図に、第１および第２段Ｕ字状伝熱管１６．
１７と過熱蒸気排気ダクト２３との位置関係を示す。

高圧タービン排気である湿り蒸気は、湿り蒸気導入管５
より、本体胴１内に流入する。このとき、湿り蒸気は定
格出力時で圧力的１４ａｔａ、１度約１９６℃である。

流入した湿り蒸気は、蒸気分配室１０で蒸気分配板１１
により２分され、湿分分離装置１２．１２を通過する間
に大部分の湿分を除去された後、加熱路１３．１３に入
力する。湿分分離装置１２．１２により分離された湿分
は重力により、そこを流過して、ドレン排出管６より排
出される。加熱路１３．１３に流入した蒸気は第１段お
よび第２段のＵ字状伝熱管１６．１７を流れる加熱蒸気
と順次熱交換し、約７０℃程度湿度上昇して過熱蒸気と
なり、過熱蒸気排気ダクト２３を通って過熱蒸気排出管
７から低圧タービンに送られる。

このように、本体胴１に流入した蒸気は第１段および第
２段の熱交換装置１６．１７で′ｆＩＡ度が約７０℃も
急上昇した後、過熱蒸気排気ダクト２３および過熱蒸気
排出管７を流通するため、これらの排気ダクト２３およ
び排気管７の周辺の本体胴上部の鋼板は本体胴の下部の
鋼板に比べで著しく高温となる。したがって、本体胴１
の上部の熱膨張のため、本体ｌ１ｉ１には第６図に示さ
れたように、猫背状に変形させる熱応力が生ずる。また
、分割板１４と対向板１５は、上端側すなわち加熱路１
３の下流側が下端側すなわち上流側よりも高温となり、
また、下端部および端部仕切板３との接続部が固定され
ているため、分割板１４と対向板１５には第７図に示さ
れたように上端部を本体胴１の中央の方へ変形させるよ
うな熱応力が生ずる。

しかしながら、上記熱８ｒｒＸによる変形は過熱蒸気排
気ダクト２３により拘束される。したがって、この過熱
蒸気排気ダクト２３と本体胴１との接合部が破損したり
、分割板１４や対向板１５が座屈するなどの損傷が生じ
ていた。

〔発明の目的〕

そこで、本発明の目的は、熱ｍ脹変形の蒸気排気ダクト
による拘束によって生ずる本体胴内の損傷を防止するよ
うにした蒸気タービンの加熱装置を提供することにある
。

〔発明の概要〕

この目的を達成するために、本発明は本体胴の軸方向中
央部を挟んで設置された一対の湿り蒸気導入管と、この
湿り蒸気導入管と同様に設置され、上記導入管からの湿
り蒸気から分離する一対の湿分分離装置と、上記湿り蒸
気導入管と同様に設置され、湿分の分離された蒸気を加
熱し過熱蒸気を作る一対の熱交換装置と、上記本体胴の
軸方向に延在し上記過熱蒸気を排気する過熱蒸気排気ダ
クトとを具備する蒸気タービンの加熱装置において、上
記過熱蒸気排気ダクトが、上記本体Ｉ４　’Ｎ１方向中
央部において間隙が生ずるように分割されており、この
間隙からの過熱蒸気の漏洩を防止するための漏洩防止装
置が上記過熱蒸気排気ダクトの間隙部に設けられ、この
漏洩防止装置は、上記間隙に沿うとともに間隙をはさん
で対向するようにダクト内外にそれぞれ配置された一対
の漏洩防止板と、上記間隙を貫通して上記両漏洩防止板
を接続する接続板とから構成されたことを特徴とするも
のである。

〔発明の実施例〕

以下、本発明による蒸気タービンの加熱装置の一実施例
を、第３図および第４図と同一部分に同一符号を付して
示した第１図および第２図を参照して説明する。

第１図と第２図において、過熱蒸気排気ダクト２３は本
体胴１の軸方向中央部において、間隙２４が生ずるよう
に左右に分割されている。この間隙２４から過熱蒸気が
漏洩するのを防止するために、上記間隙２４に漏洩防止
装置２５が設けられている。この漏洩防止装置２５は、
上記間隙２４に沿うとともにこの間隙を挟んで対向する
ようにダクト２３の内外に配置された一対の漏洩防止板
２５ａ、２５ｂと、間隙２４を貫通して両漏洩防止板２
５ａ、２５ｂを接続する接続板２５ｃとから構成されて
いる。漏洩防止板２５ａ。

２５ｂは軸方向の長さしが上記過熱蒸気の漏洩防止のた
めに間隙２４の同方向の長さ１よりも充分大きく定めら
れている。このように漏洩防止装置２５は、過熱蒸気排
気ダクト２３を挟むように１−１字状断面を有しており
、過熱蒸気の漏洩を確実に防止するとともに、ダクト２
３の軸方向の伸縮を許容する。その伯の構成は第３図お
よび第４図と全く同一である。

本発明による蒸気タービンの加熱装置は、このように構
成されているから、発電プラントが起動されると、本体
胴１は猫背状に熱変形し、また分割板１４と対向板１５
も、本体胴１の中央の方へ熱変形する。しかしながら過
熱蒸気排気ダクト２３は、中央で分割されているため、
上記本体胴１の熱変形および、分割板１４と対向板１５
の熱変形を拘束せず、間隙２４によって熱変形を吸収す
る。したがって、過熱蒸気排気ダクト２３と本体胴１と
の接合部の破損や分割板１４と対向板１５の座屈が防止
される。

〔発明の効果〕

以上の説明から明らかなように、本発明によれば、過熱
蒸気排気ダクトを、本体胴軸方向中央部において、間隙
が生ずるように分割し、かっこの間隙に漏洩防止装置を
設置したから、熱変形を上記間隙で吸収して、熱変形に
起因する損傷を防止できるとともに、その間隙からの過
熱蒸気の漏洩も防止できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明による蒸気タービンの加熱装置の一実
施例を示した断面図、第２図は漏洩防止装置を示した斜
視図、第３図は、従来の湿分分離加熱装置を示した縦断
面図、第４図は、第３図のＩＶ−ＩＶ線に沿った横断面
図、第５図は、第３図のｖ−ｖ線に沿った横断面図、Ｍ
６図は、本体胴の熱変形を示した概略図、第７図は、本
体胴内部の熱変形を示した断面図である。 １・・・本体胴、５・・・湿り蒸気導入管、１２・・・
湿分分離装置、１６．１７・・・熱交換装置、２３・・
・過熱蒸気排気ダクト、２４・・・間隙、２５・・・漏
洩防止装置、２５ａ、２５ｂ・・・漏洩防止板、２５ｃ
・・・接続板。 第１図 第２図 第４図 第５図 り１ 桔６図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、本体胴の軸方向中央部を挟んで設置された一対の湿
   り蒸気導入管と、この湿り蒸気導入管と同様に設置され
   、上記導入管からの湿り蒸気から湿分を分離する一対の
   湿分分離装置と、上記湿り蒸気導入管と同様に設置され
   、湿分の分離された蒸気を加熱し、過熱蒸気を作る一対
   の熱交換装置と、上記本体胴の軸方向に延在し、上記過
   熱蒸気を排気する過熱蒸気排気ダクトとを具備する蒸気
   タービンの加熱装置において、上記過熱蒸気排気ダクト
   が上記本体胴軸方向中央部において間隙が生ずるように
   分割されており、この間隙からの過熱蒸気の漏洩を防止
   するための漏洩防止装置が上記過熱蒸気排気ダクトの間
   隙部に設けられ、この漏洩防止装置は、上記間隙に沿う
   とともに間隙をはさんで対向するようにダクト内外にそ
   れぞれ配置された一対の漏洩防止板と、上記間隙を貫通
   して上記両漏洩防止板を接続する接続板とから構成され
   たことを特徴とする蒸気タービンの加熱装置。 ２、上記漏洩防止装置は縦断面形状がＨ形であり、上記
   漏洩防止板は、上記本体胴軸方向における上記間隙の長
   さよりも充分大きい長さを有することを特徴とする特許
   請求の範囲第１項に記載の蒸気タービンの加熱装置。