JPS6114137Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (1) 考案の技術分野 本考案は電子機器の配線接続に用いられるフラ
ツトケーブルコネクタに関するものである。

(2) 技術の背景 近年通信装置等のプリント板回路を実装したユ
ニツトはますます高密度化される傾向にあり、必
然的にプリント板間の電気的接続を行なう配線数
も多くなつて来ており多芯コードより芯線数が多
く、また誤配線の防止などの利点を有するフラツ
トケーブルによる接続が行なわれている。このフ
ラツトケーブルの接続にはフラツトケーブルコネ
クタが用いられるが、従来このコネクタにケーブ
ルを接続する場合その作業が繁雑であつたり、特
別の治具を必要としているため、より簡単な方法
で接続できるコネクタが要望されている。

(3) 従来技術と問題点 従来この種のケーブルコネクタにフラツトケー
ブルを接続する手段は第１図乃至第５図に示す如
き方法が採られている。すなわち第１図の構造の
場合はカバー１の上に両面接着テープ５を貼り、
次にフラツトケーブル４をこのテープ５により固
定することにより位置出ししたのちハウジングと
の結合を行なうものであるが、これではテープ５
の貼り合せ作業が繁雑である。

第２図の構造の場合は治具６によりカバー１を
固定した後ケーブル４の位置出しを行ないながら
ハウジングとの結合を行なうものであるがこの場
合は専用の治具が必要である。

第３図の構造の場合はＵ形コンタクト３を備え
たハウジング２にケーブル４を仮り止めして位置
出ししてからカバー１を合わせ、その後両者を圧
着して接続するものであるが、結果としてハウジ
ング２とケーブル４を合わせて位置出しを行なう
ことになるので精度が劣りＵ形コンタクトとケー
ブル芯線との接続が不完全となる恐れがある。

また第４図の構造の場合はカバー１のモールド
部７に設けた窓８でケーブル４の位置出しを行な
い、その後ハウジング２を圧入して接続するもの
であるが、この場合はＵ形コンタクト３とケーブ
ル４との接続位置が窓部８より目視できず、また
カバー１でケーブル４とハウジング２との間にモ
ールド部７が介在するためＵ形コンタクト３の高
さを高くとる必要があり、そのため圧入接続の際
Ｕ形コンタクトの変形を生じ易いなどの欠点があ
る。

さらに第５図の構造の場合は第４図の欠点を改
良しカバー１のモールド部７の幅を狭くし、ハウ
ジング２にはこのモールド部７が挿入される溝を
設けることによりＵ形コンタクト３の長さを短か
くしたものであるが、この場合はカバー１とハウ
ジング２を加圧結合させる前にカバーとハウジン
グが分離してしまう欠点がある。

(4) 考案の目的 本考案は上記従来の欠点に鑑み、フラツトケー
ブルの接続作業が容易なフラツトケーブルコネク
タを提供することを目的とするものである。

(5) 考案の構成 そしてこの目的は本考案によれば、複数個のＵ
形コンタクトをその先端部が突出するよう列状に
取付け且つ左右端に突出した壁を有するハウジン
グと、該ハウジング対向面に前記コンタクト先端
が挿入する列状穴を備え且つ該ハウジング対向面
上に載置されるフラツトケーブルの保持用ガイド
穴を形成する突出部を一体に備えたカバーとを具
備し、該カバーとハウジングとを結合させること
によりガイド穴に保持されたフラツトケーブルに
コンタクト先端部が喰込んでケーブル芯線に電気
接続すると共に該コンタクト先端が列状穴内に挿
入してなるフラツトケーブルコネクタにおいて、
カバーの左右端面にそれぞれ３角形の頂点に配置
された３個の突起を設けると共に、ハウジングの
左右端に突出した壁に前記カバーに設けた突起が
係合する十字形の穴を設け、フラツトケーブルを
ガイド穴に保持したカバーをハウジングに結合す
る前に、前記カバーの左右各３個の突起のうちの
各１個をハウジングの十字穴に係合せしめて仮止
めすることができるようにしたことを特徴とする
フラツトケーブルコネクタを提供することによつ
て達成される。

(6) 考案の実施例 以下本考案実施例を図面によつて詳述する。

第６図は本考案によるフラツトケーブルコネク
タの分解斜視図である。

同図において、９はハウジング、１０はカバ
ー、１１はストレンリリーフである。そしてカバ
ー１０にはフラツトケーブルを挿入保持する穴１
２と該穴を形成する突起１３と、Ｕ形コンタクト
が挿入される列状の穴１４とが形成され、さらに
左右両端面には三角形の各頂点に配置された突起
１５ａ，１５ｂ，１５ｃが形成されている。また
ハウジング９は複数個のＵ形コンタクト１６を有
し、その左右両端には壁１７，１７′が形成され
ており、その壁１７，１７′にはカバー１０に設
けられた突起１５ａ，１５ｂ，１５ｃが係合する
十字形の穴１８、及びストレンリリーフ１１に設
けられた突起１９が係合する穴２０が形成されて
いる。なおハウジングの下面にはカバー１０の突
起１３が嵌入する図示せぬ溝が形成されている。

このように形成された本実施例はフラツトケー
ブルを接続するため第７図ａの如くフラツトケー
ブル２１を保持したカバー１０とハウジング９と
を結合するとき、カバー１０の両端面のそれぞれ
３個の突起のうちの上方の１個１５ａをハウジン
グ９の十字穴の最下部に係合させることによりカ
バー１０とハウジング９とを仮止めすることがで
きる。その後圧入機を用いてカバー１０にハウジ
ング９を押圧すれば第７図ｂの如くカバー１０の
突起１５ｂ，１５ｃがハウジングの十字穴１８の
横方向部分に係合して両者を結合する。さらに接
続されたフラツトケーブルをカバー１０の背後に
折り曲げ、ストレーンリリーフ１１をハウジング
に結合して接続作業は完了される。

(7) 考案の効果 以上説明したように本考案のフラツトケーブル
コネクタはカバーの両側面に各３個の突起を設け
ると共にハウジングの左右端の壁に十字形の穴を
設けることにより、フラツトケーブルを保持した
カバーとハウジングとを結合するときの仮止めを
可能とし、フラツトケーブル接続作業を容易にし
得るといつた効果大なるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第５図は従来のフラツトケーブルコ
ネクタのフラツトケーブル接続方法を説明するた
めの図、第６図は本考案によるフラツトケーブル
コネクタを分解したところを示す斜視図、第７図
は本考案によるフラツトケーブルコネクタのフラ
ツトケーブル接続方法を説明するための図であ
る。 図面に於いて、９はハウジング、１０はカバ
ー、１１はストレンリリーフ、１２はフラツトケ
ーブルを保持する穴、１５ａ，１５ｂ，１５ｃは
突起、１６はＵ形コンタクト、１８は十字形の
穴、２１はフラツトケーブルをそれぞれ示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 複数個のＵ形コンタクトをその先端部が突出す
   るよう列状に取付け且つ左右端に突出した壁を有
   するハウジングと、該ハウジング対向面に前記コ
   ンタクト先端が挿入する列状穴を備え且つ該ハウ
   ジング対向面上に載置されるフラツトケーブルの
   保持用ガイド穴を形成する突出部を一体に備えた
   カバーとを具備し、該カバーとハウジングとを結
   合させるとによりガイド穴に保持されたフラツト
   ケーブルにコンタクト先端部が喰込んでケーブル
   芯線に電気接続すると共に該コンタクト先端が列
   状穴内に挿入してなるフラツトケーブルコネクタ
   において、カバーの左右端面にそれぞれ３角形の
   頂点に配置された３個の突起を設けると共に、ハ
   ウジングの左右端に突出した壁に前記カバーに設
   けた突起が係合する十字形の穴を設け、フラツト
   ケーブルをガイド穴に保持したカバーをハウジン
   グに結合する前に、前記カバーの左右各３個の突
   起のうちの各１個をハウジングの十字穴に係合せ
   しめて仮止めすることができるようにしたことを
   特徴とするフラツトケーブルコネクタ。