JPS5821103Y2 - 基板用コネクタ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はプリント基板やフラットケーブル等のように複
数の導体を内蔵する板状絶縁物（以下、基板という）の
等間隔の各導体を露出させた端末を挿入して接続する基
板用コネクタの改良に関するものである。

従来、複数の導体を内蔵する基板を挿入して接続するコ
ネクタ１は第１図に示すように長いインシュレータハウ
ジング２に基板６を挿入する溝３を設け、その片側に基
板６の導体７と等間隔で溝３に向って接触子を張り出さ
せてコンタクト４を並設し、コンタクト４と対向するイ
ンシュレータハウジング２０対面５との間に基板６の導
体７を露出させた端末を挿入し、コンタクト４の弾発力
によって導体７を押圧して適当な接触力で電気的に接続
していた。

しかし、基板６の導体７が平角線７１の場合は第１図に
示すように基板６の絶縁材を片側だけ取り除き、平角線
７１を露出させて使用するが、第２図に示すように導体
７が複数の単線をより合せたより線７２の場合は絶縁材
を取り除いてより線７２を接続に必要な長さだけ露出さ
せて使用するのが一般である。

第３図ａは第２図のＡＡ断面、ｂは第１図のＢＢ断面を
示し、第４図にこれらの断面の高さについて比較してみ
ると、電流容量が等しい場合においては、平角線７１と
片側の絶縁材８との全体の高さＢよりもより線７２の高
さＡの方が遥かに太きい。

従ってコンタクト４の変位する量はより線７２の場合は
大きく接触力が強いが、平角線７１の場合は変位量が小
さく接触力も弱い。

このように接触力の違う状態でこれら２種の基板にコネ
クタを兼用させることは接触不良を起し易い欠点があっ
た。

本考案の目的はこの欠点を除き、導体の形状の異る基板
に対してほぼ等しい接触力を以て確実に接続できる基板
用コネクタを提供することにある。

すなわち、本考案に係る基板用コネクタは、インシュレ
ータハウジングの長手方向に基板を挿入する溝を設け、
その溝の片側に等間隔に複数のコンタクトを並設し、そ
のコンタクトと溝の反対側の対面との間にコンタクトと
等間隔に複数の導体を内蔵する基板の各導体を露出させ
た端末を挿入して接続するコネクタにおいて、前記対面
にコンタクトと対向して、基板の挿入方向に弓形断面を
有する細溝を設けたことを特徴とするものである。

以下本考案に係る一実施例について図面を参照しながら
詳細に説明する。

第５図は基板用コネクタ１１の全体斜視図で、インシュ
レータハウジング１２の上面に長手方向に長い溝１３が
開口し、その片側には凹所１４が等間隔に並設しである
。

溝１３とはｇ深さの等しい凹所１４の底にはコンタクト
１５を挿入して固定する孔（図示せず）がインシュレー
タハウジングの底面まで通じている。

この孔にコンタクト１５を挿入固定し、コンタクト１５
の逆Ｕ字形の接触部１８（第７図参照）の自由端１９が
溝１３の方へ張り出すようにしである。

溝１３０反対側の対面１６にはコンタクト１５と対向す
る位置に弓形断面を持った細溝１７を溝１３の上下方向
に底まで設けである。

細溝１７をインシュレータハウジング１２の上面から見
ると第６図に示すとおりで、弓形の円の直径ａは第２図
に示す基板６の導体７であるより線７２の直径から決定
し、深さｂは後述するところにより決定する。

コンタクト１５と対面１６との間に第１図又は第２図に
示す基板６の導体７を露出させた端末を挿入する。

第１図に示す平角線７１を持つ基板６の場合は基板６０
両側端が溝１３０両端を案内として挿入されるので各導
体７はそれぞれ正しくコンタクト１５と対向し接続でき
る。

第２図に示すより線７２を持つ基板６の場合は導体７が
細溝１７に案内されるので容易に正しい位置に挿入して
接続できる。

このように細溝１７を設けることにより何れの基板６も
容易に確実に挿入接続できる。

第４図において、すでに基板６の導体７がより線７２の
場合と平角線７１の場合とはそれらの高さＡ及びＢが大
きく相違することを述ヘタ。

細溝１７を設げることによって第８図に示すとおり平角
線７１の場合の高さＢとより線７２の場合の高さＣとの
差りは細溝１７の深さｂ（第６図参照）を適当に決定す
ることによって殆んど零とすることができる。

従ってコンタクト１５が導体７を押えたときのコンタク
ト１５のたわみ量は平角線７１の場合とより線７２の場
合において殆んど差がな（、倒れの基板６においてもコ
ンタクト１５と導体７との接触力を殆んど等しくするこ
とができ確実な電気的接続が可能である。

以上の説明から明らかなように本考案により細溝を設け
ることにより基板の導線の種類が異る何れの場合におい
ても導線の挿入の案内を確実にすると共にコンタクトの
たわみ量を揃えることにより接触力の均一な確実な電気
的接続かえられる等各種の利点と効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のコネクタの全体斜視図と平角線の導体を
有する基板の端末を示す部分斜視図、第２図はより線の
導体を有する基板の端末を示す部分斜視図、第３図ａは
第２図のＡＡ断面図、ｂは第１図のＢＢ断面図、第４図
は従来のコネクタに基板を接続したときの導体の違いに
よる高さの違いを説明する図、第５図〜第８図は本考案
に係る基板用コネクタの一実施例を説明する図で、第５
図は基板用コネクタの全体斜視図、第６図は細溝の断面
形を示す部分拡大図、第７図はより線を導体とする基板
を接続する説明図、第８図は細溝を有する場合の導体Ｑ
違いによる高さの説明図である。 １１・・・・・・基板用コネクタ、１２・・・・・・イ
ンシュレータハウジング、１３・・・・・・溝、１５・
・・・・・コンタクト、１６・・・・・・対面、１７・
・・・・・細溝。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. インシュレータハウジングの長手方向に溝を設け、その
   溝を形成する長手方向側壁の一方には等間隔に複数のコ
   ンタクトを併設し、導体を有する板状絶縁物であってそ
   の挿入端には等間隔に複数の導体が露出して設けられて
   いる基板を前記溝に導体露出面とコンタクトが合うよう
   に挿入して接続するコネクタにおいて、前記長手方向側
   壁の他方でかつ前記コンタクトに対応する部位に、前記
   基板の挿入方向に弓形断面を有する細溝を設けたことを
   特徴とする基板用コネクタ。