JPS6113813Y2 - - Google Patents
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- JPS6113813Y2 JPS6113813Y2 JP5037881U JP5037881U JPS6113813Y2 JP S6113813 Y2 JPS6113813 Y2 JP S6113813Y2 JP 5037881 U JP5037881 U JP 5037881U JP 5037881 U JP5037881 U JP 5037881U JP S6113813 Y2 JPS6113813 Y2 JP S6113813Y2
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Landscapes
- Diaphragms And Bellows (AREA)
Description
産業上の利用分野
本考案は、80〜120℃の高温度流体(例えば、
熱水、薬液、食料品など)の輸送配管に接続して
使用される耐熱用塩化ビニール樹脂、ポリプロピ
レン樹脂や二フツ化ビニリデン樹脂などのプラス
チツク製ダイヤフラムバルブの改良に関するもの
である。その具体的な産業的利用分野の主なもの
は、化学産業、食品加工産業などであるが、それ
らのみに本考案のプラスチツク製ダイヤフラムバ
ルブの利用が限定されるわけではない。 従来の技術 プラスチツク製ダイヤフラムバルブは、各種流
体の輸送配管ラインにすぐれた耐食性と流量調節
機能等の見地から、すでに工業的規模で広く採用
されている。 しかしながら、プラスチツクは熱膨張係数が金
属の約10倍もあること、高温度では硬度が非常に
低下するという欠点がある。したがつて、プラス
チツク製のダイヤフラムバルブを高温度流体用に
使用すると、特に流体温度の変化が大きい場合や
長時間の連続運転に使用した場合には、膨張収縮
を繰り返すうちに、ダイヤフラムと本体フランジ
部との間に隙間が生じ、流体が漏出するという欠
点がみられる。これについて更に詳しく説明する
と、第1図は、本出願人が出願した実公昭41−
12533号公報の第1図に示したダイヤフラムバル
ブと同じ形状の従来のプラスチツク製ダイヤフラ
ムバルブの正面図であるが、これに高温の流体を
流すと、熱伝導によりバルブを構成するプラスチ
ツクの弁本体1やボンネツト2の温度が流体の保
有温度近くまで上昇することになり、ダイヤフラ
ム3を挾んだボンネツト2と弁本体1のフランジ
2aと1aが熱膨張のためと軟化したのち、再び
冷態に戻ることによつて隙間が生じ、流体が漏洩
する。これは膨張かつ軟化することにより、ボン
ネツト2と弁本体1とのフランジ2aと1aとに
よるダイヤフラム3の挾持部が、再び冷態状態に
なつたときに完全には元の密着状態に復帰せず、
両フランジ間に隙間が生ずることが原因するもの
と考えられる。また、このような流体温度に起因
する流体の漏洩は、膨張収縮及び軟化硬化を繰り
返すうちに、より顕著に現われるようになる。 本考案の目的は、このような従来のプラスチツ
ク製ダイヤフラムバルブの欠点を解消しようとす
るにあり、プラスチツク製のダイヤフラムバルブ
を高温の流体用に使用した場合に生起する漏洩を
完全に防止するにある。すなわち本考案の基本的
な構成は、プラスチツク製のダイヤフラムバルブ
のボンネツトと弁本体のフランジによるダイヤフ
ラム挾持部分に耐食性金属板(例えばエポキシ樹
脂塗装をした鉄製やステンレス製)を密着させて
配装して補強すると共に、それらの両フランジの
結合体の上面と下面とにも同様の耐食性金属板を
添着して相離隔した三層構造形のシール補強構造
を実現し、かくして高温流体による膨張や軟化と
冷態復帰との繰返しによる耐圧性の低下ならびに
微少間隙の形成と流体の漏出現象を最小限に押え
たものである。そして、それに基づく、本考案の
要旨は、頭書に記載した実用新案登録請求の範囲
に掲載したとおりである。 本考案に親近とみられる公知技術としては特公
昭43−13908号公報が挙げられる。このダイヤフ
ラム型の弁装置はもともと、ボンネツトと弁本体
とを金属製として具体化されているものである
が、一般的にはプラスチツク製にもなしうる旨の
概括的記載がある。この公知の弁装置ではダイヤ
フラムの周縁部を弁本体のフランジとボンネツト
のフランジとの間に挾持するとともに、それらの
組合せフランジの上面と下面に平らな環を当てて
締めつけているものであるが、この締めつけはボ
ンネツト・フランジと弁本体フランジを離れたそ
の外側のところでなされているから、流体の温度
が高いことによつてプラスチツクのフランジが膨
張と収縮とを繰り返すことによつて、とくに弁の
全開時に見られる両フランジ間からの流体の漏出
を防止するには殆んど役立つていない。 さらに公知の別途の例としては、特公昭43−
20620号公報に記載のダイヤフラム弁が挙げられ
る。この弁装置は弁本体およびボンネツトが金属
製で、それぞれのフランジの間にダイヤフラムの
周縁部を挾持する構造のものであることは通例ど
おりのものであるが、その挾持されたダイヤフラ
ム縁部の上面にはさらに金属板が介装されてい
る。この種の弁装置において弁本体とボンネツト
とをプラスチツク化したものは知られていない
が、この公知例におけるその介装板は内方に向け
て突出した湾曲形状の突出部が流体の流路に面す
る側に設けられていて、これがダイヤフラムと閉
弁時に協働するようになつている。しかし、これ
では、やはり、少くとも高温度の流体を取扱つた
場合には、弁本体とボンネツトとのプラスチツク
材料の熱膨張と冷却による再収縮との繰り返し作
用を受けて、弁の全開時において流体漏れが起る
ことは避け得ないであろう。 以上を総合すれば、弁本体とボンネツトとをプ
ラスチツク製としたダイヤフラム弁において、高
温度の流体を操作したとき、とくに弁の全開時に
おいて、ボンネツト・フランジと弁本体フランジ
との間から、材料の熱膨張と再冷却収縮との繰り
返しによつて生ずる隙間からの流体の漏出を効果
的に防止できたものは、いまだに出現していなか
つたものである。 考案が解決しようとする問題点 本考案の目的として本考案が解決しようとする
問題点は、少くとも弁本体とボンネツトとがプラ
スチツク製のものであるダイヤフラムバルブにお
いて、80〜120℃の高温度流体を扱かつたとき
に、弁の全開時において弁本体のフランジとボン
ネツト・フランジとの間から流体が漏出する欠点
を消除し得たダイヤフラムバルブを提供しようと
するにある。 問題点を解決するための手段 本考案においては、問題解決の第1の手段とし
て、プラスチツク製のダイヤフラムバルブのボン
ネツトと弁本体の両フランジ間にダイヤフラムと
共にフランジのほぼ全面を覆う幅広かつ平円環状
の耐食性金属板を挾持させるものである。 この場合その立面図で見て中央配置の耐食性金
属板はその有効作用面が方向異性のないものとす
ることが、いわば絶対的に必要である。その理由
は、加熱を受けて弁本体およびボンネツトが膨張
し、常温まで冷却する態様を繰り返すことによつ
て、両フランジ間にきわめて微細な間隙が出来る
のを禁圧することにあるから、間挿される金属板
に不平等な加圧状態が生じ、均一な加圧が阻害さ
れるから、加圧の弱い領域では上記のような微細
間隙の生起は抑止できないのである。したがつ
て、上記の金属板に対し、フランジのほぼ全面を
覆う幅広かつ平円環状の形を付与するのはこのた
めである。 なお、後述の実施例においては、この金属板の
外周の一部もしくは全部にわたつて上方への立上
り部が設けてあるが、これは考案思想には関係が
なく、組立時のセンター位置決めおよび着脱を迅
速にするための単なる補助手段にすぎない。 なお、この中央装置の金属板を締結する場合に
も、異方性がなく均一加圧を達成するように選択
するのがよい。 次に、考案思想の第2の手段としては、それら
の両フランジの結合体の上面と下面とにも、同様
の幅広かつ平円環状の耐食性金属板を添着するの
であるが、これも上記と同様の均圧効果を達成す
るためであり、これにより、それと同時に、プラ
スチツク製のフランジ結合体の上面と下面とを傷
けることなく、増倍された圧力を付与することが
できる。なお、合計3枚の、これらの金属板のう
ちの中央装置のものは、積極的な加圧手段ではな
く、上下から加えられる圧力の均等な分散と伝達
とに貢献するとともに、フランジ結合体に強力な
芯を入れたような形で、補強作用を営なむ。上下
2枚の添着された耐食金属板も、若干はフランジ
結合体に対する補強の作用をも兼ね営なむ。 本考案思想の第3の手段としては、締着ボルト
を上記の両フランジと3枚の金属板との5者を貫
通して設けるものであるが、このようにすること
によつて、両フランジに対する偏在加圧が回避さ
れ、所要の均圧効果が達成され、前述のようなフ
ランジ間の微細間隙の形成が効果的に禁圧され
る。 なお、前記3枚の金属板としては前述のように
耐食性のものを使用するのであるが、本案のダイ
ヤフラムバルブは高温流体処理を目途とするもの
で、バルブの全体が流体の温度あるいは、それ近
く迄加熱され、それから常温迄冷却されると、該
金属板とプラスチツクとの間の微細間隙内へ水分
が入り込んで凝結し、かくして、金属板の表面よ
りも、いわば裏面が腐食するので、それを防止す
るためである。 なお、本考案の第4の要件としては、相離隔し
た三層構造のシール補強構造体が形成されること
にあるが、これは、前記の第1ないし第3の構成
要件を採用したことの、当然の論理的帰結を述べ
たものであるが、それにより、本案バルブのフラ
ンジ結合体的な構造を端的に指摘することによつ
て、新規な考案思想の全体を浮き立たせるよう
に、公衆に対して開示したものに外ならない。 作 用 本案装置は以上のような考案思想を基礎として
構成されているため、耐食性には富むが強度なら
びに熱変形性においては金属よりも劣るプラスチ
ツクにより少くとも弁本体とボンネツトとが構成
されているプラスチツク製ダイヤフラムバルブに
おいて、従来よりも処理流体の高温に耐えて、弁
の全開時に生起したフランジ間の漏洩を防止する
作用効果を達成したものである。また、それとと
もに、処理流体の圧力に対しても、従来よりも一
層効果的に耐える性質を実現することが出来たも
のである。なお、これについては、第4図を参照
して後記に説明する比較実験の成積からも、その
作用効果を確認することができる。 実施例 以下に、図面に基づいて本考案の具体例を詳細
に説明する。 第2図は、本考案の好適な1実施例である。弁
本体11のフランジ11aの下面と、ダイヤフラ
ム13とボンネツト12のフランジ12aの間及
びボンネツト12のフランジ12aの上面に夫々
耐食性金属補強板14a,14b,14cがそれ
ぞれ設けられている。各々の耐食性金属板14
a,14b,14cは、弁本体11とボンネツト
12のフランジ11a,12aによるダイヤフラ
ム13の挾持部を貫通するUボルト16とナツト
15によつて密着させられているものである。こ
のUボルト16は、弁本体11の下を通過するU
型をなすものであり、さらに具体的には本体半部
体11Aと11Bとの下部を補強している水平配
置の橋絡補強部11Cに湾曲部16aが直接に接
するか、あるいは極僅かの間隙を保持するように
配装されている。 第3図は、第2図におけるダイヤフラム挾持部
の部分拡大縦断面図を示す。耐食性金属板14a
は、ボンネツトフランジ12aの上に、また14
bは、ダイヤフラム13の上に、14cは弁本体
フランジ11aの下面に位置する如く配装され、
鎖線で中心線のみを略示した貫通ボルト型のUボ
ルト16とナツト15を締め付けて密着され、か
くして上述の三層構造を実現している。 このようにして挾持部を補強しておけば、当該
挾持部と一体化された耐食性金属板14a,14
b,14cにより挾持部の膨張は最小限に押えら
れる。すなわち弁本体に対する抗膨張作用部材と
してUボルト16とナツト15とが強力に作用す
るからである。また、弁本体やボンネツト12が
熱の作用によつて軟化した場合にも上記の耐食性
金属板の介在により、その変形が防止されるた
め、挾持部に隙間が生ずることがなく、流体が漏
洩する心配が全くない。特に、両フランジ11a
と12aとの間に挾持された耐食性金属板14b
の役割は重要で、フランジ11a,12a全体を
補強する作用の他に、フランジ11a,12aが
軟化した場合にも、その剛性によつて軟化した樹
脂が内圧によつて移動されにくくなり、フランジ
の合せ面が押し広げられて漏洩が生じないように
する働きをもなすものである。 ただし、Uボルトによらず、ふつうのボルトで
もよい。本考案によるプラスチツク製ダイヤフラ
ムバルブの全開時の限界シール圧は、常温では、
耐食性金属板を使用しないものより10%高くな
り、また、80〜120℃の高温においては、30%も
高くなり、耐食性金属板の効果がはつきりと現わ
れる。 比較実験 第1表は、口径が50mmφのプラスチツク製ダイ
ヤフラムバルブを従来品、本案品各2個につき、
各1週間の間、流体温度90℃において連続運転を
なし、高温運転ののちには常温に戻してさらに1
週間の運転をした。そして次第に液圧を上げて行
つて弁の全開時にフランジ間より洩れが生じるよ
うになつた臨界圧力をしらべたものである。圧力
が高いということは洩れがそれだけ生じにくいと
いうことを示し、また常用運転圧力をそれだけ高
くできることを意味している。
熱水、薬液、食料品など)の輸送配管に接続して
使用される耐熱用塩化ビニール樹脂、ポリプロピ
レン樹脂や二フツ化ビニリデン樹脂などのプラス
チツク製ダイヤフラムバルブの改良に関するもの
である。その具体的な産業的利用分野の主なもの
は、化学産業、食品加工産業などであるが、それ
らのみに本考案のプラスチツク製ダイヤフラムバ
ルブの利用が限定されるわけではない。 従来の技術 プラスチツク製ダイヤフラムバルブは、各種流
体の輸送配管ラインにすぐれた耐食性と流量調節
機能等の見地から、すでに工業的規模で広く採用
されている。 しかしながら、プラスチツクは熱膨張係数が金
属の約10倍もあること、高温度では硬度が非常に
低下するという欠点がある。したがつて、プラス
チツク製のダイヤフラムバルブを高温度流体用に
使用すると、特に流体温度の変化が大きい場合や
長時間の連続運転に使用した場合には、膨張収縮
を繰り返すうちに、ダイヤフラムと本体フランジ
部との間に隙間が生じ、流体が漏出するという欠
点がみられる。これについて更に詳しく説明する
と、第1図は、本出願人が出願した実公昭41−
12533号公報の第1図に示したダイヤフラムバル
ブと同じ形状の従来のプラスチツク製ダイヤフラ
ムバルブの正面図であるが、これに高温の流体を
流すと、熱伝導によりバルブを構成するプラスチ
ツクの弁本体1やボンネツト2の温度が流体の保
有温度近くまで上昇することになり、ダイヤフラ
ム3を挾んだボンネツト2と弁本体1のフランジ
2aと1aが熱膨張のためと軟化したのち、再び
冷態に戻ることによつて隙間が生じ、流体が漏洩
する。これは膨張かつ軟化することにより、ボン
ネツト2と弁本体1とのフランジ2aと1aとに
よるダイヤフラム3の挾持部が、再び冷態状態に
なつたときに完全には元の密着状態に復帰せず、
両フランジ間に隙間が生ずることが原因するもの
と考えられる。また、このような流体温度に起因
する流体の漏洩は、膨張収縮及び軟化硬化を繰り
返すうちに、より顕著に現われるようになる。 本考案の目的は、このような従来のプラスチツ
ク製ダイヤフラムバルブの欠点を解消しようとす
るにあり、プラスチツク製のダイヤフラムバルブ
を高温の流体用に使用した場合に生起する漏洩を
完全に防止するにある。すなわち本考案の基本的
な構成は、プラスチツク製のダイヤフラムバルブ
のボンネツトと弁本体のフランジによるダイヤフ
ラム挾持部分に耐食性金属板(例えばエポキシ樹
脂塗装をした鉄製やステンレス製)を密着させて
配装して補強すると共に、それらの両フランジの
結合体の上面と下面とにも同様の耐食性金属板を
添着して相離隔した三層構造形のシール補強構造
を実現し、かくして高温流体による膨張や軟化と
冷態復帰との繰返しによる耐圧性の低下ならびに
微少間隙の形成と流体の漏出現象を最小限に押え
たものである。そして、それに基づく、本考案の
要旨は、頭書に記載した実用新案登録請求の範囲
に掲載したとおりである。 本考案に親近とみられる公知技術としては特公
昭43−13908号公報が挙げられる。このダイヤフ
ラム型の弁装置はもともと、ボンネツトと弁本体
とを金属製として具体化されているものである
が、一般的にはプラスチツク製にもなしうる旨の
概括的記載がある。この公知の弁装置ではダイヤ
フラムの周縁部を弁本体のフランジとボンネツト
のフランジとの間に挾持するとともに、それらの
組合せフランジの上面と下面に平らな環を当てて
締めつけているものであるが、この締めつけはボ
ンネツト・フランジと弁本体フランジを離れたそ
の外側のところでなされているから、流体の温度
が高いことによつてプラスチツクのフランジが膨
張と収縮とを繰り返すことによつて、とくに弁の
全開時に見られる両フランジ間からの流体の漏出
を防止するには殆んど役立つていない。 さらに公知の別途の例としては、特公昭43−
20620号公報に記載のダイヤフラム弁が挙げられ
る。この弁装置は弁本体およびボンネツトが金属
製で、それぞれのフランジの間にダイヤフラムの
周縁部を挾持する構造のものであることは通例ど
おりのものであるが、その挾持されたダイヤフラ
ム縁部の上面にはさらに金属板が介装されてい
る。この種の弁装置において弁本体とボンネツト
とをプラスチツク化したものは知られていない
が、この公知例におけるその介装板は内方に向け
て突出した湾曲形状の突出部が流体の流路に面す
る側に設けられていて、これがダイヤフラムと閉
弁時に協働するようになつている。しかし、これ
では、やはり、少くとも高温度の流体を取扱つた
場合には、弁本体とボンネツトとのプラスチツク
材料の熱膨張と冷却による再収縮との繰り返し作
用を受けて、弁の全開時において流体漏れが起る
ことは避け得ないであろう。 以上を総合すれば、弁本体とボンネツトとをプ
ラスチツク製としたダイヤフラム弁において、高
温度の流体を操作したとき、とくに弁の全開時に
おいて、ボンネツト・フランジと弁本体フランジ
との間から、材料の熱膨張と再冷却収縮との繰り
返しによつて生ずる隙間からの流体の漏出を効果
的に防止できたものは、いまだに出現していなか
つたものである。 考案が解決しようとする問題点 本考案の目的として本考案が解決しようとする
問題点は、少くとも弁本体とボンネツトとがプラ
スチツク製のものであるダイヤフラムバルブにお
いて、80〜120℃の高温度流体を扱かつたとき
に、弁の全開時において弁本体のフランジとボン
ネツト・フランジとの間から流体が漏出する欠点
を消除し得たダイヤフラムバルブを提供しようと
するにある。 問題点を解決するための手段 本考案においては、問題解決の第1の手段とし
て、プラスチツク製のダイヤフラムバルブのボン
ネツトと弁本体の両フランジ間にダイヤフラムと
共にフランジのほぼ全面を覆う幅広かつ平円環状
の耐食性金属板を挾持させるものである。 この場合その立面図で見て中央配置の耐食性金
属板はその有効作用面が方向異性のないものとす
ることが、いわば絶対的に必要である。その理由
は、加熱を受けて弁本体およびボンネツトが膨張
し、常温まで冷却する態様を繰り返すことによつ
て、両フランジ間にきわめて微細な間隙が出来る
のを禁圧することにあるから、間挿される金属板
に不平等な加圧状態が生じ、均一な加圧が阻害さ
れるから、加圧の弱い領域では上記のような微細
間隙の生起は抑止できないのである。したがつ
て、上記の金属板に対し、フランジのほぼ全面を
覆う幅広かつ平円環状の形を付与するのはこのた
めである。 なお、後述の実施例においては、この金属板の
外周の一部もしくは全部にわたつて上方への立上
り部が設けてあるが、これは考案思想には関係が
なく、組立時のセンター位置決めおよび着脱を迅
速にするための単なる補助手段にすぎない。 なお、この中央装置の金属板を締結する場合に
も、異方性がなく均一加圧を達成するように選択
するのがよい。 次に、考案思想の第2の手段としては、それら
の両フランジの結合体の上面と下面とにも、同様
の幅広かつ平円環状の耐食性金属板を添着するの
であるが、これも上記と同様の均圧効果を達成す
るためであり、これにより、それと同時に、プラ
スチツク製のフランジ結合体の上面と下面とを傷
けることなく、増倍された圧力を付与することが
できる。なお、合計3枚の、これらの金属板のう
ちの中央装置のものは、積極的な加圧手段ではな
く、上下から加えられる圧力の均等な分散と伝達
とに貢献するとともに、フランジ結合体に強力な
芯を入れたような形で、補強作用を営なむ。上下
2枚の添着された耐食金属板も、若干はフランジ
結合体に対する補強の作用をも兼ね営なむ。 本考案思想の第3の手段としては、締着ボルト
を上記の両フランジと3枚の金属板との5者を貫
通して設けるものであるが、このようにすること
によつて、両フランジに対する偏在加圧が回避さ
れ、所要の均圧効果が達成され、前述のようなフ
ランジ間の微細間隙の形成が効果的に禁圧され
る。 なお、前記3枚の金属板としては前述のように
耐食性のものを使用するのであるが、本案のダイ
ヤフラムバルブは高温流体処理を目途とするもの
で、バルブの全体が流体の温度あるいは、それ近
く迄加熱され、それから常温迄冷却されると、該
金属板とプラスチツクとの間の微細間隙内へ水分
が入り込んで凝結し、かくして、金属板の表面よ
りも、いわば裏面が腐食するので、それを防止す
るためである。 なお、本考案の第4の要件としては、相離隔し
た三層構造のシール補強構造体が形成されること
にあるが、これは、前記の第1ないし第3の構成
要件を採用したことの、当然の論理的帰結を述べ
たものであるが、それにより、本案バルブのフラ
ンジ結合体的な構造を端的に指摘することによつ
て、新規な考案思想の全体を浮き立たせるよう
に、公衆に対して開示したものに外ならない。 作 用 本案装置は以上のような考案思想を基礎として
構成されているため、耐食性には富むが強度なら
びに熱変形性においては金属よりも劣るプラスチ
ツクにより少くとも弁本体とボンネツトとが構成
されているプラスチツク製ダイヤフラムバルブに
おいて、従来よりも処理流体の高温に耐えて、弁
の全開時に生起したフランジ間の漏洩を防止する
作用効果を達成したものである。また、それとと
もに、処理流体の圧力に対しても、従来よりも一
層効果的に耐える性質を実現することが出来たも
のである。なお、これについては、第4図を参照
して後記に説明する比較実験の成積からも、その
作用効果を確認することができる。 実施例 以下に、図面に基づいて本考案の具体例を詳細
に説明する。 第2図は、本考案の好適な1実施例である。弁
本体11のフランジ11aの下面と、ダイヤフラ
ム13とボンネツト12のフランジ12aの間及
びボンネツト12のフランジ12aの上面に夫々
耐食性金属補強板14a,14b,14cがそれ
ぞれ設けられている。各々の耐食性金属板14
a,14b,14cは、弁本体11とボンネツト
12のフランジ11a,12aによるダイヤフラ
ム13の挾持部を貫通するUボルト16とナツト
15によつて密着させられているものである。こ
のUボルト16は、弁本体11の下を通過するU
型をなすものであり、さらに具体的には本体半部
体11Aと11Bとの下部を補強している水平配
置の橋絡補強部11Cに湾曲部16aが直接に接
するか、あるいは極僅かの間隙を保持するように
配装されている。 第3図は、第2図におけるダイヤフラム挾持部
の部分拡大縦断面図を示す。耐食性金属板14a
は、ボンネツトフランジ12aの上に、また14
bは、ダイヤフラム13の上に、14cは弁本体
フランジ11aの下面に位置する如く配装され、
鎖線で中心線のみを略示した貫通ボルト型のUボ
ルト16とナツト15を締め付けて密着され、か
くして上述の三層構造を実現している。 このようにして挾持部を補強しておけば、当該
挾持部と一体化された耐食性金属板14a,14
b,14cにより挾持部の膨張は最小限に押えら
れる。すなわち弁本体に対する抗膨張作用部材と
してUボルト16とナツト15とが強力に作用す
るからである。また、弁本体やボンネツト12が
熱の作用によつて軟化した場合にも上記の耐食性
金属板の介在により、その変形が防止されるた
め、挾持部に隙間が生ずることがなく、流体が漏
洩する心配が全くない。特に、両フランジ11a
と12aとの間に挾持された耐食性金属板14b
の役割は重要で、フランジ11a,12a全体を
補強する作用の他に、フランジ11a,12aが
軟化した場合にも、その剛性によつて軟化した樹
脂が内圧によつて移動されにくくなり、フランジ
の合せ面が押し広げられて漏洩が生じないように
する働きをもなすものである。 ただし、Uボルトによらず、ふつうのボルトで
もよい。本考案によるプラスチツク製ダイヤフラ
ムバルブの全開時の限界シール圧は、常温では、
耐食性金属板を使用しないものより10%高くな
り、また、80〜120℃の高温においては、30%も
高くなり、耐食性金属板の効果がはつきりと現わ
れる。 比較実験 第1表は、口径が50mmφのプラスチツク製ダイ
ヤフラムバルブを従来品、本案品各2個につき、
各1週間の間、流体温度90℃において連続運転を
なし、高温運転ののちには常温に戻してさらに1
週間の運転をした。そして次第に液圧を上げて行
つて弁の全開時にフランジ間より洩れが生じるよ
うになつた臨界圧力をしらべたものである。圧力
が高いということは洩れがそれだけ生じにくいと
いうことを示し、また常用運転圧力をそれだけ高
くできることを意味している。
【表】
上記と同様にして、口径80mmφのもの各2個に
ついて、比較実験を行つた結果を示すと、第2表
のとおりである。
ついて、比較実験を行つた結果を示すと、第2表
のとおりである。
【表】
上記と同様にして、口径150mmφのものについ
て、同様に従来品と本案品各2個を比較実験に供
した。その結果を第3表に示した。
て、同様に従来品と本案品各2個を比較実験に供
した。その結果を第3表に示した。
【表】
上記の各表1,2,3において「K」とあるの
はKg/cm2の略である。 以上の各表から明らかなように、本案品を使用
すれば、とくに従来品に比べて、つねに数Kg/cm2
の圧力利得が得られる。この圧力利得は口径が小
さいほど大であり、口径が大きくなるにつれて漸
減する。 なお、液洩れは高温時において大きいのではな
く、高温時より冷態に戻つて運転されるときに大
きくなるものである。 なお、図面の第4図,,は、口径がそれ
ぞれ50mmφ、80mmφ、150mmφである場合につ
き、1日12時間は高温運転し、あとの12時間は冷
態に保持する状態を繰り返しながら、6か月の間
操業した場合において、漏れを伴なわないときの
最大保持圧力を示し、グラフにおける上位レベル
は有害な漏液現象が起りにくいことを示し、従来
品にくらべて本案品の優秀性を示している。従来
品および本案品につき、上側のカーブは高温時、
下側のカーブは常温復帰時を示し、本案品では数
Kg/cm2の圧力利得があることを示している。 実用運転に際しては、若干の安全率を見て操業
すれば足りる。 以上の説明から明らかなように、本考案によれ
ば、極めて簡単な構造にて完全にプラスチツク製
ダイヤフラムバルブの漏洩を防止できるものであ
る。
はKg/cm2の略である。 以上の各表から明らかなように、本案品を使用
すれば、とくに従来品に比べて、つねに数Kg/cm2
の圧力利得が得られる。この圧力利得は口径が小
さいほど大であり、口径が大きくなるにつれて漸
減する。 なお、液洩れは高温時において大きいのではな
く、高温時より冷態に戻つて運転されるときに大
きくなるものである。 なお、図面の第4図,,は、口径がそれ
ぞれ50mmφ、80mmφ、150mmφである場合につ
き、1日12時間は高温運転し、あとの12時間は冷
態に保持する状態を繰り返しながら、6か月の間
操業した場合において、漏れを伴なわないときの
最大保持圧力を示し、グラフにおける上位レベル
は有害な漏液現象が起りにくいことを示し、従来
品にくらべて本案品の優秀性を示している。従来
品および本案品につき、上側のカーブは高温時、
下側のカーブは常温復帰時を示し、本案品では数
Kg/cm2の圧力利得があることを示している。 実用運転に際しては、若干の安全率を見て操業
すれば足りる。 以上の説明から明らかなように、本考案によれ
ば、極めて簡単な構造にて完全にプラスチツク製
ダイヤフラムバルブの漏洩を防止できるものであ
る。
第1図は従来のプラスチツク製ダイヤフラムバ
ルブを示す正面図、第2図は本考案の1実施例を
示す正面図、第3図は第2図におけるダイヤフラ
ム挾持部を示した部分拡大縦断面図、第4図,
,は従来品と本案品とにつき、高温時と冷態
時における最大保持圧力を示したグラフである。 これらの図において、11……弁本体、12…
…ボンネツト、11a,12a……フランジ、1
3……ダイヤフラム、14a,14b,14c…
…耐食性金属板、15……ナツト、16……Uボ
ルト。
ルブを示す正面図、第2図は本考案の1実施例を
示す正面図、第3図は第2図におけるダイヤフラ
ム挾持部を示した部分拡大縦断面図、第4図,
,は従来品と本案品とにつき、高温時と冷態
時における最大保持圧力を示したグラフである。 これらの図において、11……弁本体、12…
…ボンネツト、11a,12a……フランジ、1
3……ダイヤフラム、14a,14b,14c…
…耐食性金属板、15……ナツト、16……Uボ
ルト。
Claims (1)
- プラスチツク製ダイヤフラムバルブのボンネツ
トと弁本体の両フランジ間にダイヤフラムと共に
フランジのほぼ全面を覆う幅広かつ平円環状の耐
食性金属板を挾持させ、またそれらの両フランジ
の結合体の上面と下面とにも同様の幅広かつ平円
環状の耐食性金属板を添着し、締着ボルトは上記
の両フランジと3枚の金属板との5者を貫通して
設け、かくして相離隔した三層構造のシール補強
構造体が形成されてあることを特徴とするプラス
チツク製ダイヤフラムバルブ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5037881U JPS6113813Y2 (ja) | 1981-04-08 | 1981-04-08 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5037881U JPS6113813Y2 (ja) | 1981-04-08 | 1981-04-08 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS57202060U JPS57202060U (ja) | 1982-12-22 |
JPS6113813Y2 true JPS6113813Y2 (ja) | 1986-04-28 |
Family
ID=29847095
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5037881U Expired JPS6113813Y2 (ja) | 1981-04-08 | 1981-04-08 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6113813Y2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6074386A (ja) * | 1983-09-30 | 1985-04-26 | 東芝ライテック株式会社 | 組合せ形誘導灯 |
JP5048710B2 (ja) * | 2009-04-08 | 2012-10-17 | Ckd株式会社 | 流体制御弁 |
-
1981
- 1981-04-08 JP JP5037881U patent/JPS6113813Y2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS57202060U (ja) | 1982-12-22 |
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