JPS61134240A - 発泡シ−トを有する樹脂成形品 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 発明の目的 （産業上の利用分野） この発明は自動車用内装品、屋内装置品等の各種合成樹
脂成形品に係り、詳しくはその表面に柔軟な発泡シート
を有する樹脂成形品に関するものである。

（従来の技術） 自動車用内装品、屋内装置品等の各種合成樹脂成形品に
おいては、優れた外観を付与するとともに、樹脂表面の
傷、むら等の欠陥を隠すために、表面に別材による装飾
を施すことが有用である。

さらに、外観上の問題のみならず、手触り感をソフトに
するためには、樹脂成形品の表面に発泡層を設けること
が望ましい。

この発泡層の形成方法の一つとして、発泡体のみからな
るシートの裏面に直接合成樹脂を射出成形することが考
えられるが、射出時の熱で発泡シ−トが融解又は損傷す
るという問題がある。

そこで、本発明者のうちの二人は先に、「発泡ノートの
裏面に布が取着され、布Ｏ裏面に合成樹脂が射出成形に
より一体化されてなる樹脂成形品」の発明をし、布の断
熱効果によって発泡シートの融解や損傷の防市を図った
（特願昭５９−１３６１３５）。

ここに、上記発泡シートと布との取着方法として、次の
２つが考えられた。

■　発泡シートの裏面をフレーム処理その他の処理によ
って一部融解させ、その裏面に布を熱融着する方法。

■　発泡シートと布の間に接着剤を介する方法。

（発明が解決しようとする問題点） しかし、■の方法では７ノーム処理等の融解処理が非常
に面倒で、相当のエネルギを要する、また、前記熱融着
の接合力は必ずしも強くないため、射出時の熱で熱融着
部分が軟化又は融解したり、射出時の圧力で発泡ノート
に応力が生じたりすると、布から発泡シートが剥離する
おそれがある。

また、■の方法では発泡シートと布の接触面積が小さく
、接着層の耐熱性も一般的に高くなく、同じく射出時の
熱や圧力で布から発泡シートが剥離するおそれがある。

発明の構成 Ｃ問題点を解決するための手段） そこで、上記問題点を解決するために、布の表面にバリ
ヤー層、塩化ビニルペーストレジン発泡体層が順次積層
されてなる発泡シートを採用するという手段を採ったつ （作用） 布の表面にバリヤー層が積層されているので、射出成形
時の熱や圧力でバリヤー層から発泡体層が剥離する可能
性は低い。

また、射出成形時における溶融合成樹脂の熱を布及びバ
リヤー層が遮断するため、発泡体層の融解や損傷が防止
される。

（実施例） 次に、この発明を樹脂成形品の一つである自動車のセン
ターピラー内装材に具体化した一実施例について、第１
〜７図て従って説明する。

図面中１はセンターピラー内装材の表面に設けられた発
泡シートであって、布２とその表面上において一体的に
積層形成されたバリヤー層３と、このバリヤー層３の表
面に一体的に積層形成された塩化ビニルペーストレジ／
発泡体層４とから構成されている。同右２には、ポリエ
ステル繊維糸よりなる平織布が用いられている。バリヤ
ー層３は架橋タイプの塩化ビニルペーストレジン非発泡
体層にて形成されている。塩化ビニルペーストレジンの
詳細、は後述する。塩化ビニルペーストレジン発泡体層
４は発泡剤の添加された架橋タイプ又は非架橋タイプの
塩化ビニルペーストレジンにて形成されているっ ５は上記発泡体層４の表面に設けられた加飾層であって
、発泡剤の添加されない架橋タイプ又は非架橋タイプの
塩化ビニルペーストレジンにて形成されており、その表
面にはシボ模様が施されている。

６はセンターピラー内装材の基材であって、布２の裏面
にポリプロピレン樹脂（以下、ＰＰ樹脂という）を射出
成形することにより形成されている。このＰＰ樹脂の布
２に対する境界部分は、成形時の射出圧力によって、第
２図に示すように布ヒ麹績融合する。従って、布２は基
材６Ｖｃ対して機械的なアンカー効果や融合により強固
に接合されている。

さて、前記塩化ビニルペーストレジンの詳細を説明する
。

塩化ビニルペーストレジンとは、加熱硬化前にゾルペー
スト状態にある塩化ビニル共重合体、可塑剤、安定剤等
の混合物をいう。

架橋タイプの塩化ビニルペーストレジンとは、インシア
ネート架橋タイプ、トリアジン架橋タイプ、又はとれら
と非架橋タイプとの混合に係る塩化ビニルペーストレジ
ンを包括するものである。

更に、上記イソシアネート架橋タイプの塩化ビニルペー
ストレジンとは、水酸基を有する塩化ビニル共重合体（
例えば、三菱モンサ／ト社梨１．商品名ビニカＰ１００
）とその架橋剤でおるインシアネートを主成分とするも
のである。また、トリアジン架橋タイプの塩化ビニルペ
ーストレジ／とは、塩化ビニル共重合体とその架橋剤で
あるトリアジンを主成分とするものである。

また、発泡体層４Ｖｒ−添加する発泡剤としては、アゾ
ジカルボンアミド等の有機発泡剤を用いることができる
。なお、発泡剤を用いなくても、機械的発泡で塩化ビニ
ルペーストレジ／を発泡させることもできる。

以上の通りの架橋タイプの塩化ビニルペーストレジンは
、ゾルペースト状態で布２上に付着され、第２図に示す
ように布２表面部の繊維又は糸に浸透した後に、加熱硬
化される。従って、バリヤー層３は布２に対して機械的
なアンカー効果により強固に接合されている。

次に、本実施例の七ンタービラー内装材の製造方法を説
明する。

まず、第３図に示すように、表面にシボ模様の陰画が形
成された離型紙７をロール状にセットし、順次右方向に
送る、次に、雌型紙γの上に加飾層５を構成する発泡剤
無添加の塩化ビニルペーストレジンＩＬＡを供給して、
スキージで膜厚を調整しながら塗布し、赤外線ヒータ８
によって加熱硬ｆヒを進行させる。

続いて、上記塩化ビニルペーストレジンＲＡＯ上に、発
泡体層４を構成する発泡剤添加の塩化ビニルペーストレ
ジンｌ’ＬＢを供給して、スキージで膜厚を調整しなが
ら塗布し、赤外線ヒータ９で加熱することによって発泡
させる（発泡剤が反応する）とともに半ば硬化させる。

次ニ同塩化ビニルベーストレジンＲＢのＩｃバリヤー層
３を構成する発泡剤無添加の塩化ビニルペーストレモン
几Ｃを供給して、スキージで膜厚を調整しながら塗布す
る。

続いて、同塩化とニルペーストレジンＢＯＱ上にロール
状にセントした布２を送って押圧し、塩化ビニルペース
トレジンＲＯを布２０表面部に浸透させる、その後、赤
外線ヒータ１０で加熱することによって硬化させ、バリ
ヤー層３を布２の表面上において一体的に積層形成する
。同時に塩化ビニルペーストレジンＲＢの硬化も進行し
、発泡体層４がバリヤー層３に一体的に積層形成される
。

以上で発泡シート１と加飾層５が離型紙７上に形成され
る。

次に、加飾層５から離型紙γをはがし、発泡シート１及
び加飾層５を内湊材の形状に対応するよう大きめにトリ
ミング加工した後、第４図に示す通り加飾層５が型面側
となるように射出成形装置の可動型１５にセントする。

続いて、第５図疋示す通り可動型１５及び固定型１６を
型合わせし、溶融したＰＰ樹脂を射出成形すれば、発泡
シート１及び加飾１ｉ５が射出田力によって可動型１５
の型面に押し付けられると同時に、布２の裏面に基材６
が一体形成される。

以とのように構成された実施例では、塩化ビニルペース
トレジンＢ、０は布２０表面部に浸透して布Ｖ繊維又は
糸を捕捉するため、ノ＜リヤ一層３は布２に対して機械
的なアンカー効果で接合され、その接合性は極めて高く
なる。また、発泡体層４はバリヤー層３に対し一体的に
積層形成されているので、その接合性は高くなる。従っ
て、基材６の射出成形時の熱や圧力でバリヤー層３から
発泡体層４が剥離することはない。

また、本実施例では加飾層５Ｖｃ塩化ビニルペーストレ
ジンを用い、その形成と発泡体層４への接合を同時に行
っているので、工程簡略化と接合性の向上が図られる。

なお、雇橋タイプの塩化ビニルペーストレジ／を用いて
なるバリヤー層３は高温における伸びや引張強度が顕著
に向上するので、上記射出時の破損や剥離の問題がなく
、成形品完成後における耐熱性や耐久性も高い。これは
、発泡体層４及び加飾、’ｆｉ　５についても全く同様
である。

上記架橋タイプの効果を確認するため、次に示す通りに
架橋タイプの塩化ビニルペーストレジ／及び非架橋タイ
プの塩化ビニルペーストレジンを配合し、両者を夫々１
００：０５８０：２０．６０：４０．４０：６０．２〇
二８０．又は０：１００の各割合で混合して、高温１３
０°Ｃにおける伸びと引張強度を測定したつ 〔架橋タイプの塩化ビニルペーストレジン〕塩化ビニル
共重合体（三菱モノナンド社製、商品名Ｐ１００）　　
　　　　　　　１００重量部フタル酸エステル系可塑剤
　　　　９０重量部有機スズ系安定剤　　　　　　　　
　３重量部エポキシ系安定剤　　　　　　　　　３重量
部架橋剤イノシアネート（式日薬品工業社製、商品名Ｂ
８１５Ｎ）　　　　　　　　　　８重量部〔非架橋タイ
プの塩化ビニルペーストレジン〕塩化ビニル共重合体（
三菱モノナンド社製、商品名Ｐ４７０）　　　　　　　
　　１００重量部フタル酸エステル系可塑剤　　　　７
５重量部有機スズ系安定剤　　　　　　　　　３重量部
エポキシ系安定剤　　　　　　　　　３重量部高温１３
０°Ｏにおける伸びの試験結果を第６図に示し、引張強
度の試験結果を第７図に示すつ同図に明らかな通り、架
橋タイプの混合比が増すにつれて伸び、強度のいずれも
が著しく向上しており、前記射出時における破損と剥離
の防止に効果的であることが確認された。

また、本実施例は前記効果以外にも次のような効果を奏
する。すなわち、発泡シートＬＫよって、ソフトな手触
り感が得られるばかりでなく、加飾層５により優れた外
観を呈し、合成樹脂表面の傷、むら等の欠陥も隠される
。まだ、射出成形時においてＰＰ樹脂の熱を布２及びバ
リヤー層３が遮断するため、発泡体層４の融解及び損傷
が防止される。

また、布２は基材６に対して機械的なアンカー効果や融
合で強固に接合されているため、発泡シート１に多少の
外力が加わっても基材６から剥離したり、破損したりす
ることがないつ特にポリオレフィン系樹脂の一つである
ＰＰ樹脂は極性基を持たず、接着性が低いため、接着剤
を用いなくても高い接合力の得られる本実施例が有効で
ある。

また、発泡シート１は基材６に対して、射出成形と同時
に接合されるので、工程が少なく、コストも低減される
。

また、基材６のＰＰ＠指が布２の糸間に浸透していき、
さらに布２表面部にまで達する場合がある。この場合で
も、本実施例ではその浸透したＰＰ樹脂は発泡シート１
及び加飾層５によって隠されるため、外部から傷やむら
として見えることはない。

上記のように、浸透したＰＰ樹脂は発泡シート１及び加
飾層５によって隠されるので、布２はどのような布目、
厚さ、密度、糸種等を有する布（織布、不織布を問わな
い）であってもよい。

なお、この発明は前記実施例の構成に限定されるもので
はなく、例えば次のように具体化することもできる。

（１）発泡体層４を形成する塩化ビニルペーストレジン
は加熱便化前にゾルペースト状態にあるものならば、そ
の配合比等を限定されない。

（２）加飾層５を省略すること。

（３）加飾層５の材料、形成方法等を例えば以下のよう
に変更すること。

■判例−第８図に示すように、形成後の発泡体層４の表
面に加飾層２０としてパイル植毛を施ｆ；とと、 ■別例二　第９図に示すように、発泡体層４の表面に加
飾層２１として布を接合すること。この加飾層２１は発
泡体層４のペースト状態Ｖｃある塩化ビニルペーストレ
ジンに付着させることに１って、同発泡体層４に接合さ
せることができる。

■別例三　第１Ｏ図に示すように、加飾１ｉ！２２とし
てポリプロピレン、ウレタン、ポリエチレン等各徨合成
樹脂よりなるシートを用いることっ前記実施例との相違
は、予め形成したシートを発泡体層４に接着剤２３で接
着するか又は熱融着する点である。

■別例四　第１１図に示すように、発泡体層４の表面に
色彩、文字、模様等を構成する加飾１ｉ２４を印刷によ
り設け、その表面に保護塗膜２５をアクリル系塗料等に
て塗布形成すること。なお、加飾層２４は印刷のみなら
ず、塗装、スパッタリング、コーティング等、加飾用り
薄層が形成されるものであれば、どのような方法を用１
ハてもよい、。

■別例五　第１２図に示すように、加飾１２６として発
泡体層４の表面に凹凸部を設けること。

（４）＠述したように、布２はポリエステル繊維糸より
なる平織布に限定されず、どのような布目、厚さ、密度
、糸種等を有する布（織布、不織布を問わない）を用い
てもよい。この布目、厚さ、密度等によって、合成樹脂
の浸透の程度が異なり、不織布を使用した場合には、繊
維間に合成樹脂が浸透することになる。また、糸の種類
や射出温度等の条件ＩＣよって、合成樹脂との融合の有
無又は程度が異なる。

（５）布２の裏面を起毛させることによって、バリヤー
層３及び基材６の布２に対するアンカー効果が高くなり
、接合性をさらに向上させることができる。

（６）基材６を構成する合成樹脂は前記ＰＰ樹脂に限定
されず、ポリエチレン（ＰＥ　）樹脂、ポリスチレン（
ＰＳ）樹脂、ＡＢｓ樹脂、メチルメタアクリレート（Ｐ
ＭＭＡ）樹脂、ポリウレタン樹脂その也の各種合成樹脂
を任意に使用しうる。

特に、極性基を持たず、接着性が低いＰＰ樹脂、ＰＥ樹
脂等のポリオレフィン系樹脂を用いる場合には、接着剤
がなくても高い接合力の得られる本発明が有効である。

（７）基材６は射出成形区外にブロー成形で形成するこ
ともできる。すなわち、合成樹脂をブロー圧力で布２に
押圧することにより、前記アンカー効果が奏される。

（８）本発明において、射出成形の語は反応射出成形も
含む包括的な射出成形を意味している。

（９）　　この発明はセンターピラーの内装品以外にも
、自動車のドアの内張り、天井材、インストルメントパ
ネル等の自動車用内装品を始め、家具、建具、壁材等の
各種樹脂成形品として具体化することができる。

αＱ　バリヤー層３としてポリ塩化ビニル、アクリロニ
トリル−ブタジェン−スチレン共電合本（ＡＢＳ）、ア
クリル樹脂、ポリカーボネイト樹脂等の熱可塑性樹脂お
よび熱硬化性樹脂、又は、アルミニウム等の金属箔、紙
、ガラス繊維等よりなる／−トを用いること。前記実施
例との相違は、予め形成したシートを布２に熱溶着ある
いは熱硬化性の接着剤により接着する点である。

また、バリヤー層３は布２の表面にアルミニウム、クロ
ムなどの金属を真空蒸着あるいはスパツタリング等にエ
リ薄膜形成させることができる。

発明の効果 この発明の樹脂成形品は、布及び布の表面に積層形成さ
れたバリヤー層が射出成形時の熱や圧力を遮断して、バ
リヤー層から発泡体層が剥離するのを防止できるととも
に、発泡体層の融解や損傷を防止できる優れた効果を奏
する。

【図面の簡単な説明】

第１〜７図は本発明を自動車のセンターピラー内装品に
具体化した一実施例を示し、第１図は同実施例の断面図
、第２図は同じく拡大断面図、第３図は発泡ノートの製
造方法を示す概略図、第４図は射出成形時の型合わせ前
の状態を示す断面図、第５図は同じく型合わせ後の状態
を示す断面図、第６図は塩化ビニルペーストレジンの混
合比と伸びとの関係を示す特性図、第７図は塩化ビニル
ペーストレジンの混合比と引張強度との関係を示す特性
図、第８図は前記実施例の別例−を示す断面図、第９図
は別例二を示す断面図、第１Ｏ図は別例三を示す断面図
、第１１図は別例四を示す断面図、第１２図は別例五を
示す断面図である。 発泡シート１、布２、バリヤー層３、塩化ビニルペース
トレジン発泡体層４、加飾層５、基材６゜特許出願人　
　　　豊田合成株式会社 代　理　人　　　　　　弁理士　恩１）博宣第５図 第６図 １１Ｌ４乙乙゛二Ｉしへ゛−又１Ｌシシの＞ｆｉ、Ｆ尾
（メツ３１フ図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １　布の表面にバリヤー層、塩化ビニルペーストレジン
   発泡体層が順次積層されてなる発泡シートの布裏面に合
   成樹脂よりなる基材が一体成形されていることを特徴と
   する発泡シートを有する樹脂成形品。 ２　前記バリヤー層は塩化ビニルペーストレジン非発泡
   体層よりなることを特徴とする特許請求の範囲第１項に
   記載の発泡シートを有する樹脂成形品。 ３　前記塩化ビニルペーストレジンは架橋タイプである
   ことを特徴とする特許請求の範囲第１項又は第２項に記
   載の発泡シートを有する樹脂成形品。 ４　発泡シートは表面に加飾層が設けられたものである
   ことを特徴とする特許請求の範囲第１項に記載の発泡シ
   ートを有する樹脂成形品。 ５　加飾層は塩化ビニルペーストレジンよりなることを
   特徴とする特許請求の範囲第４項に記載の発泡シートを
   有する樹脂成形品。