JPS6113020B2 - - Google Patents

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JPS6113020B2
JPS6113020B2 JP54124383A JP12438379A JPS6113020B2 JP S6113020 B2 JPS6113020 B2 JP S6113020B2 JP 54124383 A JP54124383 A JP 54124383A JP 12438379 A JP12438379 A JP 12438379A JP S6113020 B2 JPS6113020 B2 JP S6113020B2
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JP
Japan
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pile
product
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JP54124383A
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Masao Matsui
Taneo Okamoto
Takao Osagawa
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Kanebo Ltd
Kanebo Gohsen Ltd
Original Assignee
Kanebo Ltd
Kanebo Gohsen Ltd
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Publication date
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  • Treatment Of Fiber Materials (AREA)
  • Coloring (AREA)
  • Knitting Of Fabric (AREA)
  • Automatic Embroidering For Embroidered Or Tufted Products (AREA)
  • Woven Fabrics (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、毛皮様立毛製品、特にその長さ方向
に急激に変化して彩色された立毛を有する毛皮様
製品に関する。
カツトパイル又はループパイルのような立毛を
有する製品は、特異で多様な外観及び触感を有
し、広く使用されている。これらのパイル製品製
造の1つの目的は、毛皮様の製品を得るにある。
しかし周知のように、天然の毛皮は非常に複雑微
妙且つ高度な色彩と形態を有しており、同様なも
のを人工的に製造することはほとんど不可能であ
つた。例えば天然の毛皮の多くは、根元部、中央
部、先端部などで異なる太さ(直径)及び色彩を
有する極めて精密な立毛を有する。従来から、パ
イル製品の立毛(パイル)根元部を染色するため
基布の背後から染料を浸透させたり、立毛の先端
部を染めるために先端部にローラー等で染料を含
む糊剤、例えば捺染糊剤のようなものを塗布した
り、パイル先端部を染色液に浸漬する方法などが
提案されている。しかしこれらの方法では、染料
を製品の広い範囲にわたつて均一に目的に沿うよ
うに付着させることは極めて困難であり、実際上
不可能といつてよい。
例えば、染色液を基布の背後から浸透させた
り、パイルの先端のみを染色液に浸漬する方法で
は、均整で制御された染色は非常に困難である。
それは、パイル製品では、パイルは相互に接触し
たり、束になつたりしてその間に毛細管が形成さ
れ、染色液が毛細管現象によつて目的外の場所に
不規則に拡散浸出し汚染を生ずるからである。毛
細管現象を防ぐために、染色液に糊剤を用いて粘
性を高めると、そのような高粘性物を倒れ易いパ
イルに製品の広い範囲にわたつて均整に、且つ目
的の場所に付着させることは至難である。従つ
て、従来法では、或る部分の立毛のみ種々の色彩
変化を与ても、別の場所では、異なつた色彩変化
となることが多く、その色彩変化された着色状態
は局所的であり、製品全体又は広い範囲にわたる
均整なものとは云えない。
本発明の目的は、製品全体或いは製品の広い範
囲にわたり、均整な着色変化状態の立毛を有する
新しい毛皮様製品を提案するにある。
即ち本発明は、単糸繊度100デニール以下の立
毛よりなり、且つ該立毛の少なくとも1部が長さ
4mm未満の変化点で変化する少なくとも2種の色
彩を施されており、且つその変化点が製品の広い
範囲にわたつて基布からほゞ一定の距離の水準面
上にあることを特徴とする毛皮様立毛製品にあ
る。
こゝで着色変化状態とは、立毛パイルの長さ方
向に色彩が変化する状態であり、例えば先端部、
中央部、又は根元部などが、他の部分と異なる色
彩に着色されている状態をいう。異なる色彩と
は、色相、彩度及び明度が肉眼で区別がつく程
度、例えばマンセル詰号で色相Hが2.5以上、彩
度C2以上、明度V1以上等の差があるものであ
る。製品の広い範囲にわたるとは、製品の1部に
局限されることなく、その主要部分例えば50%
(面積)以上、好ましくは70%以上、最も好まし
くは80%以上の範囲にわたることをいう。勿論本
発明の製品は、すべての部分が均整な色彩を有す
るものを含む。しかし更に、本発明は部分によつ
て異なる色彩、外観を有する製品をも含む。その
ような平面的な色彩の分布は2種以上の長さ方向
に変化する色彩を有する立毛の平面的配置分布状
態を変化させることにより得られる。例えば先端
部が白く他は黒い立毛Aと先端部から根元まで褐
色の立毛Bとの2種の立毛を、夫々分布状態を変
えることにより、製品の或部分はAが多く白が強
い外観を呈し、別の部分はBが多く褐色の強い外
観を与えることが出来る。しかし立毛Aは製品の
どの部分にあつても、常に先端が白く他は黒いと
いう着色状態は一様であり、立毛Bは製品のどの
部分でも全体が褐色という着色状態は一様であ
る。このように、2種以上の着色状態の異なる立
毛を組合せ、少くなくとも1種の立毛の平面的分
布を変化させることにより、平面的に変化する外
観、色彩を有する製品、例えばキツネ、タヌキ、
テンなど数多くの天然の動物の毛皮のような変化
に富んだ外観の製品が得られる。
このような変化に富んだ製品も、それを構成す
る立毛は均整でなければならない。不規則に着色
された立毛を変化させつゝ配列にしても、全体に
乱雑な印象及びにごつた色彩を与えるだけだから
である。また、不規則に着色された立毛を用い
て、種々のデザインや計画に合わせた色彩、外観
の製品を得ることは困難である。目的、意図に合
致した製品を得るには、均整な着色状態の立毛
を、1種又は2種以上組合せて、その配列(分
布)を制御することが最も効果的である。このよ
うな外観上の色彩変化を計画的、意図的に与える
手段は色々あるが、例えば、スライバー編機(所
謂ハイパイル機等)又は織機でパイル製品を製造
したり、パイルをタフテイング法で植毛したり、
ベルベツトや別珍用などのパイル繊維又は編機で
製造する場合、所謂ジヤガード機を用いて着色の
異なる又は染色性や脱色性の異なる2種以上の繊
維を組合せ、目的に合わせて混合使用し、平面的
に分布させた後で染分けることが出来る。
第1図は本発明製品の具体例を示す説明図であ
る。第1図において、基布1には細く短く密な綿
毛2と太く長く本数の少ない刺毛3aが植毛され
ている。植毛法は静電植毛法、添毛法、タフテイ
ング法、それらの組合せ、その他立毛製品のあら
ゆる製造手段が利用可能である。多くの天然毛皮
は、綿毛と刺毛の2重構造を有することはよく知
られており、人工製品でも綿毛/刺毛の2重構造
を有するものが望まれている。勿論本発明は、1
種のみの立毛(刺毛とみなす)からなる製品及び
綿毛/刺毛からなる二重構造を有する製品を包含
する。一般に綿毛は太さ5d以下、特に3d以下、
多くの場合0.5〜2dであり(勿論0.5d以下のもの
も製造可能であり有用である。)、巻縮しているこ
とが多く、密度は1000〜100000本/cm2、特に
10000〜50000本/cm2の場合が多い。一方刺毛は、
多くの場合巻縮していないか、弱く巻縮してお
り、太さ5d以上、特に10d以上、多くの場合15〜
100d程度で密度は50〜5000本/cm2、特に100〜
1000本/cm2であることが多い。又、天然の毛皮
は、先端が細く尖つており、中央部が太く、根元
部が細いものが多いが、人工製品でもそのような
ものが好ましい。第1図ではそのような先端が尖
り、中央部が太く、根元が細い刺毛を示す。な
お、図では刺毛の太さは、着色状態がわかりやす
く示すため、実際よりも太く画かれている。
さて、第1図は、刺毛3aが基布1からの距離
がほゝ一定の点すなわち面AA′において色彩が急
激に変化している。すなわち面AA′よりも上方す
なわち刺毛の先端は白色に面AA′よりも下方即ち
刺毛の中央部及び根元部は黒色に着色されてい
る。面AA′のような基布からほゞ一定の距離を水
準面と呼びこの水準面において立毛の色彩が肉眼
で判るほど変化していることを、水準彩色と呼ぶ
ことにする。本発明の製品は、立毛(カツトパイ
ル又はループパイル)の1部もしくは全部が水準
彩色されていることを特徴とするものである。
本発明において、色彩の急激な変化とは、立毛
の所定の場所(水準面)において、色彩が立毛の
長さ方向に沿つて4mm未満の距離内で、好ましく
は3mm以内で、実質的に変化する(別の色相、彩
度、明度に変る)ことを云う。この変化域の長さ
が4mmを越えると、特に5mm以上では色彩変化は
急激なものとは認められず、ぼかし彩色と認識さ
れる。本発明は立毛に明瞭な色彩変化を有する製
品に関するものであり、ぼかし色彩されたものと
は別種の外観上の効果、すなわち明瞭な色彩変化
強いコントラストを有するものである。
第2図は、本発明の具体例を示す説明図であ
る。図においては、2種の刺毛3b及び3cが混
合使用されている。刺毛3bは水準面BB′よりも
先端が黒、水準面BB′と水準面CC′の間が白、水
準面CC′より下方は黒に着色されており、刺毛3
cは水準面DD′より上方が黒、水準面DD′より下
方の根元部が白色に着色されている。刺毛3bと
3cの平面的分布を変えることにより、製品に多
様で複雑高度な外観を与えることが出来る。
第3図は、本発明製品の別の具体例を示す説明
図である。図の製品彩色状態の異なる2種の刺毛
3d及び3eからなる。刺毛3dは水準面11′
の上下で色彩が異なり、刺毛3eは水準面EE′,
FF′,GG′,HH′の前後で色彩が多段的に異なる
ものである。第2図の刺毛3bや第3図の刺毛3
eのように、比較的短い距離内で多段的に色彩が
変化する立毛では、色彩変化は特に急激に明瞭に
行なわなければ外観上の効果(霜降り、杢模様な
ど)が得られないか弱い効果しか得られない。
第1図〜第3図では、色彩変化の組合せが白と
黒の例を示したが、いうまでもなく、本発明には
あらゆる色彩が適用される。色の濃淡(明度、彩
度)の異なるものだけでなく、色相の異なるもの
も本発明に適用される。このような色彩の変化
は、後述の水準染色法などで染料の吸着量を変化
させる方法や、染料の種類を変える方法、脱色す
る方法、原料繊維をあらかじめ着色しておく方法
との組合せなど、多数の方法によつて得られる。
水準彩色されたパイルは、製品に特異な外観を
与える。例えば第1図に3aで示したような先端
部又は上部が白色(又は淡色)のパイルは、天然
毛皮に酷似する高度な印象を与える。逆に根元部
が白色(又は淡色)で先端部又は上部が黒色(又
は濃色)のパイルも同様な効果を有する。一方、
第2図3b、第3図3dで示したような複数の水
準面を有するパイルも、製品に特異な外観、例え
ば霜降り状又は杢状の模様、モアレの縞模様、そ
の他高度な外観及び印象を与えることが出来る。
また水準彩色されたパイルと、別の水準彩色され
たパイル又は水準彩色されないパイルを組合せて
使用することにより、特に、少なくとも1種の水
準彩色されたパイルの平面的分布を意匠に従つて
偏らせ、不均一にすることにより、より高度の製
品が得られる。水準彩色されたパイルと、水準彩
色されないパイルを混用する場合、水準彩色され
たパイルがあまり少ないと効果が失なわれる。充
分な効果を得るためには、太さ及び長さがほゞ同
じ同種(例えば刺毛、綿毛など)のパイルの中
で、水準彩色されたパイルは10%以上、特に20%
以上、最も好ましくは30%以上とすることが望ま
しい。
本発明製品においては、同一種の立毛は製品の
広い範囲内にわたつて(望ましくは全面で)ほゞ
一様の着色状態を有している。しかし勿論、若干
の不均整やバラツキは許容される。例えば、個々
の立毛の色彩変化の中心点は水準面より若干バラ
ツイていてよい。すなわち水準面は個々の立毛の
色彩変化中心点の平均的な面である。このバラツ
キは、標準偏差(〓)で表して例えば15%以下、
特に10%以下程度、或いは2mm以下、特に1mm以
下であれば充分である。
本発明の製品は、本発明者等が提案した新しい
パイル製品の加工法(特願昭54−91409号)で容
易に製造し得る。この方法はパイル製品を回転体
に取付けて回転させ、回転によつて生ずる遠心力
によつて起立したパイルに、染色液又は脱色液を
パイルの所定部分に接触させるものである。この
方法では、パイルは充分強い力で起立しており、
加工液の接触場所を正確に制御出来る。更に、強
い遠心力のためにパイルの目的外の場所に加工液
が毛細管現象等で浸入することを防ぎ、汚染を防
ぐことが出来る。
第4図及び第5図は上記加工法の具体例を示す
説明図である。第4図において、パイル(立毛)
3を有する基布1は、内筒4に保持され回転軸の
中心10のまわりに回転する。外筒5も同じ角速
度で回転しており、加工液6は遠心力により液面
7を形成している。8は空間である。加工液は供
給部11から供給され、取出部13から放出され
る。加工液の液面7は供給バルブ12又は取出し
バルブ14によつて自由に制御出来、パイルの任
意の部分を加工出来る。加工液が染色液又は脱色
液の場合、液面7を所定時間所定位置に保持すれ
ば、液面7はすなわち前記水準面となる。
第5図は、加工法の別の例で、2つの液6a及
び6bは相互に混合又は溶解せず且つ密度の異な
るものである。今液6aが染色液で液6bは不活
性(作用しない)液とすれば、パイル3は面
XX′と面YY′の間だけ染色される。この操作を面
XX′,YY′の位置を変えて繰返せば、第3図の立
毛3eのような、多段的に染色された立毛が得ら
れる。加工液6aとして脱色液を用い、6bとし
て不活性液を用いれば、第2図の立毛3bのよう
なものが得られる。面XX′及び面YY′が水準面に
対応することは明らかであろう。。
また第2図及び第3図のように、着色状態の異
なる2種以上の立毛からなる製品を得るために
は、染色性の異なる繊維を2種以上組合せればよ
い。染色性の異なるものとは例えば、染料の種類
(酸性染料、塩基性染料、分散染料、直接染料
等)によつて染着性の異なるもの、同一染料でも
染着速度や染色温度の異なるものなどがあげられ
る。脱色剤に対する抵抗の異なる染料や繊維の組
合せも応用出来る。
以上の説明から明らかなように、本発明は従来
品とは全く異なる、極めて高度且つ特異な着色状
態の毛皮様立毛を有する新しい製品を提供するも
のである。必要に応じて、従来不可能もしくは極
めて困難であつた高級な天然毛皮に酷似するもの
や、天然毛皮にはない自由な意匠やデザインに応
じた独特の毛皮様製品も容易に得られ、本発明の
応用範囲は極めて広範なものである。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明
する。
実施例 1 アクリルニトリル92(重量)%、メチルアクリ
レート7%、アクリルスルフオン酸ソーダ1%を
共重合したポリマーをP1とする。アクリルニト
リル89%、メチルアクリレート10%、アリルスル
フオン酸ソーダ1%を共重合したポリマーをP2
とする。ポリマーP1とP2とを夫々ジメチルホ
ルムアミド(DMF)に溶解し、水/DMF混合物
を凝固液として湿式複合紡糸(サイドバイサイド
型複合、覆合比1/1)した。紡出した糸を100℃の
水中で8倍に延伸し、続いて100℃の水中で15%
収縮させ、更120℃の空気中で乾燥し、潜在巻縮
性を有するアクリル系複合フイラメント
(120d/100f)F1を得た。
フイラメントF1をパイル糸に用い、6ナイロ
ンフイラメント(150d/40f)F2を地糸に用
い、カツトパイル織物CP1を得た。CP1のパイ
ル長は18mm、パイル単糸密度は約10,000本/cm2
である。
エチレンテレフタレート成分95重量%と分子量
600のポリエチレングリコール5重量%とを共重
合したポリエステルをポリマーP3とする。ポリ
マーP3(酸化チタン0.6%含有)を溶解紡糸
し、100℃で3.5倍に延伸し、続いて145℃熱処理
して120d/3fのフイラメントF3を得た。
パイル織物CP1にタフテイング法でフイラメ
ントF3を約400本/cm2の単糸密度で植毛してパ
イル長30mmのカツトパイルとしパイル縮物CP2
を得た。CP2は、フイラメントF1からなるパ
イルが綿毛に相当し、フイラメントF3からなる
パイルが刺毛に相当する二重構造のパイル製品で
あるが、刺毛は粗便で外観及び触感が劣る。そこ
でCP2の刺毛の根元部及び先端を第5図の方法
で細める加工を行なつた。パイル織物CP2を直
径1mmの内筒4に取付け、直径1.2mの外筒と共
に600回転/分の速度で回転させ、遠心力により
パイルを起立させる。
次に四塩化炭素と流動パラフインの混合物で比
重が1.2のものを基布1から15mmの位置まで充填
し、続いて苛性ソーダ5%、アルカリ加水分解促
進剤(一方社油脂工業DYK−1125)0.5%の水溶
液を基布から2mmの位置まで充填した。すなわち
第5図において、液体6aがアルカリ水溶液であ
り、6bが四塩化炭素/流動パラフイン混合物で
あり、面XX′の位置が基布1から2mmの点面
YY′の位置が基布1から15mmの点である。上記位
置でアルカリ水溶液の温度70℃で90分間処理し、
刺毛の根元部を部分的に溶解し、その太さをほゞ
1/2(重量)にした。次に四塩化炭素混合液を抜
き去り、アルカリ水溶液の液面が基布から30mmの
位置になるように充填し、更に除々に追加して、
液面を上昇させて基布から20mmの位置に90分間で
到達させ、次にアルカリ液を徐々の抜去り、90分
間で基布から30mmの位置まで降下させた。その後
アルカリ液をすべて抜き去り、よく水洗して、刺
毛(フイラメントF3よりなる)の根元部及び先
端部が細められたパイル織物CP3を得た。
次にCP3の刺毛を第1図のように水準彩色す
る。まずCP3を灰色の塩基性染料(バイエルジ
ヤパン、Astrazon Grey BL)の水溶液で100℃
で30分割染色し、アクリル複合系のパイル(綿
毛)を灰色(0.5%owf)に染めた。続いて第5図
の方法で、但し液体6bとしてテトラクロルエチ
レン/流動バラフイン混合物(密度1.3)を用
い、液体6aとして黒色の分散染料(日本化薬
Kayalon polyester Black T)の水溶液を用
い、98℃で染色した。液面XX′を基布の位置とし
液面YY′を基布から20mmの位置に設定し45分間染
色し濃い黒色(明度1.5〜2)に染めた。染色後
水洗乾燥し、基布の裏側からポリウレタン弾性体
樹脂液を含浸した後、薄いスウエード調の布を接
着して毛皮様の製品CP4を得た。CP4は外観上
銀狐の毛皮に極めてよく似ており、非常に高級な
印象を与える。CP4の刺毛は先端部約10mmが極
めて薄く灰色がかつた白色で(明度9〜9.5程
度)であるが、この灰色は、テトラクロルエチレ
ン/流動パライン混合液中へ少量溶出した黒色染
料のためであるが、純白よりもむしろ自然な印象
を与えることがある。刺毛の先端の白度を上げる
ためには、第4図の方法で染料抽出剤、例えば
110℃のジメチルホルムアミドにパイルの先端部
(10mm)を5〜20分間浸漬すればよい。更に白度
を上げるには、同様に螢光増白塗料の溶液をパイ
ルの先端部のみに接触させることも出来る。
実施例 2 実施例1のパイル織物CP3を用いその刺毛
を、第3図の立毛3eに似た、多段的水準染色を
行つた。第5図の方法で、液6a及び6bを実施
例1と同じ液を用いる。まず染色液6aの液面
XX′を基布1の位置に、液面YY′を基布から5mm
の位置に合わせ、98℃で15分間染色する。続いて
不活性液6bを徐々に放出し、XX′面が基布から
5mm、YY′面が基布から10mmの位置で15分間染色
する。次に、不活性液6bを更に放出し液面
XX′を基布から15mm、YY′を基布から20mmの位置
に合わせて15分間染色し続いて同様に液面XX′を
基布から25mm、液面YY′を基布から30mmの位置に
合わせて染色を行ないパイル織物CP5を得た。
CP5は刺毛のパイル根元約10mmが濃い黒色(明
度約2)、次の約5mmがほゞ白色(明度9.5)、更
に次の約5mmが白、その次の約5mmが黒、その次
の約5mmが白、先端の約5mmが黒という多段に染
色されており、特異な霜降り様の外観を有してい
る。
刺毛用のフイラメントを前もつて例えば5mm間
隔で黒と白にプリント法などで染色してパイル織
物を作ると、CP5に似た霜降り様の外観のもの
が得られる。しかしその場合は刺毛の着色状態は
不規則に乱れ、例えば先端部の白いものと黒いも
のがランダムに分布し濁つた汚染された印象を与
え、上記本発明のCP5のような高級な印象を与
えない。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第3図は、本発明の毛皮様立毛製品の
具体例を示す説明図であり、第4図〜第5図は該
毛皮様立毛製品の製造法を示す説明図である。 図中、1は基布、2及び3は立毛(パイル)
(但し2は立毛の中でも線毛に相当し、3a〜3
eは刺毛に相当する。)、4は内筒、5は外筒、6
は加工液、7及び9は液面、8は空間、10は回
転中心軸、11は加工液供給部、13はその取出
部、12及び14はバルブを夫々に示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 単糸繊度100デニール以下の立毛よりなり、
    且つ該立毛の少なくとも1部が、長さ4mm未満の
    変化点で変化する少なくとも2種の色彩をほどこ
    されており、且つその変化点が製品の広い範囲に
    わたつて基布からほぼ一定の距離の水準面上にあ
    ることを特徴とする毛皮様立毛製品。 2 色彩の変化が明度Vで1以上である特許請求
    の範囲第1項記載の製品。 3 色彩の変化が彩度Cで2以上である特許請求
    の範囲第1項又は2項記載の製品。 4 色彩の変化が色相Hで2.5以上である特許請
    求の範囲第1〜8の何れかの項記載の製品。 5 立毛が多数の細く短い立毛(以下「綿毛」と
    いう。)と比較的少数の太く長い立毛(以下「刺
    毛」という。)からなる特許請求の範囲第1〜4
    の何れかの項記載の製品。 6 刺毛の10%以上が水準面上の変化点で色彩が
    変化している特許請求の範囲第5項記載の製品。 7 綿毛の10%以上が水準面上の変化点で色彩が
    変化している特許請求の範囲第5又は6項記載の
    製品。 8 水準面が1つである特許請求の範囲第1〜7
    の何れかの項記載の製品。 9 水準面が複数である特許請求の範囲第1〜7
    の何れかの項記載の製品。
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