JPS6112922Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電気掃除機の集塵装置に関するもの
で、衛生的なごみ捨てが行なえるようにすること
を目的とする。

従来の一般的な電気掃除機においては集塵箱内
にフイルター装置を配設したものが多く、この場
合ちり捨て時集塵箱内のフイルター装置を外して
集塵箱内のごみ捨てをするため、フイルター装置
を外す際に細塵をかき出したり、集塵箱内で綿ぼ
こりが舞い上がる等非衛生的であるという問題が
あつた。このような問題を解決するために第１図
に示すように、回転自在の略円筒状のプレフイル
ター１と集塵箱２の開口部を閉じる蓋体となるフ
イルターケース３を設けると共に、このフイルタ
ーケース３に不通気性の袋４を取り付け、吸込口
５より流入する塵埃を前記プレフイルター１と袋
４との空間に溜めるように構成したものがあり、
この場合ごみ捨て時の非衛生的な面は袋４の使用
により解決したが、問題点として粗塵を捕獲する
プレフイルター１と細塵を捕獲するフイルター９
とをエアータイトするためにプレフイルター１の
前面の開口部１ａを集塵箱２の内壁２ａに圧接し
なければならなかつた。従つて前記袋４を集塵箱
２の内壁２ａとプレフイルター１の開口部１ａと
で挾持してしまい、それ故にごみ捨て時集塵箱２
を本体６より尾錠７を押して取り外し、プレフイ
ルター１、フイルター９のちり落しをする手動ハ
ンドル８を回すとプレフイルター１が回転するた
め前記袋４はプレフイルター１の開口部１ａで破
れ、ちり落しが終つてフイルター装置を集塵箱２
から取り外した際、上記破れた袋４の孔より塵埃
がこぼれ落落ち非衛生的であつた。

本考案は以上述べた各問題を一挙に解決できる
ようにしたものであり、以下本考案を実施の一例
を示す図面［第２図〜第７図］に基づいて説明す
る。図におい１１は電動送風機１２、電源コード
を巻き取るコードリール１３等を内蔵している本
体、１４は該本体１１の上端部に軸１５を中心と
して回転可能に枢支された蓋である。１６は前記
本体１１に対して取り外し可能に設けられた上端
開口の集塵箱で、この集塵箱１６の上端部に水平
に向く吸込口１７が一体に形成されている。この
吸込口１７は集塵箱１６の開口部の蓋体となるフ
イルターケース１８の上端に一体に水平に形成さ
れた連通口１８ａと連通されている。１９は前記
フイルターケース１８の軸受部２０に軸部２１が
支持されているハンドルで、この軸部２１の先端
には細塵を捕集する断面形状が波形のフイルター
２２の軸受部２２ａがビス２３で締め付け固定さ
れている。又このフイルター２２に接触するよう
に板ばね２４がフイルターケース１８の軸受部２
０に取り付けられている。２５は粗塵を捕集する
円筒状のプレフイルターで、前記フイルター２２
のフランジ部２６にプレフイルター２５のフラン
ジ部２７が固着されている。又プレフイルター２
５の下端開口部２５ａには該開口部２５ａと摺動
自在のリング２８が外嵌され、このリング２８の
下面にはパツキン２９が固着されており、このパ
ツキン２９は集塵箱１６の底板上面に接当するよ
うになつていてフイルター２２とプレフイルター
２５のエアータイトをしている。３０は不通気性
のビニール袋で、その開口部は前記フイルターケ
ース１８に形成されているフランジ部３１の上部
にゴムリング３２で止められている。ところで前
記ハンドル１９の中心上端には爪部３３が形成さ
れており、この爪部３３は前記蓋１４に形成され
た軸３４に支持されている歯車３５の爪部３６と
噛み合つている。前記歯車３５は中間歯車３７に
噛み合うと共に該中間歯車３７は別の歯車３８に
噛み合つている。該歯車３８の回転中心部には前
記コードリール１３の回転によつて回転するクラ
ツチ３９の爪部４０と噛み合う爪部４１が設けら
れている。又前記中間歯車３７には下面周縁部に
フランジ部４２が形成されており、前記２つの歯
車３５，３８を下側から支えている。４３は前記
本体１１に水平方向に突出させて形成した受部
で、集塵箱１６の下面を支えている。４４は集塵
箱１６に取り付けられた係止リブで、集塵箱１６
が前記受部４３に載つて本体１１と組み合わされ
た状態でこのリブ４４は受部４３と係止するよう
になつている。４５は前記蓋１４と集塵箱１６と
を着脱自在にするために前記蓋１４に取り付けら
れた尾錠で集塵箱１６側のリブ４６に係止するよ
うになつている。４７は集塵箱１６の吸込口１７
内側に固着されたパツキンで、吸込口１７と連通
口１８ａとの間のエアータイトの役目をしてい
る。４８は前記プレフイルター２５の上端に形成
された溝部４９に固着されたパツキンで、このパ
ツキン４８は前記フイルターケース１８の上端下
面に接当してプレフイルター２５とフイルターケ
ース１８との間のエアータイトをしている。５０
はフイルターケース１８の上端周縁に取り付けら
れたパツキンで、このパツキン５０は集塵箱１６
とフイルターケース１８との間のエアータイトを
している。５１は蓋１４に形成された溝部５２に
固着されているパツキンで、集塵箱１６の開口部
と本体１１の蓋１４との分割部に接当してその部
分のエアータイトをしている。５３は前記蓋１４
の上面に設けた掃除機運搬用の把手、５４は前記
集塵箱１６を本体１１から引き出すために集塵箱
１６に設けられた把手、５５及び５６は本体１１
［受部４３も含む］の下端部に取り付けられた前
輪及び後輪である。

上記構成において吸込口１７及び連通口１８ａ
を通つて流入した含塵気流はプレフイルター２５
で粗塵が、フイルター２２で細塵が夫々捕集され
て清浄化され、その清浄化された気流は蓋１４の
内側を通つて前記電動送風機１２を介して本体１
１外部に放出される。この掃除時において電源コ
ードは前記コードリール１３から引き出されてい
てコンセントにつながれている。掃除が終了すれ
ばこの電源コードはコードリール１３に巻き取ら
れる。次に掃除するときコードリール１３より電
源コードを引き出すとコードリール１３が回転
し、この回転は前記クラツチ３９→歯車３８→歯
車３７→歯車３５→ハンドル１９へと伝わり、こ
のハンドル１９の軸部２１に取り付けられている
フイルター２２が回転することになる。同時にプ
レフイルター２５も回転し、これにより該プレフ
イルター２５に付着している粗塵はビニール袋３
０内に溜つている粗塵と摩擦抵抗を起して剥離さ
れる。又フイルター２２に付着している細塵は、
該フイルター２２の回転によつて、フイルターケ
ース１８に固定されている板ばね２４を以つてフ
イルター２２が振動してフイルター２２より落下
する。これにより、フイルター２２、プレフイル
ター２５に付着していた細塵や粗塵のために低下
していた吸込力が回復する。

ところでプレフイルター２５が回転する際、第
１図に示すような従来の方式では集塵箱の内壁と
プレフイルターの開口部との間で袋が挾まれて破
れるということがあつたが、本考案ではプレフイ
ルター２５の開口部２５ａに摺動自在にリング２
８を設けてあるため、プレフイルター２５の開口
側と集塵箱１６の底板上面とエアータイトをする
ためにリング２８に固着したパツキン２９を集塵
箱１６底板上面に圧接してもプレフイルター２５
のみが回転することになり、袋３０を集塵箱１６
底板上面との間で挾持しているパツキン２９、リ
ング２８は回転せず、従来のように袋が破れると
いう問題がない。次に掃除を何回か行なつて、掃
除機のインジケータ（吸塵メーター）が作動する
迄塵埃を吸い込ますと、ビニール袋３０内に溜ま
る塵埃が吸込口１７内迄溜まつてくる。次にごみ
捨てをするために尾錠４５を外して第６図に示す
ように蓋１４を開きハンドル１９を第７図に示す
ように持ち上げれば集塵箱１６よりフイルター装
置が外れ、手動でハンドル１０を回転すればプレ
フイルター２５が回転するため、プレフイルター
２５に付着している粗塵が他の粗塵との摩擦抵抗
やプレフイルター２５の回転による遠心力、粗塵
の自重等により下方に落下し、その後ビニール袋
３０をフイルターケース１７より取り外せばごみ
捨てができる。

本考案は以上述べたように実施し得るものであ
り、プレフイルターの開口部の摺動自在のリング
を設けることにより、ちり落し時において袋を破
ることなく、衛生的なごみ捨てが行なえる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の電気掃除機の要部破断側面図、
第２図〜第７図は本考案の実施の一例を示すもの
で、第２図は要部破断側面図、第３図は第２図の
Ａ部拡大図、第４図は外観斜視図、第５図はフイ
ルター装置の分解斜視図、第６図は蓋を開いた状
態の斜視図、第７図はちり落し時の状態を示す斜
視図である。 １１……本体、１４……蓋、１６……集塵箱、
１７……吸込口、１８……フイルターケース、１
８ａ……連通口、１９……ハンドル、２２……フ
イルター、２４……板ばね、２５……プレフイル
ター、２５ａ……開口部、２８……リング、２９
……パツキン、３０……ビニール袋。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 電気掃除機の本体に対して着脱可能な集塵箱の
   上端開口部を閉じるフイルターケースを集塵箱に
   着脱自在に設け、このフイルターケースの上端下
   面部に集塵箱内に挿入されたビニール袋等の不通
   気性袋の開口部を取り付ける支持手段を設け、又
   このフイルターケースには下側に前記袋内に塵埃
   を捕集するフイルター装置を配設し、このフイル
   ターケースに対して回転させるハンドルをフイル
   ターケースの上側に設け、前記フイルター装置の
   プレフイルターの下端部に摺動自在なリングを設
   けると共にこのリングの下面にパツキンを設け、
   このパツキンと集塵箱の底板上面との間で前記袋
   の下端部を挟持するように構成したことを特徴と
   する電気掃除機の集塵装置。