JPS6112876Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ユニツトバスルーム等の設備ユニツ
トにおける浴槽とルーム壁との間の閉塞構造に関
する。

従来、浴槽はルーム壁に直接添接するＡ号か、
浴槽据付け時に取り合うルーム壁面部分に相応す
る床パンに架台を載承固定し、その架台に浴槽を
掛懸する構造Ｂ号を採用している。

ところがＡ号においては浴槽とルーム壁との間
に間隙が生じるばかりでなく、その間隙がルーム
壁との関係に於いて不均一に現われ見栄えが悪い
不具合を有し、ルーム壁内寸と既存の浴槽の寸法
が大巾に異なる場合には浴槽を新規に成形する必
要性が生じ、その上洋風風呂の如く槽内に於いて
シヤワーにて洗髪、洗体を行なう際に腕、肘等が
ルーム壁に衝突する使用勝手が悪い等の種々な次
点を有する。

またＢ号においては、架台を別途に成形しなけ
ればならない為に、コストの高謄を招くばかりで
なく、浴槽上縁面と、架台上面、即ち掛懸面とで
形成される凹部内にオーバーフロー水が溜水し極
めて不衛生であつた。

本考案は、上記従来事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とする処は、上記従来欠点をことご
とく解消し、その上握りバー、石鹸受け、水栓用
のハンドル等の必要器具を取付装備し得ると共に
浴槽上縁面のスペースを拡大して肘掛、腰掛とし
ても利用し得る実用的効果大なる設備ユニツトに
おける浴槽とルーム壁との間隙の閉塞構造を提供
せんとするものである。

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。

まず第１図及び第２図に要部を示す第１実施例
の閉塞構造について説明する。

図中Ａは設備ユニツト本体を示し、第４図の如
く中央の便器Ｃを挾んで一側部に浴槽（図面では
洋風浴槽）Ｂ、洗面器付カウンターＤを設置して
いる。

浴槽Ｂはルーム側壁部２ｃにそのエプロン１１
側と相対する長辺一辺を添わしめると共に短辺両
辺をバスルーム前、背壁部２ａ，２ｂに添わしめ
て室内Ｂに据付けする。

その際、浴槽Ｂ周縁に突出形成した水切リム１
１と相対するバスルーム前、背、側壁部２ａ，２
ｂ，２ｃとの間の取付間隙３を見切硬板１にて閉
塞する。

見切硬板１は、硬質の樹脂、人工大理石等にて
成形され、ルーム前、背、側壁部２ａ，２ｂ，２
ｃと相対する水切リム１１一辺と同等長さに切截
した平板状を呈し、先端部に浴槽Ｂの水切リム１
１に沿つて傾斜する傾斜部１２を有し、取付手段
４を介してその取付間隙３を上部より閉塞した状
態でルーム壁部２ａ，２ｂ，２ｃに取付支持す
る。

また見切硬板１は、その上面に入浴に必要な石
鹸受け１３、握りバー１４等必要な器具を取付装
備するかさもなくば肘掛、腰掛用のスペースとし
て使用する。

取付手段４は、ルーム壁部２ａ，２ｂ，２ｃに
固定した弾片６、見切硬板１下面に介在せる補強
材１５裏面に固定した〓型の差込片７から構成す
る。

弾片６はビス１６等をもつて壁部２ａ，２ｂ，
２ｃに取付固定する固定片部６ａ、その固定片部
６ａより延設した山形片部６ｂ、その山形片部６
ｂ麓部６ｃより傾斜状に延設するガイド片部６ｄ
とで形成している。

而して、今浴槽Ｂを据付けし、ルーム壁部２
ａ，２ｂ，２ｃとの間に取付間隙３が生じた場
合、見切硬板１をその取付間隙３上に仮置きし水
切リム１１に相当する裏面域にコーキング材１７
（シール部５）を塗布する。而る後差込片７を弾
片６の麓部６ｃとルーム壁部２ａ，２ｂ，２ｃと
の間に弾性的に差込み固定して見切硬板１にて取
付間隙３を閉塞する。

その際コーキング材１７は、水切リム１１にて
押漬され浴槽Ｂからのオーバーフロー水の流出も
防止される。

尚、前述説明は全て浴槽Ｂ据付け時に生じる取
付間隙３を閉塞する為に見切硬板１を用いている
ものの、あらかじめ浴槽Ｂ上縁面１ａのスペース
を拡大する目的をもつて人為的に隙間をあけ見切
硬板１にて閉塞する考案についても対象としてい
る。

次に第３図に示す第２実施例の閉塞構造につい
て説明する。

この第２実施例は、前述差込片７を逆向きに補
強材１５下面に固定して取付片８を形成し、その
取付片８を、取付片８に相対して浴槽Ｂ上縁面１
ａ縁より垂下する補強リム１８に、スペーサー１
０を介在して取付金具９をもつて締付固定し取付
間隙３を閉塞するもので、当然見切硬板１と浴槽
Ｂ上縁面１ａとの間には被蓋時にシール部５を介
在して浴槽Ｂからのオーバーフロー水の流出を阻
止している。

またこの第２実施例の特徴は、スペーサー１０
厚を増減させることにより取付間〓３の大小に拘
らず確実に閉塞せんとするもので、この構造を採
用するとあらゆるタイプの浴槽Ｂにおいて取付間
隙３を確実且つ水密に閉塞する。

本考案は叙上の如く浴槽と、その浴槽と取り合
うルーム壁との取付間隙を閉塞する見切硬板と、
その見切硬板をルーム壁又は浴槽に取付支持する
取付手段と、見切硬板と浴槽上縁面との間を塞ぐ
シール部とからなるので、Ａ号の欠点である取付
間隙の露出による見栄えの悪さ、シヤワーにて洗
髪、洗体時にルーム壁に衝突する使用勝手の悪
さ、ルーム壁内寸に合わせて浴槽を新規に成形し
直す浴槽成形上の問題、Ｂ号の欠点である架台を
新規に成形するコストの面、凹部にオーバーフロ
ー水が溜水し不衛生な面等全ての欠点を解消し得
ると共に肘掛、腰掛にもなりその上握りバーや石
鹸受け、水栓用のハンドル等の入浴に必要な器具
等を取付装備できる実用的効果大なる設備ユニツ
トにおける浴槽とルーム壁との間の閉塞構造を供
し得る。

依つて所期の目的を達成し得る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案閉塞構造の第１実施例の拡大縦
断面図、第２図は同断面斜視図、第３図は第２実
施例の閉塞構造の拡大縦断面図、第４図は設備ユ
ニツトの横断平面図である。 尚図中、Ａ；設備ユニツト本体、Ｂ；浴槽、
１；見切硬板、１ａ；上縁面、２ａ，２ｂ，２
ｃ；ルーム壁、３；取付間隙、４；取付手段、
５；シール部、６；弾片、７；差込片、８；取付
片、９；取付金具、１０；スペーサー。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 浴槽と、その浴槽と取り合うルーム壁との取
   付間隙を閉塞する見切硬板とその見切硬板をル
   ーム壁又は浴槽に取付支持する取付手段と、見
   切硬板と浴槽上縁面との間を塞ぐシール部とか
   らなる設備ユニツトにおける浴槽とルーム壁と
   の間の閉塞構造。 ２ 上記取付手段はルーム壁に固定し、その壁面
   に当接する弾片と、その弾片と壁面との間に挾
   入保持される見切硬板下面の差込片とから構成
   する実用新案登録請求の範囲第１項記載の設備
   ユニツトにおける浴槽とルーム壁との間の閉塞
   構造。 ３ 上記取付手段は見切硬板下面の取付片と、そ
   の取付片を浴槽に固定する取付金具と、浴槽と
   取付片との間に介在するスペーサーとから構成
   する実用新案登録請求の範囲第１項記載の設備
   ユニツトにおける浴槽とルーム壁との間の閉塞
   構造。