JPS61117300A - 片面電気めつき鋼板の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野〉 本発明は片面電気めっき鋼板の製造方法に関するもので
ある。

〈従来技術とその問題点〉 近年、道路に散布される凍結防止剤による自動車車体の
腐食を防止するために亜鉛系電気めっき鋼板の使用が増
加している。この場合１両面ともめっきした鋼板では、
溶接性や塗装後の外観に問題があるので、片面のみをめ
っきした鋼板を用いることか多い。片面めっき鋼板の非
めっき面は化成処理性や塗装性において、冷延鋼板と同
等に優れていることが要求される。

しかし、亜鉛系電気めっき鋼板の製造においては、めっ
き浴として硫醜浴や塩化物浴の酸性浴を用いることから
、非めっき面の耐食が起こり、酸不溶解物（スマット）
による汚れの発生がさけられない、まためっき電流の廻
り込みによる非めっき面への金属の析出も不可避である
。このため。

非めっき面は化成処理性の劣化をきたすことがしばしば
起こる。

化成処理性劣化とは、均一なりん酸塩結晶が形成せずに
、一部にスケと称される結晶のない部分を生じたり、不
均一な粗大結晶を生じたりするもので、塗装後の耐食性
や密着性の劣化、あるいは外観上の不均一をもたらすこ
とから品質上、重要な問題となるものである。そこで、
この対策として、めっき後に非めっき面を陽極として酸
または塩類水溶液中で電解する。いわゆる電解酸洗が行
われる。

たとえば特開昭５８−８１２９４において硫酸酸性水溶
液中で、また、特開昭５８−１３３３９５において塩類
水溶液中で非めっき面を電解酸洗する方法が提唱されて
いる。

しかしながら、鋼板ストリップのめっきラインにおいて
は、電解酸洗槽は実際上、１〜２槽しか設置されず、こ
の槽を通過する数秒あるいはそれ以下の短時間の間に非
めっき面を十分に清浄化するのは困難であった。

とくにＺｎ−旧などの合金めっきを行う場合、めっき中
にＦｅより責な元素がＦｅ表面に析出し、これが除去し
にくいことから、清浄化は純Ｚｎめっきの場合より、さ
らに困難である。

清浄化が不十分であると、必然的に化成処理性も劣る。

〈発明の目的〉 本発明の目的は、以上のような現状に鑑み、数秒あるい
はそれ以下の短時間の処理でも十分に清浄化された電解
酸洗表面を得、もって化成処理性のすぐれた非めっき面
を有する片面電気めっき鋼板の製造方法を提供すること
にある。

本発明によれば、片面電気めっき鋼板の製造において、
めっき後、非めっき面を陽極として、トリエタノールア
ミンを２８／ｆＬ以上含む可溶性硫酸塩を主成分とした
ｐＨ１，５〜１３の水溶液中で電解処理することにより
、上記目的を達成することができる。

本発明の内容を詳述する前に、上述した従来技術と本発
明の差異を明瞭にする。

特開昭５９−７０７９２によれば、界面活性剤を０．０
５〜２．０％含む導電性の浴で非めっき面をアノード電
解処理を行う方法が示されており、この中でアミン系界
面活性剤の使用が例示されている。いっぽう、本発明は
トリエタノールアミンを添加した浴で電解することを主
旨とするものであり、−見、類似しているように見られ
なくもない、しかし、本発明は以下の理由で、特開昭５
９−７０７９２とは本質的にその主旨を異にするもので
ある。

すなわち、特開昭５９−７０７９２に示されている界面
活性剤とは親木基と親油基をもった両親媒性物質を意味
し、アミン系活性剤の一例を示せば、［ＲＮＨ３）”Ｘ
−１鵠赳アミン ハロゲ７ｍ釦 Ｒ，Ｒ，、Ｒ２、Ｒ３：アルキル基 Ｘ　　：ハロゲン原子 なとがある。しかるに、トリエタノールアミン、（Ｃ２
Ｈ４０Ｈ）３　Ｎは両親媒性物質ではなく、界面活性剤
の［ＩＪ）には含まれない。

また、特開昭５９−７０７９２では界面活性剤の添加が
非めっき面に付着している金属の除去を目的としている
のに対し、本発明は金属の除去のみならず、非めっき面
の清浄化を目的とするものである。

以下に本発明の電解酸洗方法を詳細に説明する。

片面に３０ｇ／ｍ２のＺｎ−Ｎｉ合金めっきを処理した
板厚０．８１１Ｉｍ（７）　Ｓ　Ｐ　ＣＣｎｉ板の非メ
ッキ面ヲ、２００　ｇｉｎ　ノＮａ２　ＳＯ４水溶液お
よび２’００　ｇｅｌ　ｃ７）Ｎａ　Ｈ２ＰＯ４水溶液
ニオイテ、５０℃、４　ＯＡ／ｄｍ２Ｘ２ｓｅｃの条件
で陽極電解した。このとき浴中のトリエタノールアミン
を０−１０ｇ／４の濃度で変えた。なお、浴のｐＨはす
べて５〜６の範囲とした。電解後、非めっき面の白色度
（Ｗ）を第１ａ図に、またＺｎ、旧材着量を第ｉｂ図に
示す。

第１ａ図から、Ｎａ２　Ｓ０４浴にトリエタノールアミ
ンを２ｇ／１以上添加すると、無添加の場合にくらべ、
明度があきらかに向上することがわかる。

白色度の向上は、第１ｂ図かられかるごと＜、ＺｎやＮ
ｉが除去されたことと、表面のスマット汚れの除去の両
方の効果によるものである。Ｎａ　Ｈ２ＰＯ４浴おいて
は、トリエタノールアミン添加の効果は見られない０以
上のことから、硫醜塩浴においてトリエタノールアミン
を２８７交以上添加することにより、非めっき面の電解
酸洗による清浄化能力が効果的に向上することがあきら
かである。

トリエタノールアミンがなぜかかる効果を発揮するかは
、いまのところ明らかではないが、この物質は多価金属
イオンと錯塩をつくる傾向があることから、このことが
何らかの形で影響しているのではないかと考えられる。

本発明における浴の主成分は可溶性硫酸塩であり、例え
ば、Ｎａ２　ＳＯ４、Ｋ２　ＳＯ４、Ｌｉ２　ＳＯ４、
ＭｇＳＯ４、Ａｌ１　　（ＳＯ４）　３等が用いられ、
おおむね５０〜３００ｇ／ｌの濃度で使用される。また
ｐ）ｌのＡＩ！Ｊ、、その他のｇ的でりん酸塩、硼酸塩
、硝酸塩、ハロゲン化物、炭酸塩、有機酸塩等を添加す
ることも可能である。

トリエタノールアミンの添加量は２ｇ／１未満では清浄
化効果が少なくなることから、２ｇ／１以上必要である
。また、実験によると１００ｇ／４１まで濃度を上げて
も、清浄化効果は変らず、さらに電解面に対するなんら
の悪影響も見られなかったが、実際には薬剤費あるいは
廃水処理等のことを考えると、２〜５０ｇ／ｌ程度が適
当である。

また、浴のｐＨは１．５〜１３の範囲である必要がある
。この理由は、この範囲以外のｐＨではめつき面の溶解
が多くなり、耐食性、化成処理性、外観等への悪影響が
大きくなるからである。

電解条件としては５　Ａ／ｄ＋ｓ２以上、電気量３０ク
一ロン／ｄｍ２以上が清浄化効果のうえから望ましい。

また浴温は常温〜８０°Ｃ程度の範囲で任意とすること
ができる。

また、めっき鋼板としては第１図ではＺｎ−Ｎｉ合金め
っき鋼板を例としてあげたが、他のめっき鋼板、たとえ
ば純Ｚｎ、　Ｚｎ−Ｎｉ−Ｃｏ、　２ｎ−Ｆｅ、　Ｚｎ
　−Ｍｎ、　Ｚｎ−Ｎｉ−Ｔｉ、その他の亜鉛系めっき
鋼板の非めっき面に対しても、本発明は適用できる。さ
らにめっき鋼板以外、たとえば焼鈍後の冷延鋼板表面の
清浄化においても本発明は適用可能である。

〈実施例〉 以下に本発明の実施例について説明する。

板厚０．７■の５ｐｃｃ鋼板に水平型めっき槽を用い、
次の条件で片面Ｚｎ−Ｎｉ合金めっきを施した。

（１）浴組成　ＮｉＳＯ４ψ８Ｈ２０２５０ｇ／ｌＺｎ
ＳＯ４ψ７Ｈ２０１３０ｇ／ｌ Ｎａ２　Ｓ０４　・ＳＯ４４０ｇｅｌ （２）浴ｐＨ１、８ （３）浴温　　　　　　　　　　　　６０”Ｃ（４）電
流密度　　　　　　　　　　５０Ａ／ｄＩＩ２（５）め
っき時間　　　　　　　　　２３　５ｅｃ（６）めっき
目付量　　　　　　　　３０　　ｇ／ｍ２次いで水洗を
行ない、引き続き、第１表に示した条件で、非めっき面
の電解酸洗を行ない、その後、水洗、乾燥した。

−この後、非めっき面の汚れやむらの有無を目視で判定
するとともに、表面清浄度の指標として色差計による白
色度（Ｗ）および化学分析によるＮｉ付着城の分析を行
った。また、めっき面の汚れやむらの有無も目視で比較
、判定した。

このあと、日本パーカーライジング製のりん酸塩処理液
、ボンデライト＃３０３０を用いて、ディップ方式によ
り化成処理を行った。化成皮膜は目視および走査電顕観
察により均一性、結晶の緻密さ、スケの有無等によって
評価し、非めっき面については化成付着量も測定した。

これらの結果は第１表に示す。

第１表から明らかなように、比較例５に示しためっき後
、電解処理をしない場合の非めっき面は汚れのため白色
度が低（、Ｎｉ付着量も多い、また化成処理性も劣る。

しかし、本発明の実施例で示した電解処理をしたものは
、白色度の」二昇、旧付着量の大巾な減少に示されるよ
うに表面の清浄度が向上し、化成処理性も優れている。

いっぽう、Ｎａ　Ｏ２ＰＯ４を主剤とした比較例１およ
びトリエタノールアミン無添加あるいはその濃度が本発
明範囲以外である比較例２．３は、いずれも非めっき面
の清浄度が悪く、化成処理性も劣った。

なお、これら比較例の化成付着量が実施例より多いのは
化成皮膜結晶が粗大化したことによるものである。

また、浴ｐＨが本発明の範囲以外である比較例４は、め
っき面の外観と化成処理性が劣った。

（発明の効果） 以上のことから１本発明の方法が１片面めっき、非めっ
き面の清浄度を向上し、化成処理性を改善するうえでき
わめて効果的であることがあきらかである。

【図面の簡単な説明】

第１ａ図は電解液中のトリエタノールアミン濃度と、電
解後、非めっき面の白色度の関係を示す図、また第１ｂ
図はトリエタノールアミン濃度と電解後、非めっき面の
Ｚｎ、旧材着量の関係を示す図である。 特許出願人　川崎製鉄株式会社７゜ ｔパ 代　理　人　　弁理士　　渡　辺　望　稔・：１．。 Ｆ　Ｉ　Ｇ、　ｌａ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 片面電気めっき鋼板の製造において、めっき後、非めっ
   き面を陽極としてトリエタノールアミンを２ｇ／ｌ以上
   含む可溶性硫酸塩を主成分としたｐＨ１．５〜１３の水
   溶液中で電解処理することを特徴とする片面電気めっき
   鋼板の製造方法。