JPS6111704A - 光学フイルタ−材 - Google Patents

光学フイルタ−材

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JPS6111704A
JPS6111704A JP59132495A JP13249584A JPS6111704A JP S6111704 A JPS6111704 A JP S6111704A JP 59132495 A JP59132495 A JP 59132495A JP 13249584 A JP13249584 A JP 13249584A JP S6111704 A JPS6111704 A JP S6111704A
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嘉明 鈴木
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、赤外線を吸収する光学フィルター材に関する
。さらに詳しくは、可視光の透過をほとんど損うことな
く波長700〜1500nmの遠赤色光ないし近赤外光
を吸収する光学フィルター材に関する。
(従来の技術) 700−1500nmの波長の遠赤色光ないし近赤外光
を選択的に吸収する光学フィルター材には各種の用途が
考えられ、従前より強く要望されていたが、今まで適当
なものが得られなかった。
従来の光学フィルター材の主要な用途を、次に5例挙げ
て説明する。
■赤外感光性の感光材料用セーフライトフィルター 近年ハロゲン化銀感光材料(以下「感材」という)とし
て、波長700nm以上の遠赤色光ないし近赤外光に感
光性を有するものが多数開発されて来ている。これには
白黒あるいはカラーを問わず、また通常型はもちろんイ
ンスタント型あるいは熱現像型のものも含めハロゲン化
銀感材に赤外感光性を具備せしめ、資源調査などに供す
る疑似カラー写真としたり、あるいはまた、赤外域に発
光するダイオードを使って露光しうるようにしたものが
ある。
このような赤外感光性の感材に対しては従来パンクロ用
のセーフライトフィルターが用いられている。
■植物の生育の制御 種子の発芽、茎の伸長、葉の展開、花芽や塊茎の形成な
ど、植物体の生長と分化に関するいわゆる形態形成が光
によって影響されることは古くから知られており、光形
態形成作用としてに拮抗的に作用し、両者の割合を変え
ることによって開花、出穂の時期、あるいは生育の程度
、果実の収量などが変化することが知られている。この
ような研究はすべて光源ランプとフィルターの組合せで
、分光エネルギー分布を制御することによって行われた
ため、大規模な1菅、あるいは農場で試験することは不
可能であった。
700nm以上の波長の光を選択的に吸収するプラスチ
ックフィルムが得られれば、上記の原理を実際の生産湯
面に応用することが可能になり、施設農業に極めて大き
な進歩と利益をもたらすであろう0例えば、特定の時期
に作物を近赤外線吸収フィルムで被覆し、波長700n
m以上の光を遮断することによって出穂時期を遅らせた
り、成長を制御する効果が期待される(稲田勝芙「植物
の化学調節」第6巻、第1号(1971年)参照)。
■熱線の遮断 太陽の輻射エネルギーのうち波長800nm以上の近赤
外および赤外領域の光は物体に吸収されて熱エネルギー
に転化する。しかも、そのエネルギー分布の大部分は波
長800〜2000nmの近赤外部に集中している。従
うて、近赤外線を選択的に吸収するフィルムは太陽熱の
遮断に極めて有効であり、可視光を十分にとり入れなが
ら、室内の温度の上昇を抑制することができる。これは
、園芸用温室の他、住宅、事務所、店舗、自動車あるい
は航空機等の窓にも応用できる。特に、温室では温度管
理が非常に重要であり、もし温度が上昇し過ぎると作物
が著しく損傷され、遂には枯死に至る、近赤外線吸収フ
ィルムを使用すれば、温度管理が容易になり、また、夏
季の抑制栽培など新しい技術が開発可能となろう。
従来、熱線の遮断用としてはプラスチックフィルムの表
面にごく薄い金属層を蒸着したものあるいは、ガラス中
に無機化合物、たとえばFeOを分散させたものが使用
されている。
[株]人間の目の組織に有害な赤外線カットフィルター 太陽光中に含まれる赤外線または溶接の際に放射される
光線中などに含まれる赤外線は、人間の目の組織に対し
て、有害な効果を有する。
赤外線カットフィルターの主要な用途の一つは、このよ
うな有害な赤外線を含む光線から人間の目を保護する眼
鏡として用いることである。たとえば、サングラス、溶
接者用保護眼鏡などである。
■半導体受光素子の赤外線カットフィルターこの種の赤
外線吸収プラスチックの開発を最も強く要望している他
の一分野は、シリコンフォトダイオード(以下、SPD
という)などの半導体受光素子の分光感度を比視感度曲
線に近づけるための光検出装置の赤外線カットフィルタ
ーとしての用途分野である。
カメラなどの自動露出計に用いられている光検出装置の
受光素子としては、現在、主にSPDが使用されている
。第2図に比視感度曲線と、SPDの各波長に対する出
力の相対値(分光感度)のグラフを示す。
露出計用としてSPDを使用するためには人間の目には
感じない赤外領域の光をカットし、第2図に示したSP
Dの分光感度曲線を比視感変曲線に相似させるようにす
る必要がある。特に波長700〜1l100nの光に対
しては、SPDの出力が大きく、かつこの領域の光は目
に感じないので露出計の誤動作の一因となる。
そのために可視部では吸収が少なく、700〜1l10
0nの赤外部を全域にわたって吸収する赤外線吸収プラ
スチックフィルムを用いることができれば、可視領域の
光透過率が大きく、SPDの出力が大きくなり、従って
露出計の性能を著しく向上し得ることが明らかである。
従来、この種の光検出装置としては、無機の赤外線吸収
剤を用いたガラスの赤外線カットフィルターがSFDの
前面にとり付けられ、実用に供されていた。
また、このSFD用のフィルタL材として、第四級アン
モニウム基を有する錯体を赤外線吸収剤とする近赤外線
吸収プラスチックフィルムが提案されている(特開昭5
7−21458号)。
(発明が解決しようとする問題点) しかし従来の一般的な有機染料系の赤外線吸収剤は耐光
性、耐熱性が小さく実用上満足すべきものはほとんどな
かった。
また上記の各用途に関し使用されるフィルター材も以下
のような欠点を有していた。
まず、前記の用途■の従来のパンクロ用のセーフライト
フィルターは視感度の高い緑色光を部分的に透過させる
のみならず、赤外光を多量に透過させるため 光カブリ
を生じさせ、赤外感光性の感材に対するセーフライトと
しての目的を十分に達成することができなかった。
また前記用途■に用いられた金属層を蒸着したプラスチ
ックフィルムまたはFeOを分散させたガラスは赤外部
だけでなく、可視部の光も強く吸収するため、内部の照
度が低下し、特に農業用としては日照量の絶対的不足を
招くため不適当であった。ことに、前記■の植物生育の
制御用には、フィルター材は、波長700〜750nm
の光を選択的に吸収する必要があり、金属蒸着フィルム
などはこの目的には全く適していない。
さらに前記用途■に用いられた無機物質の赤外線吸収剤
を用いたガラスの赤外線カットフィルターは、熱と光に
対しては比較的堅牢であるが、可視領域の光透過率が低
く、そのためにSFDの感度を上げることによって対処
されていた。
SPDの感度を上げることはリーク電流の増大につなが
り、光検出装置としての誤動作の原因となり、信頼性の
点から大きな問題となる。また赤外線カットフィルター
が無機物であるということは、光検出装置の製造面から
みて柔軟性に欠け、製造工程の改善もむつかしいのが実
状である。さらに、無機物の赤外線カットフィルターは
製造コストが高く、光検出装置としてのコストを大幅に
あげてしまうという欠点がある。
このように、従来の無機物のカットフィルターを用いた
光検出装置では、その分光感度は比視感度曲線に近いも
のの光検出装置としての動作性能の低下、製造コストの
上昇および製造工程の改善という観点から著しい欠点を
有していた。
さらにまた、前記■の用途に関して提案された第四級ア
ンモニウム基を有する錯体を赤外線吸収剤とする近赤外
線吸収プラスチックフィルムは、赤外線吸収剤の有機溶
媒への溶解度が不足し、これが薄層のプラスチックフィ
ルムを作成する際に大きな欠点となっていた。
すなわち、先に述べた如き用途、例えばSPD用フィル
ターとしては、極めて薄いフィルムで赤外線の吸収効率
の良いフィルムが望まれるが、そのためには、樹脂中に
多量の赤外線吸収剤が分散されねばならず、有機溶媒に
対する溶解度の小さい赤外線吸収剤はその目的を満足さ
せることができなかった。
さらに、上記、第四級アンモニウム基を有する錯体を赤
外線吸収剤とする近赤外線吸収プラスチックフィルムは
耐熱性、耐光性の点においても満足すべきものではなか
った。
したがって本発明の目的は第一に、有機溶媒への溶解度
が高くかつフィルム形成性バインダーとの相溶性のよい
近赤外線吸収剤を提供することであり、第二に、単位厚
さ当りの近赤外光の遮断能力が大きくて可視領域の光透
過率が高く熱および光に対して堅牢な光学フィルター材
を提供することである。第三に、赤外感光性の感光材料
に対して適合するセーフライトフィルター材を提供する
ことである。
本発明者らは、上記の目的を達成するため種々研究を重
ねた結果、本発明を完成するに至った。
(問題点を解決するための手段) すなわち本発明は、下記一般式[11で表わされる化合
物の少なくとも1種を含有することを特徴とする光学フ
イ゛ルター材を提供するもので(式中、[Catlは第
四級ホスホニウム基を示し、Mはニッケル、コバルト、
銅、)ぐラジウムまたは白金を示し、R1,R2,R3
,R,、R5,RB、R7およびR8は、水素原子、ハ
ロゲン原子または置換もしくは無置換のアルキル基を示
し、これらは互いに同じでも異なっていてもよい、) 本発明をさらに詳細に説明する。
前記一般式[I]において、[Catlは第四級ホスホ
ニウム基を表わし、好ましくは次の一般式[11]で表
わされる。
(式中、L、LL  およびR4は、置換もl    
2 ゛   3 しくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアリ
ール基を表わし、これらは互いに同じでも異η7ていて
もよい、) 上記一般式[11]をさらに詳しく説明すると。
L ないしR4はそれぞれ炭素数1なレル20の置換も
しくは無置換のアルキル基、または炭素数6ないし14
の置換もしくは無置換の7リール基を表わす。
炭素数1ないし20の置換もしくは無置換のアルキル基
として、たとえばメチル基、エチル基、n−ブチル基、
1so−アミル基、n−ドデシル基、n−オクタデシル
基などをあげることができる。炭素数6ないし14のア
リール基としては、たとえばフェニル基、トリル基、α
−ナフチル基などをあげることができる。
これらのアルキル基またはアリール基はシアノ基、炭素
数1ないし20のアルキル基(たとえばメチル基、エチ
ル基、n−ブチル基、n−オクチル基など)、炭素数6
ないし14のアリール基(たとえばフェニル基、トリル
基、α−ナフチル基など)、炭素数2ないし12の7シ
ルオキシ基(たとえばアセトキシ基、ベンリ゛イルオキ
シ基またはp−メトキシベンゾイルオキシ基など)、炭
素数1ないし6のアルコキシ基(たとえばメトキシ基、
エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基など)、アリー
ロキシ基(たとえば、フェノキシ基、トリロキシ基など
)、アラルキル基(たとえばベンジル基、フェネチル基
またはアニシル基など)、アルコキシカルボニル基(メ
トキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−ブト
キシカルボニル基など)、アリーロキシカルボニル基(
フェノキシ・カルボニル基、トリロキシカルポニル基な
ど)、アシル基(アセチル基、ベンゾイル基など)、ア
シルアミノ基(アセチルアミノ基、ベンゾイルアミノ基
など)、カルバモイル基(N−エチルカルへモイル基、
N−フェニルカルバモイル基など)、アルキルスルホニ
ルアミノ基(たとえば、メチルスルホニルアミノ基、フ
ェニルスルホニルアミノ基など)、スルファモイル基、
(N−エチルスルファモイルL N−フェニルスルファ
モイル基など)、スルホニル基(メシル基、トシル基な
ど)などで置換されていてもよい。
前記一般式[I]で表わされる化合物において、R1な
いしR8は、好ましくは水素、メチル基、塩素、臭素を
表わし、互いに同じであっても異は7ていてもよい0M
は好ましい方から挙げると、ニッケル、コバルト、銅、
パラジウム、白金の順である。
前記一般式[I]で表わされる化合物のうち好ましいも
のを例示すれば次の通りであるが、本発明はこれらの例
示化合物に限定されるものではないことはもちろんであ
る。
なお、下記式中IIC!H28+1は直鎖状の炭素数X
のアルキル基を意味する。
これらの化合物の吸収極大(入■ax)とモル吸光係数
(@■a冨、5L・■of’ ・C腸−1単位)は次の
通りである。
第1表 本発明の光学フィルター材は前記一般式[I]で表わさ
れる化合物と、適当な結合剤中に含有させて組成物とす
るか、適当な支持体上に被覆してなる材料である。結合
剤としては、特に制限はなく、光学的フィルター機能を
発揮させるものであれば有機、無機の区別なく用いるこ
とができる。
そのような結合剤としては、プラスチ・ノア又のような
高分子材料、ガラスのような無機材料などが挙げられる
好ましくは、結合剤としては、透明性および機械的性質
の優れたフィルムを形成する結合剤が用いられる。この
ようなフィルム形成性結合剤の例としては、例えばポリ
エチレ洟しタレートで代表されるポリエステル類、セル
ロースジアセテート、セルローストリアセテート、セル
ロースアセテートブチレートなどのセルロースエステル
類、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィ
ン類、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合体、ポリスチレンなどのポリビニ
ル化合物、ポリメチルメタクリレートなどのアクリル系
付加重合体、ポリ炭酸エステルから成るポリカー−ネー
トなど公知のフィルム形成性結合剤を挙げることができ
る。
上述のプラスチック材料に前記一般式[I]の化合物を
添加、保持させる方法としては第一にフィルム作成時に
プラスチッチ中に配合する方法がある。すなわち、式[
I]の化合物を各種の添加剤と共にポリマー粉末もしく
はペレットに混合し、溶融してTダイ法またはインフレ
ーション法で押出すか、あるいはカレンダー法でフィル
ム化すれば前記化合物が均一に分散したフィルムが得ら
れる。また流延法でポリマー溶液からフィルムを製造す
る場合は該溶液中に前記一般式[I]の化合物を含有さ
せればよい。
第二には適当な方法で製造された各種のプラスチックフ
ィルムまたはガラス板上の表面に前記一般式[I]の化
合物を含むポリマー溶液または分散液を塗布することに
よって赤外線吸収層を形成する方法が、ある、塗布液に
用いるバインダーポリマーとしては、一般式[I]の化
合物をできるだけよ〈溶解し、しかも支持体となるプラ
スチックフィルムまたはガラス板との接着性のすぐれた
ものが選ばれる。ポリメチルメタクリレート、セルロー
スアセテートブチレート、ポリカーボネートなどがこの
目的に適している。接着性を向上されるために支持体フ
ィルムに適当な下塗りをあらかじめ施してもよい。
第三の方法としては、赤外線をカットされるべき素子の
光入射窓枠中に一般式[I]の化合物と重合性子ツマ−
を混合し、適当な重合開始剤を加え、熱または光を加え
て重合させ、生成したポリマーで窓枠にフィルター材を
形成せしめる方法がある。この方法では、素子全体を重
合性子ツマ−から生成するプラスチ・ソクスで包埋する
こともできる。
第四の方法は、本発明の化合物[I]を適当な支持体上
に蒸着する方法である。この方法ではさらに保護層とし
て適当なフィルム形成性結合剤層を支持体より遠い位置
に設けてもよい。
本発明の光学フィルター材においては、耐光性をさらに
改良するため、紫外線吸収剤の添加が有効で、レゾルシ
ンモノベンゾエート、サリチル酸メチルなどの置換また
は無置換安息香酸エステル類、2−オキシ−3−メトキ
シケイ皮酸ブチルなどのケイ皮酸エステル類、2,4−
ジオキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン類、ジベ
ンザルアセトンなどのα、β−不飽和ケトン、5,7−
シオキシクマリンなどのクマリン類、1,4−ジメチル
−7−オキシカルボスチリルなどのカルボスチリル類、
2−フェニルベンゾイミダゾール、2−(2−ヒドロキ
y) ェニル)ベンゾトリアゾールなどのアゾール類な
どが使用される。
また本発明の光学フィルター材をコーティング法で作成
したフィルムの場合は、コーティング層の保護、流滴性
の付与などの目的でコーティング層の表面に薄いプラス
チックフィルムを貼り合せることができ、る0例えば0
.05mm厚のポリ塩化ビニルフィルムを重ねて120
〜140℃に加熱圧着すると積層状のフィルムが得られ
る。
本発明の光学フィルター材において、前記一般式[I]
で表わされる化合物を支持物質(結合剤)1000部当
り重量で0.1〜50部、好ましくは0.5〜5部添加
する。光学フィルター材はその機能上遮断すべき波長域
の透過率が所期の目的を達成しうる程度に低ければよく
、本発明の場合には、透過率の谷近くの900nmにお
いて、lO%以下好ましくは2.0%以下、特に好まし
くは0.1%以下の透過率となるように、結合剤当りの
添加量およびフィルター材の厚みを調節することが肝要
である。実用的な厚さは0.02mmないし0.5mm
であるが、用途に応じこの範囲外の厚さのフィルターに
も設計可能である。
(発明の効果) 本発明によれば、近赤外線吸収剤が結合剤と相溶性良く
分散した光学フィルター材を得ることができる。
また、単位厚さ当りの近赤外光の遮断能力が大で可視領
域の光透過率が高く、熱および光に対する堅牢性の優れ
る光学フィルター材を得ることができる。
さらに赤外感光性の感材に対しての適合性の良いセーフ
ライトフィルター材を提供することができる。
本発明の光学フィルター材は赤外線吸収材料として、前
記の、赤外感光性の感材用セーフライトフィルター、植
物の生育の制御、熱線の遮断、人間の目の組織に有害な
赤外線カットフィルター、半導受光素子の赤外線カット
フィルター用の外、各種の用途に用いることができる。
(実施例) 次に本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明する。
参考例1 (例示化合物(3)の合成〉水酸化カリウム
36gを無水エタノール600m1に溶かし、この溶液
にトルエン−3,4−ジチオール50gを加え、10分
間室温で攪拌した0次いでこれに、塩化ニッケル・六水
和物36.8gを無水エタノール400m1に溶かした
溶液を加えたのち室温でさらに30分間攪拌した。この
溶液に、テトラ−n−ブチルホスホニウムプロミド11
1gを無水エタノール300m1に溶かした溶液を室温
で加える。加え終ってから、さらに室温で2時間攪拌後
、析出した暗緑色結晶をろ過し、初めに水、次にエタノ
ールで洗って風乾した。これを熱アセトン−エタノール
から再結晶させて例示化合物(3)を得た。収量50g
、融点162〜165℃ 参考例2 〈例示化合物(11)の合成〉水酸化カリウ
ム36gを無水エタノール600m1に溶かし、この溶
液にトルエン−3,4−ジチオール50gを加え、10
分間室温で撹拌した0次いでこれに、塩化ニッケル・六
水和物36.8gを無水エタノール400mJLに溶か
した溶液を加えたのち室温でさらに30分間攪拌した。
この溶液にヘキサデシルトリブチルホスホニウムプロミ
ド230gを50℃の無水エタノール300mjlに溶
かした溶液を加える。加え終わってから、さらに室温で
2時間攪拌後、析出した暗緑色結晶をろ過し、始めに水
1次にエタノールで洗って風乾した。これを熱エタノニ
ルから再結晶させて例示化合物(11)を得た。収量4
3g。
融点56〜60℃ 参考例3 (例示化合物(15)の合成)水酸化カリウ
ム36gを無水エタノール600mMに溶かし、この溶
液にトルエン−3,4−ジチオール50gを加え10分
間室温で攪拌した。
次いでこれに、塩化ニッケル拳六永和物36.8gを無
水エタノール400mf1.に溶かした溶液を加えたの
ち、室温でさらに30分間撹拌した。この溶液にベンジ
ルトリブチルホスホニウムプロミド127gを無水エタ
ノール360 m4に溶かした溶液を室温で加える。加
え終わってから、さらに室温で2時間攪拌後、析出した
暗線結晶をろ過し、始めに水、次にエタノールで洗って
風乾した。これを熱アセトンから再結晶させて例示化合
物(15)を得た。収量63g、融点213〜215℃ 本発明に用いられる他の例示化合物も参考例1から3と
同様の方法で合成できた。
実施例1 参考例1〜3で合成した例示化合物を用い光学フィルタ
ー″材3種類を作成した。すなわち、下に重量部で示し
た組成■、■および■で各成分を混合しよく攪拌してか
ら、ろ過後、金属の支持体上に流延法により塗布して製
膜後剥離し、目的とする光学フィルター材■、■および
■をそれぞれ得た。乾燥膜厚を0.05ないし0.3m
mの間で変化させた数種の光学フィルター材を得た。
組成例■ TAC(三酢酩セルロース)170部 TPP Dリフェニルホスフェイト)1o部メチレンク
ロリド          800部メタノール   
         180部例示化合物(3)    
       2部組成例■ DAC(二酢酸セルロース)170部 DEP (ジエチルフタレート)      10部メ
チレンクロリド         800部メタノール
            180部例示化合物(11)
           2部組成例■ PC(ポリカーボネート (三菱ガス、E−2000))   170部メチレン
クロリド         800部例示化合物(15
)       ’    2部光学フィルター材■、
■および■の分光透過率を第2図に示した。この試験し
たフィルター材の厚さは0.1mmである。
実施例2 実施例1と同様にして、紫外線吸収剤を含有する厚さO
,l’l  mmの光学フィルター材を作成した。流延
組成物の組成は下記に示した。
TAC(三酢触セルロース)170部 TPP ()リフェニルホスフェイト)  10部メチ
レンクロリド         800部メタノール 
           160部例示化合物(3)  
         2部2−(5−ターシャリ−ブチル
−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール  0
.2部応用例1 実施例1で製造した光学フィルター材■(厚さ0.05
mm)を近赤外線カットフィルターとしてシリコンフォ
トダイオードにとりつけたところ光検出器の動作性能が
大幅に向上した。さらに50℃における強制経時試験後
も動作信頼性は全く変化を示さなかった。
応用例2 実施例1で製造した厚さ0.19mmの光学フィルター
材■を赤外感光性の感材製造および加工場におけるセー
フライトに使用した0通常の条件で1年間使用しても使
用前と全く吸収特性に変化が認められなかった。
試験例 (i)溶解性試験 前記一般式[I]で表わされる本発明の錯体化合物の有
機溶媒に対する溶解度を測定した。
で表わされ、ここでrcatJは第2表の試験No、2
 、4以下の偶数番号の試験のCatの欄に示した第四
級ホスホニウムを示す、なお、比較のためにrCatJ
として第四級アンモニウムを用いた場合についても試験
したが、この結果を第2表の試験No−1、2以下の奇
数番号に示した。
有機溶剤としては、アセトンまたは塩化メチレンを選ん
だ。溶解度の測定法としては、すり合せ栓付きの20m
JL容ガラス製試験管に、溶媒10m文と試料1gをと
り、・ト亘温槽中(15℃)で24時間振とうし、静置
後、ろ過し、ろ液の溶媒を留去したのち、残留物を秤量
する重量法を採第2表 上記表の結果から明らかなように、本発明のホスホこラ
ム錯体(偶数の試験No、)はアンモニウム錯体(奇数
の試験No、)に比べ有機溶媒に対する溶解性が高い、
したがって製膜または塗布用の組成物を濃厚化できる9
本発明のホスホニウム錯体はざらに製膜に用いられるプ
ラスチックバインダーとも相溶性に優れ均一なフィルタ
ーを容易に製造することができる。
(ii)耐熱性試験 例示化合物(3)と、対応するアンモニウム錯体である
比較化合物(A) について耐熱性を試験した。
試験は再化合物を用いて実施例1の組成例■と同様にし
て、厚さ0.19mmのフィルター材を作成し、これを
100℃で24時間加熱して透過率の変化を測定して行
った。この結果を第3表に示した。
第3表 上記表の結果から分るように本発明のホスホニウム錯体
は、可視域の光の透過性を低下させずに、近赤外域の光
の遮断性を曝光後も維持し、耐熱性が優れる。
(iii)耐光性試験 例示化合物(3)と、対応するアンモニウム錯体である
比較化合物(A)について耐光性を試験した。
試験は、再化合物を用いて、それぞれ耐熱性試験(ii
)と同様のフィルター材を作成し、これにキセノン灯(
12万ルツクス)照射を行って、透過率(%)の経時変
化を測定して行った。この結果を第4表に示す。
第4表 本発明のホスホニウム錯体に紫外線吸収剤を併用すると
、フィルター材の耐光性が著しく向上する。このような
フィルター材の耐光性を、例示化合物(3)と紫外線吸
収剤2−(5−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)
ベンゾトリアゾール(化合物(U))とを重量比で10
= 1の比率で併用した場合のフィルター材の光照射下
の透過率の経時変化で第5表に示した。
第5表 上記表より分るように、本発明の化合物と紫外線吸収剤
を併用すると光学フィルター材の耐光堅牢性を飛躍的に
改良することができた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の光学フィルター材の分子透過率を示す
グラフ、第2図は光の波長に対する人の目の相対感度お
よびSPDの相対感度を示すグラフである。 J$1図において■、■および■は実施例1で得られた
光学フィルター材■、■および■の透過率曲線をそれぞ
れ示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 下記一般式で表わされる化合物の少なくとも1種を含有
    することを特徴とする光学フィルター材。 ▲数式、化学式、表等があります▼ (式中、[Cat]は第四級ホスホニウム基を示し、M
    はニッケル、コバルト、銅、パラジウムまたは白金を示
    す。R_1、R_2、R_3、R_4、R_5、R_6
    、R_7およびR_8は水素原子、ハロゲン原子または
    置換もしくは無置換のアルキル基を示し、これらは互い
    に同じでも異なっていてもよい。)
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4730902A (en) * 1985-08-13 1988-03-15 Fuji Photo Film Co., Ltd. Infrared absorbent
US4923638A (en) * 1985-09-30 1990-05-08 Fuji Photo Film Co., Ltd. Near infrared absorbing composition

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