JPS6111411Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ２枚の扉片の互いに近接する端部同士を蝶着
し、かつ一方の側端縁、すなわち基端縁を、家具
等の箱体の前面開口部の側縁に枢支し、前記蝶着
部を前方に突出させることにより、他方の側端縁
すなわち遊端縁を、開口部の上下両縁に沿つて側
方移動させて、開扉するようにした折り畳み扉
は、公知である。

従来、この種折り畳み扉においては、箱体の前
面開口部の側縁に、折り畳み扉の基端縁を、蝶着
具をもつて枢支させるとともに、箱体の開口部の
上下両縁に案内レールを横設し、この案内レール
に、折り畳み扉の遊端縁の上下両端を、適宜、側
方移動自在に係合させていた。

しかし、このような構成では、箱体の開口部上
下両縁に、案なレールを、精度よく取付ける作業
が面倒であり、また、折り畳み扉における蝶着具
と案内レールの相互の位置決めが不正確になり易
く、そのため、長期使用中に、折り畳み扉の開閉
にがたつきが生じたり、不円滑になつて不快音を
発するようになるという欠点があつた。

本考案は、箱体の開口部の隅部に固着した取付
金具をもつて、折り畳み扉の基端を枢支するとと
もに、箱体の開口部の上下縁に、折り畳み扉の遊
端移動用案内レールを架設することにより、上述
の欠点を解消した、家具等における折り畳み扉の
取付装置に関するもので、以下、添付の図面に基
づいて具体的に説明する。

図は、本考案装置を備える物品保管庫を示すも
ので、前面開口する箱体１の左右両側板１ａの外
側面前部の上下両端には、それぞれ、取付金具２
の垂直基片２ａが固着されている。

上下の取付金具２は、上下に対称をなしてい
る。

上方の取付金具２の基片２ａの上縁には、外方
に向かつて水平をなす枢支片２ｂが連設され、か
つ枢支片２ｂの内縁前部には、上方を向く取付片
２ｃが連設され、この取付片２ｃは、側板１ａの
前面に当接している。

枢支片２ｂと取付片２ｃには、それぞれ枢支孔
３と取付孔４が穿設されている。

上方の左右の取付片２ｃ，２ｃの間には、箱体
１の開口部の上縁の直前において、水平をなす丸
棒状の案内レール５が、嵌合状態で架設され、案
内レール５の端部には、取付孔４の外側より挿入
したビス６が螺合されている。また案内レール５
の中央部は、箱体１の開口部の上縁の中央に前向
突設された、例えばプラスチツク製の支持具７の
孔に嵌合して支持されている。

同様に、下方の取付片２ｃ間にも、案内レール
５が架設されている。

８は、箱体１の開口部を閉塞する左右１対の折
り畳み扉で、側方に並ぶ外方の第１扉片８ａと内
方の第２扉片８ｂの裏面近接端部同士を、上下に
並ぶ蝶番９，９をもつて、枢着することにより、
両扉片８ａ，８ｂの裏面同士を対向させて折り畳
みうるようになつている。

各折り畳み扉８の基端は、その上下両面より突
設したピン１０により、同側の取付金具２の枢支
片２ｂにおける枢支孔３に枢支されている。

各折り畳み扉８の遊端の上下両端面に穿設され
た嵌合孔１１には、扉案内具１２の脚杆１２ａ
が、回動自在に嵌入されている。案内具１２の頭
部１２ｂには、例えばナイロン製の案内筒１３が
固嵌され、この案内筒１３は、上記案内レール５
に摺動自在に嵌合されている。

各折り畳み扉８は、両扉片８ａ，８ｂの蝶着部
を前方に突出させつつ重合するようにして、案内
具１２を、案内レール５に沿つて側方に移動させ
ることにより、開扉することができる。

なお１４は、折り畳み扉８開閉操作用ハンドル
である。

上述のように、この物品保管庫においては、箱
体１の開口部の四隅部に固着した４個の取付金具
２をもつて、左右の折り畳み扉８の基端を枢支す
るとともに、折り畳み扉８の上下端を、案内レー
ル５をもつて支持してあるので、各折り畳み扉８
の基端枢支部と、遊端支持部の相対位置決めを、
簡単かつ正確に行なうことができ、従つて、折り
畳み扉８を、常時円滑に開閉することができる。

また、案内レール５の両端は、取付金具２の取
付片２ｃに突き当てられているので、案内具１
２、ひいては折り畳み扉８の遊端が、案内レール
５から外れて、不安定となることもない。

さらに、案内レール５の着脱が簡単であるた
め、物品保管庫の製作能率が向上し、かつ、開口
部の上下両縁には案内レール５取付けのための加
工を施こす必要がないので、必要に応じて、各折
り畳み扉８を、１枚の扉に変更することもでき
る。

案内レール５が丸棒状であることにより、案内
レール５にほこり等がたまるおそれは少なく、案
内具１２の作動が不円滑となるおそれもない。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案装置を備える物品保管庫の正
面図、第２図は、第１図の要部拡大分解斜視図で
ある。 １……箱体、１ａ……側板、２……取付金具、
２ａ……基片、２ｂ……枢支片、２ｃ……取付
片、３……枢支孔、４……取付孔、５……案内レ
ール、６……ビス、７……支持具、８……折り畳
み扉、８ａ，８ｂ……扉片、９……蝶番、１０…
…ピン、１１……嵌合孔、１２……案内具、１２
ａ……脚杆、１２ｂ……頭部、１３……案内筒、
１４……ハンドル。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 家具等の箱体の前面開口部の四隅部に、前方へ
   突出する垂直の取付片を備える取付金具を固着す
   るとともに、左右に対向する取付片間に、水平を
   なす丸棒状の案内レールを嵌合して固着し、かつ
   側方に並ぶ複数の扉片の裏面端部同士を、上下に
   並ぶ複数の蝶番をもつて貼着して形成した折り畳
   み扉の基端部の上下両端を、上記取付金具に枢支
   するとともに、同じく遊端部の上下両端面に、上
   記案内レールに側方移動自在に嵌合した案内具に
   おける脚杆を、回動自在に嵌合してなる家具等に
   おける折り畳み扉の取付装置。