JPS6110529Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は椅子における肘掛けの化粧板取付構造に
関し、その目的とするところは取付構造、操作を
簡略化して化粧板の取付を容易にしようというも
のである。

従来、肘掛けに化粧板を取付ける構成は肘掛け
杆自体に化粧板支持用の金具等支持部材を付設し
なければならず化粧板取付けの構造、操作を複雑
面倒にするだけでなく、ひいては肘掛け杆に取付
けられるクツシヨン体の取付け構成をも複雑にす
る欠点が残されていた。

このような、現状に鑑みて考案された本案の附
掛け化粧板取付構造は、肘掛け１を芯材フレーム
２の外周にウレタンその他の発泡合成樹脂材から
なるクツシヨン層３でもつて被覆して全体を環状
体に構成し、該環状体肘掛け１の環体内周に化粧
板５，５を内、外から密嵌させた形で取付けるも
ので、その特徴とする点は化粧板の取付けに際し
て肘掛け１の芯材フレーム２に取付け支持用の金
具等を付設し、若しくは、芯材フレーム自体を変
形、加工したり、クツシヨン層３を切欠する等の
複雑、面倒な構成、操作を不要にして化粧板の取
付けを容易、確実かつ取外し可能になしたもので
ある。

以下本案を添附図面にて詳説すれば、図中１は
肘掛けを示し環状の芯材フレーム２２の外周にウ
レタン等の発泡合成樹脂材その他の弾力性を有す
る素材からなるクツシヨン層３を設けて構成さ
れ、後辺又は下辺に横向き貫通された取付け孔４
を通じて椅子の本体フレーム（図示せず）にボル
ト締め、ネジ止め等によつて取付けられるもので
ある。而して上記の如き形状、構成の肘掛け１に
取付けられる化粧板５は合板等を素材とした基板
６の表面及び周端面に所定厚さのクツシヨン層７
を設けるとともに表面カバー８で複覆して該カバ
ーの周端部を基板６の裏面周縁部においてタツク
止め、その他の適宜手段にて固定して構成され、
該化粧板５の全体形状を前記環状体肘掛け１の環
状内周面に密嵌可能な形状、大きさとなし、第１
図に示すように２枚の化粧板５，５を夫々表面を
外側にして肘掛け１の内周面に密嵌させて一応の
化粧板取付けを行なうものである。次に両化粧板
５，５の取付けを確実にする為の構成は、両化粧
板間の中空部９内に設置され何れか片方の化粧板
を肘掛け１のクツシヨン層３に掛止するととも
に、他の片方の化粧板を着脱自在に保持し得る機
能を有するようにしている。例えば、第２図に示
すように片方の化粧板５の裏面の上、下部に板
材、合板等からなり両化粧板間のスペーサーを兼
ねる取付突部１０をタツク止め等の手段にて固定
し、該各取付突部１０に螺進退可能に付設したボ
ルト１１の突出外端１１を前記肘掛け１のクツシ
ヨン層３に強制的に押圧させることによつて化粧
板５を肘掛け１に確実に取付け得るようにしてい
る。又該各取付突部１０の頂面１０′には所定位
置にマジツクテープ（登録商標）版１２を固定し
て、他の片方の化粧板５の裏面に固定したマジツ
クテープ版１３と掛合可能となすことによつて当
該他の片方の化粧板５を着脱自在に保持し得るよ
うに構成される。尚、上記の実施例に限ることな
く、第３図に示すように前記取付突部１０を別個
に、縦方向の孔１５を有する上下一対の取付金具
１４，１４を片方の化粧板５の裏面にタツク止
め、ネジ止め等によつて固定し、該取付金具１
４，１４の孔１５，１５曲げ弾力を有する掛合棒
１６を貫通設置してもよい。この場合、第３図中
一点鎖線で示すように掛合棒１６を湾曲させた状
態で化粧板５を肘掛け１に密嵌し、次いで湾曲状
態を解放すれば、該掛合棒１６は自身の復元力で
図中実線で示すような略直挑状になり上、下両端
は肘掛け１のクツシヨン層３に突入し、この時に
化粧板５の肘掛け１への取付けが確実となるので
ある。

以上のようになる本案の化粧板取付構造は、還
状の肘掛け１の環状内周面に化粧板５，５を密嵌
させ、何れか片方の化粧板を、前記したようにボ
ルト１１又は曲げ弾力を有する掛合棒１６を肘掛
けのクツシヨン層３に喰い込ませることによつて
固定するともに、他の片方の化粧板を着脱自在に
保持するようにしたので、化粧板の取付けに際し
て肘掛け１の芯材フレーム２に保持用部材を別設
する等の複雑な構成が一切不要で簡単かつ確実に
化粧板の取付けを行うことができる。しかもボル
ト１１又は掛合棒１６による化粧板の固定構造も
該ボルト１１、掛合棒１６を肘掛け１のクツシヨ
ン層３に突入又は押圧するだけで、横方向への力
は一切加えないので当該クツシヨン層３を傷つけ
る心配がなく、更に片方の化粧板の裏面に取付け
られた取付突部１０は、その頂面のマジツクテー
プ版１２で他の片方の化粧板を着脱自在に保持す
る機能を有する以外に両化粧板間の間隔を一定化
する為のスペーサーとして機能することが出来、
極めて有用である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案の一実施例を示す要部横断面図、
第２図は化粧板の固定構造の一例を示す一部切欠
側面図、第３図は同じく他の実施例を示す一部切
欠側面図である。 １……肘掛け、２……芯材フレーム、３……ク
ツシヨン層、５……化粧板、１１……ボルト、１
２，１３……マジツクテープ版、１６……掛合
棒。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 環状の芯材フレーム２の外面を合成樹脂発泡体
   からなるクツシヨン層で被覆して環状肘掛け１を
   構成し、該環状肘掛け１で囲まれる開口を、該開
   口に密嵌しうる大きさの二枚の化粧板を内外面に
   配置して、該環状肘掛け１の内周面に密嵌してな
   り、、一方の化粧板の裏面に固定し、該環状肘掛
   け１の対向内周面それぞれに向かつて押圧移動可
   能に設定したボルト又は棒体で、該環状肘掛け１
   の各対向内周面を外向きに押圧することにより該
   一方の化粧板５を固定するとともに、同化粧板５
   の裏面に付設した一時掛止手段により他方の化粧
   板５を着脱自在に保持してなる椅子における肘掛
   けの化粧板取付装置。