JPS609876Y2 - 筆記具形小型電子式計算機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は筆記異形小型電子式計算機に関するものであ
る。

最近、小型電子式計算機として外観を筆記具形とし、こ
れに筆記機能を付加した筆記異形小型電子式計算機が商
品化されている。

この筆記異形小型電子式計算機は、端部に筆記部を有す
る計算機本体の胴部に表示部と各種計算操作用キーを設
けたものであり、従来のこの種筆記異形小型電子式計算
機においては、前記計算操作用キーは指先で押圧操作さ
れるものとされている。

しかしながら、指先で押圧操作される計算操作用キーは
、キー自体が大きいだけでなく、所望のキーのみを隣り
合う他のキーに触れることなく確実に押圧操作できるよ
うにするためにキー相互の間隔を十分広くとって配設し
なければならず、そのためには胴部の径及び長さを大き
くして広いスペースにキーを配設しなければならないか
ら、従来の筆記異形小型電子式計算機では、万年筆など
と同様にポケットに差して携帯し得る程度に小型化する
ことはできなかった。

このため、最近では、計算操作用キーをできるだけ小さ
くして先端が細くなっている適当な操作体でキー操作を
行わせるようにすることが考えられており、このように
すればキーが小さいこと及びキー間隔も小さくてすむこ
とからキーボード部分を小さくして計算機を大巾に小型
化することができる。

しかしながら、このように操作体を使用してキー操作を
行わせるためには、付属品として専用の操作部品を別に
用意するか、あるいは使用者の身辺にある物（鉛筆など
）を操作体として使用させるかしなければならず、専用
の操作部品を使用する場合は使用者が計算機と一緒に操
作部品を携行しなければならないから紛失したりするこ
とが多く、また身近な物を操作体として使用させるよう
にした場合は使用者の身辺に適当な物がなければキー操
作を行うことができないし、操作体として鉛筆などの筆
記具を使用させるのでは計算機を筆記具としても使用で
きるようにした意味がなくなってしまう欠点があった。

この考案は上記のような実情にかんがみてなされたもの
であって、その目的とするところは、先端が細い操作体
により押圧操作される計算操作用キーを備えた筆記異形
小型電子式計算機として、前記操作体を別に用意するこ
となく、計算機の一部を用いてキー操作を行えるように
した、操作体の紛失のおそれがなく、かつ携帯にも便利
な筆記具形小型電子式計算機を提供することにある。

以下、この考案の一実施例を図面を参照して説明する。

第１図及び第２図において、図中１は先端に筆記部２を
有する筆記異形小型電子計算機本体であり、この本体１
の胴部内には演算装置が内蔵され、また胴部の外面には
中間部に表示部３が、また後端側に各種計算操作用キー
４，４を配列したキーボード４ａがそれぞれ設けられて
いる。

５は前記本体１の筆記部２を含む先端側部分を覆う挿脱
可能なキャップであり、このキャップ５はキーボード４
ａを設けた本体１の後端側にも嵌め込めるようになって
おり、またこのキャップ５にはクリップ６が設けられて
いる。

このクリップ６は、その先端を前記計算操作用キー４を
押圧操作し得るように尖らせ、この部分をキー操作部７
としたもので、このクリップ６は前記キー操作部７を形
成した先端側がキャップ５の開口端より突出する状態に
設けられている。

なお、第２図において８は前記本体１のキャップ５が被
冠される部分に設けられた電源スィッチであり、このス
イッチ８は本体１の外面にバネ力によって突出するよう
に設けられており、キャップ５の内面で押圧されること
によって演算装置の電源回路を開放し、キャップ５を抜
き取るとバネ力により復帰して電源回路を閉成するよう
になっている。

一方、前記計算操作用キー４，４は、第３図に示すよう
に例えば本体１のケース１ａを合成樹脂製とし、このケ
ース１ａにキー形状と対応する薄肉部分９，９を設ける
と共に、この薄肉部分９゜９に対応するケース１ａの外
面にキー形状を印刷することによって形成されており、
前記薄肉部分９．９によって形成された計算操作用キー
４，４は薄肉部分９，９の弾性により押圧操作によりケ
ース１ａ内側に凹入変形するようになっている。

また、第３図において１０は本体１のケース１ａ内に設
けられた回路基板１１はこの回路基板１０と前記ケース
１ａのキー形成面間に挟持された導電ゴム、１２は前記
回路基板１０と導電ゴム１１との間に介在された絶縁ス
ペーサである。

前記導電ゴム１１は操作用キー４，４と対応する部分の
内面に接点部１４を有する凹部１３，１３を形成したも
のとされており、操作用キー４を前述したクリップ６の
先端すなわちキー操作部７で押圧すると、凹部１３が変
形してその接点部１４が回路基板１０上の接点電極（図
示せず）に接触するようになっている。

なお、前記計算操作用キー４゜４は上記のような構造に
限らずケース１ａに別体の押釦を装着した構造としても
よく、その場合も内部の接点構造は上記と同様な構造を
採用すればよい。

また、第３図において１５は例えばボールペンのインク
収容管と同一のインク収容管であり、このインク収容管
１５の先端にはボールを保持した筆記用先金１６が設け
られ、この先金１６には第２図に示すように本体１の筆
記部２の先端に突出され、また前記インク収容筒１５は
本体ケース１ａ内の回路基板１０の裏面側空所に挿通し
て設けられている。

しかして、この筆記具形小型電子式計算機は、不使用時
はキャップ５を本体１に被冠した状態とされ、また携帯
に際しては洋服のポケットに差し込んでクリップ６によ
り止着して携帯される。

一方、この計算機を筆記具として使用する場合は、この
キャップ５を本体１から抜き外して本体１の後端部に嵌
め込んで使用すればよく、また計算機として使用する場
合は抜き外したキャップ５を手に持ってそのクリップ６
の先端で計算操作用キー４．４の押圧操作を行えばよい
。

なお、この筆記具形小型電子式計算機はボールペン以外
の筆記体例えばシャープペンシルや万年筆その他の筆記
体を備えたものでもよい。

この考案の筆記具形小型電子式計算機は上記のようなも
のであるから、計算操作用キーの操作体を別に用意する
ことなく計算機の一部すなわち筆記部を保護するための
キャップに設けられているクリップを操作体として計算
操作用キーの押圧操作を行うことができ、しかも前記キ
ャップは不使用時に本体に嵌め込まれるものであるから
紛失するおそれがないし、また携帯にも便利である。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示すもので、第１図は斜視
図、第２図はキャップを抜き外した状態の正面図、第３
図はキー配設部分の拡大縦断正面図である。 １・・・・・・本体、２・・・・・・筆記部、３・・・
・・・表示部、４・・・・・・計算操作用キー ５・・
・・・・キヤ・ンプ、６・・・・・・クリップ、 ７・・・・・・キー操作部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 端部に筆記部を有しかつ胴部に表示部及び各種計算操作
   用キーを設けた筆記異形小型電子式計算機本体と、前記
   本体の筆記部を含む部分を覆う挿脱可能なキャップとか
   らなり、かつ前記キャップには、その先端がキャップ端
   より突出し、その先端により前記計算操作用キーを押圧
   操作し得る形状とされたクリップが設けられてなる筆記
   異形小型電子式計算機。