JPS6098187A

JPS6098187A - ベ−ン型圧縮機

Info

Publication number: JPS6098187A
Application number: JP58207238A
Authority: JP
Inventors: Tsunenori Shibuya; 渋谷　常則
Original assignee: Diesel Kiki Co Ltd
Current assignee: Bosch Corp
Priority date: 1983-11-04
Filing date: 1983-11-04
Publication date: 1985-06-01
Also published as: JPS6361513B2; US4543049A

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】本発明は起動時ベーンとポンプハウジング内周面との接
触を良好にしたベーン型圧縮機に関する。

ベーン型圧縮機は構成が簡単で高速回転に適するため、
車輌用空気調和装置の冷媒圧縮機として多く適用されて
いる。このベーン型圧縮機ではロータの回転と共にベー
ンがポンプハウジングの内周面に接触して回転し、ポン
プ室の容積を変化させ、流体を吸入、圧縮、吐出するが
、上記ポンプ室を形成するにはベーンはポンプハウジン
グの内周而に十分密接されなければならない。この圧接
力を発生させるのはロニタの回転によるベーンの遠心力
とロータのスリット下部のベーン背圧室に働く圧力とに
よる。ベーン背圧室の圧力はポンプ室の圧縮流体がベー
ンとスリット、ロータ及びベーン両端面とポンプハウジ
ング内側面との間の各クリアランス等を通ってベーン背
圧室に流入することによって与えられる。しかしながら
圧縮機が長時間停止された場合、一部のベーンが自重に
よりスリット内をロータの中心方向に落込みベーン先端
がポンプハウジングの内周面から離れていることがある
。この状態で圧縮機を起動し、特に起動直後の回転数が
低い時はベーンに働く遠心力も小さく、又圧縮機の吐出
圧力も上渭していないためベーン背圧室の空間を拡張さ
せてベーンを突出させるに必要なベーン背圧室の圧力が
十分得られず、ベーンはポンプハウジングの内周面に追
従できない。

このため起動後圧縮流体の圧力が上昇するまで暫くの間
ベーンがポンプハウジングの内周面に離接を繰返して打
撃音を発生し、又部材を損傷したすする。一方フロント
ヘッドの軸シール室へは前記ベーン背圧室に流入する圧
縮ガスの一部が更に軸受部を通じて流入しシール部を潤
滑し・でいるため。

圧縮機の停止時にはこの高圧力が長時間軸シール室に残
存して軸シール室からの流体浅才し、潤滑油洩れの原因
となっている。

上記圧縮機の起動時におけるベーンの突出不良を解決す
るため特開昭５６−１０７９９２号において、ポンプハ
ウジングの側板にベーン溝底部（前記説明におけるベー
ン背圧室）と連通ずるオイル溝を設け、このオイル溝と
吐出通路室（前記説明における吐出圧室と同じ）とを絞
り部を有する連通孔で連通し、又は前記連通孔に弁を設
けて吐出通路室とオイル溝との内圧力の差が所定圧以下
の時連通孔を開き、吐出通路室内圧がオイル溝の内圧よ
り所定圧以上高い時には連通孔を閉じるようにし、圧縮
機の起動時に吐出通路室から流体をベーン溝底部に導く
ようにしてベーンの突出を容易にした構成が提案されて
いる。しかしながらこの構成ではオイル溝の形状が複雑
であり、また連通孔の絞り部は極めて小径の孔とする必
要があり、これらの加工性に不利がある。

上記欠点を解消するため本願出願人は先の特願昭５８−
５２０５９号において、ベーン型圧縮機のポンプハウシ
ンク側壁に連通孔を穿設して吐出圧室とベーン背圧室と
をローラベアリングを介して連通せしめ、上記連通孔に
は吐出圧室の圧力が所定値より低い時には連通孔を開き
、吐出圧室の圧力が所定値より高い時には連通孔を閉じ
るチェック弁を設け、圧縮機の起動時ベーンに働らく遠
心力が小さく、かっベーン背圧室の背圧が上昇していな
い時には吐出圧室がら連通孔を通じて直接背圧室に流体
を導いてベーンの突出を容易にしたベーン型圧縮機を提
案した。しかしながら該構成によれは吐出圧室は前記連
通孔及びローラベアリングのアウタレースを貫通した孔
によってベーン背圧、室に連通されているため、ローラ
ベアリングは一般市販品が使用できずニスト高となると
いう問題がある。

本発明はベーン型圧縮機の起動時ベーンの突出を容易に
して圧縮機が直ちに正常な運転状態に入ることができる
と共に、ローラベアリングに加工を要せず一般市販品の
ローラベアリングの使用を可能にしてコストダウンを図
ったベーン型圧縮機を提供することを目的とし１円筒形
のケースとフロントヘッドとにより密閉された圧縮機ケ
ースが形成され、該圧縮機ケース内にロータを内装した
ポンプハウジンクが収容され、上記ロータはポンプハウ
シングの前後の側壁に夫々設けられたローラベアリング
に両端部を支持さオした回転軸に嵌着さオし、半径方向
に設けられた複数のスリットにベーンが進退自在に挿入
され、スリット下部には前後部のローラヘアリンクと連
通するベーン背圧室が形成され、前記回転軸が貫通する
フロントヘッドの貫通部には鎖側のローラベアリングと
連通ずる軸シール室が設けられ、又他方のローラベアリ
ングには該ローラベアリングの反ロータ側を密閉するシ
ール室が設けられ、前記ポンプハウジング内面、ロータ
及びベーンにて形成されるポンプ室の容積変化によって
流体が吸入、圧縮され、圧縮流体がポンプハウジングと
圧縮機ケースとの間に形成さ才りる吐出圧室に吐出され
るベーン型圧縮機において、前記シール室を有するロー
ラベアリング側のポンプハウジング側壁に、前記吐出圧
室とシール室とを連通ずる連通孔を穿設して吐出圧室と
ベーン背圧室とを前記シール室及びローラベアリングを
介して連通せしめ、上記連通孔には吐出圧室の圧力が所
定値より低い時には連通孔を開き、吐出圧室の圧力が所
定値より高い時には連通孔を閉じるチェック弁を設けて
構成したことを特徴とする。

以下本発明の一実施例を第１図乃至第３図に基づいて説
明する。円筒形のケース１ａの前面がフロントヘット比
により密閉されて圧縮機ケース１を形成し、圧縮機ケー
ス１内にフロントサイドブロック２ａ、リヤサイトブロ
ック２ｂ及びカムリング２Ｃとにより形成されたポンプ
ハウジング２が収容されている。ポンプハウジング２内
には回転軸３に嵌着された円筒形のロータ４が嵌入され
、ロータ４の半径方向に設けられた複数のスリット４ａ
に板状のベーン５が進退自在に挿入され、ポンプハウジ
ング２の内面、ロータ４の外周面及びベーン５によって
囲まれた空間によってポンプ室６が形成されている。

ロータ４の前後両端面の中心部には環状溝７，７′が形
成され、この環状溝７，７′はスリット４ａの下部に形
成されたベーン背圧室４ｂに連通さ扛ている。一方フロ
ントサイドブロック２ａ及びリヤサイトブロック２ｂの
内面に上記環状溝７，７′に一部対向し一部ロータ４端
面と重合する環状油溝８．８′か設けられ、ロータ４と
フロン１〜及びリヤサイドブロック２ａ、２ｂとの摺動
面の潤ｉ’ｌｌ）を確保するようにしている。前記回転
軸３はフロントサイドブロック２ａ及びリヤサイドブロ
ック２ｂに夫々設けられた前部及び後部ローラベアリン
グ９，９′に支持されると共に、フロントヘット比ｂに
形成された軸シール室１０を軸シール部１０ａに気密を
保持さ、ｌｔて貫通している。リヤサイトブロック２ｂ
の後部には隔壁１２ａが接合され、リヤサイドブロック
２ｂの後端面との間に吸入室１２が形成されている。こ
の吸入室１２は圧縮機ケース１の後部に設けられた吸入
口１３に連通され、又リヤサイドブロック２ｂに設けら
れた吸入ポー１へ１４によりポンプ室６の吸入部に連通
されている。リヤサイドブロック２ｂの後端面にローラ
ベアリング９′と同心に形成されたボス部２ｂ’にはキ
ャンプ状の隔壁１５ａが嵌着され、ローラベアリング９
′の反ロータ側を密閉するシール室１５を画成しベーン
背圧室４ｂの圧力をローラベアリング９′の間隙を通し
て吸入室１２に逃かさないようにしている。ポンプ室６
の吐出部において力１１リング２ｃに吐出ボー１−１６
が吐出弁１７を備えて設けらｓシ、　スンプハウジンク
２外周面と圧縮機ケースＪ内周面との間に吐出圧室１８
か形成さＡし、吐出圧室１８にはオイルセパレータ１９
が数句けられ、ポンプ室６で圧縮さ、１１だ圧縮ガスは
吐出弁１７を押上げて吐出圧室１８に吐出される時オイ
ルセパレータ１９を通過して混入している潤滑油か分離
さＡシ、更にＳ字通路２０を通って脈動が緩和されて圧
縮機ケースｌ後部に設けられた吐出口２１より吐出さＪ
するようになっている。

以上の構成は従来のベーン型圧縮機と基本的には同様で
ある。

ここで本発明では、リヤサイドブロック２ｈに吐出圧室
１８と後部ローラベアリング９の外端面のシール室１５
とを連通する連通孔２２が穿設さＪし、この連通孔２２
にチェック弁２３が設けられる。詳しくは連通孔２２は
チェック弁２３のボール弁体２３ａを収容する大径孔２
２ａ、ボール弁体２３ａを吐出圧室１８側に（＝Ｊ勢し
て該連通孔２２を開くスプリング２３ｂを収容した中径
孔２２ｂ、その下部の小径孔２２ｃ及びボス部２ｂ’　
を軸方向に貫通しシール室１５に開口する孔２２ｄが順
次連設されてなる。そして大径孔２２ａと中径孔２２ｂ
との段部はテーパが付さＪｂ氷ボール体２３ａの弁座２
３ｃを形成し、又大径孔′２２ａの上部にはボール弁体
２３ａのストッパピン２３ｄが挿入されている。そして
チェック弁２３は、吐出圧室１８の流体圧力・が所定値
以下の時はボール弁体２３ａがスプリング２３ｂに押圧
されて連通孔２２を開き、吐出圧室１８の流体圧力が所
定値以上となるとポール弁体２３ａはスプリング２３ｂ
を圧縮して連通孔２２を閉じるように設定さオしている
。

ここで該圧縮機の運転中の吐出圧をＰｄ、吸入圧をＰｓ
とすると、圧縮機の運転中のベーン背圧室４ｂの圧力Ｐ
ｖは　Ｐ　ｖ　＝　（Ｐ　ｓ　＋　Ｐ　ｄ　）　／　２
にほぼ等しく維持され、又圧縮機停止後の吐出圧室１８
の圧力は流体（冷媒）の外気温に苅する飽和圧力１〕ｏ
まで降下し、この圧力はＰ　ｏ　＞　Ｐ　ｖである。そ
こで前記チェック弁２３を開閉する所定圧Ｐｃはほぼ　
Ｐ　ｃ　＝　Ｐ　ｖ　＝　（Ｐ　ｖ　十Ｐ　ｄ　）　／
２　に設定される。

以上のように構成される本発明の作用について次に説明
する。回転軸３か機関等により駆動されロータ４が回転
されるとベーン５の先端はカムリンク４ｃの内周面に密
接し、ポンプハウジング２の内面、ロータ４及びベーン
５によって形成されたポンプ室６はその容積を拡大する
吸入行程で流体を吸入口１３から吸入室１２及び吸入ボ
ート１４を通じて吸入し、容積を縮小する圧縮行程で流
体を圧縮し、圧縮行程末期の吐出行程で吐出弁１７を押
上げて吐出ポート１６から吐出圧室１８に吐出する。こ
の圧縮流体は吐出圧室１８のオイルセパレータ１９を通
過する時混入している潤滑油を分離し、その後吐出口２
１より外部回路に供紛される。上記正規の作動に対して
圧縮機が長時間停止され、一部のベーン５が自重により
スリン１−ｂ内をロータ４の中心方向に落込み、先端か
カムリング２ｃの内周面から離れている状態で圧縮機を
起動させ５しかも起動直後の回転数が低い揚台。

吐出圧室１８の圧力が所定値以下であるため連通孔２２
は開かれ、ベーン背圧室４ｂは後部環状ｉｆ＆７′、後
部ローラベアリング９′の間隙、シール室１５及び連通
孔２２を通じて吐出圧室１８に開放されている。従って
該圧縮機の起動時、ベーン５に働く遠心力が小さく、ベ
ーン背圧室４１」の背圧が上昇していなくてもベーン背
圧室４ｂにはベーン５が突出するのに必要な爪の流体か
吐出圧室１８から連通孔２２、シール室１５、後部ロー
ラベアリンク９′、後部環状溝７’　ｂを通して補給さ
Ａし、ベーン５は遠心力で速やかに突出しカムリンク２
Ｃの内周面に密接して圧縮機は直ちに正常な作動状態に
入ることができる。圧縮機の作動により吐出圧室１８の
圧力が所定値以」二に上Ａするとチェック弁２３は連通
孔２２を閉じ、高圧の吐出圧がベーン背圧室４ｂに働く
のを防止するからベーン５先端の圧接力は適正に保持さ
れる。尚上記圧縮機の起動時において吐出圧室１８の流
体は後部ローラベアリング９′と共に前部ローラヘアリ
ンク９にも後部環状溝７′、ベーン背圧室４ｂ、前部環
状溝７ａを通して流ＡＬ、更に軸シール室ＩＯに流入し
混入している潤滑油を供給するから圧縮機が長時間停止
されていて前後部のローラベアリンク９゜９′及び軸シ
ール部１０ａか油切れを起していても潤滑及びンールが
支障なく開始さＡしる。圧縮機か停止さｊし吐出圧室１
８の流体圧力か所定値以下に低下するとチェックク弁２
３は連通孔２２を開き、軸シール室１０にイ」加してい
た流体の高圧力は吐出圧室１８に解放され、圧縮機停止
中の軸シール室１０からの流体洩れ、潤／１１油洩ＪＬ
を防ぐことができる。モしてローラベアリングは何ら加
工を要しないから一般の市販品を使用してコストダウン
を図ることができる。

以上詳細に説明したように本発明では、シール室を有す
るローラベアリング側のポンプハウシング側壁に吐出圧
室とシール室とを連通ずる連通孔を穿設して吐出圧室ど
ベーン背圧室とをローラベアリングを介して連通せしめ
、上記連通孔には、吐出圧室の圧力が所定値より低い時
には連通孔を開き、吐出圧室の圧力が所定値より高い時
には連通孔を閉じるチェック弁を設けたことにより、該
圧縮機の起動時ベーンに働く遠心力が小さく、かつベー
ン背圧室の背圧が上昇していなくてもベーン背圧室にベ
ーンか突出するのに必要な足の流体か吐出圧室から補給
さ汎てスリット内に落込んでいたベーンは遠心力で速や
かに突出し、カムリンクの内周面に密接して圧縮機は直
ちに正常な作動状態に入ることができ、ベーンがカムリ
ングの内周面を叩く打撃音を解消し、かつ部材の損傷を
防止する。

又起動時日−ラベアリング及び軸シール室に潤滑油を混
入した流体か流入するから、圧縮機が長時間停止されて
いてローラベアリング及び軸シール部が油切れを起して
いても潤渭・及びシールが支障なく開始される。更に圧
縮機の停止時は輔シール室に（Ｊ加していた流体の高圧
力は連通孔から吐出圧室へ解放さＪし軸シール室は低圧
に保た］しるから、圧縮機停止中の軸シール室からの流
体洩Ｊｔ。

潤滑油洩れを防ぐことができる。そしてローラベアリン
グは何ら特別の加工を要しないから一般の市販品の使用
が可能となりロストダウンが達成される。

尚本発明では加工に不利な小径孔や複雑なオイル溝がな
いため製作が容易であり、かつ従来の圧縮機を本発明の
ものに改造することも容易である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係るベーン型圧縮機の一実施例を示す
垂直縦断面図、第２図は第１図のＵ−Ｕ線矢視断面図、
第３図は要部拡大Ｖすｉ面図である。１・・・圧縮機ケース、１ａ・・・円筒形のケース、１
ｂ・・・フロントヘット、２・・・ポンプハウシンク、
３・・・回転軸、４・・・ロータ、４ａ・・・スリット
、４ｂ・・・ベーン背圧室、５・・・ベーン、６・・・
ポンプ室、９．９′・・・ローラベアリング、１０・・
・軸シール室、１５・・・シール室、１８・・、・吐出
圧室、２２・・・連通孔、２３・・・チェック弁。出願人　チーゼル機器株式会社代理人　弁理士　渡部敏彦高　１　図拓２図

Claims

【特許請求の範囲】 ■、　円筒形のケースとフロントヘッドとにより密閉さ
れた圧縮機ケースが形成され、該圧縮機ケース内にロー
タを内装したポンプハウジングが収答され、上記ロータ
はポンプハウジングの前後の側壁に夫々設けられたロー
ラベアリングに両端部を支持された回転軸に嵌着され、
半径方向に設けられた複数のスリットにベーンか進退自
在に挿入され、３゜スリット下部には前後部のローラベ
アリングと連通ずるベーン背圧室が形成され、前記回転
軸が貫通するフロン１−・＼ノドの貫通部には該側のロ
ーラヘアリングと連通する軸シール室か設けられ、又他
方のローラベアリングには該ローラベアリングの反日−
タ側を密閉するシール室が設けられ、前記ポンプハウジ
ング内面５０−タ及びベーンにて形成されるポンプ室の
容積変化によって流体が吸入、圧縮され、圧縮流体がポ
ンプハウジングと圧縮機ケースとの間に形成される吐出
圧室に吐出されるベーン型圧縮機において、前記シール
室を有するローラベアリング側のポンプハウジング側壁
に、前記吐出圧室とシール室とを連通ずる連通孔を穿設
して吐出圧室とベーン背圧室とを前記シール室及びロー
ラベアリングを介して連通せしめ。上記連通孔には吐出圧室の圧力が所定値より低い時には
連通孔を開き、吐出圧室の圧力が所定値より高い時には
連通孔を閉しるチェック弁を設けたことを特徴とするベ
ーン型圧縮機。