JPS609564B2 - 高シリコンバネ鋼の介在物微細化法 - Google Patents
高シリコンバネ鋼の介在物微細化法Info
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- JPS609564B2 JPS609564B2 JP5605079A JP5605079A JPS609564B2 JP S609564 B2 JPS609564 B2 JP S609564B2 JP 5605079 A JP5605079 A JP 5605079A JP 5605079 A JP5605079 A JP 5605079A JP S609564 B2 JPS609564 B2 JP S609564B2
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Description
本発明は、高シリコンバネ鋼の介在物微細化法に関する
。 バネ鋼の主要特性である耐疲労性は、鋼の表層付近に存
在する非金属介在物によって悪影響を受けることが知ら
れている。 特に、SUP6等の高シリコン(Si)バネ鋼では、S
i濃度が高いため溶鋼の段階で大型の複合酸化物が生成
し易く、これが浮上分離されないま)鋼中に残留し、巨
大介在物となって耐疲労を著しく損なうという問題があ
る。本発明者等は、高Siバネ鋼における大型介在物の
上記幣害を防止し、耐疲労性を高めるべく、溶鋼処理技
術を含め、脱酸方法について種々検討を重ねた結果、不
活性ガス吹込みによる溶鋼縄梓処理下に、Si脱酸を施
して鋼中酸素量〔G〕を一定レベルに低減したのち、ア
ルミニウム脱酸を行なうことにより生成する非金属介在
物の形態が改善され、上記目的を達成し得るとの知見を
得、本発明を完成するに到った。 以下、本発明について詳しく説明する。 本発明は、C約0.4〜1.0%、Sj約0.8〜2.
2%を含む、所謂「高Siバネ鋼」を対象とするもので
あり、かかる鋼は、転炉(LD転炉など)、電気炉、平
炉等によって溶製される。 本発明方法によれば、上記各種製鋼炉にて通常の条件下
に溶製された溶鋼を取鍋に受鋼し、該鍋中において、フ
ェロシリコン(FeSi)等のごときSiを主成分とす
る脱酸剤を添加し、アルゴンガタス(〜)等の不活性ガ
スの吹込(バブリング)により溶鋼を十分に燈拝して上
記Si脱酸の促進を図ると共に、造漣剤を添加し、溶鋼
中のアルミニウム〔AI〕に対して安定なスラグを形成
せしめ、ついで溶鋼中酸素
。 バネ鋼の主要特性である耐疲労性は、鋼の表層付近に存
在する非金属介在物によって悪影響を受けることが知ら
れている。 特に、SUP6等の高シリコン(Si)バネ鋼では、S
i濃度が高いため溶鋼の段階で大型の複合酸化物が生成
し易く、これが浮上分離されないま)鋼中に残留し、巨
大介在物となって耐疲労を著しく損なうという問題があ
る。本発明者等は、高Siバネ鋼における大型介在物の
上記幣害を防止し、耐疲労性を高めるべく、溶鋼処理技
術を含め、脱酸方法について種々検討を重ねた結果、不
活性ガス吹込みによる溶鋼縄梓処理下に、Si脱酸を施
して鋼中酸素量〔G〕を一定レベルに低減したのち、ア
ルミニウム脱酸を行なうことにより生成する非金属介在
物の形態が改善され、上記目的を達成し得るとの知見を
得、本発明を完成するに到った。 以下、本発明について詳しく説明する。 本発明は、C約0.4〜1.0%、Sj約0.8〜2.
2%を含む、所謂「高Siバネ鋼」を対象とするもので
あり、かかる鋼は、転炉(LD転炉など)、電気炉、平
炉等によって溶製される。 本発明方法によれば、上記各種製鋼炉にて通常の条件下
に溶製された溶鋼を取鍋に受鋼し、該鍋中において、フ
ェロシリコン(FeSi)等のごときSiを主成分とす
る脱酸剤を添加し、アルゴンガタス(〜)等の不活性ガ
スの吹込(バブリング)により溶鋼を十分に燈拝して上
記Si脱酸の促進を図ると共に、造漣剤を添加し、溶鋼
中のアルミニウム〔AI〕に対して安定なスラグを形成
せしめ、ついで溶鋼中酸素
〔0〕量が約4の剛以下とな
0つた状態において、該溶鋼中にNを主成分とする脱酸
剤を添加し、AI脱酸を十分に行なわしめる。 製鋼炉において溶製される高Siバネ溶の吹止め成分組
成はLD転炉溶製では、C約0.30〜0.905%、
Mn約0.15〜0.35%、SiUである。 出鋼温度は、その後のバブリング処理時の降温を補償す
るため〜通常の値より約40〜50o○程度高めに調整
することが望まれる。熔鋼を受ける取鍋の内張耐火物は
、塩基性または酸性のいずれでもよいが、後者の場合(
該耐火物にはSi02約60〜80%含有)、溶鋼との
接触(特にバブリング条件下での接触)により、Si0
2が解離して生じた酸素が熔鋼中に移行するのでt〔0
〕量の低減は「前者に比して若干劣る。 従ってしできるだけ
0つた状態において、該溶鋼中にNを主成分とする脱酸
剤を添加し、AI脱酸を十分に行なわしめる。 製鋼炉において溶製される高Siバネ溶の吹止め成分組
成はLD転炉溶製では、C約0.30〜0.905%、
Mn約0.15〜0.35%、SiUである。 出鋼温度は、その後のバブリング処理時の降温を補償す
るため〜通常の値より約40〜50o○程度高めに調整
することが望まれる。熔鋼を受ける取鍋の内張耐火物は
、塩基性または酸性のいずれでもよいが、後者の場合(
該耐火物にはSi02約60〜80%含有)、溶鋼との
接触(特にバブリング条件下での接触)により、Si0
2が解離して生じた酸素が熔鋼中に移行するのでt〔0
〕量の低減は「前者に比して若干劣る。 従ってしできるだけ
〔0〕量を低減させるためには、塩
基性耐火物の使用が有利である。取鍋に受鋼された熔鋼
は、まずSi脱酸処理が施される。 該溶鋼は、
基性耐火物の使用が有利である。取鍋に受鋼された熔鋼
は、まずSi脱酸処理が施される。 該溶鋼は、
〔0〕量が高いので、同脱酸処理にはSi脱
酸反応を適用する。またもこれに用いられる脱酸剤は、
カルシウム(Ca)およびAIの含有量の少ないもので
なければならない。脱酸元素SiのほかにCaやAIが
溶鋼中に入ると、鍋中の酸素と反応して(Ca○)−N
203−Sj02系の複合酸化物が生成し、巨大介在物
(例えば、約5叱を越える)として鍋中に残留すること
により鋼質に悪影響を与えるからである。このため、S
j脱酸剤に混在するCaおよびAIの量は〜該脱酸剤を
所定量添加したときの溶鋼中の量がそれぞれ25夕/ト
ン(溶鋼)および15タノトン(熔鋼)以下におさまる
ごとき範囲内にあることが望ましい。また、チタン(T
i)系介在物量を低位に規制するためにTi量の少ない
ことが必要である。該チタン量は、漆鋼中約10夕/ト
ン(総鋼)以下であることが好ましい。かかる脱酸剤と
して「「FeSiLAILTi」(Si:約72〜?3
%ト山;約0.02〜0.05%、Ca:約0。 10%以下もTiミ約0.02〜0.04%)等が好ま
しく用いられる。 またも上記脱酸剤と併せて、「FeMnHC」(Mnさ
約74〜76%t C約7%)等を複合使用することも
できる。上記脱酸剤の添加量はし溶鋼の
酸反応を適用する。またもこれに用いられる脱酸剤は、
カルシウム(Ca)およびAIの含有量の少ないもので
なければならない。脱酸元素SiのほかにCaやAIが
溶鋼中に入ると、鍋中の酸素と反応して(Ca○)−N
203−Sj02系の複合酸化物が生成し、巨大介在物
(例えば、約5叱を越える)として鍋中に残留すること
により鋼質に悪影響を与えるからである。このため、S
j脱酸剤に混在するCaおよびAIの量は〜該脱酸剤を
所定量添加したときの溶鋼中の量がそれぞれ25夕/ト
ン(溶鋼)および15タノトン(熔鋼)以下におさまる
ごとき範囲内にあることが望ましい。また、チタン(T
i)系介在物量を低位に規制するためにTi量の少ない
ことが必要である。該チタン量は、漆鋼中約10夕/ト
ン(総鋼)以下であることが好ましい。かかる脱酸剤と
して「「FeSiLAILTi」(Si:約72〜?3
%ト山;約0.02〜0.05%、Ca:約0。 10%以下もTiミ約0.02〜0.04%)等が好ま
しく用いられる。 またも上記脱酸剤と併せて、「FeMnHC」(Mnさ
約74〜76%t C約7%)等を複合使用することも
できる。上記脱酸剤の添加量はし溶鋼の
〔0〕量(通常
、約0.003〜0.030%)に応じて適宜調整され
るが、例えば、FeSjLNLTi約10〜30k9ノ
トン(溶鋼)およびFeMnHC約5〜20k9/トン
(港鋼)が複合添加される。 上記脱酸処理において溶鋼中への不活性ガス吹込みによ
るバプリングが施される。 このバブリングによる溶鋼縄梓効果により「脱酸元素と
溶鋼中の(0〕との反応および脱酸反応生成物の浮上分
離が促進される。不活性ガスとしてはもアルゴンガス(
Ar)が好ましく用いられるか、窒化物(NN等)の若
干量の生成が許容される場合には〜安価な窒素ガス(N
2)を用いることも可能である。不活性ガスの吹込みは
、耐火物で被覆された吹込みランス等を溶鋼中適当な深
さ1こ浸潰し、該ランスを介して行なうことができる。 該ガスの吹込み量。時間等に特別制限はなく、溶鋼全体
が均一に縄拝され、Si脱酸反応が十分に達成され)ば
良い。例えば、60トン溶鋼に対し、流量約600そ/
分も吹込時間約5〜2職1の条件で好結果を得ることが
できる。なお、前記脱酸剤の添加態様として「粉末状の
脱酸剤を用い不活性ガスをキャリャガスとして該ランス
から鋼中に吹込添加する方法6を採用すると添加効果、
歩留等の点で有利である。またL不活性ガスの吹込みは
、大気による溶鋼の二次酸化を防止するために、不活性
ガス(好ましくは、Arガス)雰囲気下で行なうことが
望ましい。0 上記Sj脱醗処理によりL該脱駿反応を
十分に達成せしめ「好ましくは鋼中のトータル酸素量を
約4奴肌以下に低減する。 Si脱酸処理についで山添加による最終脱酸処理が施さ
れる。 山の添加は、銅の結晶粒度の調整夕が要求される場合の
結晶粒微細化元素としても必要である。このような比較
的多量の山の添加が行なわれる場合にも、鋼中
、約0.003〜0.030%)に応じて適宜調整され
るが、例えば、FeSjLNLTi約10〜30k9ノ
トン(溶鋼)およびFeMnHC約5〜20k9/トン
(港鋼)が複合添加される。 上記脱酸処理において溶鋼中への不活性ガス吹込みによ
るバプリングが施される。 このバブリングによる溶鋼縄梓効果により「脱酸元素と
溶鋼中の(0〕との反応および脱酸反応生成物の浮上分
離が促進される。不活性ガスとしてはもアルゴンガス(
Ar)が好ましく用いられるか、窒化物(NN等)の若
干量の生成が許容される場合には〜安価な窒素ガス(N
2)を用いることも可能である。不活性ガスの吹込みは
、耐火物で被覆された吹込みランス等を溶鋼中適当な深
さ1こ浸潰し、該ランスを介して行なうことができる。 該ガスの吹込み量。時間等に特別制限はなく、溶鋼全体
が均一に縄拝され、Si脱酸反応が十分に達成され)ば
良い。例えば、60トン溶鋼に対し、流量約600そ/
分も吹込時間約5〜2職1の条件で好結果を得ることが
できる。なお、前記脱酸剤の添加態様として「粉末状の
脱酸剤を用い不活性ガスをキャリャガスとして該ランス
から鋼中に吹込添加する方法6を採用すると添加効果、
歩留等の点で有利である。またL不活性ガスの吹込みは
、大気による溶鋼の二次酸化を防止するために、不活性
ガス(好ましくは、Arガス)雰囲気下で行なうことが
望ましい。0 上記Sj脱醗処理によりL該脱駿反応を
十分に達成せしめ「好ましくは鋼中のトータル酸素量を
約4奴肌以下に低減する。 Si脱酸処理についで山添加による最終脱酸処理が施さ
れる。 山の添加は、銅の結晶粒度の調整夕が要求される場合の
結晶粒微細化元素としても必要である。このような比較
的多量の山の添加が行なわれる場合にも、鋼中
〔0〕量
が低いため、生成する介在物はトァルミナ(山203)
リッチの微細粒にとどまり「有害な巨大介在物の生成を
防0止することが可能である。上記AI添加に際しては
、溶鋼表面のスラグはも鋼中〔AI〕に対して安定なも
のであることが必要である。 該スラグは「製鋼炉から取鍋への出鋼時に溶鋼とともに
流出したものに「前記Si脱タ酸処理過程で生成したS
i02等が混入して成り「その組成は一般に、Ca○約
25〜70%もSi02約5〜35%「AI2Q約5〜
20%、等にて横成される。かかるスラグ組成において
ト該スラグ中のSi02が鋼中〔N〕に対し不安定であ
ると、o (Si02)→〔Si〕+2
が低いため、生成する介在物はトァルミナ(山203)
リッチの微細粒にとどまり「有害な巨大介在物の生成を
防0止することが可能である。上記AI添加に際しては
、溶鋼表面のスラグはも鋼中〔AI〕に対して安定なも
のであることが必要である。 該スラグは「製鋼炉から取鍋への出鋼時に溶鋼とともに
流出したものに「前記Si脱タ酸処理過程で生成したS
i02等が混入して成り「その組成は一般に、Ca○約
25〜70%もSi02約5〜35%「AI2Q約5〜
20%、等にて横成される。かかるスラグ組成において
ト該スラグ中のSi02が鋼中〔N〕に対し不安定であ
ると、o (Si02)→〔Si〕+2
〔0〕で示さ
れる反応を生じ、生成した酸素により溶鋼が再酸化され
、低酸素鋼を得ることができなくなる。 上記Si02の解離反応を防ぐためには、下式3(Si
02)十4〔AD→2(山203)十3〔Si〕十△G
。 …【1}で示されるスラグ中(Si02)と鋼中〔
AI〕の反応式から、スラグ中(Si02)組成は、下
式を満足するものでなければならない。〔式中、as:
およびaA.はそれぞれ溶鋼中の〔Si〕および〔AI
〕の活量、a(sio2)はスラグ中の(Si02)の
活量、△Goは上記mの自由エネルギー変化、Rはガス
定数、Tは溶鋼の絶対温度ぐK)を表わす。 〕例えば、高Siバネ鋼の1種であるSUP6を溶鋼温
度1600℃(1873K)で処理する場合の(Si0
2)の安定領域は上記■式より、a(sio2)ミ0.
07となる。 これを「Ca○一Si02一N203」ニ九系スラグ組
成にて示せば、第1図中、斜線部Aの領域に相当する。
上記の如くスラグを安定なものとするために、本発明で
は、N脱酸処理に先立って一定のフラックスを添加し、
スラグ(Sj02)安定領域組成に調整する。 かかるフラツクスとして、CaQ約50〜90%、AI
203約10〜30%、CaF2約5〜40%を含み、
Ca○十AI203十CaF2約80%以上(好ましく
は約90%以上)のものが用いられる。このフラツクス
は、機械的混合により上記成分組成に調合された混合造
蓬剤を事前に溶融粉砕して得られる、所謂「プリメルト
フラツクス」が好ましく用いられる。また、機械的混合
タイプの混合造律剤を用いることもできる。この場合、
プリメルトタィプに比し、脱酸効率はや)低いが、鋼中
酸素濃度はほ)、同程度のレベルに到達させることがで
きる。これらフラツクスの添加は、不活性ガス吹込みに
よるバブリングのもとに、スラグ上に散布する方法を探
ることもできるが、該不活性ガスをキャリャガスとして
溶鋼中に吹込むのが、操作上簡便であり、かつスラグと
の均一混合が得られ効果的である。以上のように、Si
脱酸により溶鋼中
れる反応を生じ、生成した酸素により溶鋼が再酸化され
、低酸素鋼を得ることができなくなる。 上記Si02の解離反応を防ぐためには、下式3(Si
02)十4〔AD→2(山203)十3〔Si〕十△G
。 …【1}で示されるスラグ中(Si02)と鋼中〔
AI〕の反応式から、スラグ中(Si02)組成は、下
式を満足するものでなければならない。〔式中、as:
およびaA.はそれぞれ溶鋼中の〔Si〕および〔AI
〕の活量、a(sio2)はスラグ中の(Si02)の
活量、△Goは上記mの自由エネルギー変化、Rはガス
定数、Tは溶鋼の絶対温度ぐK)を表わす。 〕例えば、高Siバネ鋼の1種であるSUP6を溶鋼温
度1600℃(1873K)で処理する場合の(Si0
2)の安定領域は上記■式より、a(sio2)ミ0.
07となる。 これを「Ca○一Si02一N203」ニ九系スラグ組
成にて示せば、第1図中、斜線部Aの領域に相当する。
上記の如くスラグを安定なものとするために、本発明で
は、N脱酸処理に先立って一定のフラックスを添加し、
スラグ(Sj02)安定領域組成に調整する。 かかるフラツクスとして、CaQ約50〜90%、AI
203約10〜30%、CaF2約5〜40%を含み、
Ca○十AI203十CaF2約80%以上(好ましく
は約90%以上)のものが用いられる。このフラツクス
は、機械的混合により上記成分組成に調合された混合造
蓬剤を事前に溶融粉砕して得られる、所謂「プリメルト
フラツクス」が好ましく用いられる。また、機械的混合
タイプの混合造律剤を用いることもできる。この場合、
プリメルトタィプに比し、脱酸効率はや)低いが、鋼中
酸素濃度はほ)、同程度のレベルに到達させることがで
きる。これらフラツクスの添加は、不活性ガス吹込みに
よるバブリングのもとに、スラグ上に散布する方法を探
ることもできるが、該不活性ガスをキャリャガスとして
溶鋼中に吹込むのが、操作上簡便であり、かつスラグと
の均一混合が得られ効果的である。以上のように、Si
脱酸により溶鋼中
〔0〕量を十分低減するとともにスラ
グ組成の安定化を行なったのち、AI脱酸剤を添加する
。 この脱酸剤としては、AIを主成分とする各種形態のも
の、例えば、「ナマコ」状アルミニウム塊、線状アルミ
ニウム等を用いてもよいが、これらは表面の酸化被膜(
N203)を伴ない、あるいは添加の際に熔鋼表面のス
ラグと接触し、−−部消費されるので、添加歩留の低下
、溶鋼中AI溶解量のバラッキ等を考慮する必要がある
。最も好ましくは、アルミニウム粉末、あるいはフェロ
アルミニゥム(Fe山)の粉末を、不活性ガス吹込ラン
スを介して該不活性ガスとともに溶鋼中に吹込む方法が
採用される。 その添加量は、十分な脱酸の達成のた0め、溶鋼中〔0
〕と〔山〕との反応の平衡状態到達が目標とされるが、
更に用途上、結晶粒度の調整を要するときは、それに応
じた適宜の量が付加される。前記Si脱酸による低酸素
溶鋼に対するN脱酸の達成に必要な量としては、熔鋼〔
AI〕タ量約0.015〜0.080%となるごとく添
加される。また、結晶粒度調整を図るときは、〔AI〕
量約0.015〜0.045%となるごとくに添加され
る。以上の如く、溶鋼櫨梓および脱酸処理を完了したの
ち、鋳造により鋼塊を得、もしくは連続鋳造にて綾片と
なし、分塊、圧延工程等速常の製造工程に付される。次
に実施例を挙げて本発明方法および得られる品質特性に
ついて具体的に説明する。 実施例 60トン(公称)LD転炉にて、SUPふゞネ鋼(吹止
成分組成:CO.55%、Mno.28%、SM、PO
.017%、SO.008%)を通常の条件で港製し、
塩基性取鍋に受鋼(溶鋼量:80トン)したのち、第2
図に示すように、敬鍋1にカバー2を載層し、取鋼内ス
ラグ5の上部空間をアルゴンガス雰囲気とする一方、溶
鋼3内にランス4を浸潰し、アルゴンガス(吹込量:6
00そ/分)を吹込み、バブリングによる澄梓下、Si
脱酸、スラグ調整、および釘脱酸を下記の{Bーおよび
に}の2通りの条件で行なった。 なお、処理中、溶鋼中の〔C〕量調整のため、適時加炭
剤の添加を行なった。処理完了後、下往々入にて7トン
鋼塊に造擁し、通常の工程に従い、分塊・圧延を経て、
10〜11側めの製品線材を得た。なお、比較のため、
通常の脱酸手法に従い、転炉出鋼時に取鍋内に合金鉄(
Mn,Si,AI)を添加し、〜バブリングによる脱酸
生成物の浮上促進を図った下記■法による線材品質を測
定した。 〔1〕 脱酸条件第1表 上記表におけるFeSiLNLTi及びFeSi2号の
成分は第2表のごとくである。 AIの添加は、櫨梓処理開始から約10分後に行ない、
C法におけるフ。リメルトフラックスは、同約20分後
に、AIとともに吹込み添加した。第 2 表(wt※
) なお、混合造淫剤組成は、Ca○:AI203:CaF
2=6:2:1のもの(但し、Ca○十AI203十C
aF2290%)を使用。 プリメルトフラツクスは、これを溶融粉砕したもので成
分組成は同じである。〔2〕 処理後の港鋼中酸素量各
法によるそれぞれのトータル酸素量(鍋下分析値)は第
3表のとおりである。 但し、処理なしの場合の値は5の脚であった。第3表 A法は、出鋼時に取鍋内にMn,Si,AIの脱酸剤を
添加したものであるため、リムド溶鋼への脱酸剤の添加
に相当し、大型の酸化物が生成したのに対し、B及びC
法では「Si脱酸ののちに山を添加するものであるから
、生成する酸化物は小さく、トータル酸素量も低位に安
定したものと考えられる。 また、別途行なった処理後スラグの成分分析結果によれ
ば、第4表に示されるように「B法またはC法では、(
N203)が減少し、(Ca○)が増加しているので、
該スラグの非金属介在物吸収能が高められたことも酸素
量の低減に寄与していると考えられる。第4表(wt%
) B法とC法とは、同じ酸素レベルである。 両者の処理中におけるトータル酸素量の推移を示せば第
3図のごとくである。(図中、0はB法、0はC法を表
わす。矢印〔山〕はAI添加を意味する。)処理前の溶
鋼面での酸素濃度は、70〜11■血と高いが、約1び
分間の処理で、SiがSi02と平衡する酸素濃度(1
550ooで3奴風)に達していることが判る。〜バブ
リングによる鷹梓が強いため、スラグ層への溶鋼対流が
速やかに行なわれていることによると考えられる。〔3
〕 非金属介在物量 製品線材(n=30)から、介在物調査材を孫取し、第
4図に示すように、中心を含む縦断面で切断した長さ2
仇吻の面を表層(1肋×両側)と内部とに区分し、全面
を光学顕微鏡(40の音)にて競察し、最も厚い介在物
の厚さ(圧延方向と直角方向の介在物長さ)をそのサン
プルの介在物成績値とした。 なお、介在物は酸化物系とTi系とに分けて測定した(
両者の区別は光学顕微鏡により明確に判定することがで
きる)。第5図に、酸化物系介在物の最大厚さ発生率を
示す。 図中、曲線1はA法、2はB法またはC法による処理材
、3は未処理材を表わす(いずれも、破線は内部、実線
は表層部の成績である)。図に示されるように、Arバ
プリング等の脱酸調整をしなかった未処理材では、表層
部に4叫を越える介在物が発生し平均的には25〜3叫
である。これに比べれば、A法では平均的に10〜1&
程度に改善されるが、なお十分とは言えない。一方、B
法またはC法による処理材では、前記A法による平均的
サイズの介在物の発生も極くわずかであり、ほとんど1
0仏以下の微細なものとなっている。第6図は、Ti系
介在物の最大厚さ発生率を示す。 曲線1は、Si脱酸剤として低N低TiのFeSi(F
eSiLNLTi)を使用したもの、2は通常のFeS
i(AI約1.5〜2.0%、Ti約0.1〜0.2%
)を用いた場合である(いずれも、破線は、内部、実線
は表層部の成績である)。図から、低AI低TiのSi
脱酸剤の使用が、Ti系介在物の低減に有効なことが判
る。以上のように、本発明方法によれば、高Siバネ鋼
の十分な脱酸を達成し、非金属介在物の形態を改善する
ことができ、同鋼の耐疲労性をはじめとする諸特性の向
上を図ることができる。
グ組成の安定化を行なったのち、AI脱酸剤を添加する
。 この脱酸剤としては、AIを主成分とする各種形態のも
の、例えば、「ナマコ」状アルミニウム塊、線状アルミ
ニウム等を用いてもよいが、これらは表面の酸化被膜(
N203)を伴ない、あるいは添加の際に熔鋼表面のス
ラグと接触し、−−部消費されるので、添加歩留の低下
、溶鋼中AI溶解量のバラッキ等を考慮する必要がある
。最も好ましくは、アルミニウム粉末、あるいはフェロ
アルミニゥム(Fe山)の粉末を、不活性ガス吹込ラン
スを介して該不活性ガスとともに溶鋼中に吹込む方法が
採用される。 その添加量は、十分な脱酸の達成のた0め、溶鋼中〔0
〕と〔山〕との反応の平衡状態到達が目標とされるが、
更に用途上、結晶粒度の調整を要するときは、それに応
じた適宜の量が付加される。前記Si脱酸による低酸素
溶鋼に対するN脱酸の達成に必要な量としては、熔鋼〔
AI〕タ量約0.015〜0.080%となるごとく添
加される。また、結晶粒度調整を図るときは、〔AI〕
量約0.015〜0.045%となるごとくに添加され
る。以上の如く、溶鋼櫨梓および脱酸処理を完了したの
ち、鋳造により鋼塊を得、もしくは連続鋳造にて綾片と
なし、分塊、圧延工程等速常の製造工程に付される。次
に実施例を挙げて本発明方法および得られる品質特性に
ついて具体的に説明する。 実施例 60トン(公称)LD転炉にて、SUPふゞネ鋼(吹止
成分組成:CO.55%、Mno.28%、SM、PO
.017%、SO.008%)を通常の条件で港製し、
塩基性取鍋に受鋼(溶鋼量:80トン)したのち、第2
図に示すように、敬鍋1にカバー2を載層し、取鋼内ス
ラグ5の上部空間をアルゴンガス雰囲気とする一方、溶
鋼3内にランス4を浸潰し、アルゴンガス(吹込量:6
00そ/分)を吹込み、バブリングによる澄梓下、Si
脱酸、スラグ調整、および釘脱酸を下記の{Bーおよび
に}の2通りの条件で行なった。 なお、処理中、溶鋼中の〔C〕量調整のため、適時加炭
剤の添加を行なった。処理完了後、下往々入にて7トン
鋼塊に造擁し、通常の工程に従い、分塊・圧延を経て、
10〜11側めの製品線材を得た。なお、比較のため、
通常の脱酸手法に従い、転炉出鋼時に取鍋内に合金鉄(
Mn,Si,AI)を添加し、〜バブリングによる脱酸
生成物の浮上促進を図った下記■法による線材品質を測
定した。 〔1〕 脱酸条件第1表 上記表におけるFeSiLNLTi及びFeSi2号の
成分は第2表のごとくである。 AIの添加は、櫨梓処理開始から約10分後に行ない、
C法におけるフ。リメルトフラックスは、同約20分後
に、AIとともに吹込み添加した。第 2 表(wt※
) なお、混合造淫剤組成は、Ca○:AI203:CaF
2=6:2:1のもの(但し、Ca○十AI203十C
aF2290%)を使用。 プリメルトフラツクスは、これを溶融粉砕したもので成
分組成は同じである。〔2〕 処理後の港鋼中酸素量各
法によるそれぞれのトータル酸素量(鍋下分析値)は第
3表のとおりである。 但し、処理なしの場合の値は5の脚であった。第3表 A法は、出鋼時に取鍋内にMn,Si,AIの脱酸剤を
添加したものであるため、リムド溶鋼への脱酸剤の添加
に相当し、大型の酸化物が生成したのに対し、B及びC
法では「Si脱酸ののちに山を添加するものであるから
、生成する酸化物は小さく、トータル酸素量も低位に安
定したものと考えられる。 また、別途行なった処理後スラグの成分分析結果によれ
ば、第4表に示されるように「B法またはC法では、(
N203)が減少し、(Ca○)が増加しているので、
該スラグの非金属介在物吸収能が高められたことも酸素
量の低減に寄与していると考えられる。第4表(wt%
) B法とC法とは、同じ酸素レベルである。 両者の処理中におけるトータル酸素量の推移を示せば第
3図のごとくである。(図中、0はB法、0はC法を表
わす。矢印〔山〕はAI添加を意味する。)処理前の溶
鋼面での酸素濃度は、70〜11■血と高いが、約1び
分間の処理で、SiがSi02と平衡する酸素濃度(1
550ooで3奴風)に達していることが判る。〜バブ
リングによる鷹梓が強いため、スラグ層への溶鋼対流が
速やかに行なわれていることによると考えられる。〔3
〕 非金属介在物量 製品線材(n=30)から、介在物調査材を孫取し、第
4図に示すように、中心を含む縦断面で切断した長さ2
仇吻の面を表層(1肋×両側)と内部とに区分し、全面
を光学顕微鏡(40の音)にて競察し、最も厚い介在物
の厚さ(圧延方向と直角方向の介在物長さ)をそのサン
プルの介在物成績値とした。 なお、介在物は酸化物系とTi系とに分けて測定した(
両者の区別は光学顕微鏡により明確に判定することがで
きる)。第5図に、酸化物系介在物の最大厚さ発生率を
示す。 図中、曲線1はA法、2はB法またはC法による処理材
、3は未処理材を表わす(いずれも、破線は内部、実線
は表層部の成績である)。図に示されるように、Arバ
プリング等の脱酸調整をしなかった未処理材では、表層
部に4叫を越える介在物が発生し平均的には25〜3叫
である。これに比べれば、A法では平均的に10〜1&
程度に改善されるが、なお十分とは言えない。一方、B
法またはC法による処理材では、前記A法による平均的
サイズの介在物の発生も極くわずかであり、ほとんど1
0仏以下の微細なものとなっている。第6図は、Ti系
介在物の最大厚さ発生率を示す。 曲線1は、Si脱酸剤として低N低TiのFeSi(F
eSiLNLTi)を使用したもの、2は通常のFeS
i(AI約1.5〜2.0%、Ti約0.1〜0.2%
)を用いた場合である(いずれも、破線は、内部、実線
は表層部の成績である)。図から、低AI低TiのSi
脱酸剤の使用が、Ti系介在物の低減に有効なことが判
る。以上のように、本発明方法によれば、高Siバネ鋼
の十分な脱酸を達成し、非金属介在物の形態を改善する
ことができ、同鋼の耐疲労性をはじめとする諸特性の向
上を図ることができる。
第1図は、Ca○−Si02−山203三元系スラグの
安定領域を示すグラフ、第2図は、溶鋼処理状況を示す
説明図、第3図は、港鋼中酸素量の経時変化を示すグラ
フ、第4図は、試料調製説明図、第5図は、酸化物系介
在物の発生率を示すグラフ、第6図は、Ti系介在物の
発生率を示すグラフである。 第1図 第2図 第3図 第4図 第5図 第6図
安定領域を示すグラフ、第2図は、溶鋼処理状況を示す
説明図、第3図は、港鋼中酸素量の経時変化を示すグラ
フ、第4図は、試料調製説明図、第5図は、酸化物系介
在物の発生率を示すグラフ、第6図は、Ti系介在物の
発生率を示すグラフである。 第1図 第2図 第3図 第4図 第5図 第6図
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 取鍋内の溶鋼に、シリコン脱酸剤を添加するととも
に、該溶鋼中に不活性ガスを吹込み、溶鋼を撹拌するこ
とによりシリコン脱酸反応を促進させ、溶鋼中のトータ
ル酸素量を40ppm以下に低減し、なお、フラツクス
の添加により、溶鋼表面上のスラグを、溶鋼中〔Al〕
に対して安定な組成に調整したのち、アルミニウム脱酸
を行なうことを特徴とする高シリコンバネ鋼の介在物微
細化法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5605079A JPS609564B2 (ja) | 1979-05-07 | 1979-05-07 | 高シリコンバネ鋼の介在物微細化法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5605079A JPS609564B2 (ja) | 1979-05-07 | 1979-05-07 | 高シリコンバネ鋼の介在物微細化法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS55148714A JPS55148714A (en) | 1980-11-19 |
JPS609564B2 true JPS609564B2 (ja) | 1985-03-11 |
Family
ID=13016248
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5605079A Expired JPS609564B2 (ja) | 1979-05-07 | 1979-05-07 | 高シリコンバネ鋼の介在物微細化法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS609564B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57158316A (en) * | 1981-03-24 | 1982-09-30 | Sumitomo Metal Ind Ltd | Production of al-containing steel |
JP5241185B2 (ja) * | 2007-09-21 | 2013-07-17 | 山陽特殊製鋼株式会社 | 転がり疲労寿命に優れた鋼の製造方法 |
JP5334464B2 (ja) * | 2008-06-17 | 2013-11-06 | 株式会社神戸製鋼所 | 高強度鋼線用鋼の製造方法 |
-
1979
- 1979-05-07 JP JP5605079A patent/JPS609564B2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS55148714A (en) | 1980-11-19 |
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