JPS609420B2 - アマチユアコイルの接続方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、始動電動機等の回転電機に用いられるアマ
チュアコイルの口出部を超音波溶接法によりコソミテー
タのセグメントに接続してなるアマチュアコイルの接続
方法に関するものである。

まず、従来のこの種方法を始動電動機のアマチュアに実
施する場合について第１図及び第２図に示す。図におい
て、１は始動電動機のアマチュアシャフト、２はこのシ
ャフト上に鉄着されたアマチュアコア、３はこのアマチ
ュアコアに設けられたスロット（図示せず）内に巻線さ
れたアマチュアコイル、３ａはこのコイルの上口出部、
３ｂはこの上口出部と蓬方向に積重ねられた下口出部、
４は上記アマチュアコイル３の各□出部３ａ，３ｂが電
気的機械的に接続されるコンミテータで、このコンミテ
−夕は上記シャフト１に鉄着されるブッシュ５と複数個
よりなるセグメント７とを一体成形するモールド材６よ
り構成される。ここで、上記の構成を有するアマチュア
は、超音波溶接装置８により上記アマチュアコイル３の
上下口出部３ａ，３ｂとセグメント７とが超音波溶接法
により接続される。次にその超音波溶接装置について説
明する。

図中、８は超音波溶接装置、９は超音波溶接装置の電源
装置、１０‘ま電歪振動子であり、上記電源装置９によ
り接続源９ａ，９ｂを介して電極１０ａ，１０ｂに超音
波振動電力が印加されてェネルギ−が電気的なものから
機械的なものに変換される。１１は７ランジ、１２はこ
のフランジに螺着されると共にホーン１３を螺着するス
タッドボルト、１４は螺合ボルトであり、フランジ１５
、ワツシヤ１６及びスプリングワツシヤ１７を介して上
記電歪振動子１０を挟持する如く上記フランジ１ １に
螺着している。

１８は上記ホーン１３に固着されたチップであり、被溶
接物であるアマチュアコイル３の上下口出部３ａ，３ｂ
を同時に加圧力Ｐで加圧し、ホーン１３で振幅が増幅さ
れた振動日こよって加振し、それによって、アマチュア
コイル３の上下口出部３ａ，３ｂとセグメント７とが摩
擦エネルギーによって発熱し、印加された加圧力と振動
力とによって固相溶接される。

以上の如く構成された超音波溶接装置８によって各々の
アマチュアコイル３の上口出部３ａ、下口出部３ｂ及び
セグメント７とが１個の溶接チップ１３により、各々順
次全周に亘つて超音波溶接され、アマチュアコイル３と
コンミテータ４の接続が完了する。従来のアマチュアコ
イル３の超音波溶接装置及びその方法は以上のようであ
り、アマチュアコイル３の上口出部３ａと下口出部３ｂ
及び下口出部３ｂとセグメント７とを接続する場合、ア
マチュアコイル３の上下口出部３ａ，３ｂが丸線である
と共に各セグメント７が円弧状に形成されているため、
接着断面部分が段階的に細くなるエッジ状の通電通路を
構成し、長時間使用時に印加される繰り返し機械振動等
によって上記援続部分にクラックが入り接続箇所が剥離
することがある欠点を有していた。

さらに上記エッジ状の接続部分は水滴等の付着によって
発錆し、腐蝕され易い他、電流路が上記部分では狭小で
あることによって電気抵抗値が増加する欠点があった。
さらに超音波溶接時に発生する摩擦熱によってコンミテ
−夕４のモールド材６が焼損又は劣化する場合があると
いう欠点もあった。この発明は上記のような従来の方法
の欠点を除去するためになされたもので、超音波熔接直
後の接続部分に半田付けを行い接続箇所の信頼性を著し
く向上させると共に、上記超音波接続による摩擦発生熱
をただちに降下させる副次的な効果を有した以下に述べ
る優れたアマチュアコイルの接続方法を提供することを
目的としている。

以下、この発明の実施例を図について説明する。

第３図及び第４図において、１９はャニ入り半田であり
、通常は松ャニが半田榛内に充填されており、超音波加
振チップ１８によってアマチュアコイル上下口出部３ａ
，３ｂ及びセグメント７とが摩擦熱を発生した時点で上
記部材の固相溶接が可能となる。上記発熱は数１０００
０となり１５０〜２００００の融点を有した上記半田１
９は容易にとける状態であり、第３図の矢印Ａに示す
如くチップ１８の加圧方向Ｐに対し第３図の左方向へ所
定角度傾斜して下口出部３ｂとセグメント７間の左側エ
ッジ状空隙部への押圧及び第３図の矢印Ｂに示す如くチ
ップ１８の加圧方向Ｐに対し第３図の右方向へ所定角度
傾斜して下口出部３ｂとセグメント７間の右側エッジ状
空隙部への押圧によって融解し、上記アマチュアコイル
下口出部３ｂとセグメント７との加熱部分で上記超音波
接続箇所以外の空隙部分が第４図の２川こ示した如く半
田付けされ、エッジ状の通電通路にこげる段階的に細く
なる部分に半田が充填されることにより、エッジ部分が
なくなり、断面積が半田の充填部分だけ増大すると共に
通電通路が増す。なお、上述ではアマチュアコイル３の
下口出部３ｂとセグメント７との間の空隙部分にのみ半
田付するものを例示したが、アマチュアコイル３の上口
出部３ａと下口出部３ｂとの間の空隙部分にも半田付け
すれば、より一層超音波熔接に伴う接続箇所の温度上昇
を抑えることができる。

又、上述ではアマチュアコイル３の谷口出部３ａ，３ｂ
が丸線のものを例示したが、勿論他の平角線等にも応用
できる。

即ち、平角線ではコイル３の下口出部３ｂとセグメント
７との接続断面積が増大すると共に超音波溶接に伴う接
続箇所の温度上昇も抑えることができる。以上のように
この発明では、アマチュアコイルの口出部とコンミテー
タのセグメントとの接続箇所における超音波溶接に伴う
子熱によって半田をその接続箇所に溶融固着するように
しているので口出部とセグメントとの接続箇所の繰返し
曲げ応力強度、耐腐蝕性、電気伝導度が改善できると共
に超音波溶接に伴う接続箇所の温度上昇を半田を熔融す
ることにより効果的に抑制することができるので、コン
ミテータのモ−ルド樹脂の劣化、焼損を防止できる効果
がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来装置を一部断面して示す構成図、第２図は
第１図のＤ−０線断面図、第３図はこの発明の一実施例
の縦断面図、第４図は第３図の発明方法によって製造さ
れたアマチュアの縦断面図である。 図中、３はアマチュアコイル、３ａは上口出部、３ｂは
下口出部、４はコンミテータ、６はモールド材、７はセ
グメント、８は超音波溶接装置、１８はチップ、１９は
ヤニ入り半田、２０‘ま半田付部である。 なお、図中、同一符号は同一又は相当部分を示す。第１
図 第２図 第３図 第４図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ アマチユアコイルの口出部とコンミテータのライザ
   レス型セグメントとを、それら口出部とセグメント間に
   超音波振動と所定の加圧力とを印加する超音波溶接法に
   より接続してなるものにおいて、上記口出部と上記セグ
   メントとの接続箇所における上記溶接に伴う予熱によっ
   て半田を上記接続箇所に溶融固着してなることを特徴と
   するアマチユアコイルの接続方法。