JPS608590Y2 - 温風涼風扇 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は温風暖房機に扇風機機能を付加した温風涼風扇
に関するもので、空気吹出部に流体吹出素子を用い、送
風の拡大、すなわち単→方向への送風と、広範囲への送
風の切換えを行なうようにしたものである。

さらに吹出素子からの吹出空気流を広角度に拡大すると
ともに、偏向流の流れを安定化させたものである。

一般に使用されている従来の温風暖房機を第１図に示す
。

１は本体ケースで、空気吹込口２と温風吹出口３とが設
けである。

４は送風機ファンで、電動機（図示せず）により駆動さ
れる。

５は加熱用の電気ヒータであり、６は電気ヒータ５、送
風機４のＯＮ、ＯＦＦスイッチである。

７は温風の吹出方向を変えるルーバーである。

使用に際しては、スイッチ６をＯＮにして電気ヒータ５
に通電し加熱を開始するとともに、送風機４の運転を開
始する。

室内空気は空気吹込口２から流入し、送風機４を通り電
気ヒータで加熱され、吹出口３からルーパー７によって
規制された方向に吹出す。

現在一般に使用されている上記構成の温風機は吹出空気
温度を高くする必要から、送風量を多くすることができ
ない。

それ故、電気ヒータ５を０ＦＦＬ、、冷風を吹出させ扇
風機としての使用を考えた場合、風量不足のため涼風効
果を得ることができないものである。

本考案は前記従来の欠点を除去するものである。

そのための構成として、空気吸込口および空気吹出口を
形威した本体内部に、一端が前記空気吸込口に、他端が
空気吹出口にそれぞれ開口した空気流通路を形威し、こ
の空気流通路に、電動機により駆動される送風装置を位
置させるとともに、前記空気吸入口より吹込まれた空気
を、上流側の流路から絞られたノズル部と、前記ノズル
部下流の拡大案内壁およびノズル部から流出する流体の
流出方向を制御する偏向制御手段とを有する流体吹出素
子を通して室内に吹出すように構成し、かつ前記案内壁
下流側に低圧渦を発生させる凹部を設けたものである。

以下、本考案の実施例を図面と共に説明する。

第２図〜第５図において、８は内部に各種機能部品を設
けた温風源風扇本体で、その前面に空気吹出口９、およ
び側面に空気吸込口１０を設けている。

１１は送風用のクロスフローファンで、電動機（図示せ
ず）に連結され回転されるようになっている。

１２は前記クロスフローファン１１の背面ガイグー、１
３は渦室定板で、前記背面ガイダー１２とで空気流通路
１４を形成し、その一端を空気吸込口１０に、他端を空
気吹出口９に開口している。

１５は前記空気流通路１４と空気吹出口９との間に配設
した流体吹出素子で、絞り部１６と拡大案内壁１７とで
構成される流路部と、絞り部から流出する空気流の方向
を変える制御板１８とで構成されている。

上記制御板１８は回転軸１９を有し、さらに前記回転軸
１９には揺動枠２０が取付けられている。

２１は制御板１８を揺動させるための駆動源となる小形
モータで、その回転軸２２には偏心カム２３が取付けら
れている。

揺動枠２０はスプリング２４により、偏心カム２３方向
に引張られ、偏心カム２３の外周に接している。

２５は空気加熱用電気ヒータである。

２６は電源及び送風機の風量切換スイッチ、２７は電気
ヒータ用スイッチ、２８は制御板１８駆動用小形モータ
２０のスイッチである。

２９はスイッチ２１の接点、３０はタイマーである。

上記構成の流体吹出素子１５を空気の吹出方向変更装置
として使用する場合について、その動作を次に説明する
。

まず、電源及び送風機の風量切換スイッチ２６を入れる
と、電動機（図示せず）が駆動され、これに連結された
クロスフローファン１１が回転する。

このクロスフローファン１１には、背面ガイダー１２と
渦室定板１３が設けられており、この作用によって、ク
ロスフローファン１１と共に、矢印の如く空気流が形成
される。

従って空気吹込口１０より吹込まれた空気は、空気流通
路１４部にてスペース状の電気ヒータ２５で空気流れの
方向を吹出素子１５の軸方向に整えられて、流体吹出素
子１５の絞り部１６を通過し、制御板１８の設定方向に
吹き出されるのである。

この時、電気ヒータ２５に通電すると吹き出す空気は、
温風となり、電気ヒータ２５を切ると冷風となる。

従って、使用目的に応じ温風機となったり、涼風用とな
ったりする。

次に、吹出空気流の偏向制御について説明する。

まず、流体吹出素子１５から吹き出される空気流をある
周期で連続的に、かつ、自動的に左右へ偏向させる場合
は、制御板駆動用小形モータ２１のスイッチ２８をＯＮ
する。

小形モータ２１は駆動し、上記モータ２１の軸２２に直
結している偏心カム２３が回転する。

上記偏心カム２３には揺動枠２０が接しているため揺動
枠２０は左右に揺動する。

この結果、揺動枠２０の回転軸に連結された制御板１８
も周期的に左右に揺動する。

上記制御板１８の揺動により、空気流の吹出方向が左右
に周期的に変る。

特に、上記吹出素子１５は、空気流通路１４巾より狭い
絞り部１６と、漸次拡大する案内壁１７とを有するため
、制御板１８で偏向された空気流は絞り部１６上流から
の流れの偏向作用と、案内壁１７と空気流との干渉作用
とによって制御板１８の偏向角度の数倍の角度で吹き出
す。

次に、左右への自動的な偏向を止め、吹き出し方向を任
意の方向に設定したい場合は、吹出素子１５からの空気
流が望みの方向へ向いた時、制御板駆動用小形モータ２
１のスイッチ２８をＯＦＦする。

この結果、空気流の吹き出しは一定方向へ固定されるの
である。

上記温風法風扇において、絞り部１６から吹き出した流
れは、制御板１８の偏向により絞り部上流で偏向され、
更に、絞り部下流において、案内壁１７と噴流間の干渉
作用により偏向角度が増大されて、吹出素子部から流出
する。

上記吹出空気流の偏向は、制御板１８で調整されるが、
偏向角の最大値は、空気流が案内壁１７に完全に沿った
場合で、その状態からは制御板１Ｂをいくら偏向させて
も、吹出流の偏向角度は大きくならないのである。

本考案では、第５図、第６図に示す如く、案内壁１７の
下流端に凹部３１を設ける。

上記凹部３１を設けることにより、絞り部１６から偏向
された空気流は、案内壁１７との干渉作用により拡大偏
向され、更に、流体のまき込み作用によって凹部３１に
発生する低圧渦３２により、より大きな偏向作用を加え
られて吹出口から流出する。

以上の説明から明らかなように本考案によれば吹出空気
流と拡大案内壁面で発生している干渉作用領域に対し外
部から干渉作用への外乱が入るのを低圧渦発生部を遮え
ぎるため、最大偏向時の流れが安定する。

また偏向が２段階がおこなわれるため、偏向角度山が増
大する。

【図面の簡単な説明】 第１図は従来の温風機の切欠斜視図、第２図は本考案の
実施例にかかる温風源風扇の切欠斜視図、第３図は第２
図の横断面図、第４図は吹出素子の分解斜視図、第５図
、第６図は吹出空気を偏向した場合の流れを示す動作原
理図、第７図は本考案の実施例における流れ状態を示す
横断面図である。 ８・・・・・・温風源風扇本体、９・・・・・・空気吹
出口、１０・・・・・・空気吸込口、１１・・・・・・
ファン、１４・・・・・・空気流通路、１５・・・・・
・流体吹出素子、１６・・・・・・絞り部（ノズル部）
、１７・・・・・・拡大案内壁、１８・・・・・・制御
板（偏向制御手段）、３１・・・・・・凹部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 空気吸込口および空気吹出口を形威した本体内部に、一
   端が前記空気吸込口に、他端が空気吹出口にそれぞれ開
   口した空気流通路を形威し、この空気流通路に、電動機
   により駆動される送風装置を位置させるとともに、前記
   空気吸込口より吸込まれた空気を、上流側の流路から絞
   られたノズル部と、前記ノズル部下流の拡大案内壁およ
   びノズル部から流出する流体の流出方向を制御する偏向
   制御手段とを有する流体吹出素子を通して室内に吹出す
   ように構成し、かつ前記案内壁下流側に低圧渦を発生さ
   せる凹部を設けた温風涼風扇。