JPS6073819A - 光学部品の製造方法 - Google Patents

光学部品の製造方法

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JPS6073819A
JPS6073819A JP18414083A JP18414083A JPS6073819A JP S6073819 A JPS6073819 A JP S6073819A JP 18414083 A JP18414083 A JP 18414083A JP 18414083 A JP18414083 A JP 18414083A JP S6073819 A JPS6073819 A JP S6073819A
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JP
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master
layer
resin
mold release
group
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JP18414083A
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Haruo Uehara
上原 春夫
Hideo Yoshikawa
吉川 英夫
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Canon Inc
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は光学部品の製造方法に関する。
従来光学部品であるレンズ、ミラーおよびフィルターな
どの多くはガラスで形成ざtLでいた、カラスには多く
の神類があり、要求に応じた光学特注を有する光学部品
が形成できる他、平面や球面の光学表面が研l禍により
高鞘耽で形成できるからである・。しかし、研摩は加工
時間が長くかかり、また加工コストも商くなる欠点があ
る、また、特に非球面光学素子を形成1−る場合、加工
コストは一層^くなる欠点がある。
これらの欠点を解消する光学部品の他の製造法として、
透明な樹脂を型に注入して成形加工していわゆるプラス
チックレンズ′kW造する方法がある。この方法では研
摩加工が不敬で、適当な成形条件t−選べば低コストで
大量生産が可能である。
しかし、光学部品としての商い光学祠度全備えたものを
つくるのは容易でfλく、丈た、物理的あるいは化学的
性質においてもガラス材料に比べて劣っており、特に、
熱膨張率や熱による屈折率亥化が大きく、加工に際して
内部に歪やひけが生じやすい欠点がある、 このよう1λガラス材料と樹脂材料のもつ双方の欠点を
補う方法として、両者の材料を併用した光学部品の製造
方法がある。この方法は、形成しようとする光学部品の
光学表面を有するマスターとカラス基板とを近接して配
置し、その間隙に樹脂を挟んで又は注入して固化するこ
とによって、ガλ ラス基板とマスターとの間に光学表面を有する樹脂層を
形成し、次いでマスターとカラス基板とを分離すること
で、ガラス基板と樹脂層とからなる光学部品を形成する
ものである、 この方法では、多くはカラス基板をある程V尚楕度4こ
研摩することが必要であるが、樹脂1−によって光学部
品としての光学λRILk得ることがでらるため、カラ
ス自体のi+を摩工程を大幅に省略でき、また、樹脂層
は薄膜に1よっているので、熱膨張や熱による屈折率の
変化による影響が小さく、歪やひけの発生も最小限に押
えることができる。非球面レンズなどの非球面を備えた
光学部品もマスク−の形状を非球面にすることによって
球面の場合と全く同様に容易に形成できる。このマスタ
ーを用いる方法の最も大きい問題点は、マスターとガラ
ス基板との間に樹脂層を形成後、マスターとカラス基板
とを分離する際、[7J lid Itりとマスターが
樹脂層の光学表面1i−損傷することなく分離すること
が容易でlλい点にある、そこで従来この問題に対処す
るために、樹脂材料中にマスターとの接着性を阻止して
1IilI型を容易にする物質を混入する方法があり、
シリコーンオイル、各押ワックスhyhどが用いらt+
、ている。これらの物)!jは多くの場合樹脂材料との
相浴性がないか、又は低いものであって、成形した樹脂
層の表面にfFA /’+出して離型の効果?果すもの
である、したがって南脂II O)+胛械的特注、透明
性、表面物性等を劣化させることが多い。また成形した
叫脂層の表面jこ他の光学部品の接着を行う等の二次加
工に除しては、料快看削の接着性を低下させるので好ま
しいことでばfxい、−万能型剤を樹脂材料中に混入し
fxいで、マスターの表面に塗布して離型層とし、樹脂
材料とマスターとの接着を防ぐ方法も一般的に利用され
ている方法である。
このような離型層としてはシリコーンオイル。
シリコ−フグ11−ス、シ11コーンワニス、カルナバ
ワックス、ミネラルワックス、フッ素樹脂の粉末または
コーティング被膜、水溶性樹脂、グリセリン、各種の油
屈類、ステf llン酸塩等が用いられている。しかし
ながら、これらの離型剤では、十分なmW効果が期待で
きなかったものである。
特に従来の離型剤ではレンズ、ミラー等の光学部品の精
密成形では、成形材料がアクリル4111脂、エポキシ
樹脂1脂等の液状モノマー又はオ11ゴマ−が多く利用
されている。このようなrfffi状材料の注入の際、
な211)んずくエポキシ樹脂のようにとくに接着性の
すぐれた材料の場ばはとくにマスターとの接着が起りや
すい。また、光学部品の場合は、樹脂層表面の成形精度
が問題とさJする1こめ、離型層はできるたけ薄いこと
が望まれるが、従来の離型剤では、薄くできないか、薄
くすると部分的に八−型1−が剥醸してしよう間鴎があ
った。
このような畑点を趙ける一つの方法として、従来、金・
銀拳銅などの金属蒸着FJを])1を型層に利用する方
法が知られ−Cいる。そ7tにはまずマスター表面にこ
れらの金属をスパッ7711ング、真空蒸宥双どの手段
できわめて薄い膜として形成する。この上に所望の樹脂
材料をたとえはキャスティングなどで江型しM型を行う
。このとき離型用の金楓蒸着Inは成形品の表面−に付
着して視力)ら外さノtでくる。したがって次の工程と
して成形品表闇に材層した1離型Itの金FA帖會取除
く必要があり、酸・アルカリ等で化学的にr?+ 14
したり、粘右テープ等を用いて引きはがす、包械的手段
が利用されている。
そのため成形品の表面が薬品の影響をうけて肌荒れを起
したリキズが入るなどの!l−害が生じるとともに離型
1−除去の工程が必要と7(る/よどの欠点が生じてく
る。
而して木元明は離tJl性が良好で、離型作用の持続性
に優れ、且つ薄く形成できる離型層を用いることによっ
て、元学梢度の高い粉面t−有する)“C学部品の製造
方法を提供することを主たる目的とする。
また本発明は、上記離型層上に反射防止膜、反射膜等の
光の透過・反射を制御するためにいオ)ゆる光学薄暎會
形成することによって、かかる光学薄膜を有する光学部
品の製造方法を提供することを主たる目的とする。
本発明は、表向に離iM層を有するマスターとガラス基
板との間に形成される間隙に樹脂全介在させることによ
りガラス基板表面に樹脂1−を形成した後、マスターを
分離してカラス基板と樹脂層からなる光学部品を製造す
る方法において、フッ素1嵯換炭化水素基とアルコキシ
シラン基若しくはハロゲン化シラン基とを有する化合物
からなるm型層上に光学薄膜を形成し、マスターを分離
した際、該光学薄膜が該4@館層上に転写1−ること′
ft特徴とするものである、 本発明による光学部品の製造方法の代表的な態様は第1
図〜第6図に示される。
第1図は、カラス、金部などの基板lの上にマスター2
が固定されている部材を示す。マスター2の表面は成形
しようとする光学表面精度を有し’Cおり、ガラス、金
属などで形成されている。このマス・q−2上に第2図
に示−tように離型層3を形成する。この離型層はフッ
素置換炭化水素基とアルコキシシラン基若しくはハロゲ
ン化シラン基とを有する化合物で形成する、 次に、離型1−3の上に第3図に示すように、光学薄膜
の1つである反射防止層4を形成する。
一方、與4図に示すように、ガラス基板5を支持部材6
に固定載置し、カラス基板5の上には明脂″7を少量間
下しておく。次に第5図に示すように、ガラス基板5の
上に一7スター2vil−重ねることによって、マスタ
ー2とカラス基板5との間隙に樹脂が充満し固化して樹
脂I@9が形成できる。マスターとガラス基板との所望
の間隙はスペーサー8によって確保される、次に、マス
ター2全カラス基板から分離することによつU、1’6
図に示すような反射防止層4と光学表面をゼするIM脂
ノー8とガラス基板4から成る光学部品が形成できるも
のである。マストの表面が平面の場合、球面の場合およ
び非球面の場合にはそれぞれ、フィルター、球面レンズ
および非球面レンズあるいは、ミラー球面ミラー、非球
面ミラーなどの光学部品が成形できるものである。
本発明に用いる離W剤の代表的なものは、フッ素置換炭
化水素基と、欠の一般式で示されるアルコキシシラン&
 (1)又はハロゲン化シラン基(2)ヲ有するもので
ある。
Sl (CIR工)HJI(3n) (1)S i X
m RH(3−m > −(2Jここで、 R4および
”Itはアルキル基(闘えは、メチル基、エチル基、プ
ロピル基、ブチル基など)、nお上びmはl、2才たは
3.1(JTIはアルキル基(例えば、メチル基、エチ
ル7表、プロピル基、ブチル基1jと)又はアルコキシ
基(例えは、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシAkf
、にど)である、、Xはハロゲン原子(1例えば4、C
d、Br、I)である。また、14% I尤■、Rz又
はXがSlに2堤上結合している場合には、上記の基又
は原子の1IIi2囲内で例えは、2つのR11がアル
キル基とアルコキシ基であるように異つ°Cいてもよい
フッ素置換炭化水素基としては、′待に分子構造基tλ
どのパーフルオロ基(a旧よひaは整数)をもつフッ素
置倶炭化水A基が好ましく、また、パーフルオロ基の長
さが炭素数にして2個以上が好、pt、<、CFs (
CF! ) a O)CFsにっゾ<CF*%の賎は5
以上が適切である、 またパーフルオロ基は直鎖である必要はなく、を有して
いてもよい。この場合にはKは4以上が好ましい。この
ように本発明1こHける鼎型性は、こツバ−フルオロ糸
によって発揮さ第1〜るものである。
本発明で使用する離型剤の、パーフルオロ基のない方の
一端は少くとも1つのアルコキシシラン基あるいはハロ
ゲン化シラン基金有している。アルコキシシラン基−8
iott□、およびハロゲン化シラン基−8IXは水分
と反応して一8i0H,となりさらにこれがガラス、金
属等の型材料の表面に存在する一〇H基との間で脱水縮
合又は水垢結合等を起して結合する。
すなわち本発明に使用する離型剤ね、その一端で成形用
のマスターの表面に化学結合し、他端にパーフルオロ基
を配向してマスター表面を被う・こととなり、薄くて耐
火性に優れ均一な離型層を形成することがで建る。
パーフルオロ基とアルコキシシラン基又はハロゲン化シ
ラン基の珪素ノ京子とは直接結合されていてもよいし構
造単位として・−CCHt)l・−0−(C1ot) 
1−0−、−N)1− CCHt> 1−NH−。
(CHx) 0 (C,Ht)l−1CCkLx)l 
Nkl (C,tb)A’−1CO1’JH(CHt)
 l 、−COO(Cut) l−等の償造分介して結
合されていてもよい。これらの構造は可能なかぎり悔い
ものでlは3又はそれ以下がよい。具体的な化合物例と
しては、下記のものを挙げることができる。
(1)CFm−(CFt)y (CHt)s NH(C
ut)s 5t(OCHs)s(2)CFs (CF山
0 (CHt)s O5i(OCHs)s(3) CF
s −(CFy)t−NH−(CHJ、−NH−5t(
OCRs)s(’)CFH(CFJy (CHt)3 
0 (CH2)3 81(OCH3)11(5)CFs
 (CFy)a C0N1((Cut)s 81(OC
Jln)s(6)CFs (CF、)? (CHt)、
−81(OCHs)3(7) CF8 (OFり a 
coo (CH2) 3− S i (OCHsl 3
(8) CFs −(CF2) t−(CH,) s 
−NH−(CM、l 、−SiCl。
(9) CFs −(CFt)t−0−(CHt)s−
0−5iC1゜QI CFs −(CF2) ? −N
H−(CHt) s −N)i −S i (CL&)
 ?I uUcFs (CF2)t (CH2)3−0 (C,
H2)s 5t(OCR,)。
I ←2 CF3 (CF2)、t (CHJ B−81(
OCH3) tl 上記のフッ素離型剤は通常は固体であるが、これをマス
ター表面に、I商用するには有機溶剤に溶解した溶液と
する必要がある。離型剤の分子構造によって異ってくる
が、多くはその溶媒としてフッ化炭化水素系の浴−剤又
はそれに若干の有機溶媒を混合した鳴のが適している。
たとえはcCV−cc12F。
CCl 、F −CCIF2あるいはこれらとエタノー
ル、エタノール、アセトン、トリクロルエチレンなど相
溶性のある有機溶媒を混合したものを用いることができ
る。溶媒の濃度はとくに限定はないが必要とする離型膜
はとくに薄いことが特徴であるので、濃度は低いもので
充分であり1〜3重i%でよい。
この溶液をマスターの表面に塗布するには浸漬塗布スプ
レー塗布、ハケ塗り等の通常の塗布方法を用いることが
できる、とくに光学部品ではホコリ・ゴミ等の付着は好
ましく1λいので、塗布1−る溶液、塗布雰囲気、型そ
のもの等はホコl i取除いておく必要がある。塗布後
は通常は自然乾燥で溶媒を蒸発させて乾燥塗膜とするが
、このとき塗布された膜厚はとくに規定するべきもので
はないが、20μ以下が適当である。
離型層はマスター表面と強固に密着するように、必要に
応じて離型剤をマスター表面に化合結合するように処理
することが有効である。このための処理例としては、ア
ミン又は酸による処理が挙げられる。例えば、 離型剤の塗布が終ったマスターは、アミンを含有する処
理液中で加熱処理される。こ\で用いるアミンは1級ア
ミン、2級アミン、3級アミンの何れでもよいが、とく
に1級アミンと2級アミンが有効である。具体的にはた
とえばエチルアミン。
プロピルアミン、ブチルアミン、アミルアミン。
ヘキシル1′ミン等の1級アミンや2級アミンとしては
ジエチルアミン等がある。これらのアミンはいずれも水
浴性のアミンで、少くとも200i%まで水に溶解する
これらのアミンは処理液から離型層中に拡散し、離型剤
のアルコキシシラン又はハロゲン化シランの基と反応し
て、下地のマスター表面の一〇Hとの脱水縮合を促進す
ることがその目的であるので、分子構造はなるべく n
i単な構造を持ちかつ分子歇も小さく、離型剤層2内に
拡散しゃすいものが適している。これらアミンのi&[
は15重量%以下望しくハ、0.5〜3重量%程度が適
している◎この処理液のもう一つの作用は離型剤末端の
一5i−OR□又はsixを一8iOHに加水分解する
ことにあるので、この処理液は水を有することが要件で
ある。し−たがって処理液としてはアミンの水浴液を用
いる。
この処理液中での処理は60〜95℃の温度で0.5〜
3時間程度の条件下で行われるのがよい。
温度は反応促進の意味では高温である方がよいが、95
℃を越えると水が沸騰を起し、気泡が激しく発生してマ
スター表面を攻撃して離型剤層を機械的に脱落させるこ
とがあるので上記の通り60〜95℃が適切である。
また、本発明の好ましい具体例では、アミン化合物又は
酸の水溶液を予めマスターの表面に塗布し、これを乾燥
した後に、前述と同様のパーフルオロ基とアルコキシシ
ラン基若しくは、ハロゲン化シラン基を4)なくとも有
する離型剤を塗布することによって離型膜を形成するこ
ともできる。
アミンは離型処理に際してあらかじめマスターの表面に
塗布されるが、このときマスター材料として用いられる
ガラス又は金属の表面に存在する一OH基との間に水素
結合を起すかあるいは単純な吸着を起すなどしてマスタ
ー表面に結合する、次に離型剤がこの上に塗布され、後
述の熱水処理を行われるときに、離型剤分子構造の末端
の一8it)Rfi又は−8iXを一8iOHに加水分
解し、さらに型表面の−OHと脱水結合を起す際に、こ
れらのアミンは触媒作用を発揮する。したがって水の存
在は必須であるので、あらかじめ使用するアミンも水溶
液として使用するのが妥当である。しかしながら次に使
用される離型剤は、水と相溶性がないので、このアミン
処理の後にマスターの表面が液体の水あるいはアミンで
濡れた状態では、離型剤を塗布する時にその溶液から離
型剤が析出して均一な塗膜とIより得ない。そこでアミ
ン浴液塗布後のマスターは一応乾燥状態にする必要があ
る。
し力)し型表面から完全にアミンを無くすることは無意
味であるので、”乾燥は風乾かあるいは6()〜70″
C程度の温度で短時間に止めるべきである。
次に、このようにアミンをあらかじめ塗布し乾燥したマ
スターの上に前述の離型剤ケ塗布する工程が用いられる
。離型剤の塗布が終ったマス、ターは、次に熱水中で処
理を行う。この処理は水を離型剤層を通してマスター表
面に拡散させ、あらかじめ塗布されているアミンと共に
先に記した離型剤中のアルコキシシラ“ン基又はハロゲ
ン化シラン基を加水分解しかつマスター表面の一〇H基
と結合させる化学反応を促進するために必要な処理であ
る。
したがって反応促進の目的からはより商い温度が好まし
いが、水が沸騰を起すと気泡によって離型層が破壊され
、ピンホールの発生等があるので注意しなければならな
い。したがって好ましい処理温度は6(1〜95℃、時
間は0.5〜3時間程度が良好な結果を得る。
本発明の別の好ましい具体例では、パーフルオロ基とア
ルコキシシラン基若しくはハロゲン化シラン基を少なく
とも有する離型処理剤をマスターの上に塗布し、仄いて
酸の水溶液に浸漬することによって離型層を形成するこ
とができる。
離型剤の塗布後の型は、特に酸の水浴液中で加熱処理す
る。こ\で用いる酸として社、塩酸、硝酸、硫酸、リン
酸などの無機酸、ギ酸、酢酸、シュウ酸、トルエンスル
フォン酸などの有機酸が利用できる。これらの酸は処理
液から離型剤塗膜中を拡散しマスター表面との界面に至
って離型剤のアルコキシシラン基又はハロゲン化シラン
基と反応してこれらを加水分解して一5ionとすると
共にさらにマスター表面にイr在する−011との間で
縮合奮起させる触媒としての作用をする。なおこのとき
−8iOi<4又は−8tXを−5tunとするには水
の存在が必要でおるので、これらの酸は水溶液として使
用され、その濃度は5重量%又はそれ以下とし、処理液
のpHが3.0又はそれ以下とする濃度であることが望
ましい。この処理液中での処理条件は60〜95℃で0
.5〜50時間程度である。
温度は反応促進の目的からすれば高温の方が好ましいが
、95℃を超えると沸騰が起り、気泡によって離型剤が
脱落す、ることがあり好ましいことではない。
アミン、酸いずれの場合も水溶液として処理することに
なるが、このときの処理条件は反応促進の面からはなる
べく高温がよく、一方では処理液が沸騰すると気泡によ
って離型層が脱落させられる危険がある。そのために6
0〜95℃程度の温度でたとえば0.5〜50時間の処
理を行う。しかしながらはげしい沸騰は起らなくても離
型処理をした表面には小さな気泡が多数発生してくる場
合がある。これはたとえば60℃のような比較的低い温
度においても起る現象である。離型剤を塗布されたマス
々−の表面は疎水性となつCいるため、このように−塵
発生した気泡は機械的攪拌等を行つCもその表面エネル
ギーの関係から容易に取除くことかで@ない。さらに一
度マスターを処理液から取り出して水分を取ってから再
開処理液中に入れるというような方法で一度発生した気
泡を完全に*抄除いても再度気泡は発生する。このよう
に気泡が付着した離型層の部分は当然処理液と接触でき
ないので上記の化学処理が進行しない。又場合によると
気泡は離型J−の表面ではなく、その内部から発生して
きて離型)−に孔をあけて下地を露出させてしまう場曾
もある、かかる場合には、心安に応じて、アミン又は酸
の処理液の媒体としてエチレングリコール、ポリエチレ
ングリコール、グ11セリン等の水と完全に相溶性のあ
る高沸点の2価アルコール又は3価アルコールIA゛ど
の多価アlレコールを用いる。すなわち多価アルコール
に上記反応の要件としてのアミン又は酸と水を溶解した
溶液を処理溶液とするものである。14々実験の結果、
水の含有量が気泡発生にとって重要な関係があることが
わかり上記多価アルコールにメ\1し溶解する水の濃1
屍を15重檄チ以下5重量%以上が好ましい結果を得る
。処理に用いるアミン又は、酸はそれぞれ数東緘%程度
必要に応じた一度とすればよい。
以上は離型層全直接マスター上に塗布する方法について
記したが、この他に、あら/ハじめアミン溶液又は酸浴
液によってマスターを処理した後に離型剤を塗布する方
法も開発した。この場合は離型剤塗布後は上記2方法と
同様の工程で、水のみによって加熱処理を行うのである
が、この際も小さt、c気泡が発生し、かつその気泡の
挙動は上目己と全く同じである。したがってこの方法を
用いる場合は離型剤塗布後の熱処理のとき、水のみで処
理するのでなく、必要に応じて上記の多価アルコールに
例えば15■”itチ以下5重量−以上の水を溶解した
溶液を使用する、このようにすることによって、処理中
に気泡が発生することなく、ピンホールや欠陥のない離
型層を型上に形成することができる。
このようにして形成された離型層は必ザに応じて薄膜化
処理される。この薄膜化処理は、上記したアミン又はψ
・1支による処理によってマスター表面に化学結合によ
って密着している1碓型剤を少<5′く辷(マスター表
面に均一に残して他の離型剤を除去することによって行
う、この除去手段としては、離型1−の摺擦処理、離型
層表面の溶剤による溶解除去など:IIM亘選択すれば
よいが、特に、フッ化炭化水素系などのflrvシー中
に入れ超音波洗浄を行うことで余分な離型剤が溶解させ
たり、又は一度樹脂金離型層の表面で硬化してから分離
することでマスター表面に結合した薄い離型層のみが除
去されずに残すことが好適である。
なお場合によってはマスター表面との結合を促進してさ
らに強固な離型層とするためにこの後100〜150℃
の温度で1〜2時間の熱処理を行ってもよい。
離型層の上に形成する光学薄膜としては、たとえば反射
防止膜を例によればStO,と’l’1Qx(2<x<
0.5 )の組合せ、stoとsto、の組合せ等によ
る2層、3層の反射防止膜あるいはMgFによる単層膜
等が可能であり、その蒸着条件、プロセス等も従来実施
されているものが適用できる。すなわち真空蒸着、イオ
ンブレーティング、スパッタリング等の技術が適用でき
る。
この個当業界で使用され−Cいる反射防止以外の増反射
や選択的に光の透過、反射を制御するAl 。
Ag + 5n02μどの光学薄膜も適用できることは
明らかである。
ただし本発明においては、このように形成された光学薄
膜の上に樹脂1−全成形硬化してから離型したとき、こ
の光学薄膜が樹脂層表面に転移して離型される。したが
って本来光学特性を発揮するときの光学薄膜の構成を、
あらかじめ離型層表面に施しておくことになるのでこの
光、学薄膜が多層構造を有するときは、その層構成の1
1序を逆にして形成しておくことが必要である。
樹脂層形成用の樹脂としては、例えばメチルメタアクリ
レートなどのアクリル系モノマー又はオリゴマー、スチ
レン又はスチレンを主体とする共重合を目的とするコモ
ノマーの混合体又はそのオリゴマー、エポキシ樹脂、不
飽和ポリエステル樹脂等のプレポリマー等の材料を使用
することができる。
これらの樹脂は液状でマスター表面の光学薄膜に接触し
て硬化するのでこれら光学薄膜に対する接着はきわめて
すぐれたものとなる。
実施例1 直径約50闘、厚さ約10+lIJのBK−7ガラスの
円形基板に、表面を非球面に研摩仕上げを行ったマスタ
ーをエポキシ系接着剤で接着してマスター部材を作る、
これをフ・ソ素糸有機シロキサン化合物FS7116(
ダイキン工業株式会社製、商品名)ヲダイフロン5−3
(ダイキン工業株式会社製、商品名)で約3倍に希釈し
た溶液中に浸漬して表面に均一に塗布し自然乾燥する。
次にこのマスη−を約1重8%のn−プロピルrミン水
m液中に浸漬して90“Cで約1時間加熱処理する。
仄にこのマスターをダイフロンS−3中につけて超音波
洗浄を約3分間行って、離型層を形成した。
これを蒸着装置のサンプルボルダ−に保持し、約80 
’Qに加熱しながら真空度2 X 1 (1−’ To
rrになるまで排気した後、酸素を真空槽内に入れて7
X10−1lTOrrまで真空度を下げてからslu、
を1分当り30 m・pの速さで1/4λ(λ=55’
Omμ)の模厚になるまで蒸着した。次にもう一度真空
度k 2 X I O−’ Torrまで上げてからS
iOを1分間に130 m−Hの蒸着速度で1/4λ(
λ= 550mμ)になるまで蒸着した。このようにし
て第3図に示されるように離型層の上に反射防止層を蒸
着したマスターを得た。次に第4図に示すように黄銅製
の支持部材6の中心部に四球面を持ったレンズ状の5F
−4ガラスよりなるガラス基板5を置き、この上におか
れるマスグーとガラス基板の間に最大部分で約0.3肩
x、最小部分で約0.1a+mの間隙を作るように作製
したスペーサー8 ’lc Irt < 、ついで透明
なエポキシ(財脂エボテック301−2(エポキシテク
ノロジー社製、商品名)の少轍をガラス基板の凹部にお
き、この上から第5図に示すようなマスター會はめ込む
。これt槽温槽に入れ80℃3時間加熱硬化し、徐冷し
てから取出す。次いでマスターを支持部材から引出すと
マスター表面に硬化したエポキシ樹脂を介してカフス基
板が樹層して取り出されてくる。マスターの表面に涜っ
てカミソリの刃を当て軽<衡撃を加えるとガラス基板は
、表面に反射防止層を持った樹脂層とともに容品にマス
ターから離型でき、46図に示すよい反射率を示し、か
つマスター表面に忠実なきイ〕めで精度の高い表1j]
Tを示した。
なおFS−116の赤外吸収スペクトルを用7図に示す
。このチャートから明らかなようにFS−116はCF
a−(CFz)n’sとS i (OCH,) 、基を
有する化合物であることがわかる。図中11はC−Fの
振動スペクトル、12は5iOCH113はStOの振
動スペクトルを示している。
実施例2 実、袖例1で用いたマスター會n ’ CaF+tCH
1CH2Si(OCRs)sの化学構造を有する液晶5
じ開用特殊シランLP−8T(信越化学工菜株式会社製
、商品名)tダイフロンS−3で約2嵐1ばチに俗解し
たb液中に浸漬して、表面に均一にLP−8T’(+−
塗布し、自然乾燥する。次にこのマスターを約1 貞M
 %のn−ブチルアミン、約5重遺チの水、約96重量
−のエチレングリコールより成るflJ T&中に浸し
て90℃約1時iiJ]の加熱処理を行う。次にこのマ
スター會ダイフロンS−3中につけて約3分間超音波洗
浄を行って、離型層を形成した。次にこれを蒸着装置の
サンプルホルダーに保持し、$71(1”Cに加熱しな
がら真空度2 X 10−’ Torrになるまで排気
した後%融素を真空槽内に入れて7 X l 11−’
’I”Orrまで真空度を下げて力)ら8jO*を1分
間当り30咋の速さで1/4λ(λ=’550mμ)の
膜厚になるまで蒸着した。次にもう一度^空度を2Xl
O−’Torrまで上げてから510111−1分間に
130m、ccの蒸着速度で1/4λ(λ=550mμ
)になるまで蒸着した。このようにして第3図に示すよ
うな離型層の上に反射防止1−を蒸着したマスターを得
た。このマスターを用いて、実施例1と同様のプロセス
でエポキシ樹脂エポテック301−Sl用いて成形を行
ったところエボテック301−2の硬化物の表面に比し
て約2チ反射率の低い反射防止層を表面に有するレンズ
が得られた。この表面はきわめて楕髪の高い非球面であ
ってマスターの表面ケ忠実に転写したものであった。
実施例3 金型用金属材料YSSマルエージング鋼YAG(日立金
属株式会社製、商品名)を用いて第1図に示すようなマ
スター部材全一体のものとして研削仕上げで作成した。
マスター表面の部分は非球面の研摩仕上げとした。この
マスターを目1f出のFS−116の約2重Jt4のダ
イフロン5−38液に浸漬塗布し、次いでこれtn−ア
ミルアミン1重量%、水5嘔欺チ、クリセリン9410
の溶液中で90℃1時間の熱処理を行った。次いでこれ
tダイフロンS−3中に入れて3分間超音波洗沖する。
こil、を蒸着装置に入れ、実施例1におけると全く同
一のプロセスで反射防止1−會蒸層した。
次いでエボテック301−2 (エポキシ樹脂)ヲ用い
て実施例1と同じプロセスでキャスティング成型を行っ
た。成型後の障型はカミソリの刃金用いてきわめで容易
にでき、表面に反射防止層を有するレンズが得られた。
表面の形状の精度はきわめて高くマスター表面の形状τ
正確に転写していたO 実施例4 フッ素系有機シロキサン化合物C7F15CO+JHC
1(20H2Ci(、S i (OCt(、)3ノ約2
重解チダイフロン5−3m液を用いて実施1例1で用い
たマスターに塗布処理を行った。こi″Lを1−ICノ
1恵献饅、水5車祈チ、−T−チL/ 7 /)−1コ
一ル94重vtybよりなる溶f改中で90′G1時間
の加熱処理を行った。その後これをダイフロンS−3中
で約3分間超音波洗浄を行って離型I@全形成した。次
にこのマスターを蒸着装置に入れ2 X l 0−1l
’I’orrの真空に保ちながらsio。
を190mμの厚さに蒸着した。次いでSioを毎分1
30mμの蒸着速度で20mμの厚さになるまで蒸着す
る。次いで真空度が7 X l O”” l’orrに
なるまで酸素を導入して5lOz’t 190 tnμ
の厚さまで蒸着した。このマスターを用いて、実施例1
に示したと全く同一のプロセスでキャスティング成型を
行った。成型後の離型はカミソリの刃を用いてきわめて
容易にでき、表面に光学薄膜を有するし“ンズが得られ
た。表面はきわめて精度の高い非球面でマスター表面の
形状を正確に転写していた。
実施例5 フッ素系有機シロキサン化合物C,F、に00C1bC
HtCHzS l (0CHs) sの約2重量%のダ
イフロンS−3溶液を用いて実施例1で用いたマスター
に塗布処理を行った。これを約1重量%のMCI、約5
車量チの水、約94重敏チのエチレングリコールより成
る溶液中に入れて90℃で約1時間の熱処理を行った。
次いでこれをダイフロンS−3中に入れて約3分間超音
波洗浄する。これを蒸着装置に入れ実施例1における全
く回−のプロセスで反射防止層を蒸着した。次いでエボ
テック3 (11−2會用いて実施例1と同じプロセス
で成型を行った。
成型後の離型はカミノリの刃を用いてきわめて容易にで
き、表向に反射防止層を有するレンズが得られた。表面
の形状の4#肛はきわめて高くマスター表面の形状を正
確に転写していた、 比較例1 実施例1で用いたマスター表面にシリコーン系ペースト
状離型剤KS−61(信越化学工業株式会社間品名)會
不織布金用いて塗布した。このときマスターを60℃に
加熱し、 pht型剤を軟化させて、できるだけマスタ
ー表面が平滑になるようlこ拭き上げた。このマスター
?!−蒸宥装置に入れ、実施V’!l 1におけると全
く同一のプロセスで反射防止層を蒸着したが、#:着装
ばから取り出してみると均一な蒸着層がついていなくて
、斑らであった。
これを用いて実施例1と同一のエポキシ樹脂を用イ、同
一のプロセスで成型実験全行ったが、成型後の離型がき
わめて困難で、レンズがわれてしまった。
比較例2 実施例1で用いたマスター表面にシリコーンワニス離型
剤KS−700(信越化学工業株式会社製、商品名)?
:n−ヘキサンを用いて約10倍に希釈したものを塗布
した。これを不織布を用いて光学的曲面の精度を害さぬ
ようきれいに拭き上げてから、270’Cで1時間焼付
けを行ってから徐冷して離型層を形成した。次いでこの
マスターを基板にエポキシ樹脂接着剤を用いて接着し、
第2図に示すようなマスターとした。これt蒸着装置に
入れ、実施例1と全く同様にして反射防止層を蒸着した
。次いでこのマス・シーを用いて実施例1と全く同様に
てレンズの成形を行ったところ、レンズのマスターから
のPs、型がかなり困難となりカミソリ刃の打撃によっ
てガラス基板にヒビが入ってしまった。なお離型された
表面では一部反射防止膜が付着していない部分が生じて
いた。
比較例3 実施例1で用いたマスターを約80’C,に加熱してお
き、このマスターの表面にカルナウバワックス(融点約
65℃)をこすりつけて俗解しながら塗布する。次に不
織布を用いて余分に付着しているカルナウバワックスを
拭きとり表面を平滑な表面に仕上げてから常温にもどす
。このマスターを用いて実施例1と全く同じプロセスで
、反射防止膜を蒸着したが、装置から取り出しCみると
マスターの表面には均一な蒸着層がついてなかった。
これを用いて実施Mlと同一の方法でレンズ全成型した
が、離型が不可能であった。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に用いるマスターの断面図である。 第2図は表面に離型層を形成したマスターの断面図であ
る。 第3“図は離型層の上に反射防止層を形成したマスター
の断面図である。 第4図は光学部品を形成するためにガラス基板全支持部
材に配置した状態の断面図である。 第5図はガラス基板とマスターを重ねた状態の断面図で
ある。 第6図は形成された光学部品の断面図である。 第7図は実施例で用いた離型剤の赤外吸収スペクトル特
性を示すグラフである。 l・・・・・・基板、 2・・・・・・マスター、3・
・・・・・離型1−1 4・・・・・・反射防止層、5
・・・・・・ガラス基板、 6・・・・・・支持部材、
7・・・・・・樹脂、 8・・・・・・スペーサー、9
・・・・・・樹脂層。 出願人 キャノン株式会社

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)表面に離型層を有するマスターとガラス基板との
    間に形成される間隙に樹脂を介在させることによりガラ
    ス基板表面に樹脂層を形成した後、マスターを分離して
    ガラス基板と樹脂層からなる光学部品を製造する方法に
    おいて、フ・ソ素1直換炭化水素基とアルコキシシラン
    基若しくは/Xロゲン化シラン基とを有する化合物から
    なる離型層上に光学薄pat形成し、マスターを分離し
    た際、該光学薄暎が該樹脂層に転写することを特徴とす
    る光学部品の製造方法。
  2. (2) マスター表面にフッ素置換炭化水素基とアルコ
    キシシラン基若しくはハロゲン化シラン基とを有する化
    合物を塗布後、塗布した化合物の一部をマスター表面全
    体に均一に残して他會除去することにより形成した離型
    層である特許請求の範囲第1項記載の光学部品のIJA
    造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109624446A (zh) * 2018-12-29 2019-04-16 中国南玻集团股份有限公司 防指纹低反射高强度防爆裂玻璃

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN109624446A (zh) * 2018-12-29 2019-04-16 中国南玻集团股份有限公司 防指纹低反射高强度防爆裂玻璃

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