JPS607040B2 - アルミニウムまたはアルミニウム合金の電着塗装法 - Google Patents

アルミニウムまたはアルミニウム合金の電着塗装法

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JPS607040B2
JPS607040B2 JP18499280A JP18499280A JPS607040B2 JP S607040 B2 JPS607040 B2 JP S607040B2 JP 18499280 A JP18499280 A JP 18499280A JP 18499280 A JP18499280 A JP 18499280A JP S607040 B2 JPS607040 B2 JP S607040B2
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彰 森田
昌司 磯部
健 佐藤
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NITSUKEI GIKEN KK
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、常法により陽極酸化処理を施したアルミニウ
ムまたはアルミニウム合金に塗膜厚均一性のすぐれた露
着塗装をする方法に関し、詳しくは上言己被塗装材に仮
封孔を施し、続いてアノード予備電解処理を行なったの
ち、定電流電着塗装する方法に関するものである。
従来、アルミニウムまたはアルミニウム合金に電着塗装
する方法は、常法により陽極酸化処理を施したのち、直
流の定電圧で電着塗装することが一般的であった。
この定電圧法は、露着初期に電極間を流れる電流が異常
に大きく、露着初期に塗膜の殆どが霞着されるため、初
期条件に大きく左右され、以後の操作ではコントロール
され難く、特につきまわり性については問題があった。
そこで、本出願人は、初期条件の影響を少なくするため
、侍願昭54一96118号において定電流による雷着
塗装法を提案した。この方法は定電圧法に比べ被塗装材
と対極との間に一定の直流電流を流すため、亀着初期の
異常電流がなくなり、比較的安定な露着条件を得ること
ができた。しかし被塗装材には、対極との距離の遠近に
よる電流密度に差異を生じ、そのため塗膜のつきまわり
性については、なお不十分であった。本発明は、上記欠
点に鑑み開発されたもので、塗膜厚の均一性をさらに向
上することを目的とするものである。
本発明の特徴は、常法によって陽極酸化処理したアルミ
ニウムまたはアルミニウム合金に、例えば温水洗浄のよ
うな方法で軽度の仮封孔を行ない次に、極間距離の差に
基づく霞着塗装裕抵抗の差を補償するようにバリャー型
陽極皮膜を生長させるアノード予備電解処理を施したの
ち、アノード予備電解処理時の電流密度と処理裕比抵抗
の種×の値と、電着塗装時の電流密度と霞着塗装格の比
抵抗の積Yの値の比(×/Y)が0.8〜1.2の範囲
内にあるように定電流法による竜着塗装をすることにあ
り、これらの処理によってつきまわり性を大幅に向上さ
せるものである。以下本発明方法について説明する。
本発明方法において、下地処理、例えば酸洗、中和、脱
脂を行なったアルミニウムまたはアルミニウム合金に、
常法により陽極酸化皮膜処理を施す。
その際使用するアルミニウム素材としては、従来一般に
使用されるものであればいずれでもよい。陽極酸化皮膜
処理は常法によればよく、電解浴として硫酸、シュウ酸
、スルフアミン酸、クロム酸などの水溶液を使用し被処
理材を陽極としてこれに直流または交流、もしくは直流
に交流を重畳した電流を流すことによって行なわれる。
そして、得られた多孔質の酸化皮膜を水洗し」表面に付
着している電解液を落したのち、仮封孔を行なう。この
仮封孔とは、例えば、脱イオン水を加溢して行なう傷洗
程度の軽度の封孔処理を意味し、多孔質層の細孔の中に
あるSO孝‐等を洗い出し、かつ細孔の表層部を一部水
和するものである。この仮封孔により、次の予備アノー
ド電解処理の際、バリャ一層の生長以外の反応が防止さ
れるものであって、このような作用を与えるものであれ
ばいずれでもよい。また封孔促進剤を徴量添加してもよ
い。この仮封孔処理により、次の工程でバリャー層増加
の処理の際、バリャー層の破壊を防止して極間距離の差
に基ずく浴抵抗の差を補償するだけのバリャー層の厚み
(充分な電気抵抗)を得ることができる。前述の仮封孔
は湯洗による場合、脱ィオンした純水を60〜90oo
に加溢し、1〜10分間浸潰して行なえばよい。次に、
アノード予備電解処理に用いる処理浴について述べる。
処理俗は、バリヤー型の浴で、かつバリャー皮膜を破壊
しない程度のpHであることが要求され、pH4位の弱
酸性からpHil位までの弱アルカリ性のものまで用い
ることができる。また、比抵抗については、100〜2
00000肌のものを用いることができる。詳述すると
、トリェチルアミン裕等の弱アルカリ性のものでは、p
H7.5〜11.0に保つように液を薄めたり、酸を添
加してpHを保つ。弱酸性の無機酸または有機酸では、
トリエチルアミンやアンモニア等で中和し、中性に近い
PH4.0〜7.5を用いる。またuF透過液(2〜5
仏以下の高分子を含む炉液)やRO透過液(逆浸透で得
られた炉液)等の軍着塗装液や水洗水から塗料成分を回
収するときの透過液について弱アルカリ性のためpHが
上記範囲内にあれば、そのまま使用してもよい。アノー
ド予備電解処理の電源としては直流を用い、仮封孔され
たアルミニウム素材を、例えば第1図に示すように3枚
平行に配列しアノードとして通電する。通電された各ア
ルミニウム板の表面はバリャ一皮膜が生長し、その電気
抵抗の増加により、それぞれのアルミニウム板(謎片1
が対極に近く、試片3が遠い)の電流密度は第2図に示
すように次第に収れんして、ほぼ同一の値になる。この
ようにして、極間距離の差に基づく浴抵抗の差を補償す
るだけのバリャー層の厚み(充分な電気抵抗)を得るこ
とができる。
通電時間は、この第2図の如く各アルミニウム板の電流
密度がほぼ同一になるまですればよく、その時間は2〜
5分程度であり、収れん時の電流密度は1〜1000m
A′d力をとることができる。上記のようにアノード予
備電解処理を施した各被電着塗装材を露着槽において、
アノード予備電解処理におけると同様に配置し、一定の
直流電流を用いて竜着塗装を行なう。
その際、アノード予備電解処理時の電流密度と処理裕比
抵抗の積×の値と、霞着塗装時の電流密度と露着塗装浴
の比抵抗の積Yの値の比(×/Y)を同一にすることが
望ましいが、0.8〜1.2の範囲内であれば、極間距
離の遠近に影響されず各被塗装材について電流密度を電
着塗装中ほぼ一定に保つことができ、従って各被塗装材
に非常に、つきまわり性の良い亀着塗装を施すことがで
きる。雷着塗料格の比抵抗としては、通常市販されてい
る500〜50000地を用いることができ、電着の電
流密度としては、10〜100mA′dでをとることが
できる。以上によって、クリヤー塗料による9仏の程度
の薄い膜厚の場合ばかりでなく、特に厚膜の要求される
有色系の塗装、例えば白色塗料による霞着の場合(20
仏の以上付けないと下地の影響を受ける)、単なるつき
まわり性以上に色むらを生じない点でも優れた効果を有
する。
なお、本願はアニオン型の露着俗のみでなく、カチオン
型の雷着格にも適用できる。
以下、本発明を実施例と比較例によって、さらに詳細に
説明する。
実施例 1(実験番号No.1〜7) アルミニウム板材5052−日34から1側×10狐×
10肌の板を切り出し、酸洗、中和、脱脂を行なった後
、2000、180タノクの硫酸溶液中でIA/dあの
電流密度で32分間電解して陽極酸化皮膜を施し、陽極
酸化皮膜が9仏なる試片を作成した。
次に、脱イオン水で8000、5分間仮封孔を行ない、
電解俗としてトリェチルアミン(以下TEAと略称する
)格(比抵抗:20000狐または33000弧)を用
い、第1図に示すように電解槽中に試片を3枚並列して
アノードとし、30〜50肌A′dめでアノード予備電
解処理を行なった。TEA格の調整は、脱イオン水にT
EAを0.8タ′夕および0.5多/夕を各々溶解し、
比抵抗20000肌、33000肌のものを作った。
また、アノード予備電解処理については、第2図の如く
3枚の被処理材の電流密度が、ほぼ同じ値になったとこ
ろで止めたものである。
実験NO.7のようにそれぞれ以前(1分3の砂、)で
止めると不充分であり、実験No.5のように過剰にァ
ノード予備電解処理(7分)しても、×/Yが0.8〜
1.2の範囲ならば悪影響はない。しかし、X/Yが1
.2以上等に1.5以上になると、雷着時に対極に近い
方が薄く、遠い方が厚く付く逆転現象を生ずる。ァノー
ド予備電解処理後、常法により水洗を行ない、このよう
にして得られた試片をアノード予備電解処理の場合と同
一の配置で霞着槽に取付けた。
即ち、120柳(W)×300柳(L)×15柳(H)
の露着槽の長手方向の側壁に接して裏面をシールした1
肋×10cの×10肌のアルミニウム板材を対極として
設け、対極から75帆、15仇吻、225側の位置に前
記試片を取付けた。露着塗装は、アクリル系電着塗装(
商品名パワーマィト#3000、日本ペイント■製)を
固形分1仇れ.%、ブチルセロソルブ濃度1.7wt.
%となるように調製した亀着塗料俗(比抵抗10000
肌および20000伽)を用い、浴循環量14〆/mi
n.、俗温20午0でァノード予備電解処理条件、電着
塗装条件を変えて定電流電着テストを行なった。
常法による水洗、乾燥後、暁付けし、塗膜厚をパーマス
コープ(西独フィッシャー社製)で測定した。
平均塗膜厚は各板の中心から4隅に引いた線上、隅から
2伽の各点をとって平均し、さらに3枚の平均値から標
準偏差を求めた。以上TEA俗によるァノード予備電解
処理によるものの結果を第1表に掲げた。X/Y=1.
0で最もよい結果を示すが、0.80〜1.20の範囲
内ならば、実用上問題ない。
実施例 2(実験No.8〜10)実施例1と同様に前
処理し、仮封孔した後、RO透過液(pH7.5)を用
いてアノード予備電解処理を行なった。
結果を同じく第1表に示す。なお、実験No.8、9、
10で平均塗膜厚が電流密度に比例していないが、これ
は、塗料の相違のためである。アノード予備電解処理格
の比抵抗が150000cのと電着格の20000肌と
は馨るしく比抵抗の異なる俗を用いても、X/Yが0.
8〜1.2の範囲にあれば結果は良好である。また、霞
着格に白色顔料(チタンホワイト)入りを用い、塗膜厚
の大きい場合(No.10)についても、つきまわり性
もよく、色むらの発生もなかった。実施例 3(実験N
o.11) 実施例1と同様に前処理し、脱イオン水にて85℃、3
分間の仮封孔をした後、酒石酸、TEAを脱イオン水に
溶解し、酒石酸0.6夕/そ、TEAO.3多′夕、p
H7.4の電解格を調製し、ァノード予備電解処理を行
なった。
電解処理後、水洗を行なって酒石酸等を除き、雷着塗装
を行なった。結果を第1表に示す。実施例 4(実験N
o.12) 実施例1と同様に前処理し仮封孔した後、ホゥ酸、TE
Aを脱イオン水に溶解し、ホウ酸15.5夕/そ、TE
AO.9タ′夕、pH7.4の電解格を調製しアノード
予備電解処理を行なった。
電解処理後、水洗を行なってホゥ酸等を除き、蚕着塗装
を行なった。結果を同じく第1表に掲げる。実施例 5
(実験No.13) 実施例1と同様に前処理し仮封孔を行なってから、ホウ
酸、ホウ砂を脱イオン水に溶解し、ホウ酸31多/そ、
ホウ砂10夕/そ、pH7.4の電解格を調製し、アノ
ード予備電解処理を行なった。
電解処理後、水洗を行ない、ホウ酸等を除き、電着塗装
を行なった。結果を同じく第1表に掲げる。この場合、
アノード予備電解処理俗の比抵抗が1600狐と極めて
小さし、にも拘らず、X/Yが0.8〜1.2の範囲の
ため、つきまわり性は良い。比較例 (実験No.14
)実施例1と同様に前処理をして得られた試片をアノー
ド予備電解処理をせずに雷着塗装を行なった。
結果を第1表に掲げる。つきまわり性は極めて悪い。
第 1 表
【図面の簡単な説明】
第1図は、アノード予備軍解処理の電解槽の縦断面図で
、第2図は第1図における被処理片の霞流密度と時間の
関係を示す図面である。 1,2,3・・・・・・被処理片、4・・・・・・対極
、5・・・・・・アノード予備電解格。 第1図 第2図

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 常法により陽極酸化皮膜を形成したアルミニウムま
    たはアルミニウム合金に電着塗装する方法において、仮
    封孔を行ない、続いて極間距離の差に基づく電着塗装浴
    抵抗の差を補償するようにバリヤー型陽極皮膜を生長さ
    せるアノード予備電解処理をバリヤー型電解液の浴中で
    施したのち、アノード予備電解処理時の電流密度と処理
    浴比抵抗の積Xの値と、電着塗装時の電流密度と電着塗
    装浴の比抵抗の積Yの値の比(X/Y)が0.8〜1.
    2の範囲内にあるように電着塗料浴中で定電流電着塗装
    をすることを特徴とするアルミニウムまたはアルミニウ
    ム合金の電着塗装法。
JP18499280A 1980-12-27 1980-12-27 アルミニウムまたはアルミニウム合金の電着塗装法 Expired JPS607040B2 (ja)

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JPS59110798A (ja) * 1982-12-15 1984-06-26 Hida Seisakusho:Kk アルミニウムまたはその合金の部分的電着塗装方法
JPH0747835B2 (ja) * 1991-02-15 1995-05-24 有限会社高田研究所 アルミニウム合金の高耐食性表面処理法

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