JPS6070160A - 切削性にすぐれた耐摩耗性アルミニウム合金押出材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、切削性、および耐摩耗性にすぐれた展伸材
の一種としてのアルミニウム合金押出材に関する。

なお、この明細書において合金成分についての「％」は
いずれも「重邑％」を示すものである。

従来、アルミニウム合金展伸材として知られているもの
においては、その合金素材自体で特−１− に耐摩耗性に優れているというものは見出し得ない。こ
のため、耐摩耗性を強く要求されるような用途には、一
般的にアルミニウム合金鋳物が使われている。而して、
断る耐摩耗性に優れたアルミニウム合金鋳物としては、
Ｓｌを１０〜２４％程度含有したへρ−３ｉ系の例えば
ＡＣ３Ａ、ΔＣ８Ａ−Ｃ，ＡＣ９Ａ−Ｂ等のアルミニウ
ム合金が良く知られている。しかし、これらはいずれも
、合金鋳物であるが故に、展伸材と違って製品形状に制
約を受けるのみならず、耐摩耗性に寄与する３ｉの初晶
粒子が１５０μｍにも達する大きなものを含んで全体的
に粗大なものとして含まれ、かつその分散が不均一であ
ることも相俟って、耐摩耗性の点でも部分的なばらつき
が大きいというような欠点があった。

更には、上記合金鋳物は、これを切削加工することにに
って所期製品に製作する場合、殊に鋳造時に晶出される
共晶３ｉ粒子が、これも比較的大きくかつ剣状形態を呈
して存在するために概して切削性に劣り、特に切削工具
寿命が短い−２− という欠点があった。

この発明は、上記のような諸欠点の派生が、合金鋳物で
あるが故に不可避であることに鑑み、展伸材として、そ
れ自体が切削性、耐摩耗性に優れたものであるようなア
ルミニウム合金を提供することを目的としてなされたも
のであり、種々実験と研究の結果、特定の合金組成をも
ってそれを押出材とすることにより、従来のアルミニウ
ム合金鋳物に匹敵し、あるいはそれより更に卓越した耐
摩耗性を有し、加えて切削性、加工性にも優れた材料を
得ることを成功したものである。

即ち、この発明に係るアルミニウム合金押出材は、Ｓｉ
　１０〜３０％、Ｃｕ０．３〜５％、Ｍ（１０，３〜２
％を含み、かつＳｒ０．０１〜０．１％、Ｐｏ、０１〜
０．１％のうちの１種または２秤を含有し、残部がアル
ミニウムおＪ：び不可避不純物からなるものである。

この発明に係る合金押出材は、上記組成の合金を鋳造し
て鋳塊に作製したのち、次いでこの−３− に洩を更に熱間で押出すことにＪ：り製造されるもので
あって、断る製造工程により、所期する優れた性質を具
現するものである。

先ず、上記合金成分の添加意義及び組成範囲の限定理由
について説明すれば次のとおりである。

３ｉは、周知のとおり耐摩耗性の向上成分として有効な
ものであり、これが１０％未満では耐摩耗性に劣るもの
となる一方、逆に３０％をこえて過多に含有されると、
鋳造が困難になる。

ＣＬＩ及びＭｇは、いずれも合金の強度の向上に寄与す
るものであり、０．３％未満ではその効果が不十分であ
る。しかしＣＬＩが５％をこえるときは、耐食性が著し
く悪くなる。またＭｇが２％をこえる場合は、上記の効
果を格別増大せず、むしろ粗大な晶出物を生成して機械
的、製質を劣化する。

ＳｒおよびＰはいずれも鋳造時に初晶３ｉ粒子を微細化
する微細化剤として作用するものである点で均等物であ
り、いずれか少なくともｍ−４一 方を含有すれば足るが、それぞれ０．０１％未満では上
記効果に乏しく、０．１％をこえても格別効果の増大を
望めない。

また、この発明に用いるアルミニウム合金は、上記必須
成分のほかに、好ましくは更にＮｉ１Ｆｅ　、　Ｍｎを
それぞれ０．５〜３．０％の範囲で１種または２種以上
含有することが許容される。これらの成分はいずれも、
耐熱性の向上に寄与するものである点で均等物であるが
、各成分が０．５％未満ではその効果に乏しく、逆に３
％をこえると切削性が著しく悪くなる。

上記のような成分範囲をもつこの発明に係る合金押出材
は、その組織を特定範囲に制御するために、鋳造後押出
し工程とを経て製造されるものである。即ち、先ず、上
記のアルミニウム合金を従来の常法に従う溶解鋳造によ
りアルミニウム合金鋳塊に製作する。この鋳造工程にＪ
：って得られる鋳塊に含まれる初晶３ｉ粒子は、上記３
ｒおよび（または）Ｐの添加によりある程度微細化され
たものとなしうるが、それでも−５− なおその粒径は、１００μｍにも達するものを含んで全
体として未だ相当に大きいものである。

また、共晶Ｓｉ粒子も、粒径３０μｍ程麿の程度を含む
全体としてかなり大きいものであり、かつその形態も釘
状を呈するものである。

そこで、これらの比較的粗大な初晶及び共晶Ｓｉ粒子を
含む鋳塊を更に４２０〜４３０℃程度の熱間にて押出し
加工する。すると、この熱間押出しにより、合金中に含
む粗大な初晶Ｓ１粒子の一部が破壊され、そのほとんど
すべての粒径が１０〜８０μ而の範囲に微細化され、か
つその分布が均一化されると共に、共晶Ｓ１粒子も、そ
の針状結晶が長さ方向に分断されて形状が粒状化され、
またそのほとんどすべてが粒径１５μｍ以下の範囲に微
細化せられたものとする。上記に、はとんどすべてとい
うのは、極めて稀に上記粒径範囲を逸脱するものが含ま
れ得る趣旨であるが、好ましい製造条件が採用される場
合には、上記粒径範囲を逸脱するような初晶３ｉ粒子及
び共晶Ｓｉ粒子は実際上全く含−６− まないものとすることができる。

従って、この発明に係るアルミニウム合金押出材は、該
材料中に前記初晶Ｓｉ粒子及び共晶Ｓ１粒子が微細かつ
均一に分布するものとなり、従来の展伸材のそのままの
ものでは到底明持することができなかったような、更に
はまたアルミニウム合金鋳物に較べてもそれに匹敵しあ
るいは更に一層卓越した耐摩耗性を保有したものとなす
ことができる。殊に、耐摩耗性のばらつきのないものと
することができる。かつまた、もとより押出材であるこ
とにより、合金鋳物と違って自由な製品形状を自由にめ
ることができると共に、材１１の伸びもよく、成形性は
もちろん、切削性にも優れていて、種々の形状の製品を
任意の加工によって容易に製作することができる。

［以下余白］ −７一 実施例 以下、この発明の実施例を示す。

第１表 上記第１表に示す組成のアルミニウム基合金について、
それらを先ず半連続鋳造し、直径１２０ｍｍのビレット
を製造した。然るところ、ビレットに含む初晶３ｉ粒子
の粒径は概ね１０〜１００μｍの範囲であり、共晶Ｓｉ
粒子の粒径は３０μ′ｒｒＬ以下でかつ針状を呈するも
のであった。

−８− そこで次に、このビレットを、押出温度／１２５℃、押
出しラム速麿０．０４ｍ　／ｍｉｎの条件で直径３０ｍ
ｍの丸棒に押出し、所期するアルミニウム合金押出材を
得た。

この得られた各種アルミニウム合金押出材につき、鋳造
したままの試料と比較してそれらの耐摩耗性及び切削性
を調べたところ、下記第２表及び第３表に示すとおりで
あった。

［以下余白］ −９− 第２表 耐摩耗性（注１） コ （注１）：耐摩耗性試験は、回転円板による大越式耐摩
耗試験機を用いて、摩 擦距離：６００ｍ、摩擦速度：２ ＴｒＬ／ｍ１ｎ１相手材：　ＦＣ−３０（ＪＩＳ）の試
験条件で実・施した。

−１０− 上表の結果から判るように、この発明に係るアルミニウ
ム合金押出材は、鋳造したままのものに較べて、明らか
に比摩耗量の減少に加えて、そのばらつきの減少の効果
が認められるものであった。

第３表 切削工具寿命（注２） −１１− （注２）：切削工具寿命は、前すくい角二〇度、横すく
い角：１０度、前逃げ 角ニア度、横逃げ角ニア度、前切 刃角：８度、横切刃角：０度、ノ ーズ半径：Ｏ度、の諸元を有する 超硬バイトを使用し、切込み深さ二 〇、１ｍｍ、送り速度０．０５ｍｍ。

回転数：５００ｒｐｍ、潤滑剤二石 油の切削条件で、切削距離：２゜ ０ＴｒＬの切削を行ったのら、バイト の逃げ面の摩耗幅を測定した。

上記第３表の結果により、本発明によるアルミニウム合
金押出材は、鋳物量に較べて、バイトの逃げ面の摩耗が
極めて小であり、切削工具寿命を大幅に改善しうるちの
であることがわかる。　以　上 特許出願人　昭和アルミニウム株式会社代　理　人　弁
理士　清　水　久　義 １２− 昭和５９年１１月　１日 １、事件の表示 昭和５９年特　許　願第５４６８５号 事件と。関係　Ｗｉ吊出１ｉ 氏　名（名称）　昭和アルミニウム株式会社４、代工人
　代表者河内壽昭 ６、補正により増加する発明の数 ７、補正の対象 明細書の発明の詳細な説明の欄 （１）　明細書第１０頁の１第２表」を、別紙のとおり
補正する。

以　上 ２− 第２表 耐摩耗性〈注１）

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 ５ｉ１０〜３０％、Ｃ１１０，３〜５％、Ｍ。 Ｏ，３〜２％を含み、かつＳｒ　０．０１〜０゜１％、
   ｐｏ、ｏｉ〜０．１％のうちの１種または２種を含有し
   、残部がアルミニウムおよび不可避不純物からなる切削
   性にすぐれた耐摩耗性アルミニウム合金押出材。