JPS60695Y2 - 自動販売機等の物品収納排出装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は例えば自動販売機の機体内に組込まれ、瓶詰
や缶詰などの多数の物品を収納し、それを一定の指令に
基づいて下層のものから順次排出する自動販売機等の物
品収納排出装置に関する。

近時、この種の装置として、多数の物品を効率的に収納
する意味で、平行に離間して対向するレールにより蛇行
状に屈曲して起立する収納搬送路を形威し、この搬送路
内に投入口から順次物品を挿入して積層状態に収納腰そ
れを一定の指令に応じて最下層のものから順次１個宛排
出するようにしたものが提供されている。

物品を挿入する際には、円筒状の物品を投入口に面して
平行に配し、この状態で投入口から収納搬送路内に挿入
する。

これにより物品は収納搬送路内を円滑に転動してその下
端側に至る。

物品がジュースやコーラの缶のように各部均一径の円筒
状であれば、これを投入口に面した直角に配置する誤っ
た姿勢でその投入口に挿入した場合、第１図中鎖線で示
すごとく、物品ａ１の端部周縁が収納搬送路イの屈曲内
壁面に当接し、したがってその誤った姿勢での挿入が防
止される。

ところが近時、小型のビール瓶として両端が縮径する円
筒状、つまりいわゆるビヤ樽形の物品ａ２が市場に出回
っており、このような物品２においてはその両端が縮径
する関係で、誤った姿勢で挿入しても同図中実線で示す
ごとく、収納搬送路イの屈曲部に引掛らないその内部に
進入してしまうことがある。

このような場合、物品ａ２は円滑に移動しないばかりで
なく、収納搬送路イの下端の排出機構に引掛って排出が
困難となってしまう。

この考案はこのような点に着目してなされたもので、そ
の目的とするところは、ビヤ樽形の物品であっても、誤
った姿勢での挿入を確実に防止し、常に正規の姿勢で挿
入を行なわせることができるようにした自動販売機等の
物品収納排出装置を提供しようとするものである。

以下、この考案の一実施例について第２図ないし第５図
を参照して説明する。

第２図において１，１は相対向した側板で、これら側板
１，１間に平行に離間して対向するレール２，２が設け
られ、これらレール２，２により蛇行状に屈曲して起立
する収納搬送路３が形成されている。

この収納搬送路３は上端の開口を第１の投入口４、下端
の開口を排出口５となし、排出口５に排出機構６が設け
られている。

この排出機構６は収納搬送路３内に積層して収納された
物品ａを掛止する一対のラッチ７．８を有し、これらラ
ッチ７．８が一定の指令に基づいて交互に突没すること
により物品ａが順次１個宛排出されるようになっている
。

さらに収納搬送路３には上記第１の投入口４の下方側に
位置して第２および第３の投入口９，１０が設けられて
いる。

これら第２および第３の投入口９，１０は側板１，１の
前面側に配置する一方のレール２の一部を切欠すること
により形成されている。

そして上記各投入口４．９，１０を適宜選択して収納搬
送路３内にビヤ樽形の物品ａを挿入することができるよ
うになっている。

各投入口４，９，１０にはその上縁側に位置してそれぞ
れ規制体１１が設けられている。

この規制体１１は第５図に示すごとく、長寸の第１の規
制片１２および短寸の第２の規制片１３を有するＬ形に
折曲形成されていて、その折曲部の内側の軸１４が設け
られている。

そして上記軸１４が投入口４（９，１０）の下縁と平行
をなして側板１．１間に架設され、この軸１４を支点に
して規制体１１が投入口４ （９，１０）の奥行方向に
自由に回動しえるようになっている。

規制体１１は通常時にはその自重により、長寸の第１の
規制片１２が投入口４ （９，１０）の奥、刃側に傾斜
して臨み、短寸の第２の規制片１３が同じく前面側に第
１の規制片１２の傾斜よりも緩い傾斜で臨んでいる。

そして規制片１２，１３の先端縁相互を結ぶ線１□を、
投入口４（９，１０）の下縁の奥行方向の線１□と平行
になる状態に規制体１１を回動した際におけるその両線
１□、１□の間隔幅をｈとして、ビヤ樽形の物品ａの最
大外径寸をｄとした場合、その両者の関係がｈ＜ｄとな
るように設定されている。

次に作用について説明する。

物品ａを収納搬送路３内に挿入する場合には、第３図に
および第４図ａに示すごとく物品ａをその長手方向が投
入口４（９，１０）に面して平行となるように配置し、
これを投入口４ （９，１０）の下縁に沿ってその奥方
側に移動させる。

この際、物品ａはまず第１の規制片１２に当接し、これ
に伴い規制体１１が反時計方向に回動し、また物品ａの
周面一部が線１１を越えて規制片１２，１３の相互間の
内側に介入する。

間隔幅りと物品ａの最大外径寸ｄとの間にはｈ＜ｄなる
関係があるが、上述のように物品ａの周面一部が線１□
を越えてその内側に介入するから、ｈ＜ｄの関係にかか
わらず物品ａは投入口４ （９，１０）を通過して収納
搬送路３内に進入することができる。

これに対し、第４図すに示すごとく、物品ａをその長手
方向が投入口４ （９，１０）に面して直角となる誤っ
た姿勢で挿入した場合には、まず物品ａの一端が第１の
規制片１２に当接し、これに伴い規制体１１が回動する
が、物品ａの長手方向が投入口４（９，１０）と直角で
あるから、線１□と１□が平行になる状態のもとで物品
ａの一部が線１１を越えるようなことができず、結局物
品ａが投入口４ （９，１０）を通過するためには、ｈ
＞ｄという関係が必要となる。

しかしながら実際にはｈ＜ｄであり、したがって規制体
１１の回動は途中で停止し、物品ａの通過が阻止される
。

このため物品ａの挿入作業者はその姿勢に誤まりがある
ことを悟り、正規の姿勢に切換えて挿入を行うことにな
る。

第２および第３の投入口９，１０は収納搬送路３の途中
に設けられており、このため収納搬送路３内を転動しな
がら移動する物品ａがその投入口９．１０から飛び出る
おそれがある。

しかしながら、投入口９，１０にはそれぞれ規制体１１
が設けられ、そしてこの規制体１１は第２の規制片１２
がレール２の外壁面に当接してその時計方向の回動範囲
を規制するから、投入口９，１０から飛び出ようとする
物品ａがあっても第１の規制片１３によってそれが確実
に阻止される。

以上の説明のようにこの考案によれば、誤った姿勢での
物品挿入を確実に防止して常に正規の姿勢での挿入を行
なわせえ、したがって常に的確な物品の収納および搬出
を遠戚することができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の欠点を説明するための断面図、第２図は
この考案の一実施例を示す側断面図、第３図は同実施例
の要部を拡大して示す断面図、第４図は同実施例の作用
を説明するための断面図、第５図は同実施例の規制体を
示す斜視図である。 ３・・・・・・収納搬送路、４，９，１０・・・・・・
投入口、１１・・・・・・規制体、１２，１３・・・・
・・規制片、１４・・・・・・軸。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 平行に離間して対向するレールにより蛇行状に起立する
   収納搬送路を形成し、この搬送路内に投入口から円筒状
   の物品を挿入して積層収納し、その最下層の物品から順
   次排出するものにおいて、上記投入口の上縁側に、第１
   および第２の規制片を有するＬ形に折曲形成された規制
   体を配賦この規制体の折曲部を上記投入口の下縁と平行
   の軸で回動自在に支持し、上記第１および第２の規制片
   の先端縁相互を結ぶ線１１が投入口の下縁の奥行方向の
   線１□と平行となるように規制体を回動保持した状態に
   おける上記両線１１，１□の間隔幅を上記物品の最大外
   径寸よりも小さく設定し、上記物品を投入口に面して平
   行となる状態でその投入口に挿入した際に、上記規制体
   が回動し物品の周囲一部を上記第１および第２の規制片
   の相互間内側に介入させてその通過を許容することを特
   徴とした自動販売機等の物品収納排出装置。