JPS606942Y2 - 磁気デイスク装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、磁気ディスクをケース内に収納してなる磁
気ディスク装置に関する。

まず、本願出願人の提案に係る磁気ディスク装置につい
て説明すると、第１図はその分解斜視図、第２図は、そ
の上面図及び底面図である。

図において、１は薄い円板状の高分子フィルムをペース
とし、その下面に磁性層が均一に形成されたフレキシブ
ルな磁気ディスクを示し、２は磁気ディスク１の中央の
円形の開口にリング状の両面接着テープ３を介して固着
されるセンタープレートを示す。

センタープレート２は金属薄板をプレス加工してフラン
ジ４を有するものとされ、このフランジ４に磁気ディス
ク１が接着される。

またセンタープレート２の中央部にほぼ正方形を威すモ
ーター軸挿入孔５が形成され、この挿入孔５から所定距
離だけ偏倚した位置に長方形状の位置規制ピン挿入孔６
が形成されている。

このセンタープレート２を一体に有する磁気ディスク１
が上側シェルフ及び下側シェル８を合体してなるケース
内に収納される。

これらのシェルフ、８は、例えば静電防止剤を含むＡＢ
Ｓ樹脂製射出戊形成形あって、両者はその外周部が互に
超音波溶着により接合される。

下側シェル８の中央に円形の開口９が形成され、この開
口９にセンタープレート２が多少のガタを有する状態で
配置される。

１０は、開口９に対して同心円上に沿って延びる４分割
された円弧状リブを示し、上側シェルフの内面にも対応
して円弧状リブが形成されている。

また、上側シェルフ及び下側シェル８の夫々の内面にレ
ーヨンなどの不織布からなるライナー１１．１２が熱溶
着或いは超音波溶着されている。

ライナー１１．１２は、磁気ディスク１が回転する際に
、自動的にゴミを除き、ドロップアウトを防止すると共
に、磁気ディスク１の摩耗、静電気の発生を防止するた
めに設けられている。

下側シェル８にライナー１２を内張すする場合、合威樹
脂製の舌片１３が介在されており、ライナー１２が確実
に磁気ディスク１の磁性面に押し付けられるようにされ
ている。

上述の上側シェルフ、下側シェル８、ライナー１１．１
２には、磁気ディスク１の半径方向に延びる同形状の長
穴１４，１５，１６，１７が形成され、合体状態では、
これらの長大が重ね合わされる。

そして、磁気ディスクを装置本体に装着すると、下側シ
ェル８の長穴１７及びライナー１２の長穴１６を介して
磁気ヘッドが磁気ディスク１に当接されると共に、上側
シェルフの長穴１４及びライナー１１の長穴１５を介し
てヘッドパッドが挿入される構成とされている。

また、長穴１４，１７が形成されている部分を含む上側
シェルフ及び下側シェル８の外面に凹部１８．１９が形
成され、この凹部１８，１９内にアルミニウムなどの断
面コ字状で長穴１４〜１７と同一形状のスリット２１．
２２を有するシャッター２０が摺動自在に取付けられて
いる。

第２図Ｂに示すように、下側シェル８の外面の側縁部に
沿ってガイド溝２３が設けられ、これに対応してシャッ
ター２０にプレス等により内側に突出された３個の突起
２４が設けられ、したがってシャッター２０がガイド溝
２３によって案内され、第２図Ａ及び同図Ｂにおいて実
線図示のように、ヘッド挿入用の長穴１６，１７とパッ
ド挿入用の長大１４．１５と夫々スリット２１．２２が
一致し、磁気ディスク１が外部に露呈する使用状態と、
上図において仮想線で示すように、長穴１４〜１７が閉
塞され、磁気ディスク１がシャッター２０で被われる不
使用状態とを選択できるようにされている。

このシャッター２０によって磁気ディスク１の保護が図
られると共に、ゴミの侵入が防止されている。

更に、下側シェル８のひとつのコーナ一部に誤消去防止
用のラグ２５が設けられており、ラグ２５を折って取り
去れば、消去ができないようにされている。

第２図Ｂに示すように、この下側シェル８の２つのコー
ナ一部には、磁気ディスク装置をディスクレコーダ本体
に装着する際の位置決めのために、一対の位置決め用孔
２６．２７が設けられている。

この下側シェル８の位置決め用孔２６．２７が設けられ
ていない、他の２つのコーナ一部における第２図Ｂにお
いて斜線図示の位置２８．２９が基準面となり、４個の
コーナ一部において、磁気ディスク装置が基準位置に支
持される。

この状態において、磁気ディスク１がモータによって回
転され、デジタル信号或いはアナログ信号の記録又は再
生がなされる。

上述の構成の磁気ディスク装置において、組立て状態で
は、第３図Ａに示すように、舌片１３の先端部がその弾
性によってライナー１２を磁気ディスク１の磁性面に押
し付け、付着しているゴミなどをふき取るクリーニング
作用が確実に行なわれ、ドロップアウトが生じないよう
にされている。

なお、３０は、下側シェル８の内面であって、舌片１３
の取付位置に設けられた突条を示し、この突条３０によ
って舌片１３が下側シェル８に密着してはりつくことが
防止されている。

ところが、シェルに反りなどの変形がある場合、例えば
下側シェル８に反りがあると、磁気ディスク１の放射方
向の断面図である第３図Ｂに示すように、舌片１３の先
端部のうちで上下のシェルの間隔が広くなる側の当りが
弱くなり、ライナー１２を磁気ディスク１に充分強く押
し当てることができず、クリーニング作用が不充分とな
り、ドロップアウトが多くなる問題点が認められた。

この考案は、舌片１３の形状を工夫することによって上
述の問題点の解決を図るようにしたものである。

以下、この考案を上述の磁気ディスク装置に適用した一
実施例について図面を参照して説明する。

この例では、第４図に示すように、上述と同様に合成樹
脂材の薄板を折曲げ加工してなる舌片１３に対して、そ
の先端部から基部３２に向かって伸びる複数のスリット
３１を形成する。

また、この舌片１３の先端部がライナー１２と接する位
置の上方の上側シェルフの内面に、第５図Ａに示すよう
に円周方向に延びる複数の突条が互いに平行に形成され
てなる突条群３３が一体に設けられている。

この突条群３３によって磁気ディスク１の両面に対する
ライナー１１．１２の対接が確実になされる。

更に、第５図Ｂに示すように、下側シェル８の内面の舌
片１３が取り付けられる位置には、突条３０及び３４が
一体に形成され、舌片１３が下側シェル８の内面にはり
つくことがより確実に防止されている。

なお、第５図Ａにおいて、３５は、モータ軸の先端が当
接する位置に被着された摩耗防止用シートを示し、３６
は、収納された磁気ディスク１を囲むように設けられた
リブを示す。

上述の舌片１３は、基部３２に対する先端のねじれ方向
の動きがスリット３１によって可能とされているので、
第６図Ａ及び同図Ｂに示すように、上側シェルフ及び下
側シェル８の間で、磁気ディスク１が上下のライナー１
１．１２によって挟持される状態において、たとえシェ
ル例えば下側シェル８に反りがあっても、舌片１３の先
端の均一な当りを実現するこができる。

したがって、シェルに反りなどの変形があっても、磁気
ディスク１の磁性面の内周位置から外周位置までの全領
域を確実にクリーニングすることができ、ドロップアウ
トをより少なくすることができる。

第７図は、この考案における舌片１３の他の例を示すも
ので、基部３２に近い一部を両側より切り欠いてくびれ
部３７ａ＊３７ｂを形成したものである。

この構造においても、先端部が基部３２に対してねじれ
る方向に動くことができ、上述と同様の作用効果を生じ
る。

また、図示せずも、小幅の舌片を複数個並べる構造とし
ても良い。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図はこの考案を適用することができる磁
気ディスク装置の一例の分解斜視図、上面図及び底面図
、第３図はこの磁気ディスク装置における舌片によるク
リーニング動作の説明に用いる断面図、第４図はこの考
案の一実施例における舌片の斜視図、第５図はその上側
シェル及び下側シェルの内面の形状を示す平面図、第６
図はそのクリーニング動作の説明に用いる断面図、第７
図はこの考案に用いることができる舌片の他の例の斜視
図である。 １・・・・・・磁気ディスク、２・・・・・・センター
プレート、７・・・・・・上側シェル、８・・・・・・
下側シェル、１１．１２・・・・・・ライナー、１３・
・・・・・舌片、３１・・・・・・スリット、３２・・
・・・・舌片の基部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上側シェル及び下側シェルが合体されてなり、ヘッド挿
   入窓と駆動軸挿入窓とが形成されたケースと、このケー
   ス内に収納され、駆動軸によって回転される磁気ディス
   クと、この磁気ディスクと上記上側シェル又は下側シェ
   ルの少なくとも一方の内面との間に介在させられた不織
   布等のライナーとを備える磁気ディスク装置において、
   弾性を有し、その一端が上記上側シェル又は下側シェル
   の一方の内面に固着されると共に、上記上側シェル又は
   下側シェルが反っているときでもその他端が上記磁気デ
   ィスクに対して上記ライナーを略々均一に押し当てるよ
   うにたわむ舌片を設けてなる磁気ディスク装置。