JPS6069181A

JPS6069181A - 防曇剤組成物

Info

Publication number: JPS6069181A
Application number: JP58177666A
Authority: JP
Inventors: Hiromi Arai; 宏美新居
Original assignee: Mitsubishi Monsanto Chemical Co
Current assignee: Mitsubishi Kasei Polytec Co
Priority date: 1983-09-26
Filing date: 1983-09-26
Publication date: 1985-04-19

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】本発明は、防曇剤組成物に関するものである。

更に詳しくは、ガラス、合成樹脂材料よりなる各種製品
の表面に防曇性を附与し、併せてこの防曇性を長期間に
わたって持続しうる防曇剤組成物に関するものである。

従来から、種々の熱可塑性樹脂が工業的に製造され、広
い分野に使用されている。これら熱可塑性樹脂よシ製造
された成形品の多くは、その表面が疎水性であるため、
成形品を使用する温度、湿度等の条件によっては、成形
品の表面に曇りを生じ、種々の不都合をきたしている。

例えば、合成樹脂製レンズを使用しているゴーグル、安
全マスク等では、曇りのために視界がきかなくなったり
、食品包装用フィルムでは、曇りのために内容物が見え
にくくなる。また、温室に用いられている農業用フィル
ムでは、曇シのために太陽光線の透過が悪くなり、植物
の生育を遅くしたり、水滴が栽培植物に落下することに
より、幼芽が害をうけたり、病害の発生の原因となった
りする。

このような不都合を解消するためには、熱可塑性樹脂成
形品の表面に、防曇性を賦与すればよいことが知られて
いる。熱可塑性樹脂成形品の表面に防曇性を賦与するに
は、熱可塑性合成樹脂に、界面活性剤のような親水性物
質を練り込んで成形品とする方法、または成形品とした
後に、その表面に、親水性物質もしくは水溶性高分子を
塗布する方法が採用されている。

しかしながら、前者の方法では、熱可塑性相５、脂に練
りこまれた親水性物質は、成形品表面に滲出し、配位し
て、成形品に防曇性を附与するが、水によって流し去ら
れ易く、時間の経過とともに、防曇性は低下する。この
問題を解決するために、塗布する親水性物質または水溶
性高分子の、水に対する溶解性を少々くすることが試み
られているが、このようにすると防曇性そ　３− のものも同時に低下してしまうので、満足すべき改良法
とはいえない。

このほか、成形品の表面に塗布した水溶性高分子を、架
橋させることにより、水に対する溶解性を少なくする方
法も提案されている。しかし、この方法が採用できるの
は、特定の構造をもった水溶性高分子に限られるほか、
成形品表面に塗布したのちに、塗布面に架橋反応をおこ
させなければならず、工程が繁雑となり、好ましい方法
とはいえない。

本発明者は、かかる状況にあって、上記のような欠点を
排除し、耐水性に優れ、成形品表面へ塗布した直後の初
期防曇性に優れ、さらに防曇効果の持続性も良好な防曇
剤組成物を提供することを目的として、鋭意検討した結
果、本発明を完成するに至ったものである。

しかして本発明の要旨とするところは、Ａ　粒径頻度曲
線として表わしたときに二山が表われ、かつ、平均粒子
径同士の比が’７０−、２の範囲にある、平均粒子径の
異なる二種類の無機質コロイドゾル、Ｂ　界面活性剤、およびＣ液状分散媒の三成分を含有してなることを特徴とする防曇剤組成物
に存する。　− 以下、本発明の詳細な説明する。

本発明に係る防曇剤組成物は、第一成分として、無機質
コロイドゾルを含有する。この無機質コロイドゾルは、
疎水性の成形品表面に塗布することにより、成形品表面
に親水性を賦与する機能を果すものである。

成形品表面にコロイド状アルミナを塗布して、表面に水
滴が溜るのを防止する技術は、特公昭’１９−３２４４
ｇ号公報に記載され、知られている。

本発明者の実験によれば、コロイド状アルミナの全てが
、成形品表面に水滴が溜るのを防止する効果を発揮する
とは限らないことが分った。

す々わち、粒径を横軸にとり、頻度を縦軸にとった粒径
頻度曲線として表わしたときに、粒子径分布が狭く、比
較的粒径のそろった粒子からなるコロイド状アルミナは
、これを成形品表面に塗布しても、成形品表面に水滴が
溜るのを防止する効果は、顕著でなかった。その原因を
検討したところ、比較的粒径のそろった粒子からなるコ
ロイド状アルミナを塗布した成形品の表面が、平滑であ
り、防曇効果が顕著でなく、粒子がそろっておらず、粒
子径分布の広いコロイド状アルミナを塗布した成形品の
表面は、凹凸があり、防曇効果が顕著であることが分っ
た。

度曲線として表わしたときに二山が表われ、かつ、平均
粒子径同士の比がダθ〜−の範囲にある、平均粒子径の
異なる二種類の無機質コロイドゾルが、顕著な防曇効果
を発揮することが分った。

本発明において無機質コロイドゾルとしては、たとえば
シリカ、アルミナ、水不溶性リチウムシリケート、水酸
化鉄、水酸化スズ、酸化チタン、硫酸バリウム等の無機
質水性コロイド粒子を、種々の方法で、水または水を含
有する水性本発明においては、平均粒子径の異なる二種
類のコロイドゾルを組み合せて用いる。平均粒子径が異
なる二種類とは、粒径を横軸にとり、頻度を縦軸にとっ
た、いわゆる粒径頻度曲線として表わしたときに、明ら
かに二山が表われるものをいう。

混合される無機質コロイドゾルそれぞれの、平均粒子径
の制限はない。しかし、塗布膜の透明性、基材となる成
形品表面との密着性、ゾルの安定性、塗布膜表面の凹凸
の程度を勘案すると、平均粒子径の大きい無機質コロイ
ドゾルは、ａＯＯミリミクロン以下が好ましく、中でも
２００−＆０ミリミクロンの範囲が特に好ましい。平均
粒子径の小さい無機質コロイドゾルは、コロイドの安定
性から、Ｓミリミクロン以上が好ましく、基材となる成
形品表面との密着性を勘案すると、特に好ましいのは、
５Ｏ−ｔミリミクロンの範囲である。

平均粒子径の大きいものと、平均粒子径の小さいものと
の粒子径の比は、基材と々る成形品もの〕／〔平均粒子
径の小さいもの〕の比をダθ〜−の範囲とする。この比
がｘｉ−ｏより大であると、平均粒子径の大きい粒子の
成形品表面への密着性が低下し、成形品表面の防曇持続
性が不良となり好ましくない。また、この比が２より小
さいと、成形品表面に塗布した後の塗布面の凹凸の程度
が小さくなりすぎ、防曇効果が充分に発揮され々いので
好ましくない。上記範囲で特に好ましいのは、−〇〜３
の範囲である。

平均粒子径の大きいものと、平均粒子径の小さいものと
の配合割合は、特に制限はないが、平均粒子径がｓ　ｏ
　ミＩＪ　ミクロン以上の粒子を、Ｓ重量％以上含むよ
うに調整したものが、好ましい。

本発明に係る防曇剤組成物の第一成分は、上記の通りで
あり、上記条件を満たせば、同一種類の無機質コロイド
ゾルであって平均粒子径の異なるものの組み合せ、同一
種類の無機質コロイドゾルであって粒径頻度曲線として
表わしたときに二山が表われるもの、異なる種類の無機
質コロイドゾルであって平均粒子径の異なるものの組み
合せ等いずれであってもよい。

本発明に係る防曇剤組成物は、第二成分として、界面活
性剤を含有する。この界面活性剤は、疎水性の成形品表
面に前記無機質コロイドを展着する機能を果すものであ
る。

本発明において界面活性剤としては、たとえばアルキル
ベンゼンスルホネート、アルコールサルフェート、ポリ
オキシエチレンアルキルエーテルサルフェート、α−オ
レフィンスルフォネート々どの陰イオン系界面活性剤、
ジメチルジアルキルアンモニウムクロライド、トリメチ
ルアルキルアンモニウムクロライド、エタノールアミン
類、アルキルアミンの脂肪酸塩類などの陽イオン系界面
活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオ
キシエチレンソルビ゛タン脂肪酸エステル、ポリオキシ
エチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキル
フェニルエーテル、シュガーエステル、セルロースエー
テル類などの非イオン系界面活性剤があげられる。上に
あげた界面活性剤の中で、非イオン系界面活性剤が特に
好ましい。

本発明に係る防曇剤組成物は、第三成分として液状分散
媒を含有する。この液状分散媒は、無機質コロイドゾル
および界面活性剤を分散する機能を果すものである。

本発明において液状分散媒としては、水、アルコール類
または水とアルコール類との混合液を使用するのが、好
ましい。アルコール類としテハ、メチルアルコール、エ
チルアルコール、プロピルアルコール、イソプロピルア
ルコール、ブチルアルコール、Ｓ−ブチルアルコール、
イソブチルアルコール、ｔ−ブチルアルコール、ペンチ
ルアルコール等の低級アルコールカアケられ、中でもメ
チルアルコール、エチルアルコール、フロビルアルコー
ル、フロルアルコール類が好適である。アルコール類は
、２種以上を混合して使用することもできる。液状分散
媒として、水とアルコール類との混合物を使用する場合
の両者の混合割合は、本発明に係る゛防曇剤組成物の分
散安定性、成形品表面に塗布した後の成形品表面の濡れ
性、液状分散媒除去の難易、経済性等を勘案して決める
のが好ましい。

本発明に係る防曇剤組成物は、上述の三成分を含有して
いる。これら各成分の割合は、無機質コロイドゾル　０
．７〜７０重量部界面活性剤　θ、００／〜　λ　〃液状分散媒　１００　＃の範囲で組み合せるのがよい。

無機質コロイドゾルの割合が０．１重量部に満たないと
きは、防曇剤組成物は充分な防曇効果を発揮し得ないの
で、好ましくない。また、７０重量部を越えるときは、
防曇効果が配合量に比例して向上しないばかりでなく、
成形品が透明な場合は、塗布後に形成される塗膜が透明
性を低下させるので好ましくない。界面活性剤の割合が
０．０θ／重量部に満たないときは、展着機能が充分で
なく好ましくない。また、２重量部を越えると、成形品
の表面に塗布後に形成される塗膜の防曇効果の持続性が
低下するので、好ましくない。

本発明に係る防曇剤組成物は、成形品の表面に塗布し、
強制乾燥または自然乾燥により、液状分散媒を揮散させ
る使用法が好適である。

本発明に係る防曇剤組成物を塗布することができる成形
品としては、本発明の特性を損わないものであれば格別
に制限はない。一般的にその特徴が顕著に認められる成
形品としては、プラスチック、無機ガラス、透明セラミ
ック、金属、鏡面材料などがある。これらの中で特に実
用測置の大きい例としてプラスチック成形品、プラスチ
ックフィルム、無機ガラスレンズ、浴するには、ロール
コート法、ディップコート法、ハケ塗り法、スプレーコ
ート法、バーコード法、ナイフコート法等それ自体公知
の方法によることができる。

成形品の表面に塗布した防曇剤組成物を乾燥させるには
、自然乾燥法、強制乾燥法によればよい。強制乾燥する
ときは、熱風乾燥法、赤外線照射法などが採用できる。

強制乾燥するときの加熱温度は、塗布された防曇剤組成
物によって決定されるべきであるが、ＳＯ〜２！；ＯＣ
１好ましくは？　０−２０ＯＣが使用される。

成形品の表面に防曇剤組成物を塗布し、液状分散媒を乾
燥、揮散させた後の固形物の付着量は、成形品の防曇性
を賦与したい表面全体を、均一に無機質コロイドゾルで
被覆する最少量でよい。その量としては、ｏ、ｏ　ｏ　
ｓ〜／ｆ／ｌｒ？程度で、この中でも０．０　／〜Ｏ０
Ｓ　ｔ　／−の範囲が好適である。

成形品表面と、本発明に係る防曇剤組成物に由来する塗
膜との、接着性が充分でない場合には、防曇剤組成物を
塗布する前に、成形品表面−１に− にアンダーコート処理を施すのが好ましい。アンダーコ
ート処理の具体的方法としては、成形品表面にアクリル
系樹脂を主成分とした被覆剤（例えば、特公昭Ａ；０−
５７３３号公報参照）を塗布する方法、成形品表面に、
本発明に係る防曇剤組成物に含有されている無機質コロ
イドとは異なる電荷を有する成分を塗布する方法、成形
品表面にプラズマ処理を施して表面を改質する方法、成
形品表面にコロナ放電処理を施して表面を改質する方法
等があげられる。

本発明に係る防曇剤組成物は、以上のとおりであり、次
のように特別に顕著な効果を奏し、産業上の利用価値は
極めて大である。

（１）本発明に係る防曇剤組成物は、粒径頻度曲線とし
て表わしたときに二山が表われ、かつ、平均粒子径同士
の比がグθ〜２の範囲にある、平均粒子径の異なる二種
類の無機質コロイドゾルを含有しているので、成形品に
塗布した際に形成される塗膜には凹凸が生じ、このよう
な凹凸の生じた成形品表面の初期防曇性は、著しく向上
する。

（２）本発明に係る防曇剤組成物は、界面活性剤を含有
し、これが展着剤の機能を果すので、成形品に塗布した
場合、防曇効果の持続性が優れている。

（３）本発明に係る防曇剤組成物に含有される液状分散
媒として、水、低級アルコール類の単独または２種以上
の混合物の中から選ぶと、成形品表面へ塗布した後の乾
燥が容易である。

以下、本発明を、実施例にもとづいて詳細に説明するが
、本発明はその要旨を越えない限り、以下の例に限定さ
れるものではない。

実施例／〜１０．比較例７〜６無機質コロイドゾル、界面活性剤および液状分散媒の三
成分の割合を、第７表に示したよう形品表面にスプレー
コートで、乾燥後の塗布量（固形分として）が０．３ｆ
／ｒＰ？になるように塗布し、自然乾燥した。得られた
成形品に形成された塗膜の性質について、次に記載した
方法で各種性質を評価した。結果を、第１表に示す。

密着性・・・・・・成形品の塗膜を形成した面にセロハ
ンテーフヲ接着し、このセロハンテープヲ剥した時に、
塗膜の剥離状況を観察する方法。

塗膜の７７３以上が剥離せず残った場合を「○」、７７
３以上が剥離した場合ヲ「×」として示した。

透明性・・・・・・成形品を肉眼で観察する方法０防曇
剤紹成物を塗布しない成形品と較べて、透明性がほぼ同
等のものを「○」、透明性が劣るものを「△」として示
した。

防曇性「条件−／」・・・・・・水をいれた水槽の上部に、成
形品の塗膜を形成した表面を水槽内部に向けて配置し、
外気温度ｋＯｃ、水槽内気温度を／ｊｐに保持し、成形
品表面の防曇性能を評価する方法。水槽の上部に成形品
を配置してから３０分後、／、１０分後それぞれの時点
で、肉眼で観察判定する。成形１５− 凸表面に付着した水滴が滴とならず、薄い膜状に広がっ
て存在するものｋ　ｒＯＪ　、膜状に広がらずに滴状に
存在するものを「△」、として示した。

「条件コ」・・・・・・外気温度をθＣ１水槽内気温を
ｑｏＣに保持し、水槽の上部に成形品を配置してから／
−０分後に、成形品表面の防曇性能を、肉眼で観察し、
評価する方法。

判定基準は、「条件／」の場合に同じ。

１条件３」・・・・・・間口２ｍ、椋鳥、２ｍ、奥行−
０ｍの片屋根弐ノ・ウスを、圃場（三重県−志郡）に設
置し、屋根部を成形品で被覆し、被覆後／カ年経過した
時点で、成形品表面の防曇性能を、肉眼で観察し、評価
する方法。判定基準は、「条件／」の場合と同じ。

１６− （註）＊ｌ三菱モンサント化成■社製「サントグラス」＊２三菱モンサント化成■社製「サントクリア」＊３ゼネラルーエレクトリック社製、レンズ［レキサン
−／弥＊４三菱モンサント化成■社製「右部ビニール」＊５三菱レイヨン■社製「アクリプレン」＊６東洋紡績
■社製「Ｅ−ｓ１０ｏＪ＊７三菱モンサント化成■社製「クリーンエース」＊８　「右部ビニール」の片面に、アクリル系樹脂の被
覆剤（詳細は特公昭Ｓθ− Ａ；７．？３３号公報、実施例／に記載の方法で調整し
たもの）を、アンダーコートとして塗布したもの。

＊９　「クリーンエース」のアクリル系樹脂被膜の形成
されていない面に、上記＊８、に記載のアクリル系樹脂の被核剤２３− を、アンダーコートとして塗布したもの。

第１表および第２表より、次のことが明らかとなる。

（１）本発明に係る防曇剤組成物は、成形品に塗布した
場合の密着性に優れた塗膜が得られる。

（２）本発明に係る防曇剤組成物に由来する塗膜は、そ
れがおかれる雰囲気が変わっても、優れた防曇効果は変
わらず、安定した防曇効果を示す。

出　願　人　三菱モンサント化成株式会社代　理　人　
弁理士　長谷用　− （ほか７名）手　続　補　正　書昭和ｓｔｒ年７．２月２２日／　事件の表示　昭和５ｇ年　特許願第１７７Ｊ＆Ｊ号
コ　発明の名称　防曇剤組成物３　補正をする者事件との関係　特許出願人住　所　東京都千代田区丸の内二丁目ｊ番２号氏　名　
（Ａｏり三菱モンサンド化成株式会社ダ代理人　〒ｉｏ
。

東京都千代田区丸の内二丁目ｊ番−号ｊ　補正命令の日付　自発補正６　補正によシ増加する発明の数　０

Claims

【特許請求の範囲】

（１）Ａ　粒径頻度曲線として表わしたときに二山が表
われ、かつ、平均粒子径同士の比かり０〜２の範囲にあ
る、平均粒子径の異々る二種類の無機質コロイドゾル、Ｂ　界面活性剤、およびＣ液状分散媒の三成分を含有してなることを特徴とする防曇剤組成物
。
（２）無機質コロイドゾルが、シリカゾルおよび／また
はアルミナゾルである特許請求の範囲第（１）項記載の
防曇剤組成物。
（３）界面活性剤が非イオン系界面活性剤である特許請
求の範囲第（１）項〜第（２）項記載の防曇剤組成物。
（４）液状分散媒が、水、メチルアルコール、エチルア
ルコール、フロビルアルコールオヨヒプチルアルコール
類の単独またはコ種以上の混合物より選ばれたものであ
る特許請求の範囲第（１）項〜第（３）項記載の防曇剤
組成物。