JPS606909Y2 - ビデオテープレコーダ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案のテープのドラムからの飛び出しを防止するよう
にしたヘリカルスキャン型ビデオテープレコーダに関す
る。

オープンリール方式上ドラム回転型ヘリカルスキャンＶ
ＴＲであって、上ドラムの回転方向がテープ走行方向と
逆に威されているＶＴＲにおいては、テープを巻戻すと
きにテープが上ドラムから飛び出すことがある。

例えば第１図において、記録再生時に上ドラム１が矢印
ａ方向に回転し、この上ドラム１に巻付けられたテープ
２が上記ａ方向と逆のｂ方向に回転するＶＴＲでテープ
２を巻戻す場合、即ち、テープ２をａ方向に走行させて
供給リール（図示せず）に巻取る場合を考える。

斯種ＶＴＲでは一般に巻戻し時にも上ドラムが回転して
おり、この回転によってテープ２を軸方向に持ち上げる
力が働いている。

この状態で巻戻しが進行し、テープエンドが巻取りリー
ル（図示せず）からはずれ、テープテンションがなくな
ると、上ドラム１の周面を走っているテープ２が上ドラ
ム１の回転によって持ち上げられ、上ドラム１から飛び
出すことがある。

飛び出したテープ２は折曲り、波打った状態で上ドラム
１とガイドピン３との狭い間隙に急激に引張り込まれて
損傷を受ける。

特に上ドラム１はテープ２の走行方向と同一（ａ方向）
に回転してているため、上ドラム１の回転により発生し
た空気の粘性力によって、テープ２が上ドラム１に吸引
され、最悪の場合は上記間隙にテープ２がはさまり、こ
れを供給リールで無理に引張るためテープ１が切れるこ
とがある。

このようなことを防止するため、従来では第１図に示す
ように、上ドラム１の周面に沿って、ドラムパネル４，
５と称するガイド部材を設けている。

このドラムパネル４，５と上ドラム１との間隙ｄを小さ
くすれば、テープ２の飛び出しをある程度防ぐことがで
る。

また第２図のようにドラムパネル４，５の周縁部にリブ
４ａ、５ａを設けることにより、さらに効果を上げるこ
とができる。

しかしながら上記間隙ｄを小さくすることは限界があり
、またリブ４ａ、５ａを高くすれば効果が上がるが、あ
まり高くするとテープ２を装着するのが困難になる。

このため上記の方法を採っても、テープ２の飛び出しを
完全に防止することはできず、テープ２の損傷事故がし
ばしば起っていたものである。

本考案は上記の実状に鑑み威されたもので、以下本考案
の実施例を図面と共に説明する。

本考案は第３図に示すように、前記ドラムパネル４，５
の内周面に多数の細長い突起６を斜めに設けてものであ
る。

この突起６は第４図にも示すように、矢印ａで示すテー
プ２の巻戻し走行方向に（上ドラム１の回転方向）と逆
の方向に斜めに立上るように設けられる。

尚、第３図ではドラムパネル４，５のみ図示されている
が、ドラムパネル５にも突起６が同様に設けられる。

このように突起６を設けることにより、第３図において
上ドラム１がａ方向に回転すると矢印Ｃで示すような空
気の流れが生じる。

即ち、上ドラム１の回転により発生する空気の流れが、
各突起６の間を斜め下方向に流れるように整流される。

この空気の流れによって、テープを沈める方向の力が働
き、テープの飛び出しを有効に防止することができる。

尚、第４図において、突起６の巾をＷ、ピッチｐ、高さ
をｔ１傾斜角をθとしたとき、実験によれば、Ｗ ＝２
．５ｍｍＸｐ＝２０ｍｍ、 ｊ ＝２ｒＩｒＩｒＬ１
θ＝４５°のとき良好な結果を得ることができた。

第５〜９図は突起６の種々の変形例を示すものである。

第５図Ａ−Ｄは突起６の断面形状を変えたものを示し、
第６図Ａ−Ｃは突起６を一部彎曲させたもの、巾広にし
たもの及び巾を徐々に変えたもの等を示す。

また第７図Ａ−Ｃは、突起６のピッチ、角度等を変えた
ものを示し、第８図Ａ、 Ｂは突起６の上面を斜面とす
るもの、及び各突起６間の凹部６ａの底面を斜面とする
ものを示す。

また第９図は突起６を四角形又は三角形の小突起６ｂで
形成したものを示す。

尚、第６〜９図の各Ａ。Ｂ・・・・・・は夫々上側が平
面図、下側が側面図である。

また突起６は上記第５〜９図を適当に組合せたものであ
ってもよい。

以上述べたように本考案は、回転ドラムの周面の略テー
プが巻回される部分に沿い且つこの部分と所定の間隙を
隔ててガイド部材（例えばドラムパネル４，５）を配し
、このガイド部材の上記部分と対向する面に上記回転ド
ラムの回転方向に対して傾斜された凹凸部を設けたこと
を特徴とするビデオテープレコーダに係るものである。

従って本考案によれば、上記凹凸部によって空気の流れ
が変えられるので、テープの飛び出しを有効に防止する
ことができ、テープを安全に保護することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のＶＴＲの上ドラム付近の平面図、第２図
は従来の変形例を示す上ドラム付近の側面図、第３図は
本考案の実施例を示す斜視図、第４図はガイド部材の一
部を示す展開図及びその側面図、第５図は本考案の変形
例を示す断面図、第６〜９図は他の種々の変形例を示す
平面図及びその側面図である。 なお図面に用いた符号において、１・・・・・・上ドラ
ム、２・・・・・・テープ、４，５・・・・・・ドラム
パネル、６・・・・・・突起である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 回転ドラムの周面の略テープが巻回される部分に沿って
   且つこの部分と所定の間隙を隔ててガイド部材を配し、
   このガイド部材の上記部分と対向する面に上記回転ドラ
   ムの回転方向に対して傾斜された凹凸部を設けたことを
   特徴とするビデオテープレコーダ。