JPS606165B2 - 改質された極性脂質および該脂質含有組成物 - Google Patents

改質された極性脂質および該脂質含有組成物

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JPS606165B2
JPS606165B2 JP9014080A JP9014080A JPS606165B2 JP S606165 B2 JPS606165 B2 JP S606165B2 JP 9014080 A JP9014080 A JP 9014080A JP 9014080 A JP9014080 A JP 9014080A JP S606165 B2 JPS606165 B2 JP S606165B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、製パン改良作用を有する改質された極性脂質
に関する。
更には改質された極性脂質を含む新しい食品素材として
有用な組成物に関する。更には又、この新しい政質され
た極性脂質または該脂質含有組成物を用いる改良された
パンの製造法に関する。
近年製パン工程の機械化に伴って、パン生地の機械耐性
の向上や、小麦粉の品質変動にも拘らずパン生地の性質
の安定化が要望されている。このような要望に応えるパ
ン生地の改良剤の一つとして、カルシウムステアリルラ
クチレート(以下CSLと略す)が現在使用されている
。CSLは、合成界面活性剤で懐れたパン生地改良作用
を有している。
一方CSLは出来上ったパンに好ましくない味と香りを
付与し、出来上ったパンの食感にも好ましくない作用を
及ぼすという欠点を有している。更にCSLは、化学合
成品故に、その使用に抵抗感をもつ消費者や製パン業者
も多い。従って、より欠点の少ない天然物由来のパン生
地改良剤が切望されている。
本発明者らは、小麦粉の製バン適性や、製パン時におけ
る酸母、乳酸菌その他微生物の役割について種々研究し
た。
そして樋性脂質を、乳酸菌もしくは酸母と接触させ、得
られる製パン改良効果を有する改質された犠牲脂質を用
いることにより、パン生地の機械特性の改良のみならず
、出来上ったパンの品質も向上させることができること
を見し、出し本発明を完成した。
従って、本発明はパン生地および出来上ったパンの性質
を改善する能力を有する新たな製パン改良剤に関するも
のである。
従来より通性脂質が製パン改良作用を有することは知ら
れているが不充分である。
極性脂質中、小麦粉の樋性脂質は特に製パン改良作用が
強いと云われている。しかし小麦粉に含まれる極性脂質
は1%以下であり、小麦粉から極性脂質を抽出して製パ
ン改良剤として使用することは実用的でなく又試みられ
ていない、本発明による微生物によって故質された極性
脂質は、次の点においてより優れた製パン改良作用を示
す。‘1) パン生地物性の改良 本発明による改質された極性脂質を添加されたパン生地
は優れた機械耐性を有する。
即ち該パン生地は適度の弾力性と伸展性を有し、且つ、
べとつき(粘着性)も抑制されている。(2)出来上っ
たパン製品の品質の向上本発明により製造されたパンは
、パンの容積が増加し、内相は光択のある良く腰延びし
たすだちを示す。
更に本発明のパンは本釆の味と芳香が強められまた、老
化も抑制される。本発明で用いられる極性脂質とは、一
般に生物化学の分野での分類、例えばブローア(Blo
or)らの分類に従うと、リン脂質および糖脂質と呼ば
れるグル−プに属する脂質を意味する。
これら極性脂質の多くは、天然物から調製される。
これら天然物、とりわけ植物由釆の極性脂質は、一般に
多くの種類のリン脂質や糖脂質からなる混合物として得
られる。現在最も経済的に且つ工業的に入手し易い植物
性極性脂質は多種類のリン脂質からなる大豆レシチンで
ある。米、麦、とうもろこし等の殻類の肥芽も又高濃度
の樋性脂質を含んでおり、本発明で用いられる極性脂質
の−つである。極性脂質は動物にも存在する。
特に鶏卵の卵黄にはしシチンが高濃度に含まれている。
しかしこの卵黄中のレシチンを単独にとりだして使用す
ることは実用上意味がない。また本発明の方法により卵
黄を微生物処理した場合、その改質しシチンを含む組成
物の製パン改良作用は弱かった。この理由としては、第
1に卵黄レシチンは植物由釆の極性脂質に比較して、成
分が少種類であるために、微生物によって改質作用を受
ける有効成分が含まれないか、或いは含まれていても徴
量しか存在していないことが考えられる。第2に、卵黄
中ではしシチンは蛋白質成分と結合していて、微生物の
作用を受けにくいことが考えられる。従って、本発明に
おいて用いられる好ましい極性脂質としては実質的には
植物由来の極性脂質、とりわけ大豆レシチンがあげられ
る。
即ち本発明は改質しシチン、該改質しシチンを含有する
組成物に関する。このような植物由来の極性脂質の改質
法として「次に挙げるようないくつかの方法が提案され
ているが、微生物による改質法は、本発明者らにより初
めて提案された。
大豆レシチンの改質法については、アセチル化「水酸化
、水素化、ハロゲン化等の化学的方法が知られているが
、それらの方法による改質しシチンの食品への利用は、
特に効果は認められていない。〔例えばフードテクノロ
ジー、22蓋、89刀官(19総年)〕又安全性や機能
性の点より用途は限定される。また、酸素的教質方法と
して、ホスホリパーゼAによる改質法が提案されている
が、酸素の工業的生産が未解決であり、現在ではまだ工
業化されていない。次に極性脂質の微生物による改質法
についてのべる。
極性脂質の微生物による改質は一般に天然由来の極性脂
質が水に不溶であるので水または緩衝液中に分散された
極性脂質と微生物を接触させることにより行なわれる。
該処理は、必要な数の微生物を水分散液もしくは緩衝液
に添加して行なうことができる。しかし、水分散液もし
くは緩衝液中では微生物の増殖が実質上ない為に多量の
菌の楯菌が要求される。
従って実用的には樋性脂質を含有する培地中で、微生物
を培養しつつ接触させるのが最も好ましい。一般に工業
的に入手できる植物由来の磁性脂質は非犠牲脂質が混在
した状態で得られることが多い。
本発明においては水、緩衝液もしくは培地への分散性が
よければ、非樋性脂質を含む犠牲脂質をそのまま使用で
きる。又、一般に微生物処理に際して重要なことはこれ
ら用いられる樋性脂質の水、緩衝液もしくは培地への分
散性である。
本発明においては極性脂質の低分散性を改良するために
、微生物処理に際しては、小麦粉、小麦粉加水分解物、
脱脂粉乳等を分散煤(促進剤、補助剤)として用いるの
が好ましい。これらは又同時に培養時における塔地の炭
素源、窒素源等の栄養源としても有用である。適性脂質
の水、緩衝液もしくは培地中の量は、通常2一10%W
/v)である。この量は極性脂質の分散性や改質物の後
処理(例えば乾燥粉末化)などを考慮して変化できる。
本発明で用いられる微生物としては磁性脂質に改良され
た製パン改良作用を付与する作用をもつ微生物であれば
、いずれも使用できる。
しかし本改質脂質を微生物と単離することなく食品加工
に利用することを考慮すると使用できる微生物は乳酸菌
または酸母に限定される。
用いられる微生物が樋性脂質を改良する能力を有するか
否かは該微生物を極性脂質を含有する天然塔地例えば小
麦粉加水分解物を分散煤(分散促進剤)兼栄養源として
含む培地中で培養し、該培養物を噴霧乾燥し、得られた
乾燥培養物を一定量パン生地に加えて、製パン改良効果
を比較することにより調べることができる。その際対照
としては、極性脂質単独、小麦粉加水分解物、微生物の
菌体、小麦粉加水分解物を栄養源とした微生物の培養物
の乾燥物、あるいはこれらの混合物などが用いられる。
しかしながら、本発明者らの広範なスクリ−ニングの結
果、実用的に入手できる乳酸菌、酸母はいずれも天然由
来の樋性脂質を改質する能力を有している。好ましい具
体例としては、ラクトパチルス・サーモフイラス(La
cto舷cillus thermophil船)び0
3863同ATCC8317、ラクトパチルス・フア‐
メ ン タ ム(Lacto畑Cillus fe皿
ent肌)ATCC9338、ストレプトコツカス・ク
レモリス(Streptococ船cremoris)
ATCC962ふパン酸母(市販圧さくパン酸母)、サ
ッカロミセス・セルビイ シ エ ( Sacchar
omyces cerevlslae )ATCC77
54 、 サ ツ カ ロ ミ セ ス ・ サ ケ(
Saccharomycessake)ATCC200
18同協会7号、ベディオコツカス・セルビイシェ(P
edi。
c。CCusCereviSiae)ATCC8081
、ラクトバチルス・プランターラム(Lac■baci
llusplantarum)ATCC8014、ラク
トバチルス・ブレビス(仏cto戊cill聡brev
is)ATCC8287等があげられる。これらの微生
物を脂質を分散させた水、緩衝液もしくは堵地に10〜
10″個/の‘添加もしくは接種する。水または緩衝液
中微生物と極性脂質との接触はゆるやかな蝿投下に30
〜45℃で数時間〜3日間行なわれる。培養も同様の条
件下で行なわれる。かくして極性脂質と該磁性脂質を改
質する能力を有する微生物を接触させることにより生成
された改質極性脂質は、単離して製パン改良剤として使
用することができるが、水、緩衝液もしくは培養液全体
を乾燥して使用するのが最も実用的且つ経済的である。
乾燥方法は贋霧乾燥、凍結乾燥等の常法が適用できる。
上記教質磁性脂質の使用方法は従って緩衝液や培地に用
いられる塩類、栄養源に実用的な制限を加えている。
本発明で用いられる培地としては勿論本発明で用いる微
生物が生存し得る培地であればよい。
しかしながら、実用上培養液をそのま)或いは乾燥して
製パン時に添加することを考慮すると生地物性やパンの
品質を損わないものが好ましい。従って好適な培地の栄
養源として、例えば小麦粉、小麦粉加水分解物、脱脂粉
乳、小麦豚芽等が挙げられる。また、糖類や塩類、ビタ
ミン類等からなる培地でもよいし、これ等を上記の天然
由来の栄養源に添加して培地として用いることも行われ
る。小麦粉の加水分解にはアミラーゼ等の酸素が用いら
れる。尚小麦粉を使用すると加熱殺菌時等に糊化するの
で加水分解後使用する方が取り扱い易い。更に本発明者
らにより微生物の改質作用を十分に発揮させるためカル
シウム塩の添加が有効であることが見い出された。
塩化カルシウムや炭酸カルシウムを培地中に0.01〜
0.2M添加することは故買作用を一層効果的にする。
また、エタノールのような有機溶媒を培地中に2〜20
%(V/V岩共存させると、微生物の改質作用は活性化
され、パンの生地物性‘こ対してより効果的な改質脂質
を得ることができる。
かくして得られる改質極性脂質をパン生地に添加すると
望ましい製パン効果が得られる。小麦粉の品質や製パン
法に応じて要求される生地物性の改良方法が本発明によ
り可能となった実用上の意義は極めて大きい。望ましい
本発明数質脂質のパン生地への添加量は使用される小麦
粉(トータル量)に対して0.02〜0.5%、好まし
くは0.04%〜0.2%である。
この政質脂質量は原料として用いた極性脂質量をベース
として算出される。従って、本発明の最も実用的な実施
態様は、4・麦粉加水分解物等天然由来の栄養源を含む
渚地中に大豆レシチンを分散させ、該培地中で好適な微
生物を培養しつつ、該レシチンと微生物を接触させ得ら
れる故買レシチン含有培養液を乾燥して得られる改質大
豆レシチン含有組成物である。
更に必要に応じてカルシウム塩、エタノール等を培地に
添加して培養後同様にして得られる政質大豆レシチン含
有組成物である。更にはまた、上記改質大豆レシチン含
有組成物を適当量用いる改良された製パン方法である。
上記した如く、本発明によれば、極性脂質は微生物によ
り改質され、該故買極性脂質もし〈は改質極性脂質を用
いると前記の如き顕著な製パン改良効果が得られること
が判明した。
極性脂質を微生物で培養処理することが著しい製パン改
良作用の発現に必要であるることは後記実施例によって
一層明らかにされる。
例えば微生物と極性脂質とをパン生地に添加しても極性
脂質の製パン改良作用は強化されない。これを実証して
いる一例は実施例3である。パン製造にはパン生地を作
る時にパン酸母を当然加える。
未改質脂質添加区において添加された適性脂質(この場
合は大豆レシチン)は当然パン生地中でパン酸母作用を
受けるわけであるが、この場合には改質脂質のような改
良効果は殆んど認められない。また、フアリノグラムに
おいても、パン酸母を小麦粉に対し2%添加しても第1
図と殆んど同じパターンが得られる。これ等の結果は、
極性購買は微生物による培養処理を受けることによって
著しい製パン改良効果を発現することを明示している。
しかしながら、改質された極性脂質の構造上の変化は未
確認である。
元来前述の如く原料として用いられる適性脂質は類似し
た化合物の混合物であり、シリカゲルプレート上での薄
層クロマトグラフィーでは多数のスポットを与える。微
生物処理後の改質樋性脂質はより多くのスポットを与え
る。又、改質脂質が乳化性においてWノ○ェマルジョン
を作り易くなっていること以外に物理化学的性質からは
その変化を充分に解明し得ていない。
しかし製パンに用いるとその製パン改良作用の程度にお
いて極性脂質と改質極性脂質の間には顕著な差が見し、
出される。この改質極・性脂質もしくは該物質含有組成
物が顕著な製パン改良効果を示すのは、カルシウムイオ
ンや有機ソルベントが得られる改質極性脂質の製パン教
質効果に影響を及ぼすことから犠牲脂質の改質には微生
物のもつ酵素系の関与が考えられる。
また、改質脂質はパンの生地物性に対して、大きな変化
をもたらすことから、極性脂質の界面活性作用に大きな
変化が生じていると考えられる。
以下に本発明を実施例によって詳しく説明する。パン製
造における生地物性や「製品品質の評価においては、パ
ンの容積を除いて、客観的な機器評価法は少ない。
特に、本発明のような、界面活性作用をもつ改良剤につ
いては、製パン試験での評価を反映する機器測定法は確
立していないのが実状である。従って、本発明の実施例
においては、生地物性及び製品品質の評価は主として日
本パン技術研究所の判断基準に準じ官能的評価により実
施した。
尚「実施例5においては、微生物による犠牲脂質の改質
結果として生じた生地物性への作用を客観的に明示する
ため、生地物性評価法の1つであるフアリノグラフを使
用した。実施例 1 m 改質脂質の調製 小麦粉20のこ水180奴とを加え、加熱糊化後、アミ
ラーゼで液化した小麦粉加水分解液を調製する。
該液に市販の大豆レシチン5夕を分散させ、85qoで
30分間加熱殺菌後、ラトトバチラス・サーモフイラス
(IF03863)を1ぴ個/叫になるように楯菌した
。3?○でゆるやかに損拝しつつ25時間培養した。
培養液中の菌数は1ぴ個ノの【に増殖していた。この培
養液を苛性ソーダ水溶液でpH5に調製後、凍結乾燥し
て、微生物によって改質されたレシチン、小麦粉加水分
解物及び微生物からなる粉末を得た(乾燥改質組成物1
と略す)。一方、小麦粉加水分解液に大豆レシチンを添
加することなく〜同一の微生物を同機に楯菌し、同様の
培養物を得た。
これを同様に処理して凍結乾燥粉末を得た(この乳酸菌
含有小麦粉加水分解物の乾燥粉末を乾燥粉末1と略す)
。又、0.1M酷酸緩衝液(pH5)180の‘に大豆
レシチン5夕をホモゲナィザーを用いて分散させ、これ
に別途培養後、分離した同一微生物の菌体を1びo個/
叫になるように添加して、ゆるやかに2虫時間鷹拝した
後、前記と同様に処理して凍結乾燥ペーストを得た(こ
の乾燥ペーストを乾燥故質組成物0と略す)。尚、アミ
ラーゼで液化した小麦粉加水分解液を別途調製し凍結乾
燥した(この乾燥物を乾燥小麦粉分解物と略す)。
■ 製パン試験 強力粉350夕、パン酸母10夕、イーストフード0.
5夕、水20夕より成る中種醗酵生地を作り、これに本
控時に、強力粉1502、砂糖25夕、食塩10夕、シ
ョートニング25夕、水140夕と共に「mで得られた
乾燥教質組成物1を1夕(対小麦粉0.2%)加えて、
常法に従って食パンを試作した(改質脂質添加区1、テ
ストランNo.1)。
一方、改質脂質に代えて、CSLI夕を加えた場合(C
SL添加区、テストランNo.2)、大豆レシチン1部
と乾燥小麦粉分解物4部とからなる混合物1夕を加えた
場合(未改質脂質添加区1、テストランNo.3)、大
豆レシチン1部と乳酸菌を含有する乾燥粉末14部とか
らなる混合物1夕を加えた場合(末政質脂質添加区0、
テストランNo.4)、乾燥教質組成物0を0.2夕加
えた場合(政質脂質添加区ロ、テストランNo.5)、
乾燥改質組成物DO.2夕と乾燥小麦粉分解物0.8夕
とを加えた場合(政質脂質添加区m、テストランNo.
6)、および何も添加しなかった場合(無添加区、テス
トランNo.7)について、それぞれテストランNo.
1と同様に食パンを試作した。
結果を第1表と第2表に示す。
敬質脂質添加区以外は、いずれも殆んど改良作用は認め
られなかった。
改質脂質添加区においても「緩衝液中で大豆レシチンと
微生物を接触させて得られる改質脂質を添加した場合(
テストランNO.5及びNo.6)はいずれも改良作用
は認められたが、天然分散嬢中で微生物と大豆レシチン
とを接触させて得られる敢費脂質を添加した場合(テス
トランNo.1)に比べて、改良作用は劣っていた。
しかし「CS日添、加の場合に比べて、生地物性改良作
用は同程度であり、製品品質では優れていた。表1 改質脂質の生地物性改良効果 記号の説明く以下も同義を表わす) 土 無添加区に比較して殆んど差がない 十 無添加区に比較して改善されている H 無添加区に比較して非常に改善されている表2改質
脂質Kよるパン品質の改良 実施例 2 ‘1} 改質脂質の調製 小麦豚芽からn−へキサソで、トリグljセラィドを主
成分とする遊離脂質を取り除いた後「残りの豚芽をエタ
ノールで抽出し、抽出液よりエタノールを蒸発除去して
小麦豚芽由来の極性脂質を得た。
一方、脱脂ミルクの20%水分散液を8000で30分
間加熱処理した。
この培地100のこ上記極性脂質3夕を分散させ、ラク
トバチラスフアーメンタム(ATCC9338)を10
7個/の‘になるように楯菌し、37o0で4糊時間ゆ
るやかに燈拝しつつ培養した。この培養液を苛性ソーダ
水溶液でpH5.別こ調整した後、培養液を噴霧乾燥し
、改質された小麦豚芽由来の極性脂質を含む乾燥した組
成物を得た(乾燥改質組成物mと略す)。一方、同様に
調製した培地に、極性脂質と共に塩化カルシウム・2水
塩89の9を加えて同様に培養後、同様に乾燥した組成
物を得た(乾燥改質組成物Wと略す)。又、脱脂ミルク
分散液100夕と小麦肥芽由釆の磁性脂質3夕を分散さ
せ、ついで頃霧乾燥して組成物を得た(乾燥組成物Aと
略す)。
{2} 製パン試験 実施例1における乾燥改質組成物1に代えて、乾燥改質
組成物mもしくはWを1汐添加した場合(改質脂質添加
区W、テストランNo.8及び改質脂質添加区V、テス
トランNo.9)またはCSLを1夕加えた場合(CS
り添加区、テストランNo.10)または乾燥組成物A
を1夕加えた場合(未教質脂質添加区、テストランNo
.100)および何も加えなかった場合(無添加区、テ
ストランNo.71)について実施例1と同機にして製
パン試験を行い〜表3及び表4に示す結果を得た。
本実施例においても、小麦由来の極性脂質を分散煤と共
に微生物と接触させて処理したものは優れた製パン改良
効果を示した。尚、塩化カルシウムを添加した効果も認
められる。
表3 改質脂質の生地物性改良効果 表4 改質脂質によるパン品質の改良 実施例 3 ‘11 改質脂質の調製 小麦粉120のこ水438泌を加え、加熱糊化後、ァミ
ラーゼで液化した小麦粉加水分解液に、市販の大豆レシ
チン30夕を加え、8000で1び分間加熱後、パン用
圧搾酵母12夕を加え、37o0で燈拝しつつ2餌時間
培養した。
この培養液を苛性ソーダ水溶液でpH5.0とした後、
凍結乾燥して敬質された大豆レシチンと小麦粉加水分解
物、微生物からなる粉末を得た。(乾燥教質組成物Vと
略す)また、上記方法に従い、培養開始時に、ェタノー
ルを5%W/W槌泰、加し、エタノール存在下で培養し
、同様に改質した改質大豆レシチンと小麦粉加水分解物
、微生物からなる粉末を得た。
(乾燥改質組成物のと略す。)■ 製パン改良作用上記
で得られた乾燥改費組成物(V)、同(W)を対小麦粉
0.2%添加して、実施例1と同様に製パン試験を実施
した。
夫々改質脂質添加区の(テストランNo.11)、改質
脂質添加区血(テストランNo.12)とする。一方、
禾処理脂質として、乾燥小麦粉加水分解物120夕、加
熱殺菌乾燥酵母42夕としシチン30夕の混合物を対小
麦粉0.2%添加し(未改質脂質添加区mテストランN
o.13)て、同様に製パン試験を実施した。
その結果を、表5及び表6に示す。未改質脂質添加区(
対照区)に比較して、改質脂質添加区は、生地物性にお
いても、製品品質においても優れている。
表5 改質脂質の生地物性改良効果 表6 改質脂質Kよるパン品質の改良 実施例 4 実施例1で得られた乾燥教質組成物1を用い、製パン時
に加える添加量を変動させて、実施例1と同様に製パン
試験を実施した。
その結果を表7と表8に示す。添加量は小麦粉に対する
パーセントで表わした。本乾燥改質組成物1は原料極性
脂質を約20%含有しており、政質樋性脂質は原料犠牲
脂質に換算して0.02%でも改良作用を発揮するが0
.04%前後以上で優れた改良作用を発揮している。
表7 改質脂質の生地物性改良効果 表8 改質脂質によるパン品質の改良 実施例 5 実施例3において得られる乾燥改質組成物V、Wまたは
乾燥小麦粉加水分解物120夕、加熱殺菌乾燥酵母4.
2夕、レシチン30夕からなる混合物を、夫々別々に加
えたパン生地を作成してその性質を比較した。
パン生地の組成は、パン用強力粉300夕、食塩2%、
バン用ショートニング2%、上記組成物のどれか一つ5
%で、吸水は61.6%であった。
生地のブラベンダーフアリノグラフを用いる分析は夫々
第1〜第3図の通り。改質脂質の添加が生地物性に大き
な影響を与えていることが明らかである。
実施例 6 実施例1においてラクトバチルス・サーモフィラス奴0
3863に代えて、ラクトバチルス・サーモフイラスA
TCC8317、ラクトバチルス・フアーメンタムAT
CC9338 ストレプトコツカス・クレモリスATC
C9625 べデイオコツカス・セルビイシエATCC
8081、ラクトノベチルス・プランタームATCC8
014またはラクトバチルス・ブレビスATCC828
7を用いる他は、実施例1と同様に行なって実施例1と
同機の結果を得た。
実施例 7 実施例3において、パン用圧さく酵母に代えてサツカロ
ミセス・セルピイシエATCC7754 サツカロミセ
ス・サケ(協会7号)を用いる他は実施例3と同様に行
なって同機の結果を得た。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例5で得られる末教質脂質添加パン生地
のフアリノグラムである。 第2図は、実施例5で得られる乾燥教質組成物Vを添加
したパン生地のフアリノグラムである。第3図は、実施
例5で得られる乾燥改質組成物のを添加したパン生地の
フアリノグラムである。紫,図 柴Z図 嫌う図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 大豆レシチンまたは穀類胚芽由来の極性脂質を乳酸
    菌もしくは酸母で処理して得られる製パン改良効果を有
    する改質された極性脂質。 2 大豆レシチン又は穀類胚芽由来の極性脂質を含む培
    地中で、乳酸菌もしくは酸母を培養して得られる製パン
    改良効果を有する改質された極性脂質含有組成物。 3 大豆レシチン又は穀類胚芽由来の極性脂質を乳酸菌
    もしくは酸母で処理して得られる製パン改良効果を有す
    る改質された極性脂質、または大豆レシチン又は穀類胚
    芽由来の極性脂質を含む培地中で、乳酸菌もしくは酸母
    を培養して得られる製パン改良効果を有する改質された
    極性脂質含有組成物を含有してなるパン生地。
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