JPS606116Y2 - 改装建物用支持枠装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は旧建造物の外壁面に支持枠装置を介して新外装
壁材を支持する際、該支持枠装置の支持枠体を長手方向
に連結延設する連結手段が、構成簡単に提供されると共
に、両支持枠体を容易且つ正確に連結し得ることを目的
としたをのに関する。

旧建造物の外壁面を改装するものとして、該外壁面に支
持枠体が固着され、該支持枠体を介して新外装壁材が装
着されるものは既知である。

この場合、通常、支持枠体は一定の寸法に切断されてお
り、従って外壁面に支持枠体を順次連結しつつ固着延設
する必要がある。

然し乍ら、その支持枠体の連結は従来、溶着等に依って
おり、高所作業による危険性とも相俟って手数煩雑であ
り、又、支持枠体を長手方向に連結延設する場合、これ
ら支持枠体を略同−直線上に配設することは困難であり
、その後の新外装壁材の装着に支障がある等、種々の問
題を生じていた。

本考案はかかる従来の問題点を解消するものであり、従
ってその特徴とするところは、旧建造物の外壁面に支持
枠体が固着され、・該支持枠体を介して、新外装壁材が
装着された改装建物において、上記支持枠体は夫々内、
外面の少くとも一方に、断面凹状の溝部が形成され、一
方長手方向に支持枠体を連結延設すべく、隣り合う支持
枠体の両突合せ端部を内、外から夫々挾持して該両枠体
を連結する内、外押え板が設けられ、内、外押え板の少
くとも一方が上記両支持枠体の溝部に嵌入架設せしめら
れて両支持枠体を略同−直線上に配設連結せしめた点に
ある。

以下、本考案の実施例を先ず第１図乃至第４図に従い詳
述すると、図は例えば旧建造物１の外壁面がタイル張り
とされたものを示し、その外壁面２には支持枠体３が縦
横交叉して基盤目状に固着され、該支持枠体３にはカー
テンイオール、スパンドレル（商品名）等の新外装壁材
４が外壁面２全体を覆うべく装着されている。

上記支持枠体３は、図例では、縦・横支持枠体３ａ、３
ｂで構成され、縦支持枠体３ａの断面はチャンネル材の
対向片端を夫々直角に折曲して第１翼片５，５とした形
状をなしている。

又、横支持枠体３ｂの断面は上記縦支持枠体３ａと略同
形の断面を有するが、チャンネル材の底片には巾方向中
間部で底片外面に開口する断面凹状の溝部６が形成され
、対向片から折曲片は第２翼片７，７とされ、該第２翼
片７の各端は更に折曲されて折曲片８が形成されている
。

旧建造物１の外壁には上記縦・横支持枠体３ａ、３ｂを
交叉状に連結すると共にこれら支持枠体３を外壁面２に
固着する連結体９が設けられ、一方、長手方向に横支持
枠体３ｂを連結延設すべく、隣り合う横支持枠体３ｂの
両突合せ端部を内、外から夫々挾持して該両枠体３ｂ、
３ｂを連結する内、外押え板１０．１１が設けられてい
る。

図例では、内押え板１０の断面は、チャンネル材の対向
片端を夫々直角に折曲して第３翼片１２．１２となし、
更に該片１２，１２端を折返すと共にチャンネル材から
離反する方向へ延設せしめ第４翼片１３，１３を形成し
たものである。

又、外押え板１１の断面は舟底形とされており、上記内
押え板１０のチャンネル材外面が横支持枠体３ｂのチャ
ンネル材内面に嵌入され、外押え板１１が溝部６に嵌入
され、且つこれら押え板１０．１１は、突合せた横支持
枠体３ｂ端間に架設せしめられ、該横支持枠体３ｂの突
合せ端部間で内、外押え板１０．１１に連通せしめられ
たボルト１４を介して、両横支持枠体３ｂが略同−直線
上となるよう配設連結せしめられている。

上記連結体９と内、外押え板１０．１１は第１図に示す
如く縦、横支持枠体３ａ、３ｂの交叉部で交互に配設せ
しめられ、この内、外押え板１０．１１の配設位置で、
縦支持枠体３ａは長手方向上下に位置せしめられ、これ
らの縦支持枠体３ａの連結端は、その同第１翼片５，５
が、突合せられた横支持枠体３ｂの第２翼片７に夫々連
結具１５を介して固着せしめられ、且つ同じく、第４翼
片１３にも固着せしめられている。

そして、縦支持枠体３ａはいずれも上記連結具１５、長
孔１６を介して横支持枠体３ｂに対し外壁面２に沿って
移動調整自在に固着されている。

而して、縦支持枠体３ａと横支持枠体３ｂの外側方端面
ば同一平面内に位置せしめられ、横支持枠体３ｂの外側
方端面て締結具等を介して新外装壁材４が固着される。

上記の場合、各連結具１５はリベット、タッピングネジ
、ボルト等である。

第５，６図は補強部材１７により補強された支持枠体３
を示し、いずれもチャンネル材部分の内面に略断面コの
字状の枠材を嵌入し、箱形状にすると共に両者を溶着し
たものである。

該構成では、支持枠体３にたわみの発生が少なくなり、
支持枠体３を略同−直線上に配設連結する正確さがより
助長されることとなる。

尚、以上は図示の例によるが、支持枠体３の断面を全て
同形同大とすることは自由であり、縦・横支持枠体３ａ
、３ｂを相互に逆にすることも自由である。

又、内、外押え板１０．１１は長手方向に隣り合う支持
枠体３を連結するものであるから、支持枠体３を前記実
施例の如く交叉状に連結したものに限定されることはな
く、第３，４翼片１２．１３は必須とされるものではな
い。

更に、支持枠体３のチャンネル材内面を溝部６とするこ
とは自由であり、内、外押え板１０．１１の少なくとも
一方が、連結すべき両支持枠体３の溝部６に嵌入架設せ
しめられれば足りる。

又、外壁面２は旧建造物に外装されたタイル等を何ら除
去しない状態のものでもよく、これらを除去した旧建造
物１の躯体外面であってもよい。

本考案によれば、内、外押え板１０．１１で、連結すべ
き両支持枠体３を挾持し、内、外押え板１０．１１の少
くとも一方が上記両支持枠体３の溝部に嵌入架設せしめ
られて両支持枠体３を略同−直線上に配設連結せしめら
れたことから、高所作業であっても、支持枠体３を容易
且つ正確に連結延設し得たのであり、構成簡単なことか
らも実用的に優れた考案である。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施例を示腰第１図は改装された建物の部
分正面図、第２図は第１図の要部拡大図、第３図は第２
図のＡ−Ａ線矢視側面断面図、第４図は第２図のＢ−Ｂ
線矢視断面図、第５．６図は補強された支持枠体の断面
図である。 １・・・・・・旧建造物、２・・・・・・外壁面、３・
・・・・・支持枠体、４・・・・・・新外装壁材、６・
・・・・・溝部、１０・・・・・・内押え板、１１・・
・・・・外押え板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 旧建造物の外壁面に支持枠体が固着され、該支持枠体を
   介して、新外装壁材が装着された改装建物において、上
   記、支持枠体は夫々内、外面の少なくとも一方に、断面
   凹状の溝部が形成され、一方長手方向に支持枠体を連結
   延設すべく、隣り合う支持枠体の両突合せ端部を内、外
   から夫々挾持して該両枠体を連結する内、外押え板が設
   けられ、内、外押え板の少くとも一方が上記両支持枠体
   の溝部に嵌入架設せしめられて両支持枠体を略同−直線
   上に配設連結せしめたことを特徴とする改装建物用支持
   枠装置。