JPS6059725B2 - ノイズ吸収素子 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は異常電圧及ひ高周波電圧によるノイズを同時に
除去することを可能にしたノイズ吸収素子を提供するも
のてある。

従来、異常電圧を吸収する素子としてＳｉＣバリスタが
知られている。

この素子は印加された電圧によりその抵抗値が変化する
素子で、一般に電流電圧特性はＩ■（ｃ）α で近似される。

ここでＩはバリスタを流れる電流値、Ｖはバリスタ素子
電極間の電圧、αは電圧非直線指数、そしてＣは素子固
有の定数である。このような特性を有する素子として、
ＳｉＣバリスタ以外に、酸化亜鉛を主体としたバリスタ
、シリコン単結晶を用いたバリスタ、酸化スズを用いた
バリスタ等がある。これらのバリスタは異常電圧による
ノイズを吸収することにおいては極めて良好な効果を示
す。

しカルながら、異常周波電圧によるノイズに対しては吸
収効果は得られない。最近、音響機器にマイクロモータ
が使用され、マイクロモータの整流子で発生する火花電
圧がノイズの原因の一つになつている。

この対策として、従来、ＳｉＣバリスタが使用されてき
た。しかしながら、上述の如く、異常電圧吸収に対して
は効果があるが、ＡＭ帯やＦＭ帯の周波ノイズの除去が
十分に行なえないため、コンデンサをブラシ間に並列に
接続する手段やコイルを入れる手段などがとられてきた
。このような手段では、部品点数も多くなる上に、組立
て工数もかかる等の欠点がある。本発明は以上のことに
鑑み、単一の素子によつて異常電圧及び異常周波電圧を
同時に吸収することを可能したものである。

以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明する
。第１図ａ、ｂはそれぞれ本発明の実施例であり、この
第１図ａ、ｂにおいて、１はチタン酸ストロンチウムを
主体とする粒界層型誘電体磁器でＪあり、磁器粒子が半
導体でその粒界が絶縁化された構造を有するため、実効
誘電率が極めて大きく、５０００〜５００００程度のも
のがある。

本実施例では実効誘電率３５０００のものを用いた。１
は表層型誘電体磁器であつてもよい。

次に、２はＢ−Ｓｉ一′−Ｂ１−Ｏ系のガラス粉末と酸
化亜鉛を主体とする磁器粉砕粉末とからなる混合粉末を
有機バインダーによりペースト状となし、塗着し８００
℃の温度で焼付けたガラス薄膜電圧非直線性抵抗層であ
る。３，４及び５は銀電極てある。

但し、５は補助電極てあり、３，４の電極間の特性を利
用する。本実施例ては、１０ｎ１Ａの電流において電極
間３−４の電圧を１３Ｖとし、１ＫＨｚにおける静電容
量を０．０１μＦとなるように作成した。以上のような
構成部分を有する本発明の素子を第２図のモーター部分
略図に示すよう１２Ｖ用直流モータの整流子間に配線し
、動作時の雑音電界強度を測定した。

第２図中、６，７及び８は整流子、９及び１０はブラシ
、１１，１２及び１３は回転子コイル、１４，１５及び
１６は本発明の素子、１７及び１８はリード線てある。
第３図は測定結果の一例を示す図である。

第５図中Ａが本発明の素子を用いた場合、Ｂは従来のＳ
ｉＣバリスタを用いた場合である。Ｃは無対策の場合で
ある。この図から明らかな如く広帯域の周波数範囲にわ
たつて本発明の素子の効果が認められる。以上述べたよ
うに本発明にかかる素子においてはバリスタ機能とコン
デンサの機能を同時に備えており、異常電圧及び異常周
波電圧を同時に吸収することができる。

特にこのようなノイズ吸収素子は温響機器におけるマイ
クロモータへの適用や、今後、マイコン応用機器に対す
る外来ノイズ防止用等多方面にわたつて使用に給するこ
とができるものであり、その産業的価値は極めて大きい
。図面の簡単な説明第１図Ａ，ｂはそれぞれ本発明の一
実施例におけるノイズ吸収素子の断側面図、第２図は同
素子を用いたモータの回路図、第３図は従来の素子と本
発明の素子の性能比較を示す特性図である。

１・・・・・・粒界型誘電体磁器、２・・・・・・ガラ
ス粉末と磁器粉砕粉末との混合粉末を焼付けたガラス薄
膜電圧非直線性抵抗層、３，４，５・・・・・・銀電極
。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 粒界型もしくは表層型の誘電体磁器の一面に電極を
   設け、他面に一対の電極を設け、この一対の電極間を結
   びかつ上記誘電体磁器の上面に接するように酸化亜鉛を
   主体とする粉末を分散させたガラス薄膜電圧非直線性抵
   抗層を設けたノイズ吸収素子。