JPS6059603B2 - プラントデ−タ表示装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、発電所などのプラントの制御盤に設置するプ
ラントデータ表示装置に関する。

火力、原子力等の各種プラントでは、プラントの状態監
視のため、プラントのデータを制御盤上の指示計、記録
計等のデータ表示器に表示している。

この場合、従来のデータ表示器は表示器１台で１個のプ
ラントデータを表示する単能表示器が多く、したがつて
、プラントの状態監視のように多数のプラントデータか
ら正常、異常を総合的に判断する場合には、多数の表示
器を監視しなければならず不便である。このような問題
点を解決するために、データの値を表示画面の中心らの
偏位量で示し、かつ円周上の位置でデータの種類を示す
ことにより、データがすべて正常の場合は表示画面上に
表示されたデータで描かれる図形が円となるようなデー
タ表示装置（特願昭４８−１３３４１６号）が既に同一
出願人によつて出願されている。

しかし、このデータ表示装置では、各データが正常なと
きの円の大きさを一定にしているため、プラットの正常
、異常の判断は容易にできるが、プラントデータの絶対
値は認識できない欠点があつた。本発明はこの欠点を解
消し、プラント状態の正常、異常を直観的に把握てきる
とともに、プランＪ卜のデータの絶対値にも示すことが
できるプラットデータ表示装置を提供するものである。

上記の目的を達成するため本発明においては、表示画面
上に基準パラメータの現在値に対応して大きさを変化す
る基準図形（たとえば円）を表示し、上記基準図形に沿
つて、多数の監視すべきプラントパラメータの現在値を
表示させ、プラントパラメータが基準パラメータの現在
値に対してすべて正常な場合は、プラントパラメータの
表示点を連ねたとき、上記基準図形と同一図形を形成す
るようにする。

かくして、基準図形の大きさにより基準パラメータの現
在値を検知し、かつプラントパラメータの表示点を結ん
で形成される図形より正常、異常を容易に判定可能とし
たもめで毒〜る。以下、本発明を実施例によつて詳しく
説明する。

第１図は本発明のプラントデータ表示装置の構成の１例
を示すブロック図である。

同図において、１は表示装置、Ｍ１〜Ｍ４はデータ選択
装置、２は選択信号作成装置、３は規格化装置、４は正
常値信号作成装置、５は表示信号作成装置、６は表示ベ
クトル発生装置、７は基準図形信号作成装置、８は表示
信号切換装置てある。第２図は表示装置としてオシロス
コープを用い、プラントデータを示すたとえば８個の輝
点が１つの円を形成するよう各データを極座標形式で表
示した１例である。

同図において、９はオシロスコープの画面、Ｄ１〜Ｄ８
はそれぞれプラントデータの各現在値（正確には、各現
在値を主要データの現在値に対応したそれぞれの正常値
で規格化した値）を示す輝点、ＧＢは大きさが主要デー
タの現在値に対応する基準図形て、本実施例では基準図
刑ＣＢを、ある幅を有する円すなわち円環で表示し、そ
の幅でプラントデータの正常範囲を示している。この場
合、表示してるプラントデータがすべて正常ならば、輝
点Ｄ１〜Ｄ８を結ぶと基準図形ＧＢと同様の円が形成さ
れる。

この状態は基準図形ＧＢによりきわめてわかりやすくな
つている。すなわち、基準図形ＧＢの構成する円環上に
輝点が存在すれば、そのデータは正常であり、基準図形
円環外に輝点が存在するデータは異常であることを示す
。第２図においては輝点Ｄ２は円環外にあり、このデー
タが異常であることを示している。また基準図形ＧＢの
大きさ、すなわち本実施例ではその半径（詳しくいえは
、基準図形ＧＢ（円環）の外周円と内周円の平均半径）
はプラントの主要データ、たとえば原子力プラントにお
いては原子炉出力の現在値を示し、主要データの値が変
つた場合は基準図形ＧＢの大きさが変化すると共に、各
プラントデータの輝点Ｄ１〜Ｄ８も、主要データの現在
値に対して正常な値（以下、正常値と略称する）であれ
ば常に基準図刑ＣＢ上にあるように移動する。

すなわち本発明においては、多数のプラントデータの輝
点で形成される図形（本実施例では円）の形状でプラン
トの正常、異常を−示レ、基準図形（円環）の大きさで
主要データの値を示している。なお、Ａｘはあらかじめ
オシロスコープの画面上に描かれた目盛で、基準図形Ｇ
Ｂの大きさすなわち主要データの現在値（絶対値あるい
は定格値に対する百分比）を読むためのものである。以
下、第２図に示した表示画面を例にとつて、第１図の動
作について説明する。

なおＰ１〜Ｐｎは表示すべき一般のプラントデータ、Ｐ
ｓはたとえは原子力プラントにおける原子炉出力などの
主要データである。またＰｓは表示すべきプラントデー
タＰ１〜Ｐｎに含まれていても構わない。まず第１のデ
ータ選択装置Ｍ１は、選択信号作成装置２からの選択信
号によつてプラントデータＰ１〜Ｐｎを順次に選択し、
規格化装置３に送る。一方、正常値信号作成装置４は、
主要データＰ９の現在値に応じて各プラントデータＰ１
〜Ｐｎの正常値信号Ｒ１〜Ｒｎを作成する。この場合、
たとえば原子力プラントの出力上昇”モードを例にとる
と、主要データＰｓとしては原子炉出力をあげることが
てきる。

また、監視すべきプラントデータとしては、原子炉水位
、原子炉圧力、給水流量、主蒸気流量、発電機出力等が
ある。これらのデータは、プラントが正常に運転されて
いれば、給水流量、主蒸気流量、発電機出力は原子炉出
力に比例し、原子炉水位、原子炉圧力は原子炉出力にか
かわらず出力上昇モードではほぼ一定である。このよう
に、各プラントデータの正常値は主要データＰｓの関数
としてあらかじめ・定めておくことができ、関数発生器
あるいは演算器などにより、正常値信号作成装置４を構
成することができる。各プラントデータの正常値信号Ｒ
１〜Ｒｎは第２のデータ選択装置Ｍ２に入力され、Ｍ１
の場合と同様に、選択信号作成装置２からの選択信号に
よつて順次に規格化装置３に送られる。

規格化装置３では、プラントデータＰ，を正常値信号Ｒ
，で規格化する。

すなわち、次に示す演算処理を行い、規格化された信号
Ｓ，を表示信号作成装置５に送る。なお、この演算は割
算器１個あれば実現可能である。

表示ベクトル発生装置６は、各プラントデータが正常値
の場合の輝点の位置ベクトルを発生する。

各プラントデータが正常なとき、これを示す輝点の位置
は主要データＰｓの値につれて変化する。すなわち、第
２図の表示例では、各正常値に対応した輝点位置のＸ，
Ｙ成分は次式のように主要データＰ３の関数として与え
られ、演算増幅器の組み合わせて簡単に実現てきる。

ここて、Ｐ５″はＰｓの現在値を定格値て規格化した値
である。

このようにして、Ｐｓ″に対応した各プラントデータの
正常値の輝点位置を示す位置ベクトルのＸ９Ｙ成分Ｖｘ
ｌ″■Ｘｎ９Ｖｙｌ″Ｖｙｎは第３９第４のデータ選択
装置Ｍ３，Ｍ４に入力され、順次に表示信号作成装置５
へ送られる。

なお、各輝点を連ねたとき形成されるべき図形が円以外
の場合には上記の関数または定数が変わるので、これに
伴なつて演算増幅器の組み合わせを変えればよい。

表示信号作成装置５では、各プラントデータごとに、表
示装置１にそれぞれ現在値を正常値で規格化した輝点を
表示させるデータ表示信号Ｘｄ，Ｙｄを作成するため、
次の演算処理を行なう。

ここで、ｉは第１〜第４のデータ選択装置Ｍ１〜Ｍ４で
選択しているデータＰ１〜Ｐｎ，Ｒｌ〜Ｒｎ，Ｖｘｌ〜
Ｖｘｎ，Ｖｙｌ〜Ｖｙｎの添字であり、選択信号によつ
て一定時間ごとに１〜ｎまで連続的にくり返される。ま
た、αは表示装置１への入力信号、たとえば電圧値に変
換するための係数である。上記の演算は掛算器を用いて
実施することがてきる。基準図形信号作成装置７は主要
データＰｓの値によつて基準図形ＧＢの半径などを決め
、基準図形ＧＢを表示装置１に表示するための基準図形
表示信号Ｘ′，Ｙｅを作成する。

データ表示信号Ｘｄ，Ｙｄおよび基準図形表示信号Ｘｆ
，Ｘｆは、表示信号切換装置８によつて定められた時間
ごとに交互に表示装置１に送られる。

したがつて、第２図の表示装置１の画面９上には、図示
のように基準図形ＧＢとプラントデータの輝点Ｄ１〜Ｄ
８が表示される。次に、第３図は基準図形信号作成装置
７の１例であり、第２図に示したような、ある幅を有す
る一円すなわち円環状図形表示を実現するためのもので
ある。第３図において、０ＳＣ１は繰り返し信号発生器
、０ＳＣ２は正弦波発生器、Ａは加算器、Ｐは９０Ｓ位
相器、ＭＯＤｌ，ＭＯＤ２は振幅変調器であ。ノ ここ
で、正弦波発生器０ＳＣ２から送出される正弦波信号は
２分され、一方は振幅変調器ＭＯＤｌへ直接入力され、
他方は９００移相器Ｐて位相を９０直遅らされ（あるい
は進められ）て振幅変調器ＭＯＤ２に入力される。

この場合、加算器Ａから；加えられる変調信号Ｖ．．が
一定ならば、振幅変調器ＭＯＤｌ，ＭＯＤ２の出力信号
は振幅一定の正弦波で互いに位相が９０のずれており、
この２つの信号をオシロスコープなどの表示装置に入力
すると、リサージユ図形として円が描かれる。第２図の
ように、ある幅を有する円を表示するための変調信号Ｖ
．．は次のようにして作られる。

ます繰り返し信号発生器に、図形の幅を決めるＶ５を加
える。この信号Ｖ，は、ポテンショメータなどによりあ
らかじめ定めた電圧、あるいはデータＰ５の値に応じて
適当に変化させた電圧を与える。繰り返し信号発生器０
ＳＣ１は、Ｖｂの値を振幅とする繰り返し信号を作成す
るもので、繰り返し信号の波形は正弦波に限らず、鋸歯
状波、三角波などでもよい。

加算器Ａでは、繰り返し信号にデータＰｓの値を与え、
これを変調信号Ｖ．．として出
一Ｖ，力する。

すなわち、変調信号ＶｍはＰｓ７とＰ５＋をの間で変化
する繰り返し信号となる。このような繰り返し信号で正
弦波を変調して表示装置に印加すると、画面に描かれる
リサージユ図形は、半径かある範囲を連続して繰り返し
変化する円すなわち円環となる。

このとき、正弦波と繰り返し信号の周波数を適当に選び
、たとえば正弦波の周波数を繰り返し信号の周波数の数
十倍にとると、表示画面上には、ある幅を有する（すな
わち、第２図のように基準図形ＧＢを塗りつふし表示し
た）円（円環）が描かれる。また、繰り返し信号発生器
０ＳＣ１の波形を矩形波とすれは、基準図形として２個
の同心円（すなわち、第２図に示した基準図形ＧＢ（円
環）の内外周を示す同心円）が得られ、外周円と内周円
をそれぞれ上、下限値を示す図形として使用することが
できる。

さらに、円形以外の基準図形を表示したい場合は、第３
図の基準図形信号作成装置の構成を若干変更すればよい
。

たとえは、加算器Ａの出力信号を直接に基準図形信号Ｘ
ｅまたはＹｅとすれば、基準図形として基線との距離が
ＸｅまたはＹｅの直線が得られる。この場合、主要デー
タＰｓの値は基線と基準図形との距離て表わされる。な
お、第２図の実施例ては主要データＰ５の全範囲を表示
しているが、０〜５０％、５０−１００％と．いうよう
に、幾つかのレンジに分けて表示することもできる。こ
の場合は、表示ベクトル発生装置６の入力部に次のよう
な演算処理機能を付加すればよい。たとえば定格値の１
１２の値でレンジを切り換えるものとすると、ここで、
Ｐｆは主要データＰｓの定格値である。

上式で求めたＰｓＯを、表示ベクトル発生装置６および
基準信号発生装置の入力信号とすればよい。以上述べた
ように本発明においては、表示画面上に基準図形を表示
してその大きさをプラントパノラメータの現在値に対応
して変化させ、監視すべき多数のプラントパラメータの
各現在値を上記基準図形に沿い配置して上記基準パラメ
ータと同一方向に変化を表示するようにし、すべてのプ
ラントパラメータが基準パラメータの現在値に対して正
常値のときは、プラントパラメータの表示装置を連ねて
形成した図形が基準図形と同一となり、プラントパラメ
ータ中に異常値が生じたときは、そのプラントパラメー
タの表示位置が基準図形により外れ、プラントパラメー
タで形成された図形が歪むことになる。よつて、基準図
形の大きさにより基準パラメータの現在値を容易に検知
すると共に、プラントパラメータで形成される図形によ
りプラントの運転状態を直惑的に把握することができる
。

さに、基準図形を所定幅を有する図形とし、プラントパ
ラメータの現在値が上記幅内にあるときは正常値とする
ように定めることにより、運転状態の正常，異常をきわ
めて容易に検知することができ、プラントデータ表示装
置として大きな効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】 第１図は本発明の実施例の構成を示すブロック図、第２
図は本発明による表示例を示す説明図、第３図か基準図
形信号作成装置の一例を示すブロック図である。 ３：規格化装置、４：正常値信号作成装置、５：表示信
号作成装置、６：表示ベクトル発生装置、７：基準図形
表示作成装置、９：オシロスコープの画面、Ｄ１〜Ｄ８
：輝点、ＧＢ：基準図形、Ｐ１〜Ｐｎ：プラントデータ
、Ｐｓ：主要データ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ プラントから得られた基準パラメータおよびプラン
   トパラメータの現在値を入力する入力装置と、前記基準
   パラメータの現在値とこれを函数関係にある前記プラン
   トパラメータの正常値と対する上、下限値、および前記
   プラントパラメータの正常値と前記プラントパラメータ
   の現在値との偏差を図形に表わすために演算処理し、そ
   して前記図形を前記基準パラメータの現在値に対応して
   位置に表示させるために演算処理する手段と、前記演算
   処理手段の演算処理結果を表示するための信号に変換す
   る表示制御手段と、この表示制御手段の出力信号を表示
   する表示装置とからなることを特徴とするプラントデー
   タ表示装置。