JPS6059005B2 - 高級飽和分岐鎖一級アルコ−ルのポリオキシプロピレンポリオキシエチレン付加物よりなる高農度低級アルコ−ル水溶液用の可溶化剤 - Google Patents

高級飽和分岐鎖一級アルコ−ルのポリオキシプロピレンポリオキシエチレン付加物よりなる高農度低級アルコ−ル水溶液用の可溶化剤

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JPS6059005B2
JPS6059005B2 JP52044735A JP4473577A JPS6059005B2 JP S6059005 B2 JPS6059005 B2 JP S6059005B2 JP 52044735 A JP52044735 A JP 52044735A JP 4473577 A JP4473577 A JP 4473577A JP S6059005 B2 JPS6059005 B2 JP S6059005B2
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隆弥 奥田
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は新規な高級飽和分岐鎖一級アルコールのエチレ
ン付加物よりなる、とくに高濃度(35〜8踵量%)低
級アルコール用として優れた可溶化剤に関する発明てあ
る。
詳しくは、全炭素数20〜44の高級飽和分岐鎖一級ア
ルコール(以下本構造の個々のアルコールについては炭
素数nによりCnアルコールとして表わす。
)に酸化プロピレンを5〜30モル(平均付加モル数;
以下、ポリオキシプロピレン付加モル数及びポリオキシ
エチレン付加モル数についていうときは平均付加モル数
の意味て用いる)付加させたポリオキシプロピレン高級
飽和分岐鎖一級アルコールエーテルで、このポリオキシ
プロピレンエーテル化合物は高級飽和分岐鎖アルコール
母核とあわせ全分子量が900以上てあることが好まし
い。更に、これに酸化エチレンを5〜30モル付加した
新規な高級飽和分岐鎖一級アルコールのポリオキシプロ
ピレンポリオキシエチレン付加物よりなる可溶化剤の発
明である。又、本エーテル型非イオン可溶化剤のH−L
−B価は8.0〜12.0になるように調整されていな
ければならない。尚、本発明て使用されるH−L−B価
とは親水性(Hydrophilic)、親油性(Li
pophilic)のバランス(Balance)の頭
文字をとつて略称としたもので、その数値価は小田良平
、寺村一広著による’’界面活性剤の合成とその応用’
’積商店発行1966年、第9版492〜502頁及び
述奨著による゜“乳化可溶化の技術゛工学図書(株)発
行、昭和51年6月2日、8〜12頁より引用した有機
・無機性法により計算されたものを使用する。
一般に、公知のエーテル型非イオン可溶化剤として多用
されているものは、ポリオキシエチレンオクチルフェニ
ールエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニールエ
ーテル、ポリオキシエチレンオレイルアルコールエーテ
ル、ソルビタンモノラウレートポリオキシエチレンエー
テル、ソルビタンモノオレートポリオキシエチレンエー
テル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油エーテル、ポリ
オキシエチレンポリオキシプロピレンセチルアルコール
エーテル等のH上−B価12〜18のものである。
これらの可溶化剤はいずれも水相中に被可溶化物質例え
は、油分、香料、油溶性薬剤等と同量水準で透明に可溶
化する能力を有している。しかし今日、可溶化系は水相
中だけでなく、低級アルコール高濃度水溶液系等にも、
被可溶化物質を透明に可溶化することが要求される。前
述の公知各種可溶化剤はあくまても水相中への被可溶化
物質の有効な可溶化剤てはあつても、水相中へ溶解する
低級アルコールが含有される系においても有効であると
は限らない。一般に55重量%のエタノール水溶液中へ
の可溶化は、H上−B価を水相用の12〜18を10〜
14と整え直しても、被可溶化物質と同量水準で充分な
る可溶化能を有する可溶化剤は殆んど存在しなくなる。
本発明者らは鋭意研究の結果35重量%以上の高濃度低
級アルコール水溶液中に於ても被可溶化物質と同量か又
はそれ以下の量て充分可溶化能力のある新規なる可溶化
剤を発明したものである。
具体的には、酸化プロピレンを付加した炭素数20〜4
4の高級飽和分岐鎖一級アルコールエーテル母核、好ま
しくは分子量900以上の親油性基に、H上−B価が8
〜12になる様計算された酸化エチレンを付加重合させ
合成した。本発明において高級飽和分岐鎖一級アルコー
ルは、直鎖飽和脂肪族アルコール例えば、デカノール、
ドデカノール、テトラデカノール、ヘキサデ・力ノール
、オクタデカノール、アイコサノール、ドコサノール等
のゲルペット反応により2量化された高級アルコールが
利用される。
分子量900以上の酸化プロピレン付加母核は具体的に
は、C2Oアルコールの場合は酸化プロピレン11モル
付加物以上であり、C,,アルコールの場合は酸化プロ
ピレン5モル付加物以上である。こような分子量900
以上の酸化プロピレン付加母核における高級飽和分岐鎖
一級アルコールの炭素数と酸化プロピレン付加モル数の
関係を第1図に示す。
更に、分子量900以上の親油性、酸化プロピレン付加
)母核を用いH上−B価8〜12に相当すjる酸化エチ
レン付加モル数は、C36アルコール酸化プロピレン8
モル付加母核の場合、酸化エチレン11〜35モル付加
となり、C,6アルコール酸化プロピレン20モル付加
母核の場合、酸化エチレン10〜45モル付加物となる
このような分子量900以上の親油性(酸化プロピレン
付加)母核に対する酸化エチレン付加モル数とH上−B
価との関係を第2図に示す。
又分子量900以上の親油性母核自身のH上・B価はC
44アルコール酸化プロピレン5モル付加”物の2.7
よりC2Oアルコール酸化プロピレン30モル付加物の
7.2までである。
公知可溶化剤の親油性母核自身のH上−B価はオレイル
アルコールの2.8よりソルビタンモノオレートの8.
3でH上・B価幅は異つた親油性母核間てしか得られな
い。又、その分子量は硬化ヒマシ油母核の932が最大
てある。このような公知可溶化剤の親油性母核に対する
酸化エチレン付加モル数とH上−B価との関係を第3図
に示す。
以上の如き可溶化剤の親油性母核のH上−B価差及び分
子量差は高濃度低級アルコール水溶液中の可溶化系に於
ては重要な要因てある。以上のことを証明するために、
本発明品及び公知可溶化剤中より同一のH上−B価を有
する試料を選択し、高濃度低級アルコール水溶液中での
可溶化試験を行つた。
第4図より明らかな如く、本発明品及び硬化ヒマシ油母
核の可溶化剤が特に、低分子量母核可溶化剤より優れて
いることが明白てある。即ち、エタノール重量%に対し
て可溶化剤の重量が極く少量(1.0以下)て極めて優
れた可溶化力を示したことである。このことは、親油性
基の分子量効果、すなわち鎖長が大きいほど良好な可溶
化剤であることを表わしている。
言換えればミセル内での被可溶化物質の吸着座が多いこ
とによるものと考えられる。第4図にて用いた被可溶化
物質としての香料のH上−B価は、約5.3であり、可
溶化剤母核のH上−B価とほぼ同一の本発明品が特に優
れた可溶化力を示している。このことは、ソルビタンモ
ノオレート母核(H上−B価8.3)物がまつたく可溶
化出来なかつたことより、可溶化剤母核自身のH上−B
価も可溶化能に重要な要因であるこが理解される。以上
の如く、本発明品は、高濃度低級アルコール水溶液中で
の可溶化剤として、被可溶化物質のH上−B価に類似し
た親油性母核を自由に選択てき又、分子量900以上と
大きく、高濃度低級アルコール水溶液中でのミセル形成
能も大きいと同時に、ミセル内での被可溶化物質の吸着
座拡大に於ても、理想的なエーテル型非イオン可溶化剤
である。
次に本発明品の合成の実施例を示す。
実施例1 ポリオキシエチレン26ポリオキシプロピレン18一2
−ヘキサデ゛シルーアイコシールアルコールエーテルの
合成2−ヘキサデシルーアイコサノール1モルと触媒と
して苛性カリ0.3重量%をオートクレーブ中に仕込み
、オートクレーブ中の空気を乾燥窒素で置換した後、攪
拌しながら150′Cとし触媒を完全に溶解する。
次に冷却された滴下装置により酸化プロピレン20モル
を滴下させ、上記条件のまま4時間攪拌し、反応終了後
30〜4吟間攪拌を続ける。空冷後反応容器より反応組
成物を取り出しリン酸て中和し、PH6〜7とする。さ
らに含有する水分を除去するため、減圧10rT1mH
gF100℃て30分処理する。処理後生成した塩を除
去するため戸布沖過処理を室温で行い、再度−2゜Cに
て未反応アルコールを除去するため、沖布洒過処理を行
う。得られた2−ヘキサデシルーアイコサノールのポリ
オキシプロピレン付加物の物性は以下の如くである。粘
度(210プF)19.9センチストークス以下Cst
・と表わす。
水酸基価35.6、平均分子量1576PH.6.6、
濁り点0〜2、C1凝固点−10〜一17!′C1酸化
プロピレン平均付加モル数18.0,.H・L●B価5
.5てある。次に、ポリオキシプロピレン18−2−ヘ
キサデシルアイコシールアルコールエーテル1モルと触
媒として苛性カリ0.鍾量%を再度オートクレーブ中に
仕込み、オートクレーブ中の空気を乾燥窒素て置換した
後、攪拌しながら温度140〜160℃とし触媒を完全
に溶解する。
次に冷却された滴下装置により酸化エチレン25モルを
滴下させ、上記条件のまま4時間攪拌し、反応終了後3
0〜4紛間熟成攪拌を続ける。空冷後反応容器より反応
組成物を取り出し、酸化プロピレン付加時と同様の処理
を行う。生成した塩は熟時戸布p過を行い製品とする。
必要に応じメタノールヘキサン洗滌を行い未反応酸化プ
ロピレン付加物を除去する。製品物性は、溶剤洗滌後、
粘度(210るF)396CSt・水酸基価15.01
平均分子量2728、PH5.7、疑固点47C酸化エ
チレン平均付加モル数26.0..H上−B価10.5
である。実施例2 ポリオキシエチレン25.5ポリオキシプロピレン5.
8−2−アイコシールーテトラコシールアルコールエー
テルの合成2−アイコシールーテトラコサノール1モル
と触媒として苛性カリ0.鍾量%をオートクレーブ中に
仕込み実施例1と同様の処理を行う。
但し合成例2の場合は酸化プロピレン5モルを滴下し、
反応組成物を得、水分処理後触媒としての苛性カリをリ
ン酸塩として除去し、未反応アルコールはやはり実施例
1と同様の方法て系外に泊過除去する。得られた2−ア
イコシールーテトラコサノールの酸化プロピレンー付加
物の物性は以下の如く゛である。粘度(210ピF)1
8.0CSt.水酸基価47.λ平均分子量900PH
.6.2、濁り点2℃、凝固点−10℃、酸化プロピレ
ン平均付加モル数5.ヌH上−B価2.8てある。
次に、実施例1とまつたく同様に酸化エチレン25モル
を滴下して付加反応させ、2ーアイコシールーテトラコ
サノールのポリオキシプロピレンポリオキシエチレン付
加物を得る。本品はアルコール出発物質が分子量大きく
酸化プロピレン付加も又酸化エチレン付加も、C36ア
ルコーlル時より未反応が多いため、かならずエタノー
ルヘキサン洗滌を行う。製品物性は、粘度(2100F
)348CSt.水酸基価202平均分子量2022、
PH6.へ凝固点40゜C酸化エチレン平均付加モル数
25.\H上−B価10.4である。
次に本発明の実施例を示す。
(%は重量%である。)実施例3 H上−B価5.0のフローラル系香料1%の55%エタ
ノール水溶液中への可溶化(3),(4)を(2)に均
一に溶解したものを(1)中に室温で攪拌しながら加え
る。
この可溶化系は5〜50℃サイクル恒温槽中2ケ月間安
定であつた。上記可溶化系に0.1%クエン酸を添加し
弱酸性としても5〜50℃サイクル恒温槽中での安定性
には変化がなかつた。
同様に0.1%のNaOHを添加し弱アルカリ性として
もその安定性は弱酸性時と同様まつたく変化がなかつた
。実施例4 実施例3の香料1%の35%イソプロパノール水溶液中
への可溶化(3)、(4)を(2)に均一に溶解したも
のを(1)中に室温で攪拌しながら加える。
この可溶化系も実施例1と同様、中性、弱酸性、弱アル
カリ性時、5〜50.℃サイクル恒温槽中2ケ月間安定
であつた。比較例1ポリオキシエチレン30硬化ヒマシ
油エーテル0.2%による、実施例3の香料1%の55
%エタノール水溶液中への可溶化実施例3及び4と同様
の可溶化系を作成し、その安定性を比較した。
中性域では実施例3、4と差がなかつたが、弱酸性域で
はエタノール系、イソプロパノール系共にカスミ(濁り
)が生じ2力月後沈澱物を形成した。市販可溶化剤中、
最も高濃度低級アルコール水溶液中に可溶化能を有する
ポリオキシエチレン30硬化ヒマシ油エーテルではある
が、本発明品と比較する場合、特に弱酸性下にて差を生
じた。
実施例5H上IB価2.6のビタミンEアセテート1%
の55%エタノール水溶液中への可溶化(3)、(4)
を(2)に均一に溶解したものを(1)中に室温で攪拌
しながら加える。
この可溶化系も実施例3と同様、中性、弱酸性、弱アル
カリ性時、5〜50℃サイクル恒温槽中2ケ月間安定で
あつた。実施例6実施例5のビタミンEアセテート1%
の35%イソプロパノール水溶液中への可溶化(3)、
(4)を(2)に均一に溶解したものを(1)中に室温
で攪拌しながら加える。
この可溶化系も実施例5と同様、中性、弱酸性、弱アル
カリ性時、5〜50℃サイクル恒温槽中2ケ月間安定て
あつた。実施例7H上−B価2.7の力プリン酸トリグ
リセライド油分1%の55%エタノール水溶液中への可
溶化(4)ポリオキシエチレン25ポリオキシプロピレ
ン9−2−アイコシールーテトラコシール0.2(3)
、(4)を(2)に均一に溶解したものを(1)中に室
温て攪拌しながら加える。
この可溶化系も実施例3と同様、中性、弱酸性、弱アル
カリ性時、5〜50℃サイクル恒温槽中2ケ月間安定て
あつた。比較例2ポリオキシエチレン30硬化ヒマシ油
エーテル0.2%による実施例5のビタミンEアセテー
ト及び実施例7の力プリン酸トリグリセライド油分1%
の55%エタノール水溶液中への可溶化実施例5及び7
と同様の可溶化系を作成し、その安定性を比較した。
ポリオキシエチレン(至)硬化ヒマシ油エーテル0.2
%水準では共にカスミを生じ、H上−B価の低い被可溶
化物質に対しては、本発明品に比較し、可溶化能が低下
した。以上の如く、本発明による可溶化剤は、(1)高
濃度低級アルコール水溶液中では無類の可溶化能を有し
、(2)被可溶化物質のH上−B価に親油性母核のH上
−B価を近似させることが出来る自由性を有し、 (3)耐酸性下、耐アルカリ性下での安定性も良好で、
(4)高級飽和分岐鎖一級アルコールを用いているため
に、酸化安定性も望め、変色、変敗が少い。
(5)さらに酸化プロピレン付加反応を先行させること
により、一級アルコール母核の未反応物を最少にするこ
とが可能て、その精製分離は極めて容易である。
等の特徴を具備する、新規にして、進歩性の高い発明で
ある。
次に化粧品、特に高濃度低級アルコール水溶液を含有す
るヘアトニツク及びアフターシエーピング狛−シヨンの
具体的実施例を示す。
尚、本発明は化粧品のみならず医薬品等にも利用できる
ものである。
実施例8 ヘアトニツク 2〜8を1に溶解し、室温で攪拌しながら9に加え、調
色淵過後、充填し製品とする。
実施例9 アフターシエープローシヨン 5 ポリオキシエチレン25ポリオキシプロピレン9−
2−アイコシールーテトラコシール2〜7の各成分を1
に透明に溶解したものを、8〜9の各成分を配合したも
のに室温で攪拌しながら加える。
これを十分に攪拌後p過し充填し、製品とする。
【図面の簡単な説明】
第1図は分子量900以上の酸化プロピレン付加母核に
おける高級飽和分岐鎖一級アルコールの炭素数(横軸)
と酸化プロピレン付加モル数(縦軸)の関係を表わす。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1(1)一般式 ▲数式、化学式、表等があります▼ 〔式中、CH_3(CH_2)aおよびCH_3(CH
    _2)bは直鎖アルキル基であり、a=7〜19、b=
    a+2を示す。 Xは▲数式、化学式、表等があります▼、n_1は平均
    付加モル数で5〜30(但し、高級飽和分岐鎖アルコー
    ル母核とあわせ全分子量が900以上のポリオキシプロ
    ピレン付加物を示す。 )、Yは−(CH_2CH_2O)n_2−、n_2は
    平均付加モル数で5〜30を示す。〕で表される高級飽
    和分岐鎖一級アルコールのポリオキシプロピレンポリオ
    キシエチレン付加物よりなる高濃度低級アルコール水溶
    液用の可溶化剤。
JP52044735A 1977-04-19 1977-04-19 高級飽和分岐鎖一級アルコ−ルのポリオキシプロピレンポリオキシエチレン付加物よりなる高農度低級アルコ−ル水溶液用の可溶化剤 Expired JPS6059005B2 (ja)

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