JPS6058088B2 - シ−ト材料の送出装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、シート材料のロールからシート材料を送り出
す装置に関し、シート材料によつて円筒状のコイルを包
装する場合に使用するシート材料の送出装置に関する。

〔従来技術とその問題点〕シート状の金属条片のコイル
を包装する一動作は、円筒状に巻かれたコイルの外周面
に紙を巻きつける工程を含んでいる。

この紙巻動作は、通常は、コイルの軸方向寸寸法より紙
を広幅にして、コイルの両側端部から突き出された紙の
部分をコイルの両側端部表面に折り曲げ、コイル中央の
孔の中に押し込むようにしている。しカルながら、従来
の金属シートを巻回したコイルを包装する装置は、シー
ト材料を巻回したロールから連続的にシートを送り出し
上記コイルの外周面に巻きつけるようにしているため、
最初にシート材料を偏よつて巻き始めたり、巻装動作の
途中で何らかの事情で（たとえば、シートにしわがあつ
た場合）偏よつて巻きつけられると、修正する方法がな
く、コイルの一側面が包まれない問題点があつた。

また、上記シート材料をロールから送出するためには、
一対のローラによりシートを挟み込むことにより送り出
すようにしているため、作業者が手動でコイルを包装し
たい場合に手動で所望の長さシートを引き出したいと望
んでも、その操作を行うことができなかつた。さらに、
従来の装置は、通常、包装シートは一枚のもので構成さ
れているため、被包装体であるコイルの全幅が変わると
、それに合わせて適当な幅のシート材料を用意しなけれ
ばならなかつた。〔発明の目的〕 本発明は、上記事情に鑑みて創案されたもので、その目
的とする処は、シート材料をかたよつて巻き始めても、
その修正が可能で、かつ、手動操作で簡単にシート材料
を所望量送り出すことのできるシート材料の送出装置を
提供することにある。

〔発明の概要〕

本発明の一概念によつて提供されたシート材料を送出す
るための装置は、前記シート材料のロールを支持する装
置と、前記シート材料の前端縁部が送り込まれるときに
、はさみ込み機能を有する対向配置されたローラ・セッ
トとを備え、それらセットのうち少なくも一つは、被駆
動ローラであつて、前記それらセットのうち少なくも一
つのローラは、その円周の一部に沿つた平坦部を持ち、
それによつてこの平坦部がもう一つの前記ローラに対し
て対向した並置関係に配置されたときに両ローラ間に間
隙が生じるようにされる。

このような装置によつて、シート材料は、これ−らのロ
ーラが回転したときに送出装置から問欠的に送り出され
、この間欠的な送出によつて、シート材料はローラ・セ
ットから１回転毎に解放され、シート材料自体の自己引
き伸ばし作用により、シート材料をまつすぐに送り出す
ことができる。

また、前記一つのローラの平坦部を他のローラに対して
対向した並置状態にして、両ローラ問の空間を通つて送
出装置からシート材料を自由に引き出すことができる。
これにより、たとえば作業者が手動でコイルを包装した
い場合などに、手動で所望の長さシート材料を引き出す
ことができる。かような装置は、英国特許第１２７５６
０２号、または英国特許出願第２６０９０／ｎ号または
第５２９８Ｖ７３号明細書に記載された装置および方法
によつて包装されつつあるシート材料のコイルの外部に
この装置に支持された巻きつけ用紙のロールから紙を送
り出すために便利に使用されることができる。

この装置は、好ましくは、平行の重ね合せ関係に装置か
ら送り出されるためにシート材料の２個のロールを収容
する装置を有し、これらの２枚の重ね合さつたシートの
全体幅は、シート材料の前記２個のロールを、装置内の
ロール支持装置の上で互いに軸方向に相対的に動かすよ
うに動作できる装置によつて調整することができる。こ
れにより、たとえば従来のように一枚のシートからなる
適当な幅を有したシート材料を何種類も用意する必要が
なくなる。各ロールに対する支持装置は、溝状の受容部
を持つてもよく、ロールを軸方向に動かすために動作す
る装置は、ロールの外端部に軸方向に当接する流体圧作
動ラムを持つことができる。〔発明の実施例〕 本発明の他の特徴は、添付図面を参照して例示的に行な
つた下記説明によつて明瞭にする。

図に例示した送出装置１０の一実施例は、第２図乃至第
３図に示すように金属シートが巻かれたコイル１６に対
して平行でかつ２枚の紙が相互に重ね合される関係に送
り出されるようにした標準幅の紙が巻回された２個のロ
ール１２，１４を支持するように構成されている。この
二枚の紙の重ね合せの程度は、包まれるコイルの軸方向
寸法よりも二枚の紙で構成された巻きつけ紙の全体幅が
広くなるように調整される。この２枚の紙Ｓｌ，Ｓ２の
重ね合せの状況は第３図に示されている。この巻きつけ
動作は、英国特許第１２７５６０訝、または英国特許出
願第５２９８９／７３号明細書に記載のコイル包装方法
の一部を形成して差支なく、巻きつけ紙が送り出されて
いるコイルは英国特許第２６０９０／ｎ号明細書に記載
された装置によつて、回転できるように支持されること
ができる。

前記送出装置１０は、上部が開口した樋の形状をした一
対の紙ロール支持体１８，２０を前後に並べて配設した
ものを備え、紙ロール支持体１８，２０の下部前方には
、巻きつけ紙の各紙ロール紙１２，１４から紙が取出さ
れるようにするために空隙２２，２４が形成されている
。前記送出装置１０は、ガイドレール５０，５０間に支
持され、このガイドレール５０には車輪５１，５１が係
合している。これにより、送出装置１０は所望の位置へ
移動できる。さらに送出装置１０はコントロールケーブ
ル５２を備え、これにより装置１０の駆動がコントロー
ルされる。前記紙ロール支持体の前方に、各紙ロール１
２，１４から巻きつけ紙を引き出すはさみ込み部材を形
成する２個の協動するローラ・セットが設けられている
。このローラ●セット内のローラは、好ましくはゴムな
どの高摩擦性材料で形成または被覆され、その下部ロー
ラ２６は、紙ロール支持体１８，２０のほぼ全幅に延び
る単一の円柱状のローラであるが、上部ローラ２８は、
駆動ローラを構成するとともに、その軸方向に間隔を置
いて配設された複数個の狭い幅のロール板２８ａを持つ
ている。上部ローラ２８のロール板２８ａには、その周
囲の一部分が切除されて平坦部３０が形成され、全ての
ロール板２８ａの平坦部３０の位置は、ローラ２８ａの
中心軸の回りの角度位置において一致している。したが
つて、平坦部３０が下部ローラ２６と対向した並置状態
に配置したときに、巻きつけ紙の送り出しが停止される
とともに、たとえば手動によつて巻きつけ紙を引き出す
ことができる間隙が上下部ローラ間に作られる。前記ロ
ーラ●セットが駆動され、それによつて．ロール１２，
１４からの紙は装置１０から間欠的に送り出される。

紙は、上部ローラのロール板２８ａの周囲部分が、下部
ローラ２６との間に紙を把持するときに引き出され、上
部ローラの平坦部３０が下部ローラに対して対向した並
置状態にあ．るときに引き出しが中止される。ローラ・
セットが静止していて、上部ローラのロール板２８ａの
平坦部３０が下部ローラ２６と対向した位置状態にある
ときには、紙は間隙を通つて自由に引き出すことができ
る。なお、ローラ・セットの静止時一には、常に上部ロ
ーラのロール板２８ａの平坦部３０が下部ローラ２６と
対向並置されるように制御される。この状態で手動で自
由に紙を引き出すことができる。紙の各ロール１２，１
４を支持する各紙ロール支持体１８，２０内には、ヨー
ク３２が配置され、これに固着した流体圧作動ラム３４
は制御弁によつて作動して、いづれかのロール１２，１
４を他のロールに対してその軸方向に全体として動かし
て、装置から送り出される巻きつけ紙の２枚のシートの
重ね合せ程度を変えることができる。

前記ローラ・セットの間にある紙は、またラム３４の任
意差動時に横方向に動かされるけれども、゛このような
運動は上部ローラの平坦部３０が下部ローラ２６に対向
した並置位置にあるときにのみ実行できる。作動中、ロ
ール１２，１４から送り出される２枚の紙の重なりの度
合は作業者が巻きつけ紙の所望の全幅を目測して調節さ
れ、ローラ２６，２８は始動されて回転し、よつて巻き
つけ紙は送出装置１０から間欠的に送り出される。

また、巻きつけ紙が側方に外れる傾向はこの装置では減
少する。というのは、ロール板２８ａが１回転する毎に
平坦部３０の作用により紙は１回解放されるので、紙が
紙自体の自己引き伸ばし作用によりそのもとの中心位置
に跳ね戻ろうとする自然傾向が、紙をまつすぐに送り出
すことを確実にするからである。紙は、ローラ・セット
の間を通過した後に、隣接する裁断機３６を通過し、最
後には、巻かれるコイル１６に向つて送り出すための支
持ローラ３８の上を通る。従つて、金属シートのコイル
１６を包装しようとするときには、巻きつけ紙は、ロー
ル１２，１４からコイル１６に向つて間欠的に送り出さ
れて、接着テープにより固定される。そして、ローラ・
セットは、止められて、上部ローラのロール板２８ａの
平坦部３０を下部ローラ２６に対向した位置に並置し、
金属シートのコイル１６は、回転されて、巻かれる紙を
送出装置から自由に引き出し、コイル１６の周囲に十分
に巻かれてそれを包むことができる。そして、コイル１
６の回転を止め、裁断装置３６を作動して、巻きつけ紙
を送出装置から自由にする。図に例示するように、裁断
装置３６は、モータ・プーリ装置３６ａによつて駆動さ
れる紙の全幅を横切る回転型ナイフを持つているけれど
も、裁断装置は巻きつけ紙を裁断できるものであれば任
意のものを使用することができる。そして、巻かれた紙
は、更に接着テープによつてコイルの回りに固定され、
コイル包装動作の残部が完了される。送出装置に紙のロ
ール１２，１４を装填することを容易にするために、装
置の基部０は、枢動ピン４２上で下方に枢動され、基部
４０には下部ローラ２６が取付けられている。紙の新ら
しいロールを紙ロール支持体１８，２０の中に入れたと
きに、各ロール１２，１４の紙の前縁部は、基部４０を
開いた状態で各紙ロール支持体の前方底部端のそれぞれ
の出口空隙２２，２４を通つて下方に垂下するようにさ
れ、装置の基部４０を上方に枢動して閉じられたときに
、紙は、ローラ・セットの間に自動的に通される。紙の
前端縁部がローラ・セットの間から最初に出て来るとき
に、上方に曲がるようないかなる傾向をも防止するため
に、複数個の下方に向く空気噴射口を空気多岐管４４に
設け、この多岐管４４はコイル１６に向つて巻きつけ紙
を下方に曲げるためにローラ●セットの幅にわたつて延
びている。

なお、第１図において、コイル１６の下部にある２個の
ローラはコイル１６の支持用のローラであり、鎖線で示
したコイルは異なつたサイズのコイルを図示したもので
ある。

〔発明の効果〕

本発明は、以上のよう構成したので、シート材料にしわ
がよつたり、偏よつて巻かれたときに、シート材料が自
然に正常な状態に戻ることができるとともに、手動でシ
ート材料を楽に引出すことができるという効果を奏する
。

【図面の簡単な説明】

第１図は、金属シートのコイルに巻きつける紙を送り出
すために使用された、本発明によるシート送出装置の側
面図であつて、紙を巻かれるコイルの異なる直径は、鎖
線で示され、第２図は、第１図の送出装置を拡大した更
に詳細な側面図、第３図は、第２図の■−■線における
断面図である。 １０・・・シート材料の送出装置、１２，１４・・・紙
ロール、１６・・・金属シートのコイル、１８，２０・
・・紙ロール支持体、２２，２４・・・空隙、２６・・
・下部ローラ、２８・・・上部ローラ、２８ａ・・・ロ
ール板、３０・・・平坦部。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ２枚のシート材を一部重ね合せて平行に送出するこ
   とができるように配設された２個のシート材料ロール１
   ２、１４と、前記シート材料の前端縁部が送入される時
   にはさみ込み機能を有するように対向配置された一対の
   ローラ２６、２８とを備え、前記ローラ２６、２８の少
   なくとも一方は、その周囲の一部に平坦部３０が形成さ
   れ、前記平坦部３０を形成したローラ２８は駆動ローラ
   を構成し、前記一方のローラ２８の平坦部３０がもう一
   つのローラ２６に対して対向した並置関係に位置すると
   きに、前記両ローラ２６、２８間に間隙が作られるとと
   もに、上記ローラ・セット２６、２８の出口側に支持ロ
   ーラ３８を配置し、この支持ローラ３８と上記一対のロ
   ーラ２６、２８との間に裁断装置３６を設けるようにし
   たことを特徴とするシート材料の送出装置。 ２ ２枚の重ね合せたシートの全体幅は、前記送出装置
   内のそれぞれの支持装置上でシート材料の２個のロール
   を互いに相対的に軸方向に動かすように動作できる装置
   によつて調整することができる特許請求の範囲第１項に
   記載のシート材料の送出装置。 ３ 前記シート材料ロールを軸方向に動かすように動作
   できる装置は、それらのロールの外端部に軸方向に当接
   する流体圧差動ラムを有する特許請求の範囲第２項に記
   載のシート材料の送出装置。