JPS6055752B2 - 断熱パネル - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、主としてプレハブ式冷蔵庫あるい−は倉庫
等の天井、床あるいは壁部に使用される断熱パネルに関
するものである。

一般にこの種断熱パネルは、一対の表面板間に例えば発
泡ポリウレタン等の断熱性心材を充填して成り、かつ、
強度面あるいは荷すり用を考慮し−て少なくとも一方の
表面板が互いに平行な複数の６条を有する波形状表面板
で形成されている。

したがつて、例えば壁パネルとして使用した場合の床部
との結合において、第１図に示すように、壁パネルを形
成する断熱パネルａの断熱性心材をの発泡時の圧力を押
えるアングル材ｃを用いて床部ｄとの間にシール材ｅを
充填する方法か、あるいは、第２図に示すように、壁パ
ネルａの下端と床部ｄとの間に直接シール材ｅを充填す
る方法が採用されていた。

しカルながら、前者すなわちアングル材ｃを用いた場合
にはアングル材ｃと６条ｆ間の凹溝ｇとの間にすき間が
生じるので、すき間内に洗浄水やごみ等が溜り、非衛生
的となるという欠点があり、また、後者すなわちシール
材ｅを介して直接壁パネルａを床部ｄに接合させる方法
ではシール材ｅを波形状に沿つてコーキングしなければ
ならないため、施工が面倒となりかつ熟練と多くの時間
を要するなどの問題があつた。そこで、これら問題を解
決する手段として、例えばパネルの端部において凸条部
が現われないように平坦状に形成する方法が考えられる
が、このような形状の表面板をプレス成型すると、金型
を初め設備等を大幅に変更しなければならなくなり、莫
大な費用が掛り、コスト的に問題となる。この発明は、
上記事情に鑑みなされたもので、パネル端部の接合部の
問題を解消すべき平坦部を有する端部材を波形状表面板
に連結することにより、隅角部におけるパネルの接合を
簡単にかつ確実に行うことができるとともに、接合部へ
の水あるいはごみ等の付着を可及的に除去することがで
き、シール作業も簡単にし得、しかも、通常の設備によ
つて安価にかつ容易に製作できるなどの特徴を有する断
熱パネルを提供しようとするものである。

以下にこの発明の実施例を第３図ないし第１３図に基づ
いて詳細に説明する。第３図及び第４図はこの発明の第
一実施例を示すもので、対峙する一対の表面板１，２の
うちの少なくとも一方の表面板１を互いに平行な複数の
凸条３，３・・・・・・を有する波形状表面板で形成す
るとともに、この波形状表面板１の凸条群の一端部に端
部材４を連結し、この端部材４を連結する表面板１と他
方の表面板２との間に例えば発泡ポリウレタン等の断熱
性心材５を充填して成り、かつ、波形状表面板１の凸条
群の他端に例えばブラインド・リベット等の固定具６を
もつて押えアングル材７を装着するとともに、周縁部に
枠材８を装備して成る断熱パネルを示している。

この場合、前記端部材４は、凸条群を構成する各凸条３
間の凹部に介在される係止舌片４ａと、この係止舌片４
ａを一端に折曲して前記凸条３の頂面とほぼ同一面上に
位置する平行部４ｂと、この平行部４ｂの端部から折曲
されてパネル周縁部に沿う縁部４ｃとで構成されるとと
もに、前記係止舌片４ａの先端に形成される係止爪４ｄ
を波形状表面板１の端部における凸条３，３・・・・・
・間の凹部底面１ａに穿設された係合スリット１ｂ内に
嵌合させて、この端部材４を波形状表面板１に連結して
ある。断熱パネルを加工するに当つて、まず、波形状表
面板１の凸条群の一端部に前記係止舌片４ａの係止爪４
ｄと係合スリット１ｂとにより端部材４を連結した後、
第５図に示すように、波形状表面板１に連結する端部材
４の縁部４ｃ及びアングル材７と、他方の表面板２の端
部から折曲される折曲縁２゛とを用いて枠材８を介在さ
せて、互いに平行に立設される複数の締め付けボルト９
，９に摺動可能に取り付けられる押え板１０，１０間に
挿入した後、両表面板１，２間に断熱性心材５を発泡充
填して断熱パネルを成形するのである。

なおこの場合、端部材４の係止舌片４に形成した係止爪
４ｄと波形状表面板１の凹部表面に穿設された係合スリ
ット１ｂとで端部材４の表面板１への連結を行つている
が、この構造以外に例えば第６図に示すように、係止舌
片４ａの先端に折曲された重合部４ｅを凹部底面１ａに
重合させるとともに、ブラインＰ・リベット等の固定具
１１をもつて連結するようにしてもよい。また、前記実
施例では係止舌片４ａが直角状に折曲形成されている場
合を示したが、第７図及び第８図に示すような傾斜状に
折曲される係止舌片４ａ″であつてもよく、このように
形成すれば、水やごみ等の付着を更に少なくすることが
できるのである。第９図及び第１０図はこの発明の第二
実施例を示すもので、端部材４の平行部４ｂを、凸条３
の頂部とほぼ同一面上に位置する第１の平行部４ｂ１と
、凹部底面１ｂとほぼ同一面上に位置する第２の平行部
４１）．とで構成し、かつ、第２の平行部４■の端部に
縁部４ｃを折曲した場合である。

なおこの場合、係止舌片４ａの形状は前述と同様に直角
状てあつてもよく（第９図参照）、あるいは、第１１図
に示すような傾斜状の係止舌片４ａ″であつてもよい。
また、連結手段としてブラインド・リベット等の固定具
１１を用いてもよい（第１２図参照）。なお、前記各実
施例ではパネルの周縁部に枠材８を装備した場合を示し
たが、第１３図に示すように、断熱性心材５自体で接合
用凹部１２ａあるいは凸部１２ｂを構成する枠無しパネ
ルとすることもでき、また、両表面板１，２を同様に波
形状に形成し、それぞれ同様に端部材４を連結する構造
とすることもできる。以上に説明したように、この発明
の断熱パネルは、対峙する一対の表面板のうちの少なく
とも一方を互いに平行な複数の凸条を有する波形状表面
板で形成するとともに、この波形状表面板の凸条群の一
端に、凸条間の凹部に介在する係止舌片と、表面板とほ
ぼ平行な平行部と、この平行部の端部から折曲されてパ
ネル周縁部に沿う縁部とから成る端部材を係止舌片にて
連結し、この端部材を含む波形状表面板と他方の表面板
との間に断熱性心材を充填して成るのでパネルの接合側
端部に凸条が現われることなく、端部材の平行部が位置
し、そのため、隅角部におけるパネルの接合を簡“単か
つ確実にシールするとができ、また、接合部において、
洗浄水やごみ等が溜つて非衛生的となる虞れがなく、し
かも、構成が簡単な上、既存の設備を用いて容易に製作
することができるとともに、パネルを任意の長さに調整
することもできるので、安価にして多種の断熱パネルを
提供することができるという特徴を有し、その利用価値
は顕著である。

【図面の簡単な説明】 第１図及び第２図はそれぞれ従来の断熱パネルの接合状
態を示す斜視図、第３図はこの発明の断熱パネルの第一
実施例を示す断面斜視図、第４図は第一実施例における
端部材の連結状態を示す分解斜視図、第５図は断熱パネ
ルの成形状態を示す断面図、第６図は端部材の別の連結
態様を示す断面図、第７図及び第８図は端部材の係止舌
片の別の形態を示す断面図及び斜視図、第９図及び第１
０図はこの発明の第二実施例を示す断面図及び斜視図、
第１１図は第二実施例における係止舌片の別の形態を示
す断面図、第１２図は第二実施例における端部材の別の
連結態様を示す断面図、第１３図は枠無しパネルの一例
を示す断面図である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 対峙する一対の表面板のうちの少なくとも一方を互
   いに平行する複数の凸条を有する波形状表面板で形成す
   るとともに、この表面板の凸条群の一端に、前記凸条間
   の凹部に介在する係止舌片と、表面板とほぼ平行な平行
   部と、この平行部の端部から折曲されてパネル周縁部に
   沿う縁部とから成る端部材を前記係止舌片にて連結し、
   この端部材を含む表面板と他方の表面板との間に断熱性
   心材を充填して成ることを特徴とする断熱パネル。 ２ 前記係止舌片に形成した係止爪を波形状表面板の端
   部に穿設された係合スリットに係合することにより、波
   形状面板と端部材とを連結して成る特許請求の範囲第１
   項記載の断熱パネル。 ３ 前記係止舌片と波形状表面板の端部とを固定具をも
   つて連結して成る特許請求の範囲第１項記載の断熱パネ
   ル。