JPS6055145B2 - 折返し式コ−スタ− - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は遊園地等に設置されるジエツトコースター或
いはループコースター等の娯楽乗物で特に走行途中で逆
降下する非常にスリリングな効果を持つ折返し式コース
ターに関する。

従来、上述した折返し式コースターにおいては、他の一
般のジエツトコースター等の如く環状の軌道を車両が一
方通行で走行する方式と異なり、行き止まりの軌道を往
復走行することから、その軌道上に複数の車両を設置し
て、一方の車両が走行している間に他の車両は乗客を乗
せて高所の出発点に移行させて待機させ該先行車両が走
り終つたらすぐに出発すると云つた運行方式を取ること
が不可能である。

このために非常に運転効率が悪く不経済であると共に、
どうしてもお客の持ち時間が長くなつてしまうなどの問
題があつた。この発明は上記事情に鑑みなされたもので
、その目的とする処は、折返し式コースターでありなが
ら、複数の車両を設置して次々と循環するかたちで非常
に効率よく運転することが可能となるものを提供しよう
とすることにある。以下、この発明の一実施例を図面に
従い説明す’る。

先ず第１図に示す如く折返し式コースターの本線として
符号イで示す出発点となる一方の高所から急勾配で下降
する降下軌道Ａ）その降下軌道Ａの下方端から連続して
略水平に延びる低所の略平坦軌道Ｂ）その低所略平坦軌
道Ｂ終端から連続・して立上がり一回転するループ状軌
道Ｃ）更にそのループ状軌道ｃの終端から連続して斜め
に高く立上がり途中が折返し点口となる他方の立上がり
軌道Ｄが設けられている。なお低所略平坦軌道Ｂ以外の
各軌道Ａ、Ｃ、Ｄはそれぞれ各々の条件に合つた各種支
柱１ａ，１ｃ，１ｄにより強固に支持したレール支持体
２ａ，２ｃ，２ｄに対し各々ブラケット３ａ，３ｃ，３
ｄを介して左右レール４ａ・４ａ，４ｃ●４ｃ，４ｄ●
４ｄを取付けてなる構造である。そして乗客を乗せた複
数編成の車両Ｅが一方の高所出発点イから降下軌道Ａを
急降下して慣性力を得ることによりそのま）低所略平坦
軌道Ｂを通りループ状軌道Ｃに沿つて空中で一回転して
他方の立上がり軌道Ｄに乗り上がり、その途中の折返し
地点口附近で慣性力を失うことにより逆に降下して折返
し走行に入り、そこで得た慣性力でループ状軌道Ｃを逆
に通つて空中回転し、そこから低所略平坦軌道Ｂ上を通
過して一方の降下軌道Ａを慣性力がが無くなるまで逆に
昇り、しかして再び降下軌道Ａをくだつて最終的に低所
略平坦軌道Ｂ上に停止するようになつている。ここで、
上述した折返し式コースターの本線の一部である低所略
平坦軌道Ｂはトラバース装置Ｆとして構成されて、該略
平坦軌道Ｂ上に停止した車両Ｅを後述するバイパス軌道
Ｇ方へ導通できるようになつている。

つまり、低所略平坦軌道Ｂはトラバース装置Ｆのターン
テーブルと称される遷車台５上にブラケット３ｂ，３ｂ
を介して左右レール４ｂ，４ｂを取付けて構成されたも
ので、その遷車台５の回転によりその上部の左右レール
４ｂ，４ｂの両端側が上記降下軌道Ａとループ状軌道Ｃ
の各左右レールに対して合致接続したソー側方に遠く離
間したりできるようになつている。なお、トラバース装
置Ｆの遷車台５は中央が台座６に支承されていると共に
両端部がガイドレールを敷設したストッパー兼用受台７
，８により支承されて水平状態に保持され、しかもエア
ーシリンダー等の駆動機構９により所定範囲往復回転さ
れるようになつている。また、遷車台５上部に取付け−
た略平坦軌道Ｂを構成する左右レール４ｂ，４ｂは一端
方が少し低くなるように全体的に稍々傾斜せしめられて
いると共に、その左右レール４ｂ，４ｂ相互間部位には
ブレーキ機構１０，１０が設けられ、上述した如く本線
上を往復走行して最終一的に略平坦軌道Ｂ即ぢ左右レー
ル４ｂ，４ｂ上に来る車両Ｅを該左右レール４ｂ，４ｂ
上の定位置に完全に停止し且つ遷車台５の回転時も濫り
に遊動することなく静止状態を保持し、バイパス軌道Ｇ
との接続時にはブレーキ機構１０，１０の解除に伴い左
右レール４ｂ，４ｂの傾斜により車両Ｅが自然に該バイ
パス軌道Ｇ方へ移動して行くようになつている。そのバ
イパス軌道Ｇは上記トラバース装置Ｆの遷車台５の回転
によりその上部左右レール４ｂ，４ｂの一端と合致接続
すべく接続端部ｇが上記降下軌道Ａの下方端部と同じ高
さでその一側外方離間した位置に配され、その接続端部
ｇから稍々下・降する状態で上記降下軌道Ａの下側を通
つて上記一方の高所出発点イの真下まで来るよう設置さ
れている。

なおそのバイパス軌道Ｇも上記同様に支柱１ｇ上に支持
して、レール支持体２ｇに対してブラケット３ｇ，３ｇ
を介して左右レール４ｇ，４ｇを取付けて構成されてい
る。ここで、そのバイパス軌道Ｇの途中部位には車両Ｅ
が上記同様のブレーキ機構（図示せず）によソー時停止
できる個所があり、その一側近傍に乗降用ホームＨが設
置されて、ここでお客が車両Ｅに乗り込んだり降りたり
できるようになつている。また、バイパス軌道Ｇはその
ゆるやかな傾斜により車両が自走して来る一方端がリフ
ト装置Ｊに接続するようになつている。このリフト装置
Ｊは車両Ｅを略水平状態のま）垂直に上昇させて上記高
所の出発点イに運ぶエレベータであつて、上下端を相互
に固定して垂直に立設した左右２本づつ計４本のマスト
１１・・・にガイドレール１２をそれぞれ設け、それら
ガイドレール１２・・・に対しガイドコロ又はガイドシ
ュー（図示せず）等で案内されるように設けた昇降台１
３を該マスト１１の上部機械室１４内の巻上機（図示せ
ず）等の駆動により水平状態のま）垂直に上下動せしめ
る構成であり、その昇降台１３上にはその下降限時に上
記バイパス軌道Ｇの左右レール４ｇ，４ｇと、又上昇限
時に上記降下軌道Ａの左右レール４ａ，４ａ上方端と合
致接続する左右レール４ｊ，４ｊがブラケット３ｊ，３
ｊを介して取付けられ、その左右レール４ｊ，４ｊもこ
の上にバイパス軌道Ｇから車両Ｅが自走により乗り込め
るよう同様に傾斜せしめられている。また、昇降台１３
上の左右レール４ｊ，４ｊ相互間にも車両Ｅを定位置で
停止させて静止状態を保持するブレーキ機構１５，１５
が設けられている。なお、左右２本づつのマスト１１，
１１及び１１，１１の外側部には架台１６，１６が張り
出して設けられ、その一方の架台１６には上記降下軌道
Ａの上方端部が支持され、他方の架台１６には車両起動
機構１７が取付けられている。この車両起動機構１７は
エアーシリンダー等を用いたもので、上昇限に達した昇
降台１３上の車両Ｅを左右レール４ｊ，４ｊの傾斜に逆
らつて後押しすることにより出発させ得るようになつて
いる。而して、上述した本案の折返し式コースターでは
、適当編成の車両Ｅを最低２組備えて効率よく運行する
ことが可能である。つまソー方の車両Ｅが高所出発点イ
から発車して本線上を往復走行している間に、他方の車
両Ｅはバイパス軌道Ｇ途中の乗降用ホームＨの所で乗客
を降して新たなお客を乗せ、その状態でバイパス軌道Ｇ
からリフト装置Ｊを介して高所出発点イまで運ばれて待
機しておき、そこで上記本線上を走行していた一方の車
両Ｅが低所略平坦軌道Ｂ上、即ちトラバース装置Ｆの遷
車台５上部の左右レール４ｂ，４ｂ上定位置に停止して
該遷車台５の回転によりバイパス軌道Ｇへ導通され、且
つ該トラバース装置Ｆの遷車台５が完全に回動復帰した
ことを確認した時点で、上記待機していた他方の車両Ｅ
が起動機構１７の後押しにより出発点イから本線上に発
車して行き、その間上記バイパス軌道Ｇに来た一方の車
両Ｅは前回同様お客を乗降させてリフト装置Ｊにより高
所出発点イに運ばれて待機するようになる。しかして２
組の車両Ｅ，Ｅは折返し式コースターでありながら循環
するかたちで次々と効率よく運行できるようになる。な
お、上記実施例ではトラバース装置Ｆとして遷車台５を
ターンテーブルの如く回転させる方式としたが、例えば
図示しないが遷車台を略水平状態のま）本線に対して横
移動させる方式のものでも可であり、その他適宜の方式
に変更してもよいまた、リフト装置Ｊとしてエレベータ
方式のものは車両Ｅを略水平状態のま）高所出発点イま
で短時間に持ち上げるのに効果があり、しかもトラバー
ス装置Ｆにより車両Ｅを後向きでバイパス軌道Ｇに導通
させても、その車両Ｅをそのま）エレベータ式リフト装
置Ｊで持ち上げて行けるので、該車両Ｅを常に出発点イ
では前向きで発車させるようにできるが、この発明のも
のでは上記実施例に限定されることなく、バイパス軌道
Ｇの後端方部を図示しないが延長して適度な傾斜で立上
がらせながら環状に迂回させて本線の降下軌道Ａ上端に
接続し、且つその立上が傾斜部に車両を引き上げるチェ
ーンラック等を設けた形式のものでもよく、こうするこ
とにより車両Ｅを一回おき毎に後向きで出発点イより発
車させるようなことも可能である。

更に、乗降用ホームＨはバイパス軌道Ｇの途中個所のみ
に限定されることなく、リフト装置Ｊの昇降台１３の下
降限個所や上昇限個所などの適当なところでお客が乗降
できるように設置しておいてもよい。

この発明は以上詳述した如くなしたから、行き止まりの
軌道上を車両が往復走行する折返し式コースターであり
ながら、複数の車両を設置して次々と循環するかたちで
非常に効率よく運転することができる極めて経済的で且
つ持ち時間の少いものとなる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの発明の一実施例を示す概略的構成の斜視図で
ある。 イ・・・・・・高所出発点、口・・・・・・折返し点、
Ａ・・・・・・降下軌道、Ｂ・・・・・・低所略平坦軌
道、Ｃ・・・・・・ループ状軌道、Ｄ・・・・・・立上
がり軌道、Ｅ・・・・・・車両、Ｆ・・・・・・トラバ
ース装置、Ｇ・・・・・・バイパス軌道、Ｈ・・・・・
・乗Ｌ降用ホーム、Ｊ・・・・・・リフト装置、１ａ，
１ｃ，１ｄ，１ｇ・・・・・・支柱、２ａ，２ｃ，２ｄ
，２ｇ・・・・・・レール支持体、３ａ，３ｂ，３ｃ，
３ｄ，３ｇ，３ｊ・・・・・・ブラケット、４ａ，４ｂ
，４ｃ，４ｄ，４ｇ，４ｊ・・・・・ルール、５・・・
・・・遷車体、６・・・・・・台・座、７，８・・・・
・・受台、９・・・・・・駆動機構、１０・・・・・・
ブレーキ機構、１１・・・・・・マスト、１２・・・・
・・ガイドレール、１３・・・・・・昇降台、１４・・
・・・・機械室、１５・・・・・・ブレーキ機構、１６
・・・・・・架台、１７・・・・・・車両起動機構。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 車両が一方の高所出発点から降下軌道をくだつて慣
   性力を得ることにより低所の略平坦軌道を通つて他方の
   立上がり軌道を上昇し、その立上が軌道途中の慣性力を
   失つた地点から逆にくだつて折返し走行するようになる
   折返し式コースターにおいて、上記折返して来る車両を
   最終的に前記低所の略平坦軌道上に停止させる構成とな
   し、且つその低所の略平坦軌道上に停止した車両を別な
   バイパス軌道へ導通するトラバース装置を設けると共に
   、バイパス軌道から車両を上記一方の高所出発点に上昇
   させるリフト装置を設け、更にバイパス軌道途中又はリ
   フト装置部適所に乗降用ホームを設置して構成したこと
   を特徴とする折返し式コースター。 ２ トラバース装置は、車両が乗り込める左右レール及
   び該車両を停止するブレーキ機構を上部に有する回転又
   は横移動可能な遷車台と、該遷車台を所定範囲往復回転
   又は横移せしめる駆動機構とからなる構成としたことを
   特徴とする特許請求の範囲第１項記載の折返しコースタ
   ー。 ３ リフト装置は、車両が垂り込める左右レールを上部
   に有する昇降台が略水平状態のまゝ垂直に上下動する構
   成としたエレベータを用いたことを特徴とする特許請求
   の範囲第１項又は第２項記載の折返し式コースター。