JPS6052131B2 - 安定化された1,1,1−トリクロルエタン組成物 - Google Patents
安定化された1,1,1−トリクロルエタン組成物Info
- Publication number
- JPS6052131B2 JPS6052131B2 JP6959980A JP6959980A JPS6052131B2 JP S6052131 B2 JPS6052131 B2 JP S6052131B2 JP 6959980 A JP6959980 A JP 6959980A JP 6959980 A JP6959980 A JP 6959980A JP S6052131 B2 JPS6052131 B2 JP S6052131B2
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- Japan
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- trichloroethane
- stabilized
- test
- aluminum
- stabilizer
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明は安定化された1、1、1−トリクロルエタン
組成物に関するものであり、さらに詳しくは1、1、1
−トリクロルエタンにトリアルコキシアルカン類および
ニトロアルカン類を添加して安定化された1、1、1−
トリクロルエタン組成物に関する。
組成物に関するものであり、さらに詳しくは1、1、1
−トリクロルエタンにトリアルコキシアルカン類および
ニトロアルカン類を添加して安定化された1、1、1−
トリクロルエタン組成物に関する。
1、1、1−トリクロルエタンは、不燃性で適当なる
沸点を有し、また脱脂能力も大きく、このため、鉄、ア
ルミニウム、亜鉛、および銅などの金属、またはそれら
の合金の脱脂洗浄、その他種々の用途において、工業用
溶剤として広く使用されている。
沸点を有し、また脱脂能力も大きく、このため、鉄、ア
ルミニウム、亜鉛、および銅などの金属、またはそれら
の合金の脱脂洗浄、その他種々の用途において、工業用
溶剤として広く使用されている。
さらに1、1、1−トリクロルエタンが多くの工業用塩
素化炭化水素系溶剤の中で最も毒性の少いものの一つで
あることから、その用途はますます拡大している。 し
かしながら、1、1、1−トリクロルエタンは上記金属
、特にアルミニウム、またはこれらの合金と接触すると
、極めて容易に分解し、その分解は連鎖反応的に塩化水
素を発生しながら、激しく進行し黒色タール状物質を生
成する。
素化炭化水素系溶剤の中で最も毒性の少いものの一つで
あることから、その用途はますます拡大している。 し
かしながら、1、1、1−トリクロルエタンは上記金属
、特にアルミニウム、またはこれらの合金と接触すると
、極めて容易に分解し、その分解は連鎖反応的に塩化水
素を発生しながら、激しく進行し黒色タール状物質を生
成する。
この分解により、被洗浄物は激しく腐食されると共に発
生した塩化水素により、洗浄装置および周辺の機器等に
腐食等を起す。従つて1、1、1−トリクロルエタンを
脱脂溶剤として使用する場合、その安定化は極めて重要
な問題であり、従来より1、1、1−トリクロルエタン
の分解の防止または抑制するために数多くの安定剤が提
案されている。 一方、これらの安定剤について、1、
1、1−トリクロルエタン製造業者は環境の問題等の見
地から毒性の少ない1、1、1−トリクロルエタンに環
境のレベルに合致した安定剤の系を与えることが常識に
なりつつある。 本発明者らはそれらの点に鑑み、1、
1、1ートリクロルエタンの安定剤について検討を行な
い、トリアルコキシアルカン類およびニトロアルカン類
による簡単な安定剤の系を1、1、1−トリクロルエタ
ンに適用すると、両添加剤の相乗効果により各種金属と
の気相および液相における接触による1、1、1−トリ
クロルエタンの分解および金属の腐食が効果的に防止さ
れることを発見した。
生した塩化水素により、洗浄装置および周辺の機器等に
腐食等を起す。従つて1、1、1−トリクロルエタンを
脱脂溶剤として使用する場合、その安定化は極めて重要
な問題であり、従来より1、1、1−トリクロルエタン
の分解の防止または抑制するために数多くの安定剤が提
案されている。 一方、これらの安定剤について、1、
1、1−トリクロルエタン製造業者は環境の問題等の見
地から毒性の少ない1、1、1−トリクロルエタンに環
境のレベルに合致した安定剤の系を与えることが常識に
なりつつある。 本発明者らはそれらの点に鑑み、1、
1、1ートリクロルエタンの安定剤について検討を行な
い、トリアルコキシアルカン類およびニトロアルカン類
による簡単な安定剤の系を1、1、1−トリクロルエタ
ンに適用すると、両添加剤の相乗効果により各種金属と
の気相および液相における接触による1、1、1−トリ
クロルエタンの分解および金属の腐食が効果的に防止さ
れることを発見した。
本発明はこの発見に基づくものであつて、改良された
1,1,1−トリクロルエタンの安定剤を提供すること
を目的とするものである。
1,1,1−トリクロルエタンの安定剤を提供すること
を目的とするものである。
そしてこの目的はトリアルコキシアルカン類、特にトリ
メトキシメタン、トリエトキシメタン、1,1,1−ト
リメトキシエタンおよび1,1,1−トリエトキシエタ
ンから選ばれたトリアルコキシアルカン類の少なくとも
一種とニトロアルカン類の少なくとも一種を併用するこ
とによつて達成される。従来の安定剤により安定化され
た1,1,1−トリクロルエタンは或種の金属に対して
は安定であつても他の金属に対しては安定性を示さない
場合があり、工業的には多種類の金属には適用できない
という欠点を有していた。ところが、意外にも本願発明
によりこの度開発された安定剤の系は、非常に簡単な組
合せにもかかわらず十分広範囲の用途に供し得る安定化
された1,1,1−トリクロルエタン組成物を与えるこ
とができる。特に鉄と銅に対して著るしい効果がある。
さらに補助安定剤としてVic−モノエポキシド類を上
記の系に添加すると安定性が一層増すこと−も本発明者
らは確認した。
メトキシメタン、トリエトキシメタン、1,1,1−ト
リメトキシエタンおよび1,1,1−トリエトキシエタ
ンから選ばれたトリアルコキシアルカン類の少なくとも
一種とニトロアルカン類の少なくとも一種を併用するこ
とによつて達成される。従来の安定剤により安定化され
た1,1,1−トリクロルエタンは或種の金属に対して
は安定であつても他の金属に対しては安定性を示さない
場合があり、工業的には多種類の金属には適用できない
という欠点を有していた。ところが、意外にも本願発明
によりこの度開発された安定剤の系は、非常に簡単な組
合せにもかかわらず十分広範囲の用途に供し得る安定化
された1,1,1−トリクロルエタン組成物を与えるこ
とができる。特に鉄と銅に対して著るしい効果がある。
さらに補助安定剤としてVic−モノエポキシド類を上
記の系に添加すると安定性が一層増すこと−も本発明者
らは確認した。
本発明において用いられるトリアルコキシアルカン類と
してはトリメトキシメタン、トリエトキシメタン、1,
1,1−トリメトキシエタン、1,1,1−トリエトキ
シエタン等が挙げられ、内一種または二種以上の組合せ
を適宜に用いることができる。
してはトリメトキシメタン、トリエトキシメタン、1,
1,1−トリメトキシエタン、1,1,1−トリエトキ
シエタン等が挙げられ、内一種または二種以上の組合せ
を適宜に用いることができる。
ニトロアルカン類としては、ニトロメタン、ニトロエタ
ン、ニトロプロパン等が好ましく、内一種または二種以
上の組合せを適宜に用いることができる。またVic−
エポキシド類としては、プロピレンオキシド、ブチレン
オキシド、エピクロルヒドリン、グリシドール等が好ま
しく、これも内一種または二種以上を適宜に用いること
ができる。
ン、ニトロプロパン等が好ましく、内一種または二種以
上の組合せを適宜に用いることができる。またVic−
エポキシド類としては、プロピレンオキシド、ブチレン
オキシド、エピクロルヒドリン、グリシドール等が好ま
しく、これも内一種または二種以上を適宜に用いること
ができる。
上記各安定剤の添加量は、各成分の種類、性状(沸点等
)により決まるが、一般には1,1,1一トリクロルエ
タンの重量に対してトリアルコキシアルカン類1〜10
%、ニトロアルカン類0.01〜2%であり、さらにV
ic−エポキシド類を添加する場合は、1,1,1−ト
リクロルエタンに対して0.001〜2%の範囲が好ま
しい。また本発明の安定剤の系に従来公知の安定剤を併
用することも可能てあり、併用可能な安定剤としては例
えばエーテル類、アルコール類、アミン類、カルボン酸
エステル類等が挙げられる。
)により決まるが、一般には1,1,1一トリクロルエ
タンの重量に対してトリアルコキシアルカン類1〜10
%、ニトロアルカン類0.01〜2%であり、さらにV
ic−エポキシド類を添加する場合は、1,1,1−ト
リクロルエタンに対して0.001〜2%の範囲が好ま
しい。また本発明の安定剤の系に従来公知の安定剤を併
用することも可能てあり、併用可能な安定剤としては例
えばエーテル類、アルコール類、アミン類、カルボン酸
エステル類等が挙げられる。
以下本発明を下記の実施例と比較例によりさらに詳細に
説明する。実施例 下記表1に1,1,1−トリクロルエタンに配合された
各種安定剤の配合例を示す。
説明する。実施例 下記表1に1,1,1−トリクロルエタンに配合された
各種安定剤の配合例を示す。
試験1
アルミニウム腐食試験(アルミニウムスクラツチテスト
)各種試験溶液を使用し、JIS6O63アルミニウム
片(40×15×5W0f1)に対して行なう。
)各種試験溶液を使用し、JIS6O63アルミニウム
片(40×15×5W0f1)に対して行なう。
この試験は、液相における1,1,1−トリクロルエタ
ンとアルミニウムの反応を抑制する安定剤の性能を示す
ものであつて、各種安定剤を配合した1,1,1−トリ
クロルエタン試験溶液50m1を入れたペトリ皿に、上
記アルミニウム片の表面を鋭い錐で直角に縦横等間隔に
各3本ずつ引つかいて調製したアルミニウム試験片を浸
漬し、3紛間そのスクラツチ部分(引掻部分)を観察す
ることによつて行なう。観察の結果の外観変化により該
溶液のスクラツチ等級を定める。得られた結果を表2に
示す。表2中の判定基準は次の通りである。
ンとアルミニウムの反応を抑制する安定剤の性能を示す
ものであつて、各種安定剤を配合した1,1,1−トリ
クロルエタン試験溶液50m1を入れたペトリ皿に、上
記アルミニウム片の表面を鋭い錐で直角に縦横等間隔に
各3本ずつ引つかいて調製したアルミニウム試験片を浸
漬し、3紛間そのスクラツチ部分(引掻部分)を観察す
ることによつて行なう。観察の結果の外観変化により該
溶液のスクラツチ等級を定める。得られた結果を表2に
示す。表2中の判定基準は次の通りである。
試験 (加熱還流)
この試験は試験溶液の加熱液相および加熱蒸気相におけ
る1,1,1−トリクロルエタンと金属との反応を抑制
するためめに安定剤がどのように有効であるかを示す。
る1,1,1−トリクロルエタンと金属との反応を抑制
するためめに安定剤がどのように有効であるかを示す。
還流冷却器を具備する内容積300a1のフラスコに、
試験片として長さ407nIn1巾15薦、厚さ5顛の
アルミニウム合金、鉄、銅、亜鉛の各々の表面を研磨し
たものを、試験溶液中と気相中に吊す。フラスコを13
0℃の油浴で加熱し、所定の時間還流させる。試験中1
,1,1−トリクロルエタンが分解した場合は、試験を
中止した。所定の時間還流を終えたものは、室温まで冷
却し試験片の曇り、変色および腐食状態を調べ、さらに
1,1,1−トリクロルエタンの分解程度を知るため試
験溶液の50m1を等量の水で抽出し、抽出液の酸分を
測定した。得られた結果を一括して表3に示す。
試験片として長さ407nIn1巾15薦、厚さ5顛の
アルミニウム合金、鉄、銅、亜鉛の各々の表面を研磨し
たものを、試験溶液中と気相中に吊す。フラスコを13
0℃の油浴で加熱し、所定の時間還流させる。試験中1
,1,1−トリクロルエタンが分解した場合は、試験を
中止した。所定の時間還流を終えたものは、室温まで冷
却し試験片の曇り、変色および腐食状態を調べ、さらに
1,1,1−トリクロルエタンの分解程度を知るため試
験溶液の50m1を等量の水で抽出し、抽出液の酸分を
測定した。得られた結果を一括して表3に示す。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 安定剤としてトリアルコキシアルカン類の少なくと
も一種とニトロアルカン類の少なくとも一種を含有する
安定化された1、1、1−トリクロルエタン組成物。 2 補助安定剤としてさらにvic−モノエポキシド類
の少なくとも一種を含有する特許請求の範囲第1項に記
載の安定化された1、1、1−トリクロルエタン組成物
。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6959980A JPS6052131B2 (ja) | 1980-05-27 | 1980-05-27 | 安定化された1,1,1−トリクロルエタン組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6959980A JPS6052131B2 (ja) | 1980-05-27 | 1980-05-27 | 安定化された1,1,1−トリクロルエタン組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS56166127A JPS56166127A (en) | 1981-12-21 |
JPS6052131B2 true JPS6052131B2 (ja) | 1985-11-18 |
Family
ID=13407455
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6959980A Expired JPS6052131B2 (ja) | 1980-05-27 | 1980-05-27 | 安定化された1,1,1−トリクロルエタン組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6052131B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0369532U (ja) * | 1989-11-10 | 1991-07-10 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2585349B1 (fr) * | 1985-07-25 | 1988-03-04 | Solvay | Compositions stabilisees de 1,1,1-trichlorethane |
US5858953A (en) * | 1995-04-12 | 1999-01-12 | Tosoh Corporation | Stabilized 1-bromopropane composition |
-
1980
- 1980-05-27 JP JP6959980A patent/JPS6052131B2/ja not_active Expired
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0369532U (ja) * | 1989-11-10 | 1991-07-10 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS56166127A (en) | 1981-12-21 |
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