JPS6050841A - 液体金属イオン源 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は通電加熱型の液体金属イオン源の改良に関する
ものであり、特に、この種のイオン源におけるイオン化
物質の位置決めに適したヒーターの構造に関するもので
ある。

〔発明の背景〕

第１図は従来の通電加熱型の液体金属イオン源の基本構
成を示したものである。

従来の液体金桝イオン源において、イオン化すべき物質
（液体金属）４を保持し溶融するためのヒーター２は平
板状であったため、イオン化すべき物質４が溶融した時
、その液体金属４が持つ表面張力や、外部からの撮動等
によって、液体金属４が別状チップ１の接触範囲外に移
動してしまうという欠点があった。また、平板状のヒー
ター２では、蒸気圧が高かったり有毒性のイオン化すべ
き物質に対しては、その放散を防止するという考慮けな
されていなかった。

〔発明の目的〕

したがって本発明の目的は、イオン化すべき物質とヒー
ターとの接触面積を増加させ、イオン化物質の針状チッ
プとの接触範囲外への移動を防ぎ、かつ、それらの接触
を良好にし、さらには、イオン化物質の無駄な蒸発や、
有毒性物質の放散を押えることを可能とし得る液体金属
イオン源を提供することにある。

〔発明の概要〕

上記目的を達成するために本発明においては、イオン化
物質と平板状ヒーターとの接触面積を増すとともに、イ
オン化物質のヒーター面上での流れによる逃げを防止し
て、液体イオン化物質と針状チップとの接触を良好にし
て安定した長寿命のイオンビームを得るために、平板状
ヒーター中央部に凹型で、かつ、凹型の中央部に針状チ
ップを挿入できる円孔を有するイオン化物質のため部（
四部）を設けて液体全国イオン源を構成したことを特徴
としている。さらには、液体イオン化物質の蒸発を防止
するため、その温度において液状で、蒸気圧が比較的低
く、かつイオン化物質と反応１７ない物質でイオン化物
質の表面をおおうようにして液体金属イオン源を構成し
たことを特徴としている。

〔発明の実施例〕

以下、本発明の一実施例を第２図および第３図（Ａ）、
　（Ｂ）により説明する。第２図は本発明による通電加
熱型の酸体金属イオン源の基本構成を示したものである
。同図において、１はニードル状チップ、２′は本発明
の特徴である凹部１２を備えたヒーター、３は円孔、４
はイオン化物質、５はイオン引出し電極、６はイオンビ
ーム、７は本発明のもう一つの特徴である蒸発防Ｉ）：
、＋ＩＩＪ質、８〜１０は電源である。第３図（Ａ）は
ヒーター２′に設けた四部１２の斜視図であり、同図（
Ｂ）はその断面図である。この液体金属イオン源は通電
加熱タイプであって、ヒーター２′をヒーター電源８で
もって通電することにより抵抗加熱させる。

その熱でイオン化物質４を溶融する。本実施例ではヒー
ター２′としてカーボン、イオン化物質４としてＩｎ８
ｂ、蒸発防止物質７としてＢＩＯｌを用いた。特願昭５
７−６１０６３号「液体金属イオン源」にて開示した如
き上下可動機構を有するニードル状チップ１を溶融した
イオン化物質４に接触させて十分濡らせ、予め設けたヒ
ーター２′の凹部１２の中央部にある円孔３からの液体
イオン化物質４の流れをニードル状チップ１によって制
御する。そこで、イオン引出し電極５にイオン引出し電
源９でもって数ｋＶの高゛亀圧を印加することによって
、ニードル状チップ１の先端に付着しているイオン化物
質４はイオンとなり、イオンビーム６として引出される
。

本実施例によれば、イオン化すべき物質４は従来の平板
状ヒーター２に比べ接触面積が多いため溶融し易く、溶
融したイオン化物質４はヒーター２／の凹部１２にたま
っているためニードル状チップ１の接触範囲内にある。

これによって、長時間安定してイオンビーム６を得るこ
とができる。

凹部１２の変形例として示した第４図（Ａ）、　（Ｂ）
の実施例においても基本的な思想としては、イオン化物
質４の針状チップ１との接触範囲外への移動を防ぎ、か
つ、よシ多くのイオン化物質４を溜めるという点で同じ
であるが、ヒーター２′の凹部に形態的な改変を行なっ
たものである。

また、蒸発防止物質７によってイオン化物質４のため部
であるヒーター２１の四部１２からの蒸気圧の高い元素
の蒸発や、有毒性物質の放散を防止することができるの
で、それらによる真空容器や電極部などへの付着を防げ
ると共に、イオン化物質４が蒸気圧の異なる元素同志の
合金や化合物である場合、選択蒸発による組成の変化を
防ぐ効果がある。これは、特に液体金属イオン源の放出
イオン種の安定性に寄与するものである。

なお、ヒーターとしては上述したカーボンに限らず、比
較的電気抵抗が高く、高融点でイオン化すべき物質と非
反応性の物質であれば他の物質でもよい。また、蒸発防
止物質としては上述したＢＩＯｌに限らず、蒸気圧が比
較的低く、イオン化すべき物質と非反応性で、かう、イ
オン化すべき物質の融点で液状の物質であれば他の物質
でもよい。これに適した物質として窒化硼素の如き窒化
物や上述し九Ｂ２Ｏ３の如き酸化物があげられる。

〔発明の効果〕

以上述べたように本発明によれば、液体金属がヒーター
上で移動することがなくなるので、針状チップとの接触
が良好となるとともに、イオン化物質量を、従来の平板
状ヒーターの場合よシ多くできる効果がある。これは、
特に液体金属イオン源から放出されるイオンビームの長
寿命安定性に寄与するものである。また、蒸発防止物質
の使用によってイオン化物質のため部からの蒸気圧の高
い元素の蒸発や有毒性物質の放散を防げる。さらにまた
、イオン化物質が合金や化合物の場合、選択蒸発による
組成の変化を防ぐ効果がある。これは、液体金属イオン
源の放出イオン種の安定性に寄与するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の通電加熱型の液体金属イオン源の基本構
成図、第２図は本発明による液体金属イオン源の基本構
成図、第３図（Ａ）、　（Ｂ）は凹部の詳細図でアシ、
同図（Ａ）はその斜視図、同図ＣＢ）はその断面図、第
４図（Ａ）、　（Ｂ）はそれぞれ本発明による四部の他
の実施例の縦断面図である。 ■・・・ニードル状チップ、２．２’・・・ヒーター、
３・・・円孔、４・・・イオン化物質、５・・・イオン
引出し電極、６・・・イオンビーム、７・・・蒸発防Ｉ
Ｅ物質、８・・・ヒーター電源、９・・・イオン引出し
電源、１ｏ・・・イオン加速電源、１１・・・市めネジ
、１２・・・凹部。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、イオン化すべき物質を保持し、溶融するためのリボ
   ン状ヒータ一部と、針状チップと、引出し′電極とから
   構成される液体金属イオン源において、上記ヒータ一部
   に凹部とその底部に円孔を設けることによって上記イオ
   ン化すべき物質をたくわえると同時に、通電加熱によっ
   て上記イオン化すべき物質を溶融し、上記円孔からイオ
   ンビームを引き出すようにしてなることを特徴とする液
   体金属イオン源。 ２、上記イオン化すべき物質の表面が蒸発圧が比較的低
   く、上記イオン化すべき物質と非反応性で、かつ、上記
   イオン化すべき；物質の融点で液状の物質でもっておお
   われていることを特徴とする第１項の液体金属イオン源
   。 ３、上記イオン化すべき物質をおおう上記物質がＢ！　
   ｏｓ等の酸化物や窒化硼素等の窒化物からなることを特
   徴とする第２項の液体金属イオン源。