JPS6050591B2 - 弗素樹脂皮覆層を有する物品 - Google Patents

弗素樹脂皮覆層を有する物品

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JPS6050591B2
JPS6050591B2 JP1554778A JP1554778A JPS6050591B2 JP S6050591 B2 JPS6050591 B2 JP S6050591B2 JP 1554778 A JP1554778 A JP 1554778A JP 1554778 A JP1554778 A JP 1554778A JP S6050591 B2 JPS6050591 B2 JP S6050591B2
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JP
Japan
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fluororesin
silicon
aluminum
etching
coating layer
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JP1554778A
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敦 西野
林 早川
正樹 池田
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は高硅素アルミニウム基合金よりなる基材の表面
に弗素樹脂被覆を施した物品に関するもので、特に高硅
素アルミニウム基合金よりなる基材の表面からアルミニ
ウムを優先的に除去して硅素粒子を露出、突出せしめ、
その硅素粒子からなる耐摩耗性突出層に弗素樹脂を含浸
、焼成して弗素樹脂層を形成した弗素樹脂被覆層を有す
る物品に関するものである。
本発明が対象としているアルミニウム又はアルーミニウ
ム合金の弗素樹脂被覆物は弗素樹脂の特性を生かし、近
年、非粘着性厨房器として人気を集め急速に用途が拡大
しつつあり、又低摩擦性を利用して、アイロン、軸受、
キャッシュカード導入口等にも用途を拡大しつつある。
今日までに、アルミニウム又はアルミニウム合金を基材
として開発された主な弗素樹脂被覆方法は、(1)直接
弗素樹脂を被覆する方法、(2)基材表面をサンドブラ
スト等により表面拡大化処理を施し弗素樹脂を被覆する
方法、(3)硼硅酸系ほうろう処理を施した後弗素樹脂
を被覆する方法、(4)溶射粉末を溶射し、弗素樹脂を
被覆する方法、(5)タブラム処理法等の五種類の主な
弗素樹脂被覆方法がある。上記(1)、(2)の方法に
よる弗素樹脂被覆層は使用時の引径堅牢性が特に弱く、
寿命が短かく、最近Jではほとんど用いられていない。
上記(3)の方法による被覆層は耐食性の観点から最も
優れた方法であるが、工業的観点から次の欠点を有する
。先すアルミ基材用ホウ硅酸系フリットは従来のホウロ
ウ用フリットと比較して極めてコスト高てある。また基
材として、純アルミニウムが極めてアルミニウム純度の
高いアルミニウム合金しか基材として用いることができ
ない(通常のアルミニウムタイキャスト合金はホウロウ
焼成等に巣を発生するので用いることができない)。す
なわち、(3)の方法はコスト高てあること、工業的応
用分野は鋳物合金が用いられないこと等から極めて限定
されている。また上記(4)の溶射法は厨房分野を中心
として、最近特に応用展開のめざましい優れた方法であ
る。しかし溶射方法は比較的形状の大きな、また加工上
それ程精度を必要としない応用分野には確かに優れた方
法であるが、軸受けや複雑な形状をした物品に対しては
余り優れた方法ではない。例えば、軸受、アイロン等に
は、物品の表面に均一に溶射層を形成させることが困難
であり、又単位時間当りの生産性が悪くなりコスト高と
なるので、この分野には応用できない。また上記(5)
のタフラム方法は、上記2種の方法の中で最もコスト高
であり、主に高精度の軸受や高精度の機械部品の低摩擦
応用分野に用いられているが、この方法は純アルミニウ
ム基材や89%以上のA1純度を有する一部のアルミ合
金にのみ適用できる方法で、アルミニウムダイキャスト
合金には、経済性,実用性,効果の観点から余り好まし
くない方法である。本発明はこれら従来例の欠点を一掃
し、安価で耐摩耗性に優れた弗素樹脂被覆物品を提供す
ることを目的としてなしたものである。
本発明では硅素を14〜25Wt%含有する高硅素アル
ミ基合金を用いるが、比較のため下記第1表b欄にN成
分が100〜80Wt%の代表的なアルミニウム合金と
本発明で用いる高硅素アルミニウム基ノ合金との性質を
比較対照させた。
本発明で述べる高硅素アルミニウム基合金はこの硅素1
4〜25Wt%を含有する第1表中の実施例NO.l3
〜NO.22を意味する。
本発明ではこのような合金を用い、アイロン,ホットプ
レート,軸受,ガスコック等の目的製品を鋳造し、次い
で鋳造時に生じるバリ取り,切削等の表面加工を施し、
次いで弗素樹脂加工を行う面の下地処理方法としてエッ
チング加工を行なう。
この工程では高硅素合金中のアルミニウム成分が優先的
に溶出除去され初晶硅素粒子が露出する。次いで目的製
品の加工精度により異なるがガスコックの如く高精度が
要求される製品は硅素粒子の突出表面層を均一にするた
め必要に応じ表面研磨、ラッピング加工等を施す。次い
で表面研削剤や研削油を除去するために脱脂、水洗を行
ない、乾燥後公知の方法で弗素樹脂の被覆を行なう。次
に上記エッチング、表面研磨,脱脂水洗一乾燥、トップ
塗布一焼成の各工程についてさらに詳しく述べる。
エッチング 高硅素合金のエッチング液を種々検討した結果、燐酸と
硝酸からなる浴が好ましく、目的形状により必要に応じ
弗酸を添加することもできる。
好ましいエッチング条件は工業用燐酸50〜9喀量%、
工業用硝酸5〜25.水20容量%まで好ましく、必要
に応じ界面活性剤、弗酸を併用することも可能である。
浴温は約85〜100′C程度が好ましい、エッチング
時間は2鰍〜4分程度目的形状により異なる。表面研磨 エッチングの終了した製品は必要に応じ表面研磨を行な
う、第1図に合金表面の加工断面図が記されているが、
aで示す最初の状態からエッチングを行なつた後そのエ
ッチング表面の平滑性が充分な楊合e1にはfの表面研
磨は必要でないが、E2の如く、エッチングの終了段階
で表面の硅素粒子が不均一な場合にはfの如く、研削ま
たはラッピング等の加工を施し、表面研磨を施す。
なおこの弗素樹脂のプライマー塗布を施す前の硅素粒子
からなる表面多孔質層の深さは後述する実施例から明ら
かなように5〜70μ程度にしておくのが好ましい。脱
脂水洗,乾燥 エッチング,表面研磨の終了した製品は弗素樹脂被覆を
行なう前に最終的に脱脂水洗、乾燥を行なう。
乾燥は150℃、3吟間行なう。プライマー塗布,焼成 弗素樹脂のプライマー塗布は焼成後の膜厚が5〜15μ
になるようにプライマーの塗布を行ない予備乾燥後38
0℃で2紛間焼成を行なう。
この時の加工断図を第1図のiに示した。トップ塗布,
焼成 弗素樹脂のプライマ焼成の終了した製品は、弗素樹脂の
トップ塗布、トップ焼成を行なう。
トップ用樹脂は焼成後の膜厚が30〜50μになるよう
トップ樹脂の塗布を行ない予備乾燥後380℃で20分
間焼成を行ない、目的とする最終製品(第1図のh)を
得る。次にその具体的な実施例について述べて本発明の
特徴について記す。
実施例−1 第1表のNO.l9の組成を有する高硅素アルミニウム
合金を用い、アイロンベースに鋳造せしめる。
その後、リン酸と硝酸の混酸(60:40)を用いて温
度800C中で化学エッチングを5分間行なつた。その
後水洗を十分に行ない、アルミニウムの溶解残分を除去
せしめて120℃で3紛間乾燥した。その後弗素樹脂を
コーティングするために、弗素樹脂をディスパージョン
したプライマーをスプレーで塗布し380℃で1紛間焼
成した。さらにその後トップ工程を行ない380′Cで
20分間焼成を行ない約35〜40μの弗素樹脂をコー
ティングした。比較のために、従来の方法である(1)
と(2)の方法について同様な試料を作成して耐摩耗の
比較テストをした。(1)の試料はADC−10のアル
ミニウムダイキャストでアイロンベースを作り、その後
表面を#80のアルミナ、チタニア系のブラスト材でブ
ラスチングにて表面を粗面化し、−しかる後前記と同様
な工程で弗素樹脂をコーティングした。
(2)の試料については(1)と同様に,ADC−10
のダイキャストに#80のアルミナ,チタニア系のブラ
・スト材で表面を粗面化した後、酸素−アセチレンガス
を用いる火炎溶射でステンレス粉末(SuS一304相
当)を溶射せしめ、その後(1)と同様な工程で弗素樹
脂をコーティングした。
このようにして得られた3種類のアイロンベースを荷重
5kgをかけて綿100%の口布上で往復運動させ、1
0万回後の表面を観察してその評価をした。
その結果を下記第2表に示し、本発明によるものは往復
運動による機械的衝撃、あるいは摩擦による摩耗が極め
て少なく、10万回後においても滑り性が低下せずに弗
素樹脂の摩耗、剥離も何ら問題がなかつた。なお上記第
2表から従来の方法では耐摩耗特性が弱く摩耗によりか
なりの部分の基材が露出して滑り性が低下したり、一部
分が欠損したりすることが確認できる。
また溶射処理を施したものも、やはり不十分であつた。
これは全面に均一にコーティング処理することが困難で
溶射後の凸の部分の耐摩耗特性が著しく低下することか
らくるのではないかと推測される。それにひきかえ本発
明は化学エッチングで全面にかつ均一にムラなく表面の
粗面化がてきるとともに、表面全体が極めて硬度の高い
硅素粒子層となつているために耐摩耗特性が向上し、優
れた性能を発揮する。なお本実施例ではSiが20.2
Wt%のアルミニウム合金を用いたが、このような効果
はSiが14〜25Wt%範囲の高硅素アルミニウム合
金を使用することにおいて確認ができた。
一般的に硅素含有量が13Wt%を越えると初晶硅素が
晶出しはじめる。本発明はこの初晶硅素をエッチングに
て残存させることにより耐摩耗特性を著しく可能にした
ものである。したがつて本発明のごとく初晶硅素が安定
に晶出しはじめる14%〜25Wt%の範囲でその効果
が確認された。
14Wt.%以下では初晶硅素の晶出がなく硬度的にも
高い物が得られず何ら効果がなかつた。
また25Wt%以上だと極めて固くかつもろくなり鋳造
時における不良が極めて多くなりさらには加工性が悪く
なり、生産性、コストという観点からしても好ましくな
かつた。一方本発明の目的には硅素粒子の大きさが3〜
200μ程度が好ましい。
これは硅素粒子が3μ以”下では弗素樹脂の下地処理と
して細かすぎ、弗素樹脂被覆層の付着強度が得られない
からであり、200μ以上では硅素粒子が大きくなりす
ぎ、下地処理としての表面の均一性が得られなくなつた
り、硅素粒子面を表面研削する場合に時間を要するから
である。本発明の第2の特徴はそのエッチング深さにあ
る。
すなわち適当な初晶硅素が晶出してもエッチング深さが
極端に浅いと弗素樹脂の密着性が悪く耐摩耗効果が生じ
ないからである。次にエッチング深さを種変化させてそ
の時の耐摩耗テストを行なつた結果について述べる。
実施例−■実施例−1と同様な高硅素アルミニウム合金
を用いてアイロンベースに鋳造せしめる。
エッチング溶液としてリン酸と硝酸の混酸(60:40
)て80℃中で化学エッチングを行なつた。各々エッチ
ング時間を変化させてエッチング深さを変えたものを得
た。なおエッチング深さの判定は断面写真を撮影してそ
の判定をした。〔第2図参照〕エッチング後、前回同様
弗素樹脂の焼付けを行なつて耐摩耗テストを行なつた。
耐摩耗テストも前回同様に荷重5k9をかけて綿100
%の口布上で往復運動をさせ、10万回後の表面を観察
してその評価をした。
その結果を下記第3表に示した。第3表から明らかなよ
うにエッチング層が5μより浅いと弗素樹脂層のかみつ
き強度が弱くかつ初晶硅素の突出が少ないためにその効
果が少ないことが確認された。深いものについては本試
験結果においては大差が確認できなかつたが、弗素樹脂
の塗布量を考慮に入れると70μまでが好ましい。使用
目的、使用状況によりそのエッチング深さの最適条件を
求めて決定すればよい。以上の如く本発明はアルミニウ
ム基合金の硅素を露出突出せしめてこれに弗素樹脂を含
浸焼き付けしているので弗素樹脂の結合力は極めて強く
その耐摩耗性が著しく向上するとともに、アルミニウム
基合金の硅素はエッチング処理等で簡単に露出させるこ
とができるので安価に提供でき、かつ精密なものが得ら
れる等、その工業的価値は大なるものがある。
【図面の簡単な説明】
第1図は弗素樹脂を施していく場合のアルミニウム基合
金の各工程での断面図、第2図はアルミニウム基合金中
の硅素を示す断面図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 高硅素アルミニウム基合金基材からなる物品の表面
    からアルミニウムを選択的に除去して硅素粒子を露出さ
    せ、この硅素粒子からなる突出層に弗素樹脂を含浸焼成
    して弗素樹脂層を形成し、かつ前記突出層の深さは5μ
    以上としてなる弗素樹脂皮覆層を有する物品。 2 上記高硅素アルミ基合金中の硅素分が14〜25重
    量%であることを特徴とした特許請求の範囲第1項記載
    の弗素樹脂皮覆層を有する物品。
JP1554778A 1978-02-13 1978-02-13 弗素樹脂皮覆層を有する物品 Expired JPS6050591B2 (ja)

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