JPS604949Y2 - 貯水槽 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、耐震性の高上をはかると共に、槽内の清掃作
業が容易に行える補強構造を採用した貯水槽に関する。

従来、貯水槽の内部には、第３図に示すように、相対向
する側壁Ａ、 Ａに支持棒Ｂを連結し、又は、底部と側
壁とを支持棒Ｃで連結して、給水圧により側壁が外方に
撓み変形するのを防止する手段が講じられていた。

この補強構造は、単に給水圧による側壁の変形を防止す
る手段としては、効果的であるものの、地震に対しては
全く効果を奏し得ないものであり、また槽の底部に沈積
した土砂、塵埃等を除去する際に、前記支持棒が邪魔と
なって清掃作業に支障をきたすということがあった。

本考案はかかる従来欠点を解消したものであって、耐震
性の高上をはかると共に、清掃作業時にも邪魔とならな
い補強構造を採用した貯水槽を提供するものである。

以下、本考案を図面にて詳細に説明する。

第１図は、本考案の一実施例を示す貯水槽の断面図、第
２図は他の実施例を示す断面図であって、図中１は、貯
水槽の側壁、２は底部である。

側壁１の内側には底部２の隅角部から内方に傾斜して補
強部材３が立設しており、各補強部材３の上端は、貯水
槽のほぼ中心軸上であって、かつ、側壁１の上端とほぼ
同一高さの位置で相互に交わり連結固定されている。

補強部材３は、底部２の隅角部から内方向に傾斜して立
設したものを図示したが、底部２の隅角部近傍から内方
向に傾斜させて立設しても良い。

側壁１と補強部材３とは、支持部材４で連結される。

この支持部材４による連結構造は、貯水槽の容量、及び
給水面からの高さ寸法等に応じて適宜なし得るものであ
り、第１図に示すトラス構造に限定されるものでない。

また、補強部材３は、第２図に示すようにアーチ状に曲
成したものを用いてもよく、この場合には、貯水槽の底
部付近の作業空間を広くとることができるので清掃作業
が一層容易となり好ましい。

また第２図は、複数枚の単位パネル１１を連結して側壁
１とした組立式貯水槽の補強構造を示すものであって、
単位パネルを相互に連結した内側に固定部材５をあてが
い、この固定部材５と補強部材３とを支持部材４で連結
して、単位パネルの外方への変形を防止したものである
。

本考案の貯水槽は以上の構成から明らかなように、貯水
槽の底部付近の作業空間が広くなり、清掃作業が容易に
行えると共に振動に強い補強構造を採用したことから地
震によって貯水槽が破損する虞れも全くないものである
。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の一実施例を示す断面図、第２図は他
の実施例を示す断面図、第３図は従来例を示す断面図で
ある。 １・・・・・・側壁、２・・・・・・底部、・・・・・
・支持部材。 ３・・・・・・補強部材、

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 貯水槽を構成する側壁の内側の底部隅角部近傍より補強
   部材を内方向に傾斜させて立設し、各補強部材の上端を
   貯水槽のほぼ中心軸上であって、かつ、側壁上端とほぼ
   同一高さの位置で相互に交わらせて連結固定すると共に
   、側壁と補強部材とを支持部材で連結したことを特徴と
   する貯水槽。