JPS6049230B2 - 被覆用樹脂分散体の製造方法 - Google Patents

被覆用樹脂分散体の製造方法

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JPS6049230B2
JPS6049230B2 JP52152374A JP15237477A JPS6049230B2 JP S6049230 B2 JPS6049230 B2 JP S6049230B2 JP 52152374 A JP52152374 A JP 52152374A JP 15237477 A JP15237477 A JP 15237477A JP S6049230 B2 JPS6049230 B2 JP S6049230B2
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resin dispersion
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【発明の詳細な説明】 本発明は、水溶性樹脂と疎水性樹脂と水との混合物から
樹脂分散体を製造する方法に関する。
水溶性樹脂を乳化剤兼、分散安定剤として用い、疎水性
樹脂を水中に乳化分散した樹脂分散体は、界面活性剤を
乳化剤とする従来の樹脂分散体に比べて、界面活性剤の
製品内残留に起因する各種の弊害がないため、塗料、イ
ンキ、接着剤を始めとする多くの分野て注目されつつあ
る。樹脂分散体の製造方法には、水溶性樹脂を含む水の
中て重合性不飽和モノマーを重合する乳化重合法や、水
溶性樹脂の乳化剤を利用して疎水性樹脂を水の中て機械
的に乳化分散する、いわゆる強制乳化法が検討されてき
た。
後者の強制乳化法は、アクリル、塩化ビニル、酢酸ビニ
ル系樹脂などに限らず、分散相樹脂となる疎水性樹脂と
して広く一般の樹脂をも対象とできる点で、乳化重合法
にない特長があるが、乳化重合法によるものに比較して
樹脂分散体の安定性が十分でなく、貯蔵中に分散粒子が
沈降したり、凝集したりする傾向が強いという弱点があ
つた。また、その樹脂分散体を最終用途の一つである塗
料に使用した場合、上記の弱点に加えて塗膜光沢が十分
でなく60度鏡面反射率で90以上の光沢値を得ること
が難しいなどの欠点があつた。こうした欠点などのため
に、選択し得る樹脂の種類の豊富さという特長があるに
もかかわらず、強制乳化法は塗料分野において大々的に
利用される段階には至つていない。本発明者らは、強制
乳化法により得られる樹脂分散体に上記の欠点などをも
たらす原因について検討を進めるうち、その方法により
得られる樹脂分散体は、乳化重合法により得られる樹脂
分散体と比較して、一般に粒径が大きくなりやすく、ま
・たかりに比較的小さな粒径のものが得られたとしても
粒度分布が広く、粒径の大きい粒子か混在することが避
けられず、これらの粒径の大きい粒子が沈降、凝集、光
沢減などの直接の原因となること、また直接の原因とな
らない場合でも、その周フ囲に多数存在する微細粒子が
その表面に徐徐に吸着し、微細粒子の合一が促進されて
前記同様の結果を生することがわかつてきた。
強制乳化法には、大きく分類してΞつの異なる手法がこ
れまでに試みられてきた。
すなわち、連5続相となる水の中に水溶性樹脂を溶解し
、強くかくはんしながら、それに分散相となる疎水性樹
脂を加えていく手法(第1法)、水溶性樹脂と疎水性樹
脂とを予め均一に混合しておき、ついで樹脂混合物をか
くはん下にある水の中に加えていく手法(第2法)、第
2法を逆にしたようなもので、樹脂混合物をかくはんし
ながら、それに水を加えていく方法(第3法)がある。
第1法は、最も単純な手法であるが、連続相と分散相と
の粘度差が著しいため、通常の分散機ではかくはん力は
十分にいき届くが、乳化に重要な強力なせん断力が働か
ない。
また、仮に連続相の粘度をなんらかの方法で高くさせ、
せん断力を有効に働かせたとしても、高分子樹脂に固有
の強い分子間凝集力のために、低分子樹脂の乳化のよう
には分散が進まず、微細かつ均一な樹脂分散体を得るこ
とは難しい。第2法は、疎水性樹脂に乳化剤樹脂が共存
するため、疎水性樹脂相の分子間凝集力を緩和する効果
があり、第1法よりはすぐれた手法であるが、第1法と
同様、せん断力を効果的に働かすことが難しく、微細か
つ均一な樹脂分散体を得るには適当ではない。
第3法は、強制乳化法による樹脂分散体の製法として最
も適していると考えられるが、著しく粘度の高い樹脂混
合物を強力にかくはんしなければならないため分散機が
限定され単純な構造のかくはん機程度のものしか使用で
きない。
しかして、この単純な構造のかくはん機程度のものは、
粘度の高い樹脂混合物にせん断力を働かせるのには好都
合な条件を満たしているものではあるが、分散機として
の分散効率が悪いために微!細かつ均一な樹脂分散体を
得るのに適していない。
また、この手法では、水が加えられ乳化が進む過程で相
の転換にともなう粘度の極大現象があり、しかもその極
大点周辺で粘性が著しくチキソトロピツクになるため、
系全体の均一なかくはん5が一層困難となり、分散粒子
が粗大化するとともに粒度分布を広くする原因となつて
いた。以上のように、従来とられてきた強制乳化法にお
いては、微細かつ均一な樹脂分散体を得るために欠くこ
とができないかくはん力とせん断力との4両分散力が、
一見、効果的に作用しているようでいて、実際には、分
子間凝集力の強い高分子樹脂が分散の対象となつている
関係上、両分散力が有効に作用していなかつた点に前記
のような問題点の原因があつた。
本発明の目的は、水溶性樹脂と疎水性樹脂との混合物に
水を加えて樹脂分散体を製造する方法において、前記の
ような問題点を解消せしめることにより、これまで実現
がきわめて困難であつた青白色から半透明状の外観を有
し、微細かつ均一な樹脂分散体を製造する方法を提供す
ることにある。
そこで、本発明者らは、かくはん力とせん断力9との両
分散力を強力に作用させうる分散方法を見い出し得れば
、たとえ分子間凝集力の強い高分子疎水性樹脂の乳化と
いえども一般の低分子疎水性樹脂の乳化におけると同様
に微細かつ均一な樹脂分散体が得られるのではなかろう
かとの期待のも7とに検討を進めるうち、本発明の製造
方法を見い出すに至つた。
すなわち、本発明は、水溶性樹脂、疎水性樹脂および水
の3成分から樹脂分散体を製造するにあたり、3成分を
破砕機能を有する混合機て混合乳・化し、ついで管路型
無駆動式混合器でさらに混合乳化することを特徴とする
被覆用樹脂分散体の製造方法に関するものである。
本発明の方法は、破砕機能を有する混合機(以下、第一
混合機という)と管路型無駆動式混合器(かくはんを主
たる役割とするもの、以下、第二混合器という)とを別
々に、かつ、第一混合機を第一番目に、第二混合器を第
二番目に組合せて用いるところに特徴がある。
すなわち、第一混合機において粘度の高い樹脂混合物を
、強力かつ効率的に細分、粗乳化し、同時に系全体を低
粘度化させることにより第二混合器によるかくはん効果
が著しく高められ、これら両効果により微細かつ均一な
樹脂分散体の製造が可能となる。
また、第一混合機から出た乳化物は、第二混合器を通過
する間、全く同じかくはん条件下におかれるため、粘度
の均一な樹脂分散体が得られることになる。本発明にお
いて使用する第一混合機とは、樹脂混合物をその内部か
ら引きちぎり、あるいは破砕し、水と樹脂との接触を促
進することを主たる機能とするものであり、特定の形状
をもつ必要はないが、樹脂混合物に対し、せん断力が強
力に作用するための構造と能力とをもつものである。
そのため、第一混合機には、強力なモーターにより駆動
されるプロペラ式かくはん機、プロペラ部外周にせん断
力が有効に発生するように工夫された構造のステーター
をもつかくはん機、一組あるいは二組以上のローターと
ステーターとからなるかくはん機、二組あるいは三組以
上の同軸ロー!ターをもち、隣接ローターが相互に逆方
向に回転するような形式のかくはん機、あるいはそれに
さらにステーターが加わつたかくはん機などを挙げるこ
とができる。このほか、樹脂混合物の粘度が比較的低い
場合には、コロイドミルやホモジナイ1ザーのような分
散機をも用いることができる。本発明において使用する
第二混合器とは、かくはんを主たる役割とするものであ
るが、機械的に駆動する部分をもたない一般の管内混合
器を指し、管内を液体が流れるとき、管内に仕組まれた
−特殊な邪魔板機構によりかくはん、混合が効率的に進
むというものである。邪魔板機構は、エレメントと呼ば
れ種種な形状のものが市販されているが、形状的に特定
のものである必要はなく、形状に固有の混合効率にした
−がつて、混合効率の悪いものはエレメント数を多くし
、混合効率のよいものは比較的少なくして用いればよい
樹脂混合物の乳化の難易度は、用いる樹脂の種類や、極
性、水溶性樹脂と疎水性樹脂との混合比率などによソー
様でないため、それぞれの系に適したエレメント数を選
ぶ必要のあることは当然である。
エレメント数は、2以上、好ましくは5以上であり、分
割層数で表現した場合は、およそ1σ〜1α4層程度に
なるように、決めることが望ましい。分割層数は、1σ
未満ても樹脂の種類によつてはかくはん効果が十分に期
待できることもあるが、一般には微細かつ均一な樹脂分
散体を得るには不足てある。
エレメント数は、大きい方が望ましく、本来その上限は
ないが、経済的理由と、それ以上では目立つた効果が認
められないという欠点から、分割層数で表現した場合、
1014が上限と考えてよい。
本発明の被覆用樹脂分散体を製造するには、ます樹脂混
合物と水とを第一混合機で混合して乳化物とし、ついで
その乳化物をポンプにより第二混合器に供給する。ここ
で、樹脂混合物と水とを混合するには、(イニ水をかく
はんしながらそれに樹脂混合物を加える方法、(口)樹
脂混合物をかくはんしながらそれに水を加える方法、(
ハ)両方を同時に加える方法というように、二つの方法
があるが粘度の均一性の点で(ロ)、(ハ)の方法が望
ましい。
それらのバッチ式で製造する場合は、(口)の方法が適
し、連続式て製造する場合は、(ハ)の方法が適してい
る。すなわち、バッチ式においては、樹脂混合物の全量
を容器にとり、それを第一混合機により混合しながら水
を徐徐に加え乳化分散する。
その場合、容器の壁、底、角部などに水と接触しない部
分が残る可能性があるのでかくはん機を容器内で周期的
に移動したり、補助かくはん手段などを用いたりして、
均一な乳化物とする。そして、水を加え終わり、一応均
一な乳化状態が具現したところで、直ちに乳化物を第二
混合器に供給する。乳化終了から第二混合器までの処理
までの時間は、できるだけ短くすることが望ましい。こ
の時間が長くなると、第一混合機での乳化工程で生じて
いる凝集した粒子集団が合一を起したり、かくはんの不
足、不均一性などにより、いまだ内部まで十分に乳化が
進行していない混合樹脂細粒がそのまま巨大粒子として
固定化されるなどの現象が起り、粒径の増大、粒度分布
の拡大などの原因となる。乳化物をそのまま第二混合器
に供給するかわりに、第二混合器の入口で、目的とする
樹脂分散体の組成上許される範囲内の水を別の配管から
同時に供給し、第二混合器の管内で乳化物を希釈しなフ
がら混合することも可能であり、このようにすれば凝集
した粒子集団の速やかな分離に効果がある。
第二混合器内での乳化物の流速は、極端に遅くなければ
、とくにこだわる必要はない。
5 連続的に樹脂分散体を製造する場合は、第一混合機
のかくはん部を、入口配管と出口配管とを備えた小室ま
たはバイブの中の組込み、出口配管の先に第二混合器を
接続させた装置を用いると都合がよい。
小室またはバイブの入口配管から樹脂混O合物と水とを
連続的に供給することによつて第二混合器の出口から連
続的に樹脂分散体を取出すことができる。このような方
法は、バッチ式によるものに比べて、容器の壁、底、角
部などでの未乳化物の残存や、高粘度に起因する容器内
の部分不均一といつたトラブルの心配がなく、高粘度系
の乳化には最も適した製法である。樹脂混合物と水との
供給は、目的とする樹脂分散体における樹脂と水との比
率と同じ比率で供給する方式と、比率を変えて供給しあ
とでその比率を修正する方式とがあり、いずれの方式を
用いてもよい。あとで比率を修正する方式には、水の方
を多くして乳化物をつくり、ついでこの乳化物を水の代
りに用いて、これと樹脂混合物とを混合し次第に樹脂濃
度を高めて目的とする比率に近づけていく循環方式と、
樹脂混合物の方を多くしてバッチ方式と同様に、第二混
合器に供給する前に水を加えて希釈するか、あるいは第
二混合器から出たところで水を加えて希釈するかの方式
があるが、いずれの方式を用いてもよい。バッチ式、連
続式のいずれにおいても、樹脂混合物と水との供給比率
は、第二混合器の出口における樹脂分散体の樹脂固形分
が約60%以上にならないように配慮することが望まし
い。
樹脂固形分が約60%以上になると、系によつては安定
なO/W型の樹脂分散体にならず、0/W型に近い状態
になり、O/W型にするためには後処理が必要となり、
この後処理の方法、処理時間によつては微細て均一な樹
脂分散体が得られないことがある。
本発明の方法は、上記のように二種類の混合機(器)を
シリーズに接続して用いる点に特長を有するが、必要な
らば、第一混合機の前に、さらに予備混合的な混合機を
加えて処理することも当然に可能であり、こうした手法
により第一混合機で!の負荷を低減させ、分散効果を高
めることができる。
予備混合的な混合機としては、とくに破砕機能にすぐれ
ることは必要ではないが、混合効果にすぐれるもの、と
くにスタティックミキサーなどが3適している。
本発明の方法の対象となる樹脂混合物は、水に溶解ある
いは乳化溶解する、いわゆる水溶性樹脂と、水に不溶性
の疎水性樹脂とから構成される。
水溶性樹脂としては、アクリル系樹脂、ポリエ4ステル
系樹脂、変性エポキシ樹脂、マレイン化油樹脂を始めと
し、水中で安定に存在しうる構造をもち、かつ適度な乳
化能をもつ水溶性樹脂であればすべて使用の対象となる
。水に溶解するという条件と、塗膜にしたとき十分な塗
膜性能を発揮するという条件とから、樹脂酸価15〜2
00、ヒドロキシル価30〜300、数平均分子量約5
00〜100000であるものが適している。酸価に寄
与する官能基としては、カルボキシル基が一般的である
が、スルホン酸基、リン酸基、フェノール性水酸基など
であつてもよい。
上記の樹脂酸価、ヒドロキシル価の範囲には入らないが
有用な水溶性樹脂には、水溶性メラミン樹脂、水溶性尿
素樹脂、水溶性フェノール樹脂などがある。
酸性基をもつ樹脂においては、その水溶化に塩基を必要
とするが、それにはアンモニアや比較的低沸点のアルキ
ルアミン類、アルカノールアミンニ類が用いられる。
疎水性樹脂としては、アクリル系樹脂、ポリエステル系
樹脂、エポキシエステル樹脂を始めとし、水媒体中で樹
脂構造的に安定であれば、水溶性樹脂と著しく相溶性の
ないものを除けばすべて・使用の対象となる。
疎水性樹脂としては、疎水性の強いものほど望ましいが
、一般的には、樹脂酸価0〜1\ヒドロキシル価30〜
3001数平均分子量500〜100000であるもの
が適している。上記の樹脂酸価、ヒドロキシル価の範囲
に必ずしも入るとはかぎらないが、有用な疎水性樹脂に
は、メラミン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂などがあ
る。水溶性樹脂、疎水性樹脂の形態は、希釈剤をまつた
く含まない固形分100%のものでもよいが、取扱いや
すいように少量の親水性有機溶剤を含むものでもよい。
水溶性樹脂と疎水性樹脂との混合比率は、水溶性樹脂の
乳化能の大小により左右され、乳化能の大きいものほど
疎水性樹脂の比率を高くすることができるが、一般的に
は重量比で95′5〜20′80であるように選択され
る。
樹脂分散体の製造に使用される水は、蒸留水、脱イオン
水、水道水などのほか、乳化を助け同時に生成する樹脂
粒子を保護する目的て水溶性樹脂の一種または二種以上
を溶解した水、少量のアミン類を含む水なども用いるこ
とができる。
本発明の方法は、青白色から半透明状の外観を呈するき
わめて微細で粒度が均一な樹脂分散体の製造を可能とし
た。
このことにより、これまで強制乳化法により得られる樹
脂分散体、ならびにこれを用いた製品の最大の欠点であ
り、同時にその工業的利用を阻んでいた貯蔵安定性の悪
さを解決した。そして、本発明の方法により樹脂分散体
の粒子5を微細かつ均一になし得たことにより、これを
バインダーとする塗料の塗膜光沢が著しく向上(60度
鏡面反射率が90以上)、強制乳化法による樹脂分散体
の高品質塗料への利用が可能となつた。
以下に製造例、実施例、比較例をあけて本発明Jを具体
的に説明する。製造例1 下記の実施例に用いたポリエステル系の水溶性樹脂(A
,Bの2種類)、疎水性樹脂(Cの1種類)と、エポキ
シエステル系の疎水性樹脂(Dの,1種類)とは、当業
界て通常行なわれる窒素気流下での脱水エステル化反応
により製造したものであり、一般の水系塗料あるいは溶
剤塗料に用いられているものと比べてとくに変わるとこ
ろはない。
樹脂の水溶化に必要な塩基性物質は、すべてトリエチル
アミンを用いた。
樹脂混合物の調製は、水溶性樹脂、疎水性樹脂、これら
の両樹脂中のカルボキシル基の95モル%量に相当する
量のトリエチルアミンを密閉容器にとり、60〜90℃
の加温下で十分に混合して行つた。
以下の実施例における樹脂混合物とは、以上のようにし
て調製された中和後のものを意味する。これら水溶性樹
脂、疎水性樹脂の組成(樹脂原料、希釈剤)と、樹脂特
性値とを第1表に示した。
製造例2 下記実施例に用いたアクリル系の水溶性樹脂(E,Fの
2種類)、疎水性樹脂(Gの1種類)はエチルセロソル
ブを溶剤としてベンゾイルパーオキシドを重合開始剤と
する溶液重合法で製造したものであり、一般の水系塗料
あるいは溶剤型塗料に用いられているものと比べてとく
に変わるところはない。
樹脂の水溶化に必要な塩基性物質は、すべてトリエチル
アミンを用いた。
樹脂混合物の調製は、水溶性樹脂、疎水性樹脂、これら
の両樹脂中のカルボキシル基の95モル%量に相当する
量のトリエチルアミンを密閉容器にとり、60〜90゜
Cの加温下で十分に混合して行なつた。
以下の実施例における樹脂混合物とは、以上のようにし
て調製された中和後のものを意味Jる。これら水溶性樹
脂、疎水性樹脂の組成(樹脂摩料、希釈剤)と、樹脂特
性値とを第2表に示した。
実施例1 水溶性樹脂Aと疎水性樹脂Cとを67133の重量比に
混合した樹脂混合物3k9を直径20cm1高さ30c
mの円筒形容器にとり、第一混合機であるプロペラ式か
くはん機(550ワットのモーターで駆動し、羽根の長
さが2.5cmである)を用いて約600r◆p−mで
かくはんしつつ全量4k9の水を約5分間を要して加え
混合した。
水を加え終つたあとすぐに、得られた乳化物を第二混合
器である静止型管内混合器(東レ製、管内径2(ト)へ
エレメント数20である)にギヤポンプを用いて送りこ
み、全量を約3[相]間で通過させた。得られた樹脂分
散体は、固形分約40%で外観は青白色を呈していた。
この樹脂分散体を水で1@に希釈し、倍率150咋の光
学顕微鏡で観察したところ、樹脂粒子は全て激しくブラ
ウン運動を繰返し、かすかに点として識別できる程度の
大きさで″あり、また粒度の均一性にすぐれていた。こ
の樹脂分散体を室温下に6ケ月間放置し、貯蔵安定性を
調べたところ、外観、粒度の均一性にほとんど差がなく
、また沈降物、凝集物の発生も認められなかつた。
実施例2 水溶性樹脂Bと疎水性樹脂Dとを58142の重量比に
混合した樹脂混合物3k9を実施例1と同様の5容器に
とり、3.7kgの水全量を加えて第一混合機であるデ
ユブレツクスインテグレイターデゾルバー(シルバーソ
ン社(英国)製、上下二組のローターとステーターとを
もち、上部ローターとステーターとで粗破砕を行い、下
部ローターとステーθターとで細破砕を行う構造をもつ
ている)で3000r−p−mで約3分間混合した。
この混合後、得られた乳化物を第二混合器であるスタテ
ィックミキシングユニット(スルザーブラザース社(ス
イス)製、管内径20Tn!n1エレメント数10であ
5る)にギヤポンプを用いて送りこみ、全量を約20秒
間で通過させた。得られた樹脂分散体は、固形分約42
%で外観は青白色から半透明に近い濁りを呈していた。
この樹脂分散体を水で1皓に希釈し、実施例1と同様ワ
にして顕微鏡で観察したところ、樹脂粒子は実施例1の
ものに比べてさらに細かく可視限界に近いものであり、
また粒度の均一性にすぐれていた。この樹脂分散体を室
温下に6ケ月間放置し、貯蔵安定性を調べたところ、外
観、粒度の均一性に7ほとんど差がなく、また沈降物、
凝集物の発生も認められなかつた。この樹脂分散体を用
いて白エナメルをつくるため、水溶性樹脂A9.O%,
トリエチルアミン0.67%,ルチル型酸化チタン64
.0%、水26.4%の配合〔比のもとにサンドミルに
よりつくつたミルベース旬部、樹脂分散体5′5、架橋
剤としてスミマールW(水溶性メラミン樹脂液、住友化
学工業製)8部を混合した。
得られた白エナメルを仕上り膜厚が約40μになるよう
にドクタープレートで脱脂軟鋼板上に塗装し、150ク
Cで3吟間焼付けた。
得られた塗膜は、鉛筆硬度H,6O度鏡面反射率94で
仕上り外観にすぐれていた。
また、この白エナメルを室温下に3ケ月間貯蔵したが品
質になんらの異常も認められず、貯蔵安定性にもすぐれ
たものであつた。実施例・3 水溶性樹脂Eと疎水性樹脂Gとを62138の重量比に
混合した樹脂混合物470yを直径10cm1高さ15
cTnの円筒形容器にとり、第一混合機であるポリトロ
ン,35n型機(キネマチカ(スイス)製、ローターの
外周にのこぎり歯状の円筒形ステーターを備えている)
を用いて約8000r−p−mでがくはんしつつ320
yの水を約5分間を要して加え混・合した。
ついで、得られた乳化物790yと水210yとを、異
なる配管から第二混合器であるISGミクサー(ロス(
米国)製、管内径137077!、エレメント数14て
ある)にギヤポンプを用いて79ノ21の重量比でノ同
時に送りこみ、全量を約1@間で通過させた。
得られた樹脂分散体は、固形分約34%で外観は青白色
から半透明状であつた。この樹脂分散体を水でw倍に希
釈し、実施例1と同様にして顕微鏡で観察したところ、
樹脂粒子は実施例2のものとほとんど差がなく、微細で
粒度の均一性にすぐれていた。
この樹脂分散体を室温下に6ケ月間放置し、貯蔵安定性
を調べたところ、外観、粒度の均一性にほとんど差がな
く、また沈降物、凝集物はほとん・どなかつた。
実施例4 水溶性樹脂Fと疎水性樹脂Gとを52148の重量比に
混合した樹脂混合物と水とを第一混合機であるバイブラ
インホモミクサーSL(特殊機化工業製、バイブの中に
ローターと破砕を助ける特殊な形状のステーターとを組
込んだもの)の吸入口にそれぞれ別々の配管をとおして
毎分5001の流量で供給し、約5000r′・p−m
で連続的に混合した。
第一混合機の排出口から連続的に流出する乳化物は排出
口に直結された第二混合器である静止型管内混合器(東
レ製、管内径10m、エレメント数10てある)を通過
させ、最終的には毎分1k9の処理速度てあつた得られ
た樹脂分散体は、固型分約36%で外観は青白色を呈し
ていた。
この樹脂分散体を水て1皓に希釈し実施例1と同様にし
て顕微鏡て観察したところ、樹脂粒子は実施例1のもの
とほとんど差がなく、微細で粒度の均一性にすぐれてい
た。
この樹脂分散体を室温下に6ケ月間放置し、貯蔵安定性
を調べたところ、外観、粒度の均一性にほとんど差がな
く、また沈降物、凝集物の発生も認められなかつた。
この樹脂分散体を用いて白エナメルをつくるため、水溶
性樹脂FlO.O%、トリエチルアミン0.4%、ルチ
ル型酸化チタン57.0%、水32.6%の配合比のも
とにサンドミルによりつくつたミルベース3?、樹脂分
散体62部、架橋剤としてサイメル350(メラミン樹
脂、アメリカンサイアナミド製)6部を混合した。
得られた白エナメルを仕上り膜厚が約40μになるよう
にドクターブレードで脱脂軟銅板上に塗装し、150℃
で3紛間焼付けた。
得られた塗膜は、鉛筆硬度F,6O度鏡面反射率93で
仕上り外観にすぐれていた。
また、この白エナメルを室温下に3ケ月間貯蔵したが品
質になんらの異常も認められず、貯蔵安定性にもすぐれ
たものであつた。比較例1 実施例1におけると同様にして樹脂分散体を得た。
ただし、第二混合器による混合工程を除き、その代わり
に、第一混合機であるプロペラ式かくはん機による混合
乳化時間を1紛間とした。この樹脂分散体は、固形分約
40%で外観は実施例1のものと比べて白濁度が強く、
青味のほとんどない乳白色を呈していた。この樹脂分散
体を水で1皓に希釈し、実施例1と同様にして顕微鏡で
観察したところ、粒子径0.5〜2μ程度のものが多い
が、中に3〜5μ程度の大きなものが存在し、粒径、粒
度分布のいずれにおいても実施例1のものに比べて劣つ
ていた。この樹脂分散体を室温下に1ケ月間放置し、貯
ノ蔵安定性を調べたところ、容器の底に樹脂粒子がかな
り沈降しており、粒子間で合一し凝集物となつているも
のが認められた。
比較例2 実施例2におけると同様にして樹脂分散体を得7た。
ただし、第二混合器による混合機工程を除き、その代わ
りに、第一混合機であるデユブレツクスインテグレイタ
ーデゾルバーによる混合乳化時間を1吟間とした。この
樹脂分散体は、固形分約42%で外観は牛乳O状の白濁
を呈していた。
この樹脂分散体を水て10倍に希釈し、実施例1と同様
にして顕微鏡で観察したところ、比較例1のものに比べ
てはるかに細かかつたが、実施例2のものに倍べてやや
粗く、粒度が不均一で1μ程度のものから大きいもので
は3〜4μ程度のものまでが認められた。この樹脂分散
体を室温下に1ケ月間放置し、貯蔵安定性を調べたとこ
ろ、容器の底の樹脂重量の約6%に当る樹脂粒子が沈降
していた。
また、この水溶性樹脂を用いて、実施例2と全く同じ手
法、配合で白エナメルを製造し、仕上り膜厚が約40μ
になるようにドクターブレードで脱脂軟鋼板上に塗装し
、150℃で3紛間焼付けたところ、得られた塗膜の6
0度鏡面反射率は84であり、塗面には直径5〜20μ
程度の浅いへゴミが体数観察され、光沢、映像鮮明度の
点でも実施例2のものに比べて劣つていた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 水溶性樹脂、疎水性樹脂および水の3成分から樹脂
    分散体を製造するにあたり、3成分を破砕機能を有する
    混合機で混合乳化し、ついで管路型無駆動式混合器でさ
    らに混合乳化することを特徴とする被覆用樹脂分散体の
    製造方法。
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