JPS6049044B2 - 金属ストリツプの圧延方法 - Google Patents

金属ストリツプの圧延方法

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JPS6049044B2
JPS6049044B2 JP8112181A JP8112181A JPS6049044B2 JP S6049044 B2 JPS6049044 B2 JP S6049044B2 JP 8112181 A JP8112181 A JP 8112181A JP 8112181 A JP8112181 A JP 8112181A JP S6049044 B2 JPS6049044 B2 JP S6049044B2
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JP
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rolling
strip
speed
roll
bus
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普康 山本
浩衛 中島
実 河原田
雄司 上堀
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Nippon Steel Corp
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Publication of JPS6049044B2 publication Critical patent/JPS6049044B2/ja
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21BROLLING OF METAL
    • B21B1/00Metal-rolling methods or mills for making semi-finished products of solid or profiled cross-section; Sequence of operations in milling trains; Layout of rolling-mill plant, e.g. grouping of stands; Succession of passes or of sectional pass alternations
    • B21B1/22Metal-rolling methods or mills for making semi-finished products of solid or profiled cross-section; Sequence of operations in milling trains; Layout of rolling-mill plant, e.g. grouping of stands; Succession of passes or of sectional pass alternations for rolling plates, strips, bands or sheets of indefinite length
    • B21B1/222Metal-rolling methods or mills for making semi-finished products of solid or profiled cross-section; Sequence of operations in milling trains; Layout of rolling-mill plant, e.g. grouping of stands; Succession of passes or of sectional pass alternations for rolling plates, strips, bands or sheets of indefinite length in a rolling-drawing process; in a multi-pass mill

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Metal Rolling (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は金属ストリップの圧延方法、特にワークロー
ルを多重に配設し、金属ストリップを各ワークロールに
巻掛けて連続的にバスさせるようにし、相隣る一対のワ
ークロール間でストリップを圧延するようにしたストリ
ップ圧延法に関する。
金属ストリップを、多重に配設したワークロールに巻き
掛けて連続的にバスさせるようにし、相隣る一対のワー
クロール間で前記金属ストリップを圧延するようにした
圧延法は、たとえは米国特許3709017および38
23593により提案されている。
このような、多重ワークロールにストリップを巻きつけ
て、連続的にバスさせて相隣う一対のワークロール間で
ストリップを圧延するようにした圧延法(以下1スタン
ド多バス圧延という)においては、低い圧延荷重で高圧
下圧延が可能でり、しかも圧延機は小型となるという利
点を有する。しかしながら、本発明者達の研究によれは
、従フ来の1スタンド多バス圧延では、ワークロールの
出側においてストリップに作用する張力は圧下率に応じ
て高くなることが分つた。そして、圧延スタンドの全圧
下率が高くなると、例えば70%になるとミ゛圧延スタ
ンド出側においてストリップに作用する張力はストリッ
プの抗張力を越えるほど大きくなることが明らかになつ
た。したがつて、従来の1スタンド多バス圧延では高圧
下圧延を行うことは現実的には不可能であつた。また、
圧延遂行過程で、ワークロールに巻き掛けたストリップ
は、ワークロールにタイトに巻きつけていなければなら
ない。ワークロールに巻きついているストリップにたる
みを生じるとストリップは幅方向への移動(ウオーク)
を生じ、これがさらに進行するとストリップが皺状に重
畳してロール間隙を通過する所謂絞り込みを生じ、遂に
はストリップの破断を惹起し圧延不能に至ることが明ら
かになつた。さらにまた、従来の1スタンド多バス圧延
ではウークロールとストリップとの間のストリップによ
り、ストリップにスリップ疵が発生し、製品の外観を損
うという問題もあつた。
この発明はストリップを1スタンド多バス圧延機により
圧延する方法において、上に述べた問題を解決するため
になされたもので、この発明の目的はワークロールの出
側においてストリップに作用する張力を破断力以下に抑
え、高圧下圧延を可能とするストリップ圧延方法を提供
することてあ−る。
この発明の他の目的はワークロールに巻き付いているス
トリップにたるみを生ぜずに高圧下圧延を遂行すること
ができるストリップ圧延方法を提供することである。
この発明の更に他の目的は、スリップ疵をストリップに
与えるとなく、高圧下圧延を可能とするストリップ圧延
方法を提供することてある。
この発明のストリップ圧延法では、3以上のワークロー
ルを相隣るワークロールで圧延バスを形5成するように
して1列に配置し、圧延機出側により近いワークロール
ほどロール周速が大きくなるようにワークロールの周速
を制御する。そして、両端のワークロールの間にあるワ
ークロールの半円周に金属ストリップを巻き付けて連続
的に上記4圧延バスを通過させ、相隣る一対のワークロ
ールでストリップを圧延する。このような1スタンド多
バス圧延において、第1番目のバスを形成するロール対
で、より低速のワークロールの周速に対するストリップ
進入速度は0.8〜1である。すなわち、第1バスでは
、1〉V1/V1〉0.8(V1:第1バスの入側にお
けるストリップ速度、V1:第1バスにおける低速側ロ
ールの周速)である。その余のバスは、1.2〉V2/
V2〉0.8・・・・・・と、高速側ロールの周速VR
と、そのロールと低速側ロールで構成されるバスから放
出されるストリップ速度はVsは、1.2〉Vs/■、
〉0.8の関係にあり、そのうち少なくとも1バスは、
高速側ロール周速ノとストリップ速度の関係が、1〉V
s/VR〉0.8なる値をとるようにする。つまり、高
速側ワークロールの周速が、このロール対からのストリ
ップ放出速度よりも高くなるようにする。従つて、少な
くとも1つ以上のロールと、そのロールに巻き・付けら
れているストリップがスリップする部分が発生する。よ
り高速のワークロールの周速がストリップ放出速度より
高くなると、このワークロールに関する中立点は存在し
なくなる。
このようにある圧延範囲内でワークロールとストリップ
間でのスリップを許容する圧延を行う結果、ストリップ
に作用する張力は適当な大きさに調整することができ、
圧延中のストリップの破断を防止することがてきる。圧
延荷重は従来の1スタンド多バス圧延のものより高いが
、それでも1スタンド1バス圧延の圧延荷重に比べ2分
の1以下である。ま≠:、より高速のワークロールの周
速がストリップの放出速度より高いことにより、ワーク
ロールに巻き付いたストリップの部分はワークロールか
ら摩擦力を受け、この部分のたるみを防止することがで
きる。
さらに、ワークロールの周速に対するストリップの速度
の比を0.8〜1.2の範囲に制限することにより、ス
トリップのワークロールに対するスリップを抑え、スト
リップに生ずるスリップ疵を防止することができる。
圧延速度が高い場合、最も出側に位置するワークロール
にストリップを若干巻き付けて、ストリップを圧延機よ
り放出させることにより、圧延中のストリップのチヤタ
リングが防止され、安定した圧延を行うことができる。
以下に本発明を図面に用いて更に詳細に説明する。第1
図は6重圧延機を用いてストリップを多パス圧延してい
る状態を示している。
第2図は第1図に示す圧延において、ストリップとワー
クロールとの間の速度の関係を分り易くするために、ス
トリップの厚みを大きく誇張して描いた図面である。こ
れらの図面に示すようにワークロール11〜14および
バックアップロール15,16はロール中心a−eが垂
直線1上に並ぶようにして1列に配置されている。ワー
クロール11,12は第1バスP1、ワークロール12
,13は第2バスP2およびワークロール13,14は
第3バスP3をそれぞれ形成している。ストリップ1は
順次第1バスP1からの第2バスP2を経て第3バスP
3を通され、途中、第2および第3のワークロール12
,13に半円周巻き付けられる。このように配置された
ワークロール11〜14は、ロール周速■が圧延機出側
により近いワークロールほど大きくなるように回転駆動
される。
すなわち、ワークロール11〜14の周速をそれぞれ■
ェ〜■4とすると、V1〈■2〈■3〈■4である。ス
トリップ1は圧延バスP1〜P3を順次通過するごとに
圧減されると共に速度を増して行く。すなわち、第2図
に示すように圧延機入側におけるストリップ1の速度を
V1、各圧延バスを通過したのちの速度を順次V2,■
3,V4とするとV,〈V2〈V3〈V4である。なお
第2図の斜線部分はストリップとワークロールとが接触
している範囲を示している。
本発明では前述のようにワークロールの周速とストリッ
プの速度とは特別の関係にある。
以下、この関係を第2図に基づいて説明する。第1番目
のバスP1を形成するワークロール対において、前述の
ようにワークロール11はワークロール12より低速で
ある。
このワークロール11の周速■1はストリップ1の進入
速度V1よりも大きい。したがつて、ワークロール11
に関する中立点n1は図に示すようにストリップ1とワ
ークロール11との接触弧内に位置している。このよう
な速度の条件は後に述べるワークロールの速度制御によ
つて保持される。ワークロール11の上記速度条件は、
通常の圧延と同じであり、これによりストリップ1のロ
ールギャップへのかみ込みを助ける。
ワークロール11の周速V1に対するストリップ1の進
入速度V1の比(V1/V1)は0.8≦V1/■1〈
1であることが望ましい。
V1/V1が0.8よりも小さいとストリップ1とワー
クロール11,12との間の相対速度すなわちスリップ
が大きくなり、ストリップにスリップ疵が生じる。また
、V1/V1が1より大きくなると、ストリップの上記
かみ込み不良が発生し易くなる。1番目のバスP1を形
成する他方の、高速のワークロール12の周速V2は、
このバスP1からのストリップ2の放出速度V2よりも
高い。
したがつて、ワークロール12に関する中立点N2は接
触弧内にはない。第2図は中立点N2が接触弧より出側
に位置しているように描かれている。この図では、中立
点N2が接触弧内にないことを模式的に示したもので、
中立点N2が実際に図示の位置にあるのではない。ワー
クロール12の周速V2に対するストリップ1の放出速
度V2の比(V2/V2)は0.8≦V2/V2〈1で
あることが望ましい。
V2/V2が0.8より小さいと前述のようにストリッ
プにスリップ疵が生じる。また、ワークロール12の周
速V2がストリップ1の放出速度V2より大きいために
は■2/V2は1より小でなければならない。後で述べ
るように、ストリップに加わる張力を低減し、またワー
クロール12の半円周に巻き付いたストリップ2のたる
みを防止するためにV2/V2〈1は必要な条件である
。第2バスP2および第3バスP3においても、第1バ
スP1の場合と同様に、ワークロール13,14は、こ
れらのロール周速V3,■4がストリップ放出速度V3
,V4より大きくなるように、すなわち、V3/V3〈
1、■4/V4〈1となるように回転駆動される。
したがつて、中立点N3,N4はそれぞれ接触弧内には
存在しない。また、速度比V3/V3およびV4/V4
が小さくなればなるほど、ストリップとワークロールと
の間の相対速度すなわちスリップ疵は大きくなる。
ストリップが大きくなり過ぎるとスリップ疵が発生する
ので、第1バスの場合と同様に速度比V3/■3、V4
/V4の下限は0.8に制限される。なお、第2バスP
2および第3バスP3における低速のワークロール12
,13に関する中立点N2,τについてみてみると、当
然のことであるがV2/■2〈1(V2〈■2)および
V3/V3く1(V3/■3)であり、中立点Rl2,
n3はFIG.2に示すように接触弧内に位置している
。これは、第1バスP1において低速ワークロール11
に関する中立点n1が接触弧内にあることと同様である
。本発明の第1の技術課題は圧延機出側においてストリ
ップに作用する張力を低い値に抑えて高圧下圧延を可能
とすることである。
この課題は上記のようなロール周速でストリップを圧延
することにより解決される。以下その理由について説明
する。ロールバイト内のストリップには、ワークロール
による垂直方向の応力すなわち圧延圧力pおよびワーク
ロールとストリップとの間の摩擦力による水平方向の応
力σが加わる。
したがつて、ストリップが圧下により変形するためには
ストリップの変形抵抗をkとすれば、k=p+σでなけ
ればならない。中立点が接触弧内にある通常のストリッ
プの1バス圧延では、ロールバイトの入側では入口から
中立点に向う摩擦力が作用し、出側ては出口から中立点
に向う摩擦力が作用する。
したがつて、ロールバイト内における水平方向の応力は
中立点で最大となる。このために、圧延圧力は第3図に
曲線cで示すように山形となる。第1バスの圧延圧力の
変化について本発明の場合をみてみる。
前述のように(第2図参照)、低速ロールについては中
立点n1はロールバイト内にあるのてロールバイト入側
ては曲線cと同様に圧延圧力は上昇し、出側て減少する
。曲線1て示す圧延圧力が曲線eて示す圧延圧力よりも
低いのは、ストリップ1はより高速のワークロール12
より圧延機出側に向う摩擦力による水平応力を接触弧内
全域にわたつて受けるからである。第2バスおよび第3
バスても圧延圧力は第1バスの場合と同様に変化する。
図から明らかなように、圧延機出側における圧延圧力P
f3は入側における圧延圧力P,lに比べて大きく変化
していない。なお、第2バス入側における圧延圧力Pb
9が第1バス出側の圧延圧力Pflより若干高くなつて
いる。これはワークロール12の周速■2がストリップ
放出速度V2より高いためにワークロール12に巻き付
いたストリップ2が摩擦力により第2バスに押し込まれ
る格好となりストリップ2に作用する張力σュが減少す
るためである。ところで、圧延機出側におけるストリッ
プの変形抵抗をK,とすれば、出側張力σ,3=Kf−
P,3となる。
したがつて、変形抵抗K,がほぼ一定であることを考え
れば、圧延圧力が大きいほど張力σ,3は小さいことに
なる。本発明の場合、上記のように圧延機出側における
圧延圧力Pf3は入側の圧延圧力P,lに比べて大きく
変化していない。すなわち、圧延圧力Pf3は比較的大
きな値である。このために、圧延機出側の張力σ,3は
小さい値となる。このことは、従来の1スタンド多バス
圧延法の場合と比べると一層明らかになる。第3図の曲
線■は前記米国特許3709017の発明を3バス圧延
に応用した楊合の圧延圧力を示している。
この場合、第1のワークロール(第2図でいえば参照符
号11のワークロール)に関する中立点は存在せず、他
のロールに関する中立点は、高速ワークロールに関して
は接触弧の出側端に、低速ワークロールに関しては入側
端にちようど位置している。したがつて、各圧延バスに
おいて高速ワークロールによりストリップに作用する摩
擦力と低速ワークロールによるそれとは打ち消すように
作用する。その結果、各バスの出側に向うに従つて圧延
圧力は低下する。また、巻付け部ではワークロールの周
速とストリップの速度とは等しいので、バス出側におけ
る圧延圧力(p″,1,P″,2と次のバスの入側にお
ける圧延圧力D(p″B2,p″B3)とは等しい。本
発明の場合(曲線1)の圧延機出側における圧延圧力P
,3と曲線■の場合の圧延圧力p″,3とを比べると後
者は前者よりもかなり小さい。
このことはσ,3=Kf−P,3の関係により、従来の
1スタンド多バス圧延の場合、圧延機出側の張力σ″F
3が著しく大きくなることを意味している。例えば、本
発明の場合、σ,1=5〜10k91Tn1Lのときσ
,3=15〜20k91iてあるのに対し、上記従来法
の場合、σ″b1=5k91TrUiとしてもσ″F3
=ニ95k91T1Uiとなる。第3図の曲線■はやは
り従来の1スタンド多バス圧延法(日本特許公開公報N
O.8485O/54)であり、曲線■で示す方法を改
良したものである。
この方法では、第1ワークロールに関する中立点が接触
弧内に位置している。したがつて、第1バスについては
本発明に似た圧延圧力の変化を示している。第2バスお
よび第3バスにおける圧延は上記米国特許の圧延法と同
じであるから曲線■と同様に圧延圧力は減少している。
曲線■で示す1スタンド多バス圧延法でも、圧延機出側
における圧延圧力p″F3は本発明の場合の圧延圧力P
f3に比べ著しく低い。したがつて、圧延機出側におけ
る張力を大きく低減することはできない。第1バスにお
いて、曲線1が曲線■よも高い位置にあるのは、本発明
の場合、前述のように中立点が存在しない、すなわち第
2ワークロール12の周速V2がストリップ放出速度V
2よりも高いからである。
この点について更に詳細に説明すると一般に金属材の圧
延において圧延材とワークロールとの間の摩擦係数μは
次のように表わされる。 110しここで、P
bロールバイト入側における圧延圧力、θはかみ込み角
、ηoは圧延潤滑剤の粘度、δは温度係数(鋼のときδ
=0.06)、nはロールバイト入側における潤滑油温
度、Vはワークロール周速、Vはロールバイト入側にお
けるストリップ速度である。
中立点が本発明の場合のように接触弧内にないとき、前
述のようにストリップとワークロールとの間のストリッ
プは大きくなる。
したがつて、ロールバイト入側におけるストリップ速度
vは小さくなる。ロール周速■を一定とすれぱ■+vは
小さくなり、式(1)より明らなように摩擦係数μは大
きくなる。また、ロール周速■とロールバイト内のスト
リップ平均速度V.との差1■−Vmlも大きくなり、
ワークロールとストリップとの間のストリップによる摩
擦熱により温度Tbは高くなる。したがつて、e−δT
bは小さくな.り、その結果、式(1)により明らかな
ように摩擦係数μは大きくなる。要するに、圧延バスの
出側においてロール周速をストリップ放出速度より大き
くするとワークロールとストリップとの間のスリップに
より両者の間の摩擦係数μは大きくなる。また、ロール
バイト内における圧延圧力pは Hpcce
P『 ・・・(2)で表わされる。
ここでHはワークロール入側におけるストリップの厚み
、民は出側における厚みである。したがつて、圧延バス
の出側においてロール周速を放出速度より大きくすると
式(1)により摩擦係数μは大きくなり、その結果、式
(2)から明らかなように圧延圧力pは大きくなる。こ
の発明における第2の技術的課題は、各々のロール対と
ロール対の間のスリトツプSに常に張力を存在せしめて
おくことである。
発明者等の解明によれば、ワークロールに巻きつけられ
ている部分のストリップの張力は、相隣る一対のワーク
ロールにおける圧下率に依存する。
すなわち相隣る一対のワークロールにおける圧下率が大
きくなるほど、ワークロールに巻付けられた部分のスト
リップの張力は小さくなつていく現象のあることがわか
つた。
そこでさらに研究を進めた結果、各ワークロール対の高
速側のワークロールに接するストリップとワークロール
間における中立点がロール接触弧よりもストリップ吐出
側外部に存在するようにロール回転速度を制御して圧延
することにより、ワークロールに巻付けられているスト
リップに常に張力を付与しておくことができることを突
き止めた。
例えば、第2バスP2においてワークロール13をワー
クロール12よりも高速にすると、ストリップ2と高速
のワークロール13との間の摩擦係数が大きくなり、ス
トリップ2の駆動力が大きくなる。
したがつて、入側張力σ5。は増加し、入側張力σ4を
正に保つことができ、ストリップ2のたるみは防止され
る。尚、ストリップの速度の比が1、即ち、高速ロール
とストリップの中立点がそのバスの接触弧の下流側端部
に存在することは好ましくない。これはストリップを圧
延ロールに巻掛ける巻付圧延においては、高速ロール側
の中立点が接触弧のストリップの吐出側端に存在すると
、中立点が接触弧端に於いて圧延中の圧延条件の微量変
動によつて微変動することに起因する摩擦係数の変動に
よつてストリップ張力が離散的に変動して圧延が極めて
不安定なものとなり、いわゆるチヤタリングが生ずるか
らである。本発明では第3図において説明したように、
圧l延圧力は従来の1スタンド多バス圧延よりも大きく
なる。
しかし、1スタンド1バス圧延における圧延荷重より本
発明の場合の圧延荷重はかなり小さい。第4図は本発明
による1スタンド3バス圧延の場合の圧延荷重と1スタ
ンド1バス圧延の場合の圧延荷重を比較したもので、前
者は後者の11踵下であり、1スタンドで70%を越え
る高圧下も可能である。第4図において×印は普通の1
スタンド1バス圧延における圧下率の限界を示している
。第2図に示す実施例では、各バスにおいて高速ワーク
ロールの周速をストリップ放出速度よりも高くしている
この結果、高速ワークロールに関する中立点は存在しな
い。本発明はすべてのバスにおいて、このような速度条
件を必要とするものではない。例えば、第5図では第3
バスにおいて、高速ワークロール14の周速V4はスト
リップ放出速変14より低い。したがつて、中立点N4
は接触弧内にある。圧延圧力の曲線は、第3図に示すよ
うに第1バスおよび第2バスでは第2図の場合の曲線と
同じで、第3バスでは直線1″で示すように圧延圧力が
若干低下する。前述のように、本発明の場合、巻付け部
においてストリップのたるみは防止されるが、ワークロ
ールの摩擦係数が著しく大きい場合、ストリップのたる
みが生じることがある。
例えば、第2図においてワークロール13の摩擦係数が
著しく大きいとすると、このロールに巻き付けられたス
トリップの部分3はロール13により加えられる大きな
摩擦力により第3のバスに強く押し込まれる状態となる
。したがつて、第3バス入側におけるストリップの張力
σB3は減少し、遂には負(圧縮力)となつて、ストリ
ップの巻付き部分3にたるみを生じる。なお、張力σぉ
の減少により第3バス入側における圧延圧力は第2バス
出側の圧延圧力よりも著しく高くなる。第3図に示す直
線ピはこの圧延圧力の上昇を示している。第6図はワー
クロール13の摩擦係数が著しく大きい場合においてス
トリップのたるみを防止するワークロールの速度条件を
示している。
すなわち、第2バスでは通常の圧延のように低速ワーク
ロール12および高速ワークロール13はそれぞれに関
する中立点N2,N2が接触弧内に存在するように回転
駆動される。このとき、V2〉V2、V3〈V3である
。V3〈V3てあるからストリップの巻付一き部分3に
はワークロール13による第3バスへの押込み力は作用
せず、σB3〉σ,2となつて、たるみを生じることは
ない。第3図において曲線1゛″″は第6図の場合の圧
延圧力の変化を示している。第1図ではストリップは第
1バスP1に水平に進入し、第3バスP3から水平に出
て行く。しかし、ロール周速が例えば100Tr1,I
min以上の高速になつた場合、圧延機から出て行くス
トリップはチヤタリングを生ずることがある。このよう
な場合、第7図に示ように圧延機出側でワークロール1
4寄りにガイドロール18を設けて圧延されたストリッ
プ4を案内し、ストリップ4をワークロール14に巻き
掛けるようにすればよい。ストリップを巻き掛けること
により、チヤタリングは防止され、安定した圧延を行う
ことができる。圧延機入側においても同様にガイドロー
ル17を設けることが、圧延の安定の上から好ましい。
ストリップをワークロールに巻き掛ける長さはワークロ
ールの円周のおおよそ118以上であることが望ましい
。また、第1図では、ワークロール11〜14はロール
中心a−dが垂線1上に並ぶように配置さ”れていたが
、第8図に示すように内側のワークロール12,13を
前後に若干ずらして配置してもよい。
ロールをずらす向きは、ロールが巻き掛けられたストリ
ップから受ける力の向きと反対の方向である。例えば、
ワークロール12は巻き掛けられたストリップから左向
きの力を受けるので、垂線1よりロール中心bが右側に
位置するように配置される。このようにワークロール1
2,13をずらして配置することにより、隣接するワー
クロールにより、例えばワークロール12はワークロー
ル11,13により水平方向に支えられた格好となる。
したがつて、水平方向の力によるワークロール12,1
3の変形は小さくなり、ロール径を小さくすることがで
きる。この結果、更に高圧下の圧延が可能となる。第9
図は本発明の方法を実施する多バス圧延機を示している
ハウジング19内には第1図に示すワークロール11〜
14およびバックアップロール15,16が配置されて
いる。各ロール11〜16はロールチヨツク21〜26
により支持されており、これらロールチヨツクを介して
圧下装置20により圧延荷重が加えられる。また、ハウ
ジング19には入側および出側にそれぞれガイドロール
31,32が配置されている。圧延機の前後にはそれぞ
れ巻戻し装置27および巻取り装置28が配置されてお
り、更に巻戻し装置27とガイドロール31との間にデ
フレクタロール33が、巻戻り装置28とガイドロール
32との間にデフレクタロール34が配置されている。
第9図に示す圧延機は従来の1スタンド多バス圧延機と
同じであるが、本発明はワークロール11〜14の周速
を、例えば中立点の位置が第2図、第5図または第6図
に示す位置にくるように調整または制御することにより
実施される。
次に、第10図および第11図に従つてワークロールの
速度制御について説明する。ワークロール11〜14の
周速V1〜V4は、これらロールの駆動モータ41〜4
4の回転速度を検出器51〜54によつて検出すること
により測定される。検出器51〜54からの検出信号は
トランスミッタ71〜74を介して演算装置50に入力
される。ストリップの速度は圧延機入側ならびに第1、
2および3バス出側においてそれぞれ非接触型速度検出
器61〜64によつて検出される。検出された信号V1
〜V4はトランスミッタ71〜74を介して演算装置5
0に入力される。圧延機入側のストリップ張力σ5およ
び出側のストリップ張力σ,はそれぞれ巻戻し装置27
および巻取り装置28の駆動モータ47,48への入力
電流を検出器57,58により検出することによつて検
出される。検出された張力信号σB,σ,はそれぞれト
ランスミッタ77,78を介して演算装置50に入力さ
れる。また、圧下装置20に組み込まれたロードセル5
5により圧延荷重Pが検出され、その信号はトランスミ
ッタ75を介して演算装置50に入力される。第11図
に示すように、演算装置50においてロール周速および
ストリップ速度により先進係数Fi=V7Viが計算さ
れる。
そして、先進係数f1、張力σ,,σ6および圧延荷重
Pに基づいて、例えば中立点が第2図、第5図または第
6図に示す位置にくるようなワークロールの周速を求め
る。図中、f1〜F3,gl〜G4は実際の圧延機にお
いて実験により求めた関数を示している。なお、変数中
のX1はロール異速率(V,+1/■,)、Reは全圧
下率およびKは圧延機の弾性係数を表わしている。第1
2図に示す線図は圧延荷重Pをパラメータとして、弾力
σF,σ5およびロール異速率Xiと先進係数F,との
関係を、実験により求めたデータにより定性的に示すも
のである。この線図により、関数群f1〜F3およびg
1〜G4が求められ、この線図は演算装置50内に記憶
されている。すなわち、第12図は各圧延条件σ5,σ
,,X、,Pの変動に伴う先進率の変化を示しており、
これから逆に先進係数変化分に対する各ロール速度、張
力、荷重変動を求めて圧延制御する。この先進係数変化
分に対する各ロール速度、張力、荷重変動を表わす関数
がf1〜F3、g1〜&として第11図に示されている
。上記関数群f1〜F3およびg1〜G4より圧延荷重
P1張力σ,,σ5およびロール周速V1〜V4の修正
量を求める。
そして、修正量を加えられた操作信号が演算装置50よ
り出力される。すなわち、ロール周速の操作信号■1木
〜V4*はコントローラ81〜84を介して駆動モータ
41〜44に、σ5*,σ,*はコントローラ87,8
8を介して駆動モータ47,48に、P水はコントロー
ラ85を介して圧下装置20にそれぞれ出力される。な
お、圧延機入側の低速ロール(第10図において符号1
1で示す)は無駆動でもよく、この場合には低速ロール
11の制御は行う必要はない。この発明を実施するに際
しては、第1番目のバスを形成するロール対において、
低速側ワークロールを無駆動とすることが好ましい。そ
うすると、駆動ロールは、すべて正トルクとなつて、従
来の異周速圧延で見られるような、高速側ロールが正ト
ルク、低速側ロールが負トルクとなるようなことが生じ
ない。負トルクが生じるような異周速圧延では、高速側
ロールのモータ容量は、低速側ロールの負トルクを補う
ために、通常圧延のモータ容量よりも2〜3倍大きくす
る必要がある。上に述べたように、第1番目のバスを形
成するロール対において、低速側ロールを無駆動にする
と、負トルクが生じないため、高速側ロールのモータ容
量を、低速側ロールの負トルクのために大きくしなけれ
ばならない、といつた欠点は生じず、従つて、駆動ロー
ルのモータ容量を、通常の異周速圧延の場合に比し、小
さくすることが可能となる。また、低速側ロールを無駆
動にしても中立点は、低速側ロールのトルクがほぼ零に
なるように自動的に決まり、第1番目のバスにおけるワ
ールロールの周速に対するストリップの進入速度の比は
0.8〜1を十分に満足する。実施例 第1図に示す6重圧延機により厚さ0.8T0nの低炭
素鋼ストリップを出発材料として1スタンド、3バス圧
延を行つた。
ワークロール直径は150順で、トータル圧下率は70
%であつた。また入側張力σ5は5k91Tn!iであ
つた。ロール速度、ストリップ速度および各バスにおけ
る圧下率は第1表に示す通りである。
上記条件のもとで本発明に従い圧延した結果、ストリッ
プのたるみは生ぜず、また、出側張力σfは20kgI
Tr11tであつた。
また、上記条件のもとで、従来の多バス圧延法に従つて
圧延した結果出側張力が大きく、ストリップが破断して
圧延が不可能となつた。
なお、発明者の実験解析によれば、従来法の場合、トー
タル圧下率を66%、入側張力σ,を5kgIiとする
と、出側張力σ,は75k91iとなり、ストリップの
破断応力を越える。
本発明は上記実施例に限られるものではない。
例えば、実施例では4段のワークロールによる3バス圧
延を行うものであつたが、ワークロールの段数を増して
5あるいは7バス圧延を行うようにしてもよい。また、
ワークロールを垂直に配列せずに、水平に配列してもよ
い。さらにまた、すべて同径のワークロールの組合せに
代えて、異径のワークロールを組み合わせてもよい。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の方法を実施する1スタンド多バス圧延
機のロール配置を示す図面である。 第2図は本発明の説明図であり、中立点の位置を示すた
めにストリップの厚みを誇張して描いている。第3図は
圧延の進行と共に圧延圧力が変化する状態を示す線図で
あり、本発明と従来の圧延法とを比較して示している。
第4図は圧下率と圧延荷重との関係を示すグラフで、本
発明によ1スタンド3バス圧延と従来の1スタンド1バ
ス圧延とを比較して示している。第5図は本発明の他の
実施例を説明する図面で、中立点の位置が第2図に示す
ものと異る例を示す。第6図は本発明の更に他の実施例
を説明する図面で、ワークロールの1つの摩擦係数が著
しく大きい場合を示している。第7図は圧延機の入側お
よび出側においてストリップをワークロールに巻き付け
る方法を説明する図面である。第8図は本発明を実施す
る圧延機において、ワークロールを前後にずらしたロー
ル配置を示す図面である。第9図は本発明を実施する圧
延機の全体側面図である。第10図は本発明を実施する
ためのロール周速制御系を示すブロック図である。第1
1図はロール周速制御において、演算装置て行う演算の
フローチャートてある。第12図はストリップ張力、ロ
ール異速率と先進係数との関係を、圧延荷重をパラメー
タとして定性的に示す線図である。1,2,3,4・・
・・・ストリップ、11,12,13,14・・・・・
・ワークロール、15,16・・・・・・バックアップ
ロール。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 3以上のワークロールを相隣るワークロールで圧延
    パスを形成するようにして1列に配設し、圧延機出側に
    より近いワークロールほどロール周速が大きくなるよう
    にワークロールの周速を制御し、両端のワークロールの
    間にあるワークロールの半円周に金属ストリップを巻き
    付けて連続的に上記圧延パスを通過させ、前記相隣るワ
    ークロールでストリップを圧延する方法において、第1
    番目のパスで、低速側ワークロールの周速に対するスト
    リップ進入速度の比が0.8〜1となるように低速側ワ
    ークロールを駆動するか、または低速側ワークロールを
    無駆動とすること、およびその余のパスで、高速側ワー
    クロールの周速に対する当該パスからのストリップ放出
    速度の比が0.8〜1.2の範囲内にあつて、かつ少な
    くとも1パスにおいて高速側ワークロールの周速が当該
    パスからのストリップ放出速度より高くなるようにワー
    クロールを駆動することを特徴とする金属ストリップの
    圧延方法。
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