JPS6047323B2 - 鋼板用連鋳スラブの製造方法 - Google Patents

鋼板用連鋳スラブの製造方法

Info

Publication number
JPS6047323B2
JPS6047323B2 JP51145873A JP14587376A JPS6047323B2 JP S6047323 B2 JPS6047323 B2 JP S6047323B2 JP 51145873 A JP51145873 A JP 51145873A JP 14587376 A JP14587376 A JP 14587376A JP S6047323 B2 JPS6047323 B2 JP S6047323B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steel
amount
less
deoxidation
vacuum
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP51145873A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS5373422A (en
Inventor
慎三 原田
一彬 江坂
一臣 豊田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP51145873A priority Critical patent/JPS6047323B2/ja
Publication of JPS5373422A publication Critical patent/JPS5373422A/ja
Publication of JPS6047323B2 publication Critical patent/JPS6047323B2/ja
Expired legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Continuous Casting (AREA)
  • Treatment Of Steel In Its Molten State (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
近年、作業性、歩留ともに良好て、分塊工程を省略した
企業メリットの高い連続鋳造法(以下連鋳法と称す)が
定着しその比率は増大しつつある。 しカルながらこの連鋳法においては1リムド鋼は連続鋳
造鋳造型に注入した場合に、リミングアクシヨンを起こ
すガスが鋳型内で発生し浮上することが出来ないため、
凝固表面層及び直下にいわゆるブローホールが発生し、
成品の表面性状を著しく損う。2アルミニウムでキルド
した溶鋼は鋳型内でのガスの発生がなく、ブローホール
の点では問題ないが、アルミナ等の金属酸化物が浮上し
きれないで凝固表面直下に蓄積するばかりか、成品の表
面性状を著しく劣化させ、ひいては内質的に金属酸化物
が残存した場合には材質的にも劣化が著しく、更に脱酸
生成物(A1。 O。が主)により、取鍋、タンデイツシユ等の出口のノ
ズル閉塞が起り、連続鋳造を困難にする等の問題がある
。以上のようにアルミニウムキルド鋼を連続鋳造に適用
する場合には、技術上で可成り困難を伴うものてある。
このため例えば米国特許第3412781号に見られる
ように一般的な用途に供し冷間圧延用鋼板を連続鋳造に
よつて安定に且つ多量に生産することを目的としてNと
Siで脱酸することを基本とする技術が紹介され、又特
公昭47−4720時、特公昭51−4935号等に見
られるように、鋳造作業の高能率化、高速鋳造化を計る
とともに表面性状の向上を狙つた提案が紹介されている
。しカルながらこれらの提案によつて得た鋼板は汎用性
に乏しく且つ製造工程においても種々の問題を有する。
本発明者等はこれ等の問題を伴わない連鋳用鋼を求め長
期に亘つて調査研究した結果、上記いずフれの提案の場
合も脱酸剤として川とSiを用いているためSiが直接
又は間接的に影響して次に述べる欠点を内在することを
見出した。 即ち(1)Si含有量及びシリカ系介在物により、深絞
り性、穴拡げ性、インゴット造塊法によるリムド5 鋼
よりも劣り、例えば冷延鋼板とした場合、深絞り性を表
わすランクフオード値(に)を測定すると、リムド鋼よ
りも7=0.2程度悪化し、又熱延鋼板の加工上、特に
重要となることは穴拡げ性(d/DO、d:亀裂発生時
の径、DO:初期径)もリムド鋼に比べて0.2〜03
程度劣り加工性に著しい劣化をもたらすこと。 (2)しかしながらこの穴拡げ性の悪化の主原因である
長くのびたMn−シリケート系介在物は、冷延鋼板とし
た楊合には、冷延圧延率を55%以上として長く伸びた
介在物を寸断しなけれは穴拡げ性が改善されないこと。 (3)溶融亜鉛鍍金用鋼板として使用した楊合に、亜鉛
密着性がリムド鋼よりも劣り、Si脱酸された鋼板は、
溶融亜鉛鍍金操業条件を同一とした場合、操業条件を支
障のない程度変えても一般的にはFe−Zn合金層の厚
みが厚く、密着性が悪くなり、亜鉛鍍金鋼板を加工した
場合に、鍍金層剥離を起こし、特に厚鍍金時には、この
現象が顕著であり、用途によつて使用できないこと、更
には亜鉛浴中のA1の濃度を増加させてFe−AI−Z
n三元合金を均一に生成させ、Fe−Zn合金層厚を薄
くする方法でこの問題の改善の期待がもてるが、これと
ても亜鉛浴槽等が、亜鉛浴中のA1により浸蝕され寿命
の低下が著しいために、浴A1濃度の増加は好ましいこ
とではない。(4)箱焼鈍を実施した場合、テンパーカ
ラーと称する乳白色又は薄茶色のうねつた帯状の模様が
発生し外観を損う。 このテンパーカラーは、コイル長手方向別には焼鈍の外
、内周部に多く、巾方向別にはコイルのエッジ側に発生
し、焼鈍3温度を高くした場合、又露点が高い場合にこ
の発生は多く、この傾向はリムド鋼に比べ、Sjを添加
した鋼種或いはMnの高いものに発生が多く、何れも商
品価値を失うこと。(5)カラー用鋼板のロールフォー
ミング時等に腰3折れが発生し、この傾向はリムド鋼に
比べてS1を添加した連鋳用銅種の方が顕著であること
。 特にこの腰折れは近年カラー鋼板による建築材の需要が
増加し、屋根等に使用されるのて美観を損うことから問
題となり、この腰折れの原因4・は現在定かではないが
、同一降状点伸び及び降状点を有するリムド鋼とSiを
添加した連鋳用鋼を比較すると、後者の方が実際に腰折
れがはつきりしており、S】が直接か又は間接的に影響
を及ぼしているものと考えられること。(6)最近Si
脱酸した素材によるブリキは原因が定かでないが耐食性
が問題となつている。 以上の様にSi脱酸することによるSi含有量の高い(
Si′>.0.03%)鋼による欠点は(1)〜(6)
に述べたように、Siが固溶Si又はシリケート介在物
として直接的又は間接的に影響を及ぼしていると考えら
れ、ここに一つの手段としてSi−Freeによる連続
鋳造用鋼が要望される背景がある。 このSi−Free)鋼としては、既に特開昭50−8
713号によりすでに紹介されており、その特徴を述べ
るとC:0.02%以下、Mn:0.6%以下、SOl
Al:0.005%以下、Tl:0.005%(但しO
を含む)以下てSi含有量を0.02%未満にするとと
もにシリカ系介在物を減少せしめた加工性の優れた鋼板
用連続鋳造鋳片及びC:0.10%以下の範囲で、全酸
素600ppm以上1600ppm以下に吹錬してSi
を0.02%未満に低下せしめて取鍋に出鋼し、真空脱
ガス処理に付して、脱炭脱酸すると共にA1又はN.5
Tiにより脱酸調整してC:0.02%以下、Si:0
.02%未満、Mn:0.6%以下、SOlAl:0.
005%以下、Ti:0.005%(但しOも含む)以
下、自由酸素、150ppm以下でシリカ系介在物を減
少せしめた溶鋼を得、これを連続鋳造することを特徴と
する加工性の優れた鋼板用連続鋳造鋳片の製造方法にあ
る。この提案によると、Si量が一般的にインゴット造
塊法によるリムド鋼又はキヤツプド鋼に認められる0.
02%未満と同一なため、先に述べた欠点はすべて解消
されるものと考えられたが、次に述べるように、製造上
、用途上に欠点があることがわかつた。(a)Cによる
時効劣化代が第1図A,bに明らかなように大きいこと
。第1図aは、TOtal・cと固溶Cの関係を示すが
C量が0.01〜0.03%で時効劣化が最大となり、
TOtal・cが0.02%を中心として固溶Cにピー
クがある。また第1図bは固溶Cと時効指数の関係を示
すが、固溶Cが増加するのにつれて時効量が大きくこの
時の時効指数は(AI)=σ一σ。/σo×100にな
る。これ等のことからTOtal・cが0401〜0.
03%で固溶Cが増し時効劣化量が大きくなることが示
され、この原因は焼鈍時の冷却の際にCの過飽和度が小
さいために、析出核が減少することと、Cが少ないため
にCが過飽和になる温度が低くなることによることが予
想される。これは、C量が高い(C≧0.03%)時よ
りも固溶C量が増すためであつて、このように時効劣化
代が大きくなるとブレス時のストレッチャーストレイン
或いは腰折れ等の欠陥が多発する。(b)真空脱ガス炉
処理によつてC量を0.02%以下とするためには処理
時間が長くなり、真空脱ガス炉の負荷が大きくなつて、
炉寿命の低下を招くはかりでなく長い真空処理時間に伴
う大きな温度降下量を補うために転炉での吹止温度を高
める必要が生じ、転炉の負荷を増して炉寿命を短かくす
る。 (c)Ceq・が小さいことからAr3変態点温度が高
くなり、熱間圧延で仕上げ温度をAr3変態点以上に確
保する必要が生じ、加熱炉の抽出温度を高くしなければ
ならず、これによつて助長されるスキッドマークを小さ
くするために熟熱が必要となり、必然的に在炉時間が長
くなつて、熱原単位の上昇、スケールロス量の増加、T
/Hの低下等が避けられず製造上好ましくない。 (d)更にはCeq・が小さいために、熱間変形抵抗−
が小さくなり、特に薄物、狭巾の時に、ストリップがコ
イラーに巻きついた際に起るネツキングによる巾挟まり
が大きくなる。以上の如く(a)〜(d)は、材質的、
コスト的に大きな問題がある。 本発明は、以上の詳述した既存の連続鋳造による低炭素
鋼板に対する欠点を全て解消した優れた連鋳スラブの製
造方法を提供するものであり、その特徴とするところは
転炉での吹止〔C〕を0.05%以上にして出鋼し30
0〜10Trrの範囲で真空脱ガスを行い、この脱ガス
処理中にA1又はAl(5Cによる脱酸を行うとともに
、製品用途に応じて必要な合金元素を添加し成分調整を
行つて0.03%〈C<.0.10%、0〈200pp
m1T.A1〈0.02%、Mnく0.6%にするとと
もにSI脱酸を全べての工程で全く行わず、不可避的S
i含有量の溶鋼にして連続鋳造機に供給し、スラブを鋳
造することを特徴とする鋼板用連鋳スラブの製造方法に
ある。以下本発明について更に詳述する。 一般的にリムド鋼を連続鋳造鋳型に注入した場合には、
鋳型内で発生したガスが浮上できずに凝固表面直下にい
わゆるブローホールとして、又表面層に小径ピンホール
として留まつてしまう。 このガスは溶鋼中のH2、N2及びC+0→COガスに
よるもので、各分圧の合計とガス発生時の静圧との兼ね
合いが問題となる。溶鋼のH2、N2含有量はガス圧に
占める寄与率は小さく、又精錬方法によつて定まつたも
のとなり、特にここで問題となるのはCOガスである。
このCOガス量は溶鋼中の〔C〕×
〔0〕にて制限すべ
きであるが、溶鋼中の〔C〕、
〔0〕を直接、操業中に
知つてコントロールすることは測定技術面からは可能で
あるが、多大の設備費と、これに伴う操業作業を必要と
する。 従つて〔C〕を一定範囲内で考えて、例えば〔C〕が0
.03〜0.10%の時、
〔0〕は200〜800pp
m存在するのが普通であることをもとに、溶鋼中の酸素
含有量をコントロールすることが一般的に実施されてい
る。このようにして得た溶鋼をそのまま連続鋳造すると
COガスによりピンホール又はブローホールが発生する
。これを防止する一つの方法としては、〔Cl)0.0
3〜0.10%の時、溶鋼中の酸素を200ppm未満
、好ましくは150ppm以下とすることが良い。更に
COガス発生によるピンホールは、ガス発生地点の溶鋼
静圧と、注入流によるガスの上昇浮上促進という両面か
ら、鋳造引抜き速度によつて大きく影響され、引抜き速
度が速ければ速いほど許容される〔C〕×
〔0〕は大き
くなり、〔C〕一定とした場合では
〔0〕が高くてもよ
いことになる。従つてピンホール、ブローホールを抑制
するために、溶銅酸素量は一概には決定できぬが、C量
が3〜10X10−2%の範囲では200ppm未満、
好ましくは150ppm以下であれば易良い。酸素含有
量を2000ppm未満に下げるために、脱酸が必要で
あり、このために一般的にはSi又はA1との複合脱酸
を実施しているが、本発明では前述した理由により転炉
〜連続鋳造間の如何なる工程にてもS1による脱酸は全
く行わず、不可・避的に存在するSi(多くの事実によ
れば≦0.02%)以外には何等添加しないことにより
第2〜7図に示す如くSl脱酸による従来の鋼板に見ら
れたMn−シリケート系介在物による穴拡げ性の劣化(
第2図)、冷延率制限(第3図)、固溶Sによるフ深絞
り性の劣化(第4図)、亜鉛鍍金密着性の劣化(第5図
)、テンパーカラーの発生(第6図)、カラー用鋼板の
ロールフォーミング時等の腰折れ(第7図)等の問題を
解消するものてある。なお第7図の各試料の捲取温度、
鍍金、板厚、鍍金条件、カラー条件は同一である。一方
にによる脱酸を実施した時、Al添加量が多い場合には
、アルミナ等の金属酸化物の浮上が充分でなく、凝固面
直下に残留し、表面疵の原因ともなり、又内質的にも好
ましくないことから、Nキルド鋼としての特質(即ちN
固定による非時効性及ひ焼鈍時のAIN析出による集合
組織コントロールによる深絞り性)を狙わない以上、N
添加量は極力少ない方が好ましい。そこで本発明では3
007r$LNA呈度の真空度による真空脱ガスで先ず
C脱酸を実施し、後にA1等の添加を行う。従来真空脱
ガス処理は、高級厚板材等の極低水素銅の製造成いは極
低炭素鋼の製造の手段として位置づけられていた。従つ
て極低炭素鋼とするためには処理時間も3紛以上と長く
、その間の温度降下が大きいため、吹止温度を高くし、
吹止〔C〕を0.05%以下とする必要があつた。その
ために、転炉、取鍋、脱ガス説備の耐火物の溶損が著し
く、又、真空度を上昇させるために(5Tm!NHg以
下)、電力、Arガス等の原単位も大きかつた。これに
対し本発明は、転炉における吹止炭素量を0.05%以
上とし、出鋼中には合金鉄は添加しないか、若しくは少
量のFe−Mnを添加し、真空脱ガスに際しては真空度
10〜30『…gを用い、脱炭反応の最盛期は真空度を
低く調整し、脱炭の進行−に対応し徐々に真空度を高め
て脱ガス処理を完了するものである。これによつて、転
炉、取鍋、脱ガス設備の操業負荷を大巾に軽減しつつ、
C:0.03〜0.10%、Mnく0.6%、T.Al
く0.02%、02く200ppm.Si:不可避的含
有量の溶鋼を合金鉄のI歩留高く、成分のバラツキが小
さく、介在物が極めて少なく、鋳込の際にノズル詰り等
を生じない、又温度バラツキが小さく、従つてスーパー
ヒートを+50〜+70′Cの低目として、高速鋳造連
々鋳を有利に可能とするものである。而して本発明5に
おいて転炉における吹止〔C〕を0.05%以上とした
のは、第8図に示す如く一般に知られている〔C〕と〔
0〕平衡関係(〔C〕
〔0〕量及び温度、真空度に影響
されるが)を利用し、吹止〔C〕を高くして溶鋼中の〔
0〕量を低めると共4に、〔C〕による脱酸反応速度を
効果的に速めて脱ガス処理の負荷を軽減するためである
。この場合〔C〕量或いは
〔0〕量のいづれか一方が極
めて少ない時にはC+0→CO反応速度は極めて遅く、
C脱酸の効果も少ない。本発明の如く、吹止〔C〕を0
.05%以上とした溶鋼を脱ガス終了後〔C〕を0.0
3〜0.10%とする時には〔C〕脱酸は極めてスムー
ズに早く進行し、従つて脱ガス処理の真空度についもそ
れほど高めなくとも(10〜300rf0!LHg)従
来の約50%の短時間で行える。この処理時間は、溶鋼
の環流量、処理量により変化するが、RH真空脱ガスの
場合は環流回数(環流量Tlmin×処理時間Tlh)
で4〜10回程度としてよノい。脱ガス中、好ましくは
脱ガス処理終了時間前に溶鋼中の酸素量を200ppm
以下好ましくは150ppm以下となるようにN脱酸を
行う。この場合、A1投入前の溶鋼中の酸素量が低下し
ており、且つ溶銅表面での空気酸化による消耗もなく・
Nの歩留が極めて良く、且つ清浄度の高い鋼を得ること
ができることは言うまでもない。以上のように真空脱ガ
ス処理の負荷としては極めて軽く、ランニングコストの
安い操業方法となる。 以上の製造方法により得る溶鋼の成分範囲は次の如くで
ある。C:0.03〜0.10%、Mn:≦0.60%
、T.Al:〈0.02%、その他目的に応じた添加元
素を有し、他の成分は不可避的に存在する不純物を有し
残部鉄よりなる。ここでC量を0.03%を下限とした
のは前述した如く、又第1図bに示すようにC時効によ
る劣化を避けかつ一般用低炭素銅板としての硬さの確保
とともに真空脱ガス処理の負荷を極めて小さくするため
である。 Cの上限を0.10%としたのは、0.10%超となる
と一般的に低炭素鋼板として使用する場合に要求される
加工性を確保できないためである。Mnについては、0
.60%超とすると硬くなり、加工用として使用できな
いからである。 又特に冷延用鋼板としては、箱焼鈍、連続焼鈍に使用さ
れる場合も、絞り性(即ち〒値:ランクフオード値)を
良好にするため成るべく低い方が良く、好ましくは0.
30%以下、特に好ましくは0.20%以下が良い。但
し熱間圧延での熱間脆性を避けるために、S量との兼ね
合いから0.60%以下の範囲で必要なMn量を確保す
る必要がある。A1量については前述の如くコスト面か
らも又表面疵、内質の面からも低い方が良く、脱ガス処
理におけるC脱酸後の酸素コントロールに必要な量(即
ち酸素量200ppm以下、好ましくは150ppm以
下における必要量)を基本として次記する如く用途に応
じて調整すれば良い。 こののためN量は0.02%未満で充分である。1熱延
鋼板として使用する場合は品質上、時効性劣化防止、及
び硬さ低減即ち軟質化及び穴拡5け性(張り出し成形性
)を確保したものとするためには、A1量として0.0
10%以上で0.020%未満とすることが好ましい。
これは鋼中のNを.AlNに固定するために、AlNを
充分に析出させるにはA1が0.010%以上必要であ
ることによ1rる。熱間圧延て巻取り温度を高温にする
こともAINの析出量を増すためには効果があることは
言うまでもない。又第9図に示す如く、A1量を0.0
05%以上確保すればA系介在物(圧延方向に長く延び
た介在物)が減少し、全体の精浄1−度が良好となり穴
拡げ性が向上する。従つて穴拡げ性を良好にするために
はA1量を0.005%以上確保することが好ましい。
2冷延鋼板として連続焼鈍を通板する場合は、窒素によ
る時効劣化を防止するために、A1量2を0.010%
以上に確保し、熱間圧延通板後にはAlN析出をはかる
ことは好ましい。 連続焼鈍の如く急速加熱、短時間焼鈍の熱サイクル間て
は、AlNの析出は殆んど期待てきないか、析出したと
しても少量て作用・効果は期2待できない。 又短時間サイクルのためAlN析出時期と再結晶挙動を
コントロールし集合組織を得、絞り性を向上させること
も困難てある。従つて、熱延板と同様にAlNを熱間圧
延完了時点て増加させることは時効劣化を防止し、又結
晶3粒成長をはかり粒度を大として加工性を向上するこ
とから好ましい。3熱間圧延鋼板として後鋼管とし亜鉛
めつきする場合は第10図の如く鋼板中のN量により合
金層が発達し、焼けと称し色調が変化し、成ζ品価値を
低める現象がある。 このような時には、に量は0.02%未満で成るべく低
下させることが好ましい。4冷延用鋼板として箱焼鈍す
る場合は連続鋳造の際ブローホール、ピンホールが発生
しないための酸素コントロールに必要なA1量のみでよ
い。 この時鋼板中のTOtal酸素が50ppm未満となる
と、焼鈍の際比較的高温焼鈍或いは長時間焼鈍の場合に
、二次再結晶がおこり粗大化された結晶粒が得られ、ブ
レスの際肌荒れ現象をおこす(第11図)。従つて、箱
焼鈍の際の酸素量は200ppm以下好ましくは50〜
150ppmとするものである。又第12図の如くN量
が0.008%超となると、結晶粒が微細となり硬度が
高く降状点伸び(YP上りも大きくなるため加工用とし
ては劣る。通常のに−キルド鋼の如く焼鈍昇温時のAl
N析出を利用し、絞り性の良好な集合組織を得るために
は、SOIAl量として0.020%以上が必要である
。しかし生産上の制限から特に昇温速度を成るべく上昇
させ、絞り性を良好ならしめることから7値を1.6以
上とする集合組織を得るためには、SOlAl量は好ま
しくは0.030%以上が必要であるが本発明は上述し
たN−キルド鋼の特性を有する鋼材の製造方法を提供す
るものではなく、即ちAlN析出による集合組織を得ん
とするものではなく、言わば、インゴット材で言えばリ
ムド銅と同等又はそれ以上の材質を有する鋼材を連続鋳
造により安定して得んとするものである。従つて、N量
としては用途上の0.02%以下、好ましくは0.00
8%以下のものが多い。O亜鉛鍍金用鋼板として使用す
る場合は亜鉛鍍金密着性が問題となる。 N−キルド鋼は、リムド銅に比して亜鉛鍍金密着性が劣
ることはよく知られている。第13図に示す如くA1量
が増すに従つて密着性が劣り、リムド鋼とほぼ同等の密
着性を得るためには、A1が0.008%以下であれば
よい。しかしバラツキが大きく、0.008%以上でも
良好なことがあるのは還元雰囲気、ラインスピード、浴
組織、浴温度等の影響があるためで、この諸点の条件を
厳しく制限すれば鋼板中のN量については0.08%超
でも良いことになるが、汎用性という点でN量を0.0
08%以下とする方が好ましいことはいうまでもない。 以上のように本発明におけるN量については使用用途に
より好ましい領域を設定し、脱ガス処理後期に添加する
ものであり、これらを総活して本発明におけるN量は0
.02%未満とするものである。 通常、A1−ギルド鋼としてのA1量は0.030%以
上であり、場合によつては0.020%以上とする公知
の文献も見られるが、0.030%未満は連続鋳造の場
合は脱酸が不充分な事、及びAl2O3によるスリバー
等の疵が多発する不安定な領域であり、通常の製造条件
下では、Al量は0.030%以上とするのが一般的な
認識である。 本発明は0.020%未満の不安定領域において、吹止
Cを高くして溶鋼中の酸素量を低くし、更に10〜30
07WInHgの真空度により脱ガス処理により、C脱
酸を利用して酸素レベルを更に低下させ、次いで酸素レ
ベルをピンホール等の発生しない程度までに下げるに必
要な量のA1投入を行い、このAI量を更に細かく分類
使用することにより、広い用途に使用範囲を設定可能な
ものにしたもので、加えて脱ガス処理中ににを投入する
ため、A1の適中率の精度も高く、又溶鋼の循環等の効
果もあり、Al2O3クラスター、スリバーが減少し、
安定した表面又は内質を有した製品鋼板を提供するもの
である。Sjについてはこの発明の最も特徴のあること
で、Siの有要性については前に詳細に述べている通り
であり、Sjを溶鋼に添加することにはまつたくない。 従つて不可避的に存在するSi量は鋼板中で0.01%
以下多くても0.02%迄である。窒素については、通
常A1−ギルド鋼では30〜70ppm1多くても40
〜50ppm程度であるが、本発明は脱ガス処理と真空
脱ガス処理中に添加元素を投入することから、溶鋼が空
気と接触をする機会が少ないため40ppm以下となる
。更にレードルとタンデイツシユ間、タンデイツシユと
モールド間をNシール等の処理を行えば30ppm以下
とすることも困難ではない。このことは冷延用A1−キ
ルド以外の用途で、AlNの析出を利用しない用途につ
いては一般的に窒素は有害な元素で、特に時効性の面か
ら成るべく少ない方が良いことからも好ましく、又Al
N析出量を少なくしてマトリックスを清浄にし、成るべ
く結晶粒成長を助長し、結晶粒度を大きくし、加工性の
向上を狙う場合も窒素量は少ない方が良いことからも好
ましく、従つて本発明では特に規制しない。次に本発明
の実施例を第1乃至表5に示す。 以上総合的に判断し推奨できる適用用途としては次の如
くである。A:冷延用鋼板(BaX.ATln連続焼鈍
)、亜鉛めつき用、カラー用鋼板、ブリキ用鋼板。B:
冷延用銅板(BOx.Ann連続焼鈍)、亜鉛めつき用
、カラー用鋼板、ブリキ用鋼板。 C:冷延用鋼板(連続焼鈍)、加工用熱延鋼板用、ブリ
キ用鋼板。 以上の説明で明らかなように本発明は、Sj添加を全く
行うことなく高〔C〕出鋼、真空脱ガス処理を行い。 この処理中少量のA1を添加し低A1溶鋼として連続鋳
造するので、熱間圧延剤、冷間圧延剤、焼鈍材、溶鋼亜
鉛メッキ材としての表面性状及び内面性状がリムド鋼以
上で、かつ鋼の溶製、成分調整、脱ガス処理、連続鋳造
に及ぶ製造コスト、作業性、生産性に優れた鋼板用連鋳
スラブが製造でき、その効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図aは、全炭素含有量と固溶炭素量の関係を示すグ
ラフ、第1図bは、固有C量と時効指数の関係を示すグ
ラフ、第2図は、清浄度と穴拡げ比の関係を示すグラフ
、第3図は、冷延率と穴拡げ比の関係を示すグラフ、第
4図は、絞り性に及ぼすSi量の影響を示すグラフ、第
5図は、鍍金密着性に及ぼすSiの影響を示すグラフ、
第6図は、テンパーカラーに及ぼすSiの影響を示すグ
ラフ、第7図は、カラー鋼板のロールフォーミング時の
腰折れを示すグラフ、第8図は、溶鋼中の炭素と酸素の
平衡関係を示すグラフ、第9図は、清浄度(A系介在物
)に及ぼすN添加の影響を示すグラフ、第10図は、A
1と合金層生成量の関係を示すグラフ、第11図は、T
〔0〕量と結晶粒度の関係を示すグラフ、第12図は
、結晶粒度とN量の関係を示すグラフ、第13図は、鍍
金剥離に及ぼすSOlA]の影響を示すグラフである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 転炉での吹止〔C〕を0.05%以上にして出鋼し
    、10〜300mmHgの真空度で真空脱ガスを行い、
    脱炭速度に応じて真空度を300mmHgから10mm
    Hgに調整し、この脱ガス処理中にAl又はAlとCに
    よる脱酸を行い更に製品用途に応じて必要な合金元素を
    添加し成分調整を行うと共にSi脱酸を全べての工程で
    全く行わず、少なくとも0.03%≦C≦0.10%、
    O≦200ppm、T.Al≦0.02%、Mn≦0.
    6%、Si:不可避的含有量の溶鋼を溶製し、これを連
    続鋳造機に供給し鋳造することを特徴とする鋼板用連鋳
    スラブの製造方法。
JP51145873A 1976-12-04 1976-12-04 鋼板用連鋳スラブの製造方法 Expired JPS6047323B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP51145873A JPS6047323B2 (ja) 1976-12-04 1976-12-04 鋼板用連鋳スラブの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP51145873A JPS6047323B2 (ja) 1976-12-04 1976-12-04 鋼板用連鋳スラブの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS5373422A JPS5373422A (en) 1978-06-29
JPS6047323B2 true JPS6047323B2 (ja) 1985-10-21

Family

ID=15395014

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP51145873A Expired JPS6047323B2 (ja) 1976-12-04 1976-12-04 鋼板用連鋳スラブの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS6047323B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5849620B2 (ja) * 1979-02-19 1983-11-05 新日本製鐵株式会社 連続鋳造法の適用による加工性のすぐれた冷延鋼板の製造方法
JPS58144417A (ja) * 1982-02-19 1983-08-27 Nippon Kokan Kk <Nkk> 延性の優れた熱延鋼板の製造方法
JPS59232212A (ja) * 1983-06-14 1984-12-27 Nippon Steel Corp 鋼の製造法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3793000A (en) * 1972-06-12 1974-02-19 Nat Steel Corp Process for preparing killed low carbon steel and continuously casting the same, and the solidified steel shapes thus produced
JPS49110523A (ja) * 1973-02-23 1974-10-21
JPS508713A (ja) * 1973-05-29 1975-01-29
JPS5650761A (en) * 1979-10-01 1981-05-08 Toyoda Autom Loom Works Ltd Flaskless type mold molding method and its device

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57385Y2 (ja) * 1973-12-24 1982-01-06

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3793000A (en) * 1972-06-12 1974-02-19 Nat Steel Corp Process for preparing killed low carbon steel and continuously casting the same, and the solidified steel shapes thus produced
JPS49110523A (ja) * 1973-02-23 1974-10-21
JPS508713A (ja) * 1973-05-29 1975-01-29
JPS5650761A (en) * 1979-10-01 1981-05-08 Toyoda Autom Loom Works Ltd Flaskless type mold molding method and its device

Also Published As

Publication number Publication date
JPS5373422A (en) 1978-06-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100259403B1 (ko) 열연강판 및 그 제조방법
JPH0158255B2 (ja)
CN113774274B (zh) 一种低成本良成型电池壳钢及其生产方法
CN103249847A (zh) 制造抗拉强度等级为590MPa、可加工性优异且力学性能偏差小的高强度冷轧/热轧TRIP钢的方法
CN100560773C (zh) 一种高强度耐疲劳钢材及其制造方法
JPS59140333A (ja) 2次加工性と表面処理性の優れた深絞り用冷延鋼板の製造方法
CN101139685A (zh) 一种高强度耐疲劳钢材及其制造方法
JP4300793B2 (ja) 材質均一性に優れた熱延鋼板および溶融めっき鋼板の製造方法
JPS6047323B2 (ja) 鋼板用連鋳スラブの製造方法
CN112501513B (zh) 一种成形性能和表面质量优良的低碳酸洗钢及生产方法
US20220389534A1 (en) Nb microalloyed high strength high hole expansion steel and production method therefor
US4023987A (en) Method of producing soft thin steel sheet by continuous annealing
CN112522578B (zh) 一种薄规格耐火耐候钢板/带及其制造方法
JP2000087185A (ja) 表面性状およびスケール密着性に優れた熱延鋼板及びその製造方法
JPS6048571B2 (ja) 深絞り用合金化亜鉛メツキ鋼板の製造法
JPS582248B2 (ja) 加工性のすぐれた溶融メツキ鋼板の製造法
JP3807304B2 (ja) 時効硬化性が大きい極低炭素鋼板用圧延素材の製造方法
JPH0559970B2 (ja)
JPH0557332B2 (ja)
JP3293424B2 (ja) 非if鋼系非時効性極低炭素冷延鋼板の製造法
JPS62161919A (ja) 硬質かつ絞り加工性に優れる異方性の小さい缶用薄鋼板の製造方法
JP3593728B2 (ja) 成形性の優れた極低炭素冷延鋼板の製造方法
JPS5856023B2 (ja) 深絞り性のすぐれた冷延鋼板
US20220340993A1 (en) Hot-rolled steel plate/strip for sulfuric acid dew point corrosion resistance and manufacturing method therefor
JPH0158256B2 (ja)