JPS6047012B2 - 合金鋼、鋼、耐熱合金の高温潤滑押出し方法 - Google Patents

合金鋼、鋼、耐熱合金の高温潤滑押出し方法

Info

Publication number
JPS6047012B2
JPS6047012B2 JP5067980A JP5067980A JPS6047012B2 JP S6047012 B2 JPS6047012 B2 JP S6047012B2 JP 5067980 A JP5067980 A JP 5067980A JP 5067980 A JP5067980 A JP 5067980A JP S6047012 B2 JPS6047012 B2 JP S6047012B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
glass
particle size
binder
steel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP5067980A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS56144817A (en
Inventor
貴一 成田
俊雄 尾上
彰 大手
富春 松下
昌孝 野口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobe Steel Ltd filed Critical Kobe Steel Ltd
Priority to JP5067980A priority Critical patent/JPS6047012B2/ja
Publication of JPS56144817A publication Critical patent/JPS56144817A/ja
Publication of JPS6047012B2 publication Critical patent/JPS6047012B2/ja
Expired legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はステンレス鋼ビレツトからの小径管の製造をは
じめとする各種の合金鋼、鋼、耐熱合金から成る被加工
材の押出し加工に有効な新規高温潤滑押出し方法に関す
る。
ステンレス鋼小径管の製造において、従来の熱間ガラス
潤滑押出法(セジユルネ法)によると、”目標径より大
径の管を熱間ガラス潤滑法て押出した後、これを2〜3
回の冷間抽伸により目標径の製品とする加工工程を経る
のが通例である。
この従来押出法によると、その加工費の約半分をこの冷
間抽伸に要し、高能率、低コストに行える加工法、すな
わち高温潤滑押出し後、冷間抽伸一伸にて製品を得るこ
とができる押出し技術の確立が要望されている。しかし
て、このような押出し技術の確立を計るためには、被加
工材および工具表面に被覆されるガラス潤滑剤の性状並
びに被覆状態を良好ならしめることが必須条件となる。
つまり、被覆されたガラス潤滑剤は、加工温度に加熱さ
れた状態において膜切れの無い一定厚の溶融ガラス層と
して被加工材および工具材表面を覆う必要があり、しか
も被加工材と工具材とに均一に介在された溶融ガラス層
は、高い潤滑性および断熱性を発揮するものであること
が必要とされる。本発明は特にこのガラス潤滑剤の性状
並びに被覆状態の観点より改良された高温潤滑押出し方
法を提供しようとするものである。例えば、ステンレス
鋼小径管等の製造に利用されている従来の熱間ガラス潤
滑押出法では、加工温度に加熱された被加工材をガラス
粒上て転写してガラスを被覆した後押出すゼジユルネ法
が知られている。
この方法によると、その被覆ガラス厚が500〜200
0μ程度の厚膜となるため、ガラス消費量が多いこと、
厚膜潤滑のため押出し素管表面が比較的凸凹しているこ
と、押出し素管表面へのガラス付着量が多く除去が容易
でないこと等の欠点がみられた。またその他のガラス被
覆手段として、結合剤として水ガラスを使用し、ガラス
粉末を水ガラスに懸濁状態水溶液としたものを被加工材
表面にハケ塗り又はスプレーにより塗布又は吹き付ける
方法が知られている。
この方法によると、室温で乾燥したその被膜の強度は大
きく、機械的ハンドリングに充分耐えるものとなる反面
、これを加工温度にまで加熱すると均一溶融ガラス層と
はなり得ず、凝集して凸凹のある膜切状態を呈する(こ
れはガラスと被加工材との間の反応が過度となりぬれ性
を悪化させるためである)。またステンレス鋼(押出温
度1200〜1250まC)の場合では、1100℃以
上になるといかなる組成のガラスを使用しても上記膜切
状態の発生を避けることができず(参考写真F.G.H
は1100℃以上、1200〜1300℃での凝集状態
を表わし、Eは1100゜Cでの凝集直前状態を表わす
)、その潤滑性が阻害されるばかりでなく、ガラス押込
み、焼付き等の表面欠陥を惹起する問題を生じる(参考
写真K.Lにその表面欠陥の状態を表わす)。これはガ
ラス中で最も低反応性のパイレックスガラスのみを塗布
した場合でも同様であり(参考写真Dにその状態を表わ
す)、良好な均一溶融ガラス層を形成させるためには、
ガラス被加工材との間の反応を可及的抑制することが必
要である。以上のように、従来既知の高温ガラス潤滑押
出し方法によると、低温又は高温状態にある被加工材に
ガラスを被覆するいづれの場合でも、種々の・欠点乃至
問題点を抱え、所期の押出し技術を達成することのでき
ないものであつた。このような実情に鑑み本発明は、特
にそのガラス潤滑剤について所要性質を具備する配合組
成のものを新たに開発し、これと同時にその被覆厚さを
特定範囲に調整し、更に又結合剤と共に使用する場合で
もその結合剤の種類およびその被覆方法を改良工夫した
ものであり、これによつてステンレス鋼管等、各種合金
鋼、鋼、耐熱合金を被加工材とする広汎に利用可能な新
規高温潤滑押出し方゛法を確立するに到つたものてあり
、本発明の特徴とする処は、加工温度域で101.5〜
104.。
ボアズの粘度を有し最大粒径50p以下の粉末ガラス潤
滑剤10唾量部と、最大粒径が20μの金属酸化物、金
属リン酸塩の1種又は2種以上から成る反応抑制剤5〜
5呼量部とを混合した高温ガラス潤滑剤を、被加工材表
面に50〜200μの厚さて被覆した後、高温押出しす
る点にあり、又その第2の特徴とする処は、上記高温ガ
ラス潤滑剤に、リン酸塩、ホウ酸塩、ケイ酸塩の各粉末
1種又は2種以上から成る結合剤を混合したものを、予
じめ加熱された被加工材表面に転写、吹き付けにより5
0〜200μの厚さで被覆した後、直ちに、又は加工に
必要な温度に再加熱し、高温押出しする点にあり、更に
その第3の特徴とする処は、上記高温ガラス潤滑剤に、
有機結合剤の水溶液、シリカゾル、アルミナゾルの1種
又は有機結合剤の水溶液、シリカゾル、アルミナゾル、
水ガラスの2種以上から成る結合剤を混合した泥状懸濁
液、又は、上記高温ガラス潤滑剤に、上記結合剤にタル
ク、ベントナイトの1種又は2種以上から成る増粘剤も
しくは水を加えて粘度を調整した結合剤を混合した泥状
懸濁液を、被加工材表面に低温て塗布して50〜200
μの厚さで被覆した後、加工に必要な温度に加熱し、高
温押出しする点にある。本発明で使用する高温ガラス潤
滑剤についてから説明すると、この高温ガラス潤滑剤と
は、上で定義するように特定粉末ガラスと特定反応抑制
剤との混合による本発明独自の新規混合物を意味する。
そこで先ず、その粉末ガラスについて述べると、使用す
る粉末ガラスはその粘度が加工温度域において101.
5〜101.。ボアズの範囲を示し、かつその最大粒径
が50μ以下であることを要する。ガラスの潤滑性は粘
度一加工温度により変化するが加工温度域に至るまての
加熱過程において、ガラスが101.5ボアズ以下の低
粘度であると下部に流れ落ちる等の現象を来たし、加工
時に押出し素材への押込み、焼付発生などのトラブルを
起し易く、一方101.。ボアズ以上の高粘度であると
濶滑性が悪くなり、焼付発生も生じ易くなる。それ故、
加工温度域において101.5〜101.。ボアズの粘
度を有することが必要とされるのである。また粉末ガラ
スの粒度については、50μ以上の荒粉を用いると被膜
にムラを生じ易く、均一強固な被膜が得られず、膜切れ
を起して焼付き、押込みなどのトラブルを発生し易くな
る。そして、結合剤と共に懸濁液として塗布する場合て
は、その均一混合に難があり混合しても早期に分離し懸
濁液としての安定性にも問題がある。この点、本発明で
は粉末ガラスの最大粒径を50μ以下に規制するのてあ
り、その粒度が細粉である程望ましい。最大粒径50μ
以下のものを用いると、均一強固な被膜を形成すること
ができ(参考写真Aはその乾燥状態1例を表わす)、ま
た本発明ては後述のように50〜200μの均一被膜を
形成することからも必要不可欠の事項てある。次に反応
抑制剤について述べる。
加熱状態おかれる被加工材表面に一定厚(50〜200
μ)のガラス被膜をムラな*形成するためには、上記の
ようにガラス粒をより粉末化する必要がある。しかし、
粉末化したガラスを加熱された被加工材(ほとんどの場
合空気との接触により酸化膜が形成されている)にその
まま被覆しようとすると、反応が大きく、濶滑性の劣化
、凝集による潤滑ムラ等を発生し、押出し素材への押込
み、焼付き等のトラブルを不可避に発生する。これはガ
ラスの粉末化に起因する、表面吸着ガスの増加、溶融速
度の増大に伴う反応速度の増加、および薄膜のためにガ
ラス膜を通じた酸素の拡散が容易となること等に原因が
あるものと推察される。本発明ではこの反応を抑え、潤
滑性の劣化、凝集による潤滑ムラの発生しない一定厚(
50〜200μ)のガラス薄膜をムラなく形成するため
、上記粉末ガラスに最大粒径20μ以下の粒度の反応抑
制剤を特定割合て混合し、これによつて所期の良好なる
押出し加工性能を達成したものである。粉末ガラスに反
応抑制剤を混合ししたもの、即ち本発明に係る高温ガラ
ス潤滑剤の加熱過程における反応抑制作用、別言すれば
均一溶融ガラス層の保持作用は次のように考えられる。
すなわち、被覆後乾燥された高温ガラス潤滑剤の微細構
造についてみると、ガラス粉末(50μ以下)はさらに
微細な反応抑制剤(20μ以下望ましくは10〜101
φmμ)により囲まれた状態にあり、結合剤を用いる場
合ではその間は結合剤(シリカゾルでは10〜20φm
μ)で強固に結合されている。しかして、加熱されると
ガラス粉末は反応抑制剤と反応を開始するが、その反応
速度は極めて遅く、被加工材表面には均一溶融ガラス層
が保持されるのである。上記趣旨の下に混合される反応
抑制剤の種類については、大別して金属酸化物と金属リ
ン酸塩とがある。
金属酸化物の具体例としては、シリカ(SiO2)、ア
ルミナ(Ae2O3)、チタニア(TiO2)、ジルコ
ニア(ZrO2)、ライム(CaO)、マグネシア(M
gO)、酸化ニッケル(NiO)等であり、金属リン酸
塩としては、リン酸アルミニウム(A′(PO4))が
あり、この場合リン酸又はリン酸塩と水溶性アルミニウ
ム化合物の形で配合さノれる。上記反応抑制剤の混合に
際しては、その各1種単独もしくは2種以上を複合して
用いることができる。次に反応抑制剤の粒度については
、その最大粒径が20μ以下のものを使用する。
反応抑制剤は先7にも述べたように、ガラス粒の間に均
等に分散しガラス粒子面を比較的密に覆うことが必要と
され、少なくともガラスの粒径よりも小さいものである
ことを要する。一方ガラス粉末はその最大粒径が50μ
以下であつて、この点反応抑制剤は、最フ大粒径20μ
以下のものを使用しなければならないことが実施結果よ
り確認されている。なお、反応抑制剤はガラス粉末を密
に覆う程良好でありまたガラス粉末は必ずしも球状では
なく、凸凹の多い形状を有することもあつて、反応抑制
剤の粒径は10〜10imμが望ましい範囲である。本
発明で使用する高温ガラス潤滑剤は、上記の特定ガラス
粉末と特定反応抑制剤とを混合して成るものであるが、
両者の混合割合は次の通りである。
すなわち、ガラス粉末に対する反応抑制剤の混合量につ
いてみると、この量は必ずしも一定量に規定することは
できない。なんとならば、反応抑制剤はその種類によつ
ても効果の度合に相違があり、例えは最も効果の大きい
物質を使用するとその混合量は少量で足り、その逆の場
合もある。また、後に述べるように結合剤更には抑制補
助剤を共に混合する場合では、それらの混合量および総
合的な粒径によつても影響されるためである。しかして
、このような考察を基に実験検討を加えた結果によれぱ
、ガラス粉末10睡量部に対し反応抑制剤5〜(イ)重
量部がその必要十分なる範囲であることが知見された。
すなわち、最も効果大なるものを用いた場合でも、5部
以下では高温における均一被膜を形成することが能わず
、一方(支)部以上の場合ではガラス量に対する混合量
4多過ぎて(粘性が高過ぎて)潤滑効果の上で問題とな
るのである。本発明で使用する高温ガラス潤滑剤は以上
に述べた通りであるが、その特定発明に係る押出し方法
によれば、これを加熱された被加工材表面に、転写、吹
き付け、塗布により50〜200μの厚さで被覆した後
、高温押出しを行なうものであり、またその併合発明に
係る押出し方法によれば、高温ガラス潤滑剤に後に述べ
るような特定の結合剤(更には増粘剤もしくは水)を混
合した乾式混合.物、又は泥状懸濁液を、低温もしくは
高温に加熱された被加工材表面に、ドブ漬け、転写、吹
き付け又は塗布により50〜200μの厚さで被覆した
後、高温押出しを行なうものである。
本発明では高温ガラス潤滑剤を単独で被覆する(場合も
、結合剤と混合して被覆する場合もいずれもその被覆厚
さを50〜200μの範囲とするのであるが、この理由
は次の通りである。
先にも述べたように、従来のセジユルネ法では、そのガ
ラス被覆層の厚さが500〜2000μの厚いものであ
り、こ・れがため種々の欠点を有するものとなつていた
。本発明ではこの欠点を解消し、押出し素材の表面凸凹
を低下させること、ガラス消費量を低下させること、酸
洗処理を容易にすることを目的とし、空突的にはその押
出し加工後において冷間抽伸1伸で製品化することを企
図するものであるが、この目的達成にためにそのガラス
被覆の厚さを200μ以下の薄膜とするのである。換言
すればこの被膜の薄膜化を計るために、本発明ては加工
温度域においても均一被膜を形成するような高温ガラス
潤滑剤を開発したのである。この上限200μについて
は、高温ガラス潤滑剤を結合剤と混合し低粘度の泥状懸
濁液として塗布する場合、被加工材か)ら下部に流れ落
ちないための必要条件ともなる。しかし乍ら、ガラス被
膜の薄膜化にも限度があり50μ以下となると、加熱時
乃至押出時に膜切れが生じ易く、焼付、押込みの原因と
なる問題があり、これがため本発明ではそのガラス被覆
厚さを・50〜200μの範囲とするのである。次に本
併合発明で使用する結合剤について述べる。
先ず第1の併合発明については、上記高温ガラスに、リ
ン酸塩、ホウ酸塩、ケイ酸塩の各粉末1種又は2種以上
から成る結合剤を混合し、この乾式の混合物を予じめ加
熱された被加工材表面に転写、吹き付けにより50〜2
00μの厚さて被覆した後、直ちに、又は加工に必要な
温度に再加熱して高温押出しするものである。しかして
、この場合上記各種塩の粉末から成る結合剤は、先にも
説明したように、ガラス粉末と反応抑制剤との間に均一
に分散し、その被膜強度を増強し常温並ひに高温時のハ
ンドリング強度を向上せしめる共に被膜均一性を高める
上て奏効するものとなる。従つて、この粉末結合剤は高
温ガラス潤滑剤に均一に分散される微粉末を使用しなけ
ればならないことは云うまでもない。一方第2の併合発
明については、上記高温ガラス潤滑剤に以下に詳しく述
べるような結合剤を混合した泥状懸濁液を、被加工材表
面に低温て塗布して50〜200μの厚さで被覆した後
、加工に必要な温度に加熱し、高温押出しするものであ
る。
この結合剤には、有機結合剤の水溶液、シリカゾル、ア
ルミナゾルの1種から成るもの、有機結合剤の水溶液、
シリカゾル、アルミナゾル、水ガラスの2種以上から成
るもの又は上記結合剤に粘度を調整するための増粘剤も
しくは水を加えたものが使用される。有機結合剤の水溶
液とは、ポリビニルアルコール(PVA)、アラビアゴ
ム、エキストリン、メチルセルロース、デンプン、ニカ
ワ等の具体例として指すものであり、又増粘剤とは、タ
ルク、ベントナイトの1種又は2種以上が用いられる。
しかして、この結合剤を構成するものについて更に詳し
く説明すると、泥状懸濁液を良好に塗布.可能なものと
するためには、その粉体と液体との体積比がある範囲に
あることが必要であり、懸濁液は粘土状でもシロツプ状
でも不適当である。
結合剤の適当な配合比については、その液体の粘性およ
び種類によつても異なるが、他の粉体量(ガラス粉末+
反応抑制剤、あるいは増粘剤および反応抑ホl補助剤を
加えた量)100yに対して、液体結合剤5〜50cc
の範囲を混合するのが適当な配合状態となる。また使用
する結合剤の粒径ついては、PVAなどの有機結合剤の
水溶液および水ガラスの場合は、その水溶液が完全に溶
けているものであるため粒径の問題はないが、シリカゾ
ル、アルミナゾル等のゾル溶液の場合、そのシリカ、ア
ルミナの微粒子が周辺にイオン極性を有し水溶液中に浮
遊している状態であり、この微粒子が大5きいと不安定
となり、沈降分離現象が生じる。このため、ゾル溶液中
の微粒子は可及的小さなものであることが必要とされ、
200n1μ以下が適当な大きさである。そして、シリ
カゾルについては、更に10〜20n1μがその望まし
い範囲であり、アルミナゾルについては、10〜100
rT1μが望ましい範囲である。結合剤に加えられる増
粘剤もしくは水について説明すると、既に述べたよいに
懸濁液にはある程度の粘性がないと塗布し難いこがあり
、増粘剤の添加はその粘性を適度に高めることを趣旨と
している。
しかし、過剰の増粘剤の添加は高度て均一被覆を形成す
る上で不利であり、その添加量はガラス粉末100重量
部に対し1呼量部がその上限となる。なおこの増粘剤は
、懸濁液の粘度が適当な範囲にあるときは、勿論添加を
要しない。また増粘剤の粒径については、増粘剤として
用いられるタルク、ベントナイトが自己粉砕作用を有し
、粉砕すると非常な微粒となつて水と混合した際沈降が
遅く、その混合後のトータル粘度を増加するものである
が、その粒径が大きいと重量に対する表面積が小さくな
り、水の親和性も低下し沈降するため、その好適なる粒
径として15μ程度の上限がある。一方結合剤に加えら
れる水については、上記増粘剤とは逆にその粘性に適度
に低下する趣旨で加えられるのであるが、この場合過剰
の水の添加はガラス濶滑剤に凝集を起し易くし、また高
温における均一被膜形成にも不利に働くものであり、そ
の配合比の上限は、他の粉体量100yに対して水40
cc以下の割合とする必要がある。
なおこの楊合も、懸濁液の粘度が適当な範囲にあれば、
その添加を要しないものとなる。併合第3発明に使用さ
れる粘結剤を構成する物質は以上の通りであるが、この
粘結剤には基本とする必須のものの他、必要に応じ適宜
の結合、反応抑制補助剤が加えられる。
この補助剤の添加の趣旨は、結合および反応抑制作用を
補助することと共に、押出被加工材とガラスとの間の親
和性を増し、潤滑性を向上させることである。この補助
剤は高温におけるガラス被覆の均一化には奏効せず、こ
の点加えなくとも反応抑制剤のみで充分である。従つて
、補助剤は必ずしも添加を必要とせず、むしろ過剰の添
加は懸濁液のトータル粘性を増し潤滑性を阻害するおそ
れもあり、その添加の際の上限はガラス粉末100重量
部に対し3鍾量部以下である。このような補助剤として
加えられるものは、各種金属およびその化合物、あるい
は被加工材に生成する酸化物であり、その具体例は下記
の通りである。金属:Li..Na.K,.Mg.Ca
,.B..Ti..Zrl■、 Cr..MONW..
Mn..FeNCO..NiNCulZns.Ae..
B..Si..Sn,.Pb,.Sb等。
金属酸化物:上記各金属の酸化物、窒化物、炭化 物
、硼化物、水素化物、硫化物、リン酸 塩、ハロゲン
化物、硫酸塩、硝酸塩、炭酸 塩、硼酸塩、ケイ酸塩
、ケイ化物等。7 なお、かかる物質から成る補助剤の
添加に際しては、反応抑制剤の場合と同様に最大粒径2
0μ以下の微細なものを使用することが必要である。
以上に詳細に述べた本発明の高温潤滑押出し方法に係る
実施例を下記に掲げて説明する。9 下記第1表は以下
の実施例に単独もしくは複合して供された粉末ガラス潤
滑剤について表示するものである。
実施例1 ガラス潤滑剤を高温にて被加工材に被覆し小径管を高温
押出しする場合、即ち本特定発明および併合第2発明に
係る実施例を、その比較例と共に第2表に一括して掲載
する。
表中、NO.をOで囲つたものは本発明の実施例を表わ
し、特に水印を付したものは併合第2発明に係る実施例
を表わしている。
実施例2 併合第3発明に基づき、ステンレス鋼304を被加工材
とし、NO.lガラスを用いて室温で100μ厚に被膜
を塗布し、1250゜Cにて押出比30で小径管を.押
出す高温押出しを実施した。
但し、被膜の配合組成は下記の通りである。NO.lガ
ラス粉10G小 しかして、この場合の高温(1250′Cでの)被膜状
態は参考写真Bに示す様であり、また押出し加工後の製
品内面の状態は参考写真1の様てある。
なお、NO.lガラス粉に水ガラスを加えた場合の例(
シリカゾル、シリカ微粉は加えない)を示せば被膜状態
は参考写真Fの様であり、製品内面はわ考写真Kの様で
ある。実施例3 同様に、ステンレス鋼304を被加工材とし、NO.2
ガラスを用い室温で70μ厚に被膜を塗布した後、12
00℃にて押出比25で小径管を押出す高温押出しを実
施した。
但し、被膜の配合組成は下記の通りである。しかこ去リ
゛゛;のi容の高温(1250゜C)での被膜状態は参
考写真Cに示す様であり、また押出し加工後の製品内面
の状態は参考写真Jの様である。
ナ『朴 凧9ガ゛ラスzこ未ガラスのみを加えた場合の
例を示せば、高温での被膜状は参考写真Hの様であり、
製品内面は参考写真Lの様である。実施例4 ガラス潤滑剤を低温(室温)にて被加工材に被覆し小径
管を高温押出しする場合、即ち併合第3発明に係る実施
例を、その比較例と共に一括して第3表に掲載する。
以上に掲げる本発明の実施例によれば、高温ガラス潤滑
剤として使用される粉末ガラス、反応抑制剤、およびそ
の結合剤等についての粒径、混合量の各限定理由、いず
れもその実施結果につて裏付けられ本発明の技術内容を
より明瞭なものとしていると共に、各条件を満たす高温
ガラス潤滑剤および結合剤等を用いる本発明の押出し方
法では、ステンレス鋼をはじめとして各種の合金鋼、鋼
、耐熱合金を被加工材とする場合のいずれにも同様に良
好な?温押出しの行えるものであることが確認される。
本発明に係る高温ガラス潤滑剤およびこの新規潤滑剤の
使用による新規押出し方法の特性乃至効果を要約すれば
、次の通りである。i 室温時に被加工材又は工具材表
面に一定厚(50〜200μ)に被覆することができ、
その乾燥状態で機械的ハンドリングに耐え得る被膜強度
を具える。
(参考写真Aの乾燥状態参照)11加工温度に至るまで
の加熱過程においても、同様の強固な被膜強度を保持す
る。
111加工温度に加熱された状態で、被加工材又は工具
材表面を膜切れのない平滑な均一溶融ガラス膜で覆う。
(良好な均一状態を参考写真BlCに示す)1■ 加工
時に被加工材と工具材間に一定厚でムラ.なく介在する
ため、良好な潤滑性と断熱作用を発揮し、冷間抽伸一伸
で製品を得ることができる良好な表面状態を与える。
(本法にる製品表面例を参考写真1..Jに示す)v本
法に係る高温ガラス潤滑剤は、被加工材.(工具材との
場合も含む)と加工温度および加工過程において反応し
難いため、加工後冷却時において被加工材および工具材
からの除去性(脱ガラス性)が従来法に比べて非常に大
きい。
このような特性乃至効果を従来のセジユルネによる場合
と比較して具体的に記載すると、ガラス消費量について
は従来の60〜80%に節約でき、また押出し素管表面
の凸凹については従来法ては最大高さ8〜20μである
のに対し5p以下に改善でき、さらに押出し素管表面へ
のガラス付着量についてはその酸洗時間を約113に短
縮てきる(例えば従来法3紛、本法1紛)。
以上詳細に述べたように、本発明は高温濶滑押出し加工
に使用するための優れた性質を有する新規高温ガラス潤
滑剤を開発し、この新規潤滑剤の開発に基づき、先ずこ
の潤滑剤を被加工材に特定厚さに被覆して行なう改良さ
れた高温潤滑押出し方法を提供し、また同時に高温ガラ
ス潤滑剤の被覆作業の便を計るため並びに均一被膜の形
成をより確実ならしめるため、この高温ガラス潤滑剤に
適当な特定の乾式又は液状の結合剤を混合すると共に低
温又は高温で被覆して行う高温押出し方法を提供したも
のであつて、本発明の高温潤滑押出し方法によれば、そ
の高温ガラス潤滑剤を被加工材に高温加熱時乃至高温加
工時においても均一被膜を形成するようにしたこと、ま
たその被覆厚さを特定範囲に調整したことによつて、ス
テンレス銅をはじめとする各種合金鋼、鋼、耐熱合金の
被加工材について、少量の潤滑剤使用により良好な高温
押出しのなし得るものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 加工温度域で10^1^.^5〜10^4^.^0
    ポアズの粘度を有し最大粒径が50μ以下の粉末ガラス
    潤滑剤100重量部と、最大粒径が20μ以下の金属酸
    化物、金属リン酸塩の1種又は2種以上から成る反応抑
    制剤5〜50重量部とを混合した高温ガラス潤滑剤を、
    被加工材表面に50〜200μの厚さで被覆した後、高
    温押出しすることを特徴とする合金鋼、鋼、耐熱合金の
    高温潤滑押出し方法。 2 加工温度域で10^1^.^5〜10^4^.^0
    ポアズの粘度を有し最大粒径が50μ以下の粉末ガラス
    潤滑剤100重量部と、最大粒径が20μ以下の金属酸
    化物、金属リン酸塩の1種又は2種以上から成る反応抑
    制剤5〜50重量部とを混合した高温ガラス潤滑剤に、
    リン酸塩、ホウ酸塩、ケイ酸塩の各粉末1種又は2種以
    上から成る結合剤を混合したものを、予じめ加熱された
    被加工材表面に転写、吹き付けにより50〜200μの
    厚さで被覆した後直ちに、又は加工に必要な温度に再加
    熱し、高温押出しすることを特徴とする合金鋼、鋼、耐
    熱合金の高温潤滑押出し方法。 3 加工温度域で10^1^.^5〜10^4^.^0
    ポアズの粘度を有し最大粒径が50μ以下の粉末ガラス
    潤滑剤100重量部と、最大粒径が20μ以下の金属酸
    化物、金属リン酸塩の1種又は2種以上から成る反応抑
    制剤5〜50重量部とを混合した高温ガラス潤滑剤に、
    有機結合剤の水溶液、シリカゾル、アルミナゾルの1種
    又は有機結合剤の水溶液、シリカゾル、アルミナゾル、
    水ガラスの2種以上から成る結合剤を混合した泥状懸濁
    液、又は、上記高温ガラス潤滑剤に、上記結合剤にタル
    ク、ベントナイトの1種又は2種以上から成る増粘剤も
    しくは水を加えて粘度を調整した結合剤を混合した泥状
    懸濁液を、被加工材表面に低温で塗布して50〜200
    μの厚さで被覆した後、加工に必要な温度に加熱し、高
    温押出しすることを特徴とする合金鋼、鋼、耐熱合金の
    高温潤滑押出し方法。
JP5067980A 1980-04-15 1980-04-15 合金鋼、鋼、耐熱合金の高温潤滑押出し方法 Expired JPS6047012B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5067980A JPS6047012B2 (ja) 1980-04-15 1980-04-15 合金鋼、鋼、耐熱合金の高温潤滑押出し方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5067980A JPS6047012B2 (ja) 1980-04-15 1980-04-15 合金鋼、鋼、耐熱合金の高温潤滑押出し方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS56144817A JPS56144817A (en) 1981-11-11
JPS6047012B2 true JPS6047012B2 (ja) 1985-10-19

Family

ID=12865612

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5067980A Expired JPS6047012B2 (ja) 1980-04-15 1980-04-15 合金鋼、鋼、耐熱合金の高温潤滑押出し方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS6047012B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017164817A (ja) * 2011-01-17 2017-09-21 エイティーアイ・プロパティーズ・エルエルシー 表面コーティングを介しての金属合金の熱間加工性の改善
US10207312B2 (en) 2010-06-14 2019-02-19 Ati Properties Llc Lubrication processes for enhanced forgeability
US11059089B2 (en) 2010-02-05 2021-07-13 Ati Properties Llc Systems and methods for processing alloy ingots

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105969081B (zh) * 2016-07-27 2018-07-10 攀钢集团研究院有限公司 水性耐高温钛-钢防粘接涂料及其应用

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11059089B2 (en) 2010-02-05 2021-07-13 Ati Properties Llc Systems and methods for processing alloy ingots
US11059088B2 (en) 2010-02-05 2021-07-13 Ati Properties Llc Systems and methods for processing alloy ingots
US10207312B2 (en) 2010-06-14 2019-02-19 Ati Properties Llc Lubrication processes for enhanced forgeability
JP2017164817A (ja) * 2011-01-17 2017-09-21 エイティーアイ・プロパティーズ・エルエルシー 表面コーティングを介しての金属合金の熱間加工性の改善

Also Published As

Publication number Publication date
JPS56144817A (en) 1981-11-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN1094396C (zh) 薄板连铸用结晶器用粉末
CN111918934A (zh) 在热轧中降低氧化皮产生的化学方法
US2889238A (en) Coating for cleaning and protecting metals
JPS6047012B2 (ja) 合金鋼、鋼、耐熱合金の高温潤滑押出し方法
JP2918689B2 (ja) 溶銑加工用レオロジー制御ガラス潤滑剤
JPH0133507B2 (ja)
JP2680819B2 (ja) 粒状材料から平板状生成物を製造するための方法
CN112538393A (zh) 一种热挤压成型钛合金管材用润滑剂及其制备方法和应用
JPS60155686A (ja) ほうろう引きを行う方法
JPS5934470B2 (ja) 複合構造管の製造法
CN109020554A (zh) 用于熔炼铝锂合金的不锈钢坩埚涂料及其制备方法
JPS595535B2 (ja) ガラス成形体の製造方法
CN106588049A (zh) 一种连铸用无硅无碳刚玉质水口塞棒制品及其制备工艺
US20090297717A1 (en) Anti-Seizure Agent for Hot Steel Working
CN106833038B (zh) 一种汽车减震器弹簧座模具的纳米热喷涂涂料
JP2003511341A (ja) 保護コーティングを有する炭素含有耐熱物品
JP2000334550A (ja) 連続鋳造用浸漬ノズルのコーティング剤
JPS6027462A (ja) 複合構造管の製造方法
WO2014175142A1 (ja) フラックス組成物及びブレージングシート
CN112480726B (zh) 一种离心复合高速钢轧辊端面热处理涂料
JPH0586460B2 (ja)
JP2692485B2 (ja) 熱間加工用潤滑剤の製造方法
JP2002371293A (ja) 潤滑性に優れる鋼線又は鋼線材
JPS62212284A (ja) ジルコニア−炭素材質の酸化防止方法
JPH0776432B2 (ja) 熱間塑性加工用素材のコ−ティング方法