JPS6045220A - 液晶配向用有機膜 - Google Patents

液晶配向用有機膜

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JPS6045220A
JPS6045220A JP3316484A JP3316484A JPS6045220A JP S6045220 A JPS6045220 A JP S6045220A JP 3316484 A JP3316484 A JP 3316484A JP 3316484 A JP3316484 A JP 3316484A JP S6045220 A JPS6045220 A JP S6045220A
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polymer
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Kazumasa Igarashi
一雅 五十嵐
Katsuhiko Yamaguchi
勝彦 山口
Munekazu Tanaka
田中 宗和
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Nitto Denko Corp
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Nitto Electric Industrial Co Ltd
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    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
    • G02F1/01Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour 
    • G02F1/13Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour  based on liquid crystals, e.g. single liquid crystal display cells
    • G02F1/133Constructional arrangements; Operation of liquid crystal cells; Circuit arrangements
    • G02F1/1333Constructional arrangements; Manufacturing methods
    • G02F1/1337Surface-induced orientation of the liquid crystal molecules, e.g. by alignment layers
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  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 この発明はポリイミドポリマーからなる液晶配向用有機
膜に関する。
従来、電界の作用により動作する電気光学的効果を利用
した液晶表示素子においては、ガラス基板上に形成され
た透明電極と液晶とが直接触れて液晶劣化をきたすのを
防ぐため、また液晶分子をきれいに並べて美しい表示を
させる目的で、上記透明電極が形成されたガラス基板上
に液晶配向用有機膜を設けている。
この有機膜の代表的なものとしては、それ自身が液晶分
子を水平に配向させる機能を有し、また、膜表面を布で
こすって微細な溝を刻むいわゆるラビング処理を施した
ときに、はとんどの液晶物質に対して良好な配向特性を
示し、さらに高温条件下での配向特性にもすくれるとい
った多くの特徴を有するポリイミド膜が知られている。
このポリイミド膜は、一般にその前駆体の溶液を前記ガ
ラス基板上に塗布したのぢ高温加熱処理して閉環縮合さ
せることにより、ポリイミドポリマーからなる膜とする
ものである。
しかるに、ガラス基板面にポリイミド1摸を設りる場合
、ポリイミドポリマーとの密着性が悪く、部分的に膜剥
がれが生じて配向不良をおこしたり、長時間信頼性試験
を行うと液晶劣化のために作動不良が発生することが多
々あった。
このため従来技術として、ポリイミド膜とガラス基板と
の界面をカップリング剤で処理する方法や、またはポリ
イミドポリマー中にアルコキシ基、シロキサン基を導入
したりして密着性を向上させていた。
また、この発明者らは、上記従来技術に較べてガラス基
板との密着性によりすぐれるポリイミド膜を形成しうる
ポリイミド前駆体の製造方法として、先に、一般式(3
); %式%(3) (ただし、式中R2は珪素原子に直接結合する炭素原子
を含む二価の有機基、Xはアルコキシ基、アセトキシ基
、フェノキシ基およびハロゲンから選ばれた力11水分
解可能な基、Yはアルギル基、アルコキシ基、アセトキ
シ基、フェノキシ基、シリル基、シロキシ基、ジシラニ
ル暴、オルガノシリル暴、オルガノシロギシ基 、オル
ガノハロシリル暴、およびオルガノハロシロキシ基から
選ばれた基である。) で表わされるアミノシラン化合物に、有機テトラカルホ
ン酸成分の一部を上記一般式(3)中のアミノ基(NH
z)と少くとも一個の加水分解可能な基(X)とを介し
て反応させて、次の一般式(4);(ただし、式中T 
c Iは有機テトラカルボン酸成分の一価残法、TCZ
は有機テトラカルボン酸成分の二価残基、Zはカルボニ
ル炭素と結合したX基を含むことがある酸基、R2,X
およびYは前記−fQ 式(31の場合と同じであり、
nはYがアルコキシ基、アセトキシ基およびフェノキシ
基の場合は2または3の整数、Yが上記以外の基の場合
は2からなる整数である) で表わされるシラン変性多価カルボン酸成分となし、こ
のカルボン酸成分を残余の有機テトラカルボン酸成分と
ともにジアミンと重合反応させてなるポリイミド前駆体
の製造方法を提案した。
しかし、この方法によって製造されたポリイミドポリマ
ーは、ガラス基板に対して初期密着性、プレッシャー・
クッカーテスト(i21°C12気圧、以下PCTと略
す)において優れた密着性を示したが、高温、高温とい
う条件のもとての初1υj接着力の保持特性が徐々にで
はあるが低下するという問題が発生した。これは年々益
々耐湿特性が厳しく要求される現状においては、液晶表
示素子を組み込んだ機器の信頼性に欠けるものであるこ
とがわかった。
このため、この発明者らはかかる問題を克服せんがため
さらに検討した結果、この発明に到達したものである。
すなわち、この発明は、前記一般式(3)で示されるア
ミノシラン化合物の代りに、アミン基のHが疎水性であ
る芳香族環を含む一価の有機基で置換された構造のつぎ
の一般式(1); (ただしR2は芳香族環を含む一価の有機基、mは1ま
たば2の整数、R2、XおよびYは一般式(3)の場合
と同様である) で示されるアミノシラン化合物を使用して、上記式中の
二級のアミノ基(>NH)と、少くとも一個の加水分解
可能な基(X)を介して、有機テトラカルボン酸成分の
一部を反応させて、つぎの一般式(2); (ただし、式中各記号は一般式(1).(3),(4)
の場合と同様である) で示されるシラン変性多価カルボン酸成分となし、この
カルボン酸成分を残余の有機テトラカルボン酸成分と共
にジアミンと重合反応させて得たホリイミド前駆体を閉
環縮合してポリイミドポリマーとした液晶配向用有機膜
に係るものである。
上記のポリイミド前駆体中には、一般式(1)のアミノ
シラン変性部分において、上記一般式(1)中の芳香族
環を含む一価の有機基(R1)がポリマー鎖に対してペ
ンダントに結合し、この置換裁効果と上記有機基(R2
)がバルキーであることとにより、水に対して疎水性が
発現され、この前駆体ポリマーを閉環縮合してなるポリ
イミドポリマーも同様に疎水性となり、ガラス基板との
接着力が著しく向上するものである。
このように、この発明によれば、前記提案のものと同様
にアミノシラン化合物が直接ポリマー鎖中に導入できる
ため、従来の如くガラス基板を予め、カップリング剤等
で処理した後ポリイミド膜を形成して接着力を保たせる
という様な表面処理を行うことなく、密着性の向上を図
ることができるとともに、前記のとおり疎水性でかつバ
ルキーな芳香族環がポリマー鎖に対してペンダントに結
合されるため、ガラス基板とポリマー皮膜との間の接着
力が向上し、これにより高温、高湿下の初期接着力の保
持特性を著しく改善しうる液晶配向用有機膜を提供でき
るものである。
なお、この発明において上記密着力の向上は、変性に用
いるアミノシラン化合物の必要にして最小限度の変性量
で設計できるものであり、ためにアミノシラン化合物の
導入によって液晶配向用有機膜としてのポリイミドポリ
マー自体の耐湿性の低下をきたす心配は全くない。
しかも、上記ポリイミドポリマーはガラス基板に対する
すぐれた密着性および接着力とともに、ポリイミド本来
の優秀な耐熱性、耐薬品性、電気絶縁性、機械的特性な
どを発揮するから、上記変性前駆体にさらに未変性の通
常のポリイミド前駆体を配合するなどの必要性は特にな
い。
つまり、一般式(2)で表わされる各種のシラン変性多
価カルボン酸成分と通常の有機テトラカルボン酸成分と
を同時にジアミンと重合反応させるという簡単な操作で
液晶配向用有機膜として前記すぐれた特性を発揮するポ
リイミドポリマーに変換しうるポリイミド前駆体を得る
ことができるものであるから、上記前駆体の製造工程上
極めて有利となり、またポリイミドポリマーからなる液
晶配向用有機膜を形成したときのこの膜の均質化も図ら
れる。
この発明において用いられる有機テトラカルボン酸成分
は隣接炭素原子にそれぞれ結合する一対二個の酸基を二
対、つまり計四個の酸基を有するものであって、芳香族
、脂肪族もしくは脂環族のテトラカルボン酸またはこれ
らのエステル、アミド、ハロゲン化物、一無水物、二無
水物などの誘導体が広く包含される。もつとも好適な有
機テトラカルボン酸成分は芳香族テトラカルボン酸二無
水物である。これらの酸成分は一種であっても二種以上
混合して用いてもよい。
このような有機テトラカルボン酸成分の具体例はあえて
列挙するまでもないが、もつとも好適とされる芳香族有
機テトラカルボン酸二無水物の代表例につき例示するな
らば、たとえばピロメリッ1−酸二無水物、3・3′・
4・4′−ヘンゾフエノンテ1−ラカルボン酸二無水物
、3・3′・4・4′−ビフェニルテトラカルボン酸二
無水物、2・3・3′・4′−ビフェニルテトラカルボ
ン酸二無水物、2・3・6・7−ナフタレンテトラカル
ボン酸二無水物、■・2・5・6−ナフタレンテトラカ
ルボン酸二無水物、1・4・5・8−ナックレンチ1−
ラカルボン酸二無水物、2・2−ビス(3・4−ジカル
ボキシフェニル)プロパンニ無水物、ビス(3・4−ジ
カルボキシフェニル)スルボンニ無水物、3・4・9・
1o−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、ビス(3・
4−ジカルボキシフェニル)エーテルニ無水物、2・2
−ビス(2・3−シカルキシフェニル)プロパンニ無水
物、1・1−ビス(2・3−ジカルボキシフェニル)エ
タンニ無水物、1・1−ビス(3・4−シカルキシフェ
ニル)エタンニ無水物、ヘンゼン−1・2・3・4−テ
トラカルボン酸二無水物、2・3・6・7−アントラセ
ンテトラカルボン酸二無水物、1・2・7・8−フェナ
ントレンテトラカルボン酸二無水物などがある。
この発明において用いられる前記一般式(2)で表わさ
れるシラン変性多価カルボン酸成分は、上述した有機テ
トラカルボン酸成分の一部を、下記の一般式(1); (ただし、式中R3は芳香族環を含む一価の有機基、R
2は珪素原子に直接結合する炭素原子を含む二価の有機
基、mは1または2の整数、Xはアルコキシ基、アセト
キシ基、フェノキシ基およびハロゲンから選ばれた加水
分解可能な暴、Yはアルキル基、アルコキシ基、アセト
キシ基、フェノキシ基、シリル基、シロキシ基、ジシラ
ニル基、オルガノシリル基、オルガノシロキシ基 、オ
ルガノハロシリル基、およびオルガノハロシロキシ基か
ら選ばれた基である) で表わされるアミノシラン化合物で変性してなるもので
ある。
上記のアミノシラン化合物の代表例を挙げれば、たとえ
ば次の分子式イ〜へ; て表わされるものなどである。もちろん上記以外の一般
式(11を満足するものであれば広く使用できる。しか
し、と(に好ましいものは、前記一般式(1)中のmが
2のもの、つまり珪素原子に直接結合する炭素原子を含
む二価の有機&(Rz)を有してなるものである。なお
、R2は上側のアルキレン基だけでなく、芳香族環を含
むようなものであってもよい。
変性反応は一般式(1)中のイミノ基つまり二級のアミ
ノ基(>NH)および少なくとも一個の加水分解可能な
基(X)と有機テ1−ラカルボン酸成分との反応であり
、この反応を達成させるためにはアミノシラン化合物1
モルに対して略2モルないし3モルの有機テ1〜ラカル
ボン酸成分が用いられる。反応は通常発熱的に進行する
が、N−メチル−2−ピロリドン、N−N’−ジメチル
アセトアミドなどの極性溶媒の存在下通常水浴などを用
いて反応容器を冷却しつつ30°C以下に制御して反応
系が均一透明となるまで行えばよい。
この方法で得られるシラン変性多価カルボン酸成分の具
体例として、有機テトラカルボン酸成分としてピロメリ
ット酸二無水物を、またアミノシラン化合物として前記
分子式イで表されるものを使用した例につき、その構造
式を示すとっぎのとおりである。なおつぎの構造式(1
)において()白表示は一般式(2)で示される各構造
部分を意味するものである。
「 上記構造式(1)において、n=3とするためにはアミ
ノシラン化合物1モルに対してピロメリット酸二無水物
を略3モル使用すればよく、またn−2とするためには
アミノシラン化合物1モルに対してピロメリット酸二無
水物を略2モル使用すればよい。そしてピロメリット酸
二無水物の使用モル数によってはn=2のものとn=3
のものとが混在するような組成となることもあるが、こ
の発明においてはかかる混合状態にされたものであって
も差し支えない。
一方、上記の例はアミノシラン化合物とU7てその一般
式(1)中のYがアルキコシ基とされたものを使用した
場合であるが、Yがかかるアルコキシ基その他アセトキ
シ基およびフェノキシ基以外の基となるアミノシラン化
合物を使用するときは、アミノシラン化合物1モルに対
する有機テ1−ラカルボン酸成分の使用モル数を略2モ
ルとし、一般式(2)中のnが2となるようなシラン変
性多価カルボン酸成分を生成しなければならない。これ
は上記変性カルボン酸成分中に珪素原子と直接結合する
少なくとも一個のアルコキシ暴、アセトキシ暴、ハロゲ
ンもしくはフェノキン基を残すごとによってポリイミド
ポリマーとしたときのガラス基板に対する密着性を顕著
に改善てきる効果が得られるからである。
なおまた、上記例の如く有機テトラカルボン酸成分とし
て二無水物を使用した場合には交換反応によって一般式
(2j中のZ構造部分にカルボニル炭素と結合するX基
(この例ではcII3o5>が含まれてくる。これに対
して二無水物以外の有機テトラカルボン酸成分としてた
とえばMi¥iltのカルボキシル基を4個含むものや
その一部または全部がエステル化、アミド化もしくはハ
ロゲン化されたものなどを使用した場合には一般式(2
)中のZ構造部分は通常上述の如き酸基そのもので構成
され、場合によりこの酸基と脱離反応したXMとが反応
結合した前記二無水物の場合と同様の構成とされること
もある。またこれら各態様においてZ構造部分が遊βコ
11のカルボ:1−シル括以外の酸基となる場合に系内
に多少の水分が存在するときは最終的にカルボキシル基
に変換されることもある。
この発明においてはこのようにしてつくられるシラン変
性多価カルボン酸成分と残余の未変性の何機テトラカル
ボン酸成分とをジアミンと同時に重合反応させることに
よってポリイミド前駆体を製造する。ここで酸成分とジ
アミンとの使用割合は、シラン変性多価カルボン酸成分
と未変性の有機テトラカルボン酸成分との合計量に対し
、ジアミンが当量となるようにするのが望ましい。しか
し、数%程度であれば上記合計量で表される酸成分が過
剰となるような割合とすることも可能である。
また、酸成分のひとつであるシラン変性多価カルボン酸
成分の使用割合は、この酸成分の合成に用いたアミノシ
ラン化合物と上記合成に用いた有機テトラカルボン酸成
分と未変性の有機テトラカルボン酸成分とジアミンとか
らなる使用原料総モル数に対して、上記アミノシラン化
合物が0.05、;: から10モル%、とくに好適には0.3〜2.0モル%
となるようにすればよい。この発明によればアミノシラ
ン化合物を上記の如き少量にしても充分に満足できるガ
ラス凸仮に対する密着性改善効果が得られる。−力、上
記より過多になると最終的に形成されるポリイミドポリ
マーの皮膜性(皮膜としたときの抗張力や強靭性)や、
絶縁耐電圧の如き電気特性に劣るおそれがあり望ましく
ない。
つまり、未変性ポリイミド骨格の皮膜に、機械的特性に
劣る一般式(2)で示されるシラン変性多価カルボン酸
成分が導入されてくるためである。
重合反応に用いられるジアミンとしては芳香族ジアミン
、脂肪族ジアミン、脂環族ジアミンをいずれも使用でき
る。よりずくれた耐熱性を発揮させるためには芳香族ジ
アミンを使用するのが好適である。これらジアミンは一
種であっても二種以上混合して用いてもよい。
このようなジアミンの具体例はあえて列挙するまでもな
いがもつとも好適とされる芳香族ジアミンの代表例につ
き例示すると、たとえばメタフェニレンジアミン、パラ
フェニレンジアミン、4・4′−ジアミノジフェニルメ
タン、4・4′−ジアミノジフェニルエーテル、2・2
′−ヒス(4−アミノフェニル)プロパン、3・3′−
ジアミノジフェニルスルホン、4・4′−ジアミノジフ
ェニルスルホン、4・4′−ジアミノジフェニルスルフ
ィド、ヘンジジン、ヘンジジンー3・3′−ジカルボン
酸、ヘユ/ジジン−3・3′−ジスルホン酸、ベンジジ
ン−3−モノカルボン酸、ベンジジン−3−モノスルホ
ン酸、3・3′−ジメトキシーヘンジジン、パラ−ビス
(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、メタ−ビス(4−
アミノフェノキシ)ベンゼン、メタキシリレンジアミン
、パラキシリレンジアミンなどが挙げられる。
重合反応は従来公知の方法に準じて行えばよく、一般に
有機溶媒の存在下重合発熱を勘案して通常60°C以下
、とくに好適には30°C以下に制御しながら高い重合
度が得られるまで反応させればよい。この重合度は反応
物の固有粘度〔η〕を調べることによって簡単に検知で
きるものである。
有機溶媒としては、たとえばN−メチル−2−ピロリド
ン、N−N’−ジメチルアセトアミド、N−N′−ツメ
チルボルムアミド、N・N゛−ジメチルスルホキシト、
ヘキサメチルホスホルアミドなどの高極性の塩基性溶媒
が用いられる。この種の溶媒はいずれも吸湿性が大きく
、吸湿された水分は重合時の分子量の低下、貯蔵安定性
の低下の原因となるので、使用に先だって脱水剤で充分
に脱水しておくのがよい。またこれらの溶媒とともにト
ルエン、キシレン、ヘンジニトリル、ベンゼン、フェノ
ールの如き汎用溶媒を併用することもできる。しかしそ
の使用量としては生成ポリイミド前駆体の溶解度を低下
さ−Uない範囲にすべきである。
このようにして得られるこの発明に係るポリイミド前駆
体は、主として次の構造式(2)で示されるような未変
性の有機テトラカルボン酸成分からなるポリマー構造部
分とシラン変性多価カルボン酸成分からなるポリマー構
造部分とが所定割合で結合した構造を有するか、あるい
は未変性の有機テトラカルボン酸成分とシラン変性多価
カルボン酸成分とがジアミンとランダムに重合反応した
ポリマー構造を有するものであり、いずれもポリイミド
前駆体の分子鎖骨格中にシラン結合を有することを特徴
としている。またこれらの変性ポリイミド前駆体にさら
に一部未変性有機テトラカルボン酸もしくはシラン変性
多価カルボン酸単独からなるポリイミド前駆体も含まれ
ることがある。
なお下記の構造式(2)は、有機テトラカルボン酸成分
としてピロメリッ1−酸二無水物を、ジアミンとして4
・4′−ジアミノジフェニルエーテルを使用するととも
に、上記テトラカルボン酸成分をアミノシラン化合物で
変性してなるシラン変性多価カルボン酸成分として前述
の構造式(1)で表されるもの(ただし、n−2)を使
用した場合のポリイミド前駆体の例を示したものである
〈4W造式(2)〉 −9: かかるポリイミド前駆体によれば、これをガラス基板に
塗布した後高温加熱処理することにより、上記ガラス基
板に対してずくれた接着性ないし密着性を示すポリイミ
ドポリマーに変換でき、しかもシラン変性部分中にポリ
マー鎖に対して芳香族環がペンダントに結合しているか
らポリイミドポリマーに良好な疎水性がイ・]与されて
、これにより初期接着力の各種環境条件下での持続性に
ずくれた液晶配向用有機膜を得ることができる。また、
このポリイミドポリマーからなる液晶配向用有機膜はさ
らにその本来の良好な耐熱性、1ii4薬品性、機械的
特性および卓越した電気絶縁性などをも具備するもので
ある。
したがってこの発明の上記液晶配向用を機成は、従来公
知の各種の液晶表示素子における配向膜として有効に応
用できる利点がある。
以下に、この発明の実施例を記載する。なお、以下にお
いてポリイミド前駆体の重合度(分子量)を示すパラメ
ータとして固有粘度〔η〕を用いているが、この固有粘
度は溶媒としてN−メチル−2−ピロリドンを使用し、
測定温度30二!:0.01°C(恒温漕)で次式にし
たがってめたものである。
〔η〕−βn (t/l、 )/C t;ウヘローデ粘度計で測定されるポリマー溶液の落下
時間。
to ;上記同様にilす定される溶媒の落下時間。
C;ポリイミド前駆体(ポ11マー)濃度(0,5重量
%とした)。
実施例1 1児拌装置、冷却管、温度計、窒素置換装置をイ」した
5 00m7!フラスコを水浴上に固定した。五酸化リ
ンで一昼夜乾燥しさらに截圧藤留したN−メチル−2−
ピロリドン289.3 gを上記のフラスコ中に加え、
窒素を流しこんだ。次いで、前記分子式イで表されるア
ミノシラン化合物を0.766g(0,003モル)を
加え、その後3・3′・4・4′−ビフェニルテトラカ
ルボン酸二無水物1.764 g (0,006モル)
を徐々に添加しまた。
水浴により30℃以下になるように制御した。反 ;、
応系が透明となるまで反応させることによりシラン変性
多価カルボン酸成分を合成した。
次ぎに、上記の反応系に4・4゛−ジアミノジフェニル
−チル20.0g(0,1モル) 全加工て完全に溶解
さ一ロ、さらに3・3′・4・4′−ビフェニルテトラ
カルボン酸二無水物28.518g(0,097モル)
を添加し、反応系が透明粘稠溶液となるまでlJ7拌し
た。この操作中温度が上昇してきたが、水浴で30℃以
下に維持した。
この様にして得られたポリイミド前駆体はその固有粘度
力月、75であった。この前駆体溶液を透明電極を有す
るガラス基板」二に;)−ヤスティングして、熱風乾燥
桟中150 ’Cで1時間、2oo℃で1時間、250
°Cで6時間加熱してポリイミドポリマーからなる液晶
配向用有8!膜を形成した。形成された上記有機膜は強
靭であり常温とPCTとでの試験でもガラス基板から剥
離せず密着性は良好であった。
なお、」二記の実施例1において、シラン変性多価カル
ホン酸成分の合成に用いた前記分子式イで表されるアミ
ノシラン化合物のモル数を0.03モル、3・3′・4
・4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物のモル数
を0.06モルに変更し、かつこの変性多価カルボン酸
成分とともにジアミンと反応させる未変性の3・3′・
4・4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物のモル
数を0゜07モルとして、上記同様にしてポリイミド前
駆体溶液を調製した。この場合のポリイミド前駆体の固
有粘度は0.39であった。この前駆体溶液を用いて前
記同様の操作でポリイミドポリマーからなる液晶配向用
有機膜を形成したところ、常態並びにPCTによる密着
性はいずれも良好であった。ところがポリイミド前駆体
の重合度が低ずぎるため皮膜形成能および皮膜の強靭性
に劣り、有機膜にミクロクラックが生じ、絶縁面1電圧
は実施例1と比べて約115に低下した。
実施例2 実施例1と同様の反応容器に、精製N−メチル−2−ピ
ロリドン244.91gを加え、窒素気流下に実施例1
で用いたアミノシラン化合物0.766g(0,003
モル)を加え、引き続きピロメリット酸二無水物1.3
08g (0,006モル)を徐々に添加した。反応物
が30°C以下となるように制御卸しなめ・ら透]男ン
容ン夜となるまで1毘拌し、シラン変性多価カルボン酸
成分を合成した。
次に、この反応系に4・4′−ジアミノジフェニルエー
テル20.0g(0,1モル)を加え、さらにピロメリ
ット酸二無水物21.146g (0,097モル)を
添加し、30℃以下に保ちながら透明粘稠溶液となるま
で攪拌した。
このようにして得られたポリイミド前駆体はその固有粘
度が1.51であった。この前駆体溶液を透明電極を有
するガラス基板上にキャスティングして熱風乾燥機中1
50℃で1時間、200℃で1時間、300°Cで1時
間加熱してポリイミドポリマーからなる液晶配向用有機
膜を形成した。形成された上記有機膜は強靭であり、常
態およびPCTによる密着性はいずれも良好でガラス基
板からの剥離は認められなかった。
実施例3 実施例2で使用したアミノシラン化合物の代ねりに前記
分子式口で表されるアミノシラン化合物を0.496g
(0,003モル)使用した以外は、実施例2と同様に
してポリイミド前駆体をつくった。この前駆体の固有粘
度は、1.63であった。
この前駆体溶液を用いて実施例2と同し操作でポリイミ
ドポリマーからなる液晶配向用有機膜を形成したところ
、この有機膜の強靭性、密着性はいずれも実施例2と同
等であった。
比較例1 実施例1と同様の反応容器に、精製N−メチル−2−ピ
ロリドン279.93 gを加え、窒素気流下に4・4
′−ジアミノジフェニルエーテル20゜Og(0,1モ
ル)と3・3′・4・4′−ビフェニルテトラカルボン
酸二無水物29.4g(0,1モル)とを徐々に加えて
透明粘稠溶液となるまで攪拌した。反応系は水浴で冷却
して30℃以下となるように制御した。反応後のポリイ
ミド前駆体の固有粘度は2.00であった。
。。、〜□。、7アjil(+11 =:IMe[(、
r!lりIt ・;″・・極を有するガラス基板上にポ
リイミドポリマーからなる液晶配向用有機膜を形成した
ところ、この有機膜は強靭で可撓性も良好であったが、
ガラス基板−ヒに常態で弱く接着しているだけで剥離し
やすく、またPCTでは完全に剥離した。
比較例2 実施例1で使用したアミノシラン化合物の代わりに、N
H2→CHz−+V−3i (OCHs )sを同モル
数(0,663g、0.003モル)使用してポリイミ
ド前駆体をつくった。この前駆体の固有粘度は1.58
であった。この前駆体溶液を用いて実施例1と同じ操作
でポリイミドポリマーからなる液晶配向用有機膜を形成
したところ、この有機膜の密着性、強靭性はいずれも実
施例1と同じく優れていた。しかし、高温、高温(85
℃、85%RH)下での接着力の経時特性は、図面の曲
線−4に示されるとおり、良好な結果が得られなかった
これに対して、前記の実施例1〜3によれば、それぞれ
図面の曲線−1(実施例I)、曲線−2(実施例2)、
および曲線−3(実施例3)に示される如(、使用した
アミノシラン化合物に起因してポリマー鎖に対してバル
キーでかつ疏水性の芳香族環がペンダントに結合されて
いるため、接着力の保持特性に非常に良好な結果が得ら
れていた。
なお、図面は各実施例および比較例の初期接着力をそれ
ぞれ100としてその経時的な変化を表したものである
【図面の簡単な説明】
図面はポリイミドポリマーからなる液晶配向用有機膜の
接着力の経時変化を示す特性図である。 特許出願人 日東電気工業株式会社

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)有機テトラカルボン酸成分の一部を、予め次の一
    般式(1); (ただし、式中R1は芳香族環を含む一価の有機基、R
    2は珪素原子に直接結合する炭素原子を含む二価の有機
    基、mは1または2の整数、Xはアルコキシ基、アセト
    キシ基、フェノキシ基およびハロゲンから選ばれた加水
    分解可能な基、Yはアルキル基、アルコキシ基、アセト
    キシ基、フェノキシ基、シリル基、シロキシ恭、ジシラ
    ニル基、オルガノシリル基、オルガノシロキシ裁 、オ
    ルカッハロシリル基、およびオルガノハロシロキシ基か
    ら選ばれた基である) で表わされるアミノシラン化合物に、上記一般式中の二
    級アミノi (>NH)と、少くとも一個の加水分解可
    能な法(X)とを介して反応させて、次の一般式(2)
    ; (ただし、式中の1”。は有機テトラカルボン酸成分の
    一価残基、”’C2は有機テトラカルボン酸成分の二価
    残基、Zはカルボニル炭素と結合したxlを含むことが
    ある酸基、R,、R2,m、XおよびYは前記一般式(
    1)の場合と同じであり、nはYがアルコキシ基、アセ
    トキシ基およびフェノキシ基の場合は2または3の整数
    、Yが上記以外の場合ば2からなる整数である) で表わされるシラン変性多価カルボン酸成分となし、こ
    のカルボン酸成分を残余の有機テトラカルボン酸成分と
    ともにジアミンと重合反応させて得たポリイミド前駆体
    を閉環縮合してなる液晶配向用有機膜。
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