JPS6044208B2 - ケ−スコンベア− - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はカキ板によつて粉粒体並びに汚泥類などの搬
送物を搬送するスクレーバーコンベアーの如き密閉型の
ケースコンベアーに関するもので、詳しくは該搬送物が
チエンの走行室へ流入することを防止し、カギ板によつ
て発生するケース壁（輸送室）への側圧を軽減すると共
にケース壁とカギ板との間隙へ搬送物の噛込みを防止し
、ケース壁への搬送物の附着積層分を除去し得る装置に
係るものである。

一般に粉粒体は粒と粒との間に空気を含んでおり、外
部から圧力をかけるとその粉粒体は容積的に圧縮される
。

此の圧力と圧縮比との関係は粉粒体を構成する物質や、
その粒度、混合比、見掛比重等で相当の差異はあるが、
圧縮の割合は固体や液体に較べて非常に大きい場合が多
い。 密閉たれたケースに粉粒体を投入し、カギ板のつ
いたチエンを走行させてカギ板で粉粒体を運ぶケースコ
ンベアーの場合、此の粉粒体の圧縮によつて発生する大
きな側圧がパスカルの原理に従つてケースの各側壁面に
作用して摩擦抵抗となり、チエンの走行に対して非常に
大きな反力となつて必要以上の強力なチエンや駆動馬力
が要求される事になる。

これを解決するには粉粒体を圧縮しないフォーク状のカ
ギ板のついたチエンを走行させ粉粒体同志の相互摩擦を
利用して粉粒体を搬送するレドラ式コンベアー（フロー
コンベアー）を用いるか又は各カギ板間に投入する搬送
物の量を、ごく少量に制限する以外なく、大量輸送、及
びスピードアップには支障を起すものであつた。又、搬
送物はその種類になつてケースの壁面に固く附着する物
や砕石状になつてケース壁面とカギ板との間に噛込まれ
てチエンの走行に強い衝撃を与えたりすることがある。
又、従来のカギ板が平面状であるためカギ板の先端にす
べての重量がかかつて折れ曲がれ易くなる欠点を有する
ものであつた。 本発明はカギ板によつて発生する粉粒
体の圧縮現象を極力なくさせて不必要な摩擦抵抗の発生
を避け駆動馬力を軽減して省エネルギーに資すると共に
チエン自体の強度も軽量になし得ると共に、カギ板の先
端への過度の重量が加わらず、将又、その先端でケース
壁への附着物を削り取り同時に内側（基部）へ案内させ
て、ケース壁とカギ板の先端との隙間に噛込まれること
を少なくせんとするものであり、その実施の一例を図面
について説明すると、輸送管Ａは此種の技術分野におい
て周知の形態および構造のケースであり、内部を往路ａ
と復路ｂとに仕切板ｃで仕切り、各路Ａ，ｂの両側には
コンベアーチエン１が走行する走行室ｄを有し、中央部
をカギ板２が移行するもので、特にその往路ａの中央部
を該カギ板２によつて搬送物が輸送される輸送室となり
、復路ｂの中央部はカギ板２が単に復動するのみであり
、このような輸送管Ａを設置個所の形態に応じて設置し
、その両端にはスプロケットＥ，ｅを取付けて、チエン
１が往路（輸送室）ａと復路ｂとの走行室ｄを無端状に
掛架されて回転し、両側のチエン１にわたつて架設せる
カギ板２も各路の中央部を移行せしめると共に輸送管Ａ
の任意個所に搬入ホッパーｆや搬出ホッパーｇを取付け
てなるものである。

コンベアーチエン１はカギ板２の両側に取付けてスプロ
ケットＥ，ｅで無端状に走行室ｄを走行するものて、多
数のリンク１″を二列に並列せしめてリンク軸１″で屈
折自在に連結し、その連結部又は適宜間隔をおいた連結
部にコロ３を取付けて走行室を転動せしめると共に、該
チエン１の内側に邪魔板４を形成する。カギ板２は輸送
室ａと略同じ大きさのものて、この輸送室ａ及び復路ｂ
内を移行するように、該板２の両側にコンベアーチエン
１を任意手段によつて取付けると共に邪魔板４を形成し
、チエン１の走行に伴つてカギ板２が移行するもので、
このカギ板１を図面に示す如く上部（先部）を前上方へ
折曲した状態の〔型が折曲することなく板成体を前方へ
傾斜させた状態の／型などいわゆる前傾状に形成し、そ
の先端（上端）を輸送室ａの上壁ａ″（仕切板と対峙す
る壁）に直接々触するか又は．極微的には直接々触しな
いが、移行時に接する程度、こくわすか離れた状態に接
するようにすると共に下部（基部）にはアングルやビス
などの取付具５でゴム状の板や布等よりなる移送帯６を
設け、カギ板２と移送帯６とで搬送物を搬送する。

邪魔板４は輸送室ａの両側壁ａ″の内側を、チエン１の
走行に伴つて移行し、輸送室ａと走行室ｂとを仕切るよ
うな状態にカギ板２の両側でかつチエンの内側に形成す
るもので、該チエン１のリンク１″と略同じ長さとし、
輸送室ａの高さよりも極僅か低い状態に形成して、チエ
ン１の各リンク軸１″又は他の取付軸で、リンク１″と
同様に多数の邪魔板４をチエン１の内側すなわち輸送室
ａ側に屈曲自在に連結せしめる。この場合、邪魔板４を
チエン１の内側のリンク１″と兼用となる状態にして、
内側のリンク１″を設けない形状とすることも任意に為
し得るものである。移送帯６は可撓性を有し、かつ或る
程度の強度Ｊを有するゴム板、布、金属板、プラスチッ
ク板などよりなる帯状のもので、該移送帯６をカギ板２
の基部に取付具５などで取付け、搬送物をこの移送帯６
上に載せて仕切板ｃ上を摺動しながら搬送せしめる。

したがつてこの移送帯６はチエン１と・同様に往路ａと
復路ｂとにわたつて無端状に形成するか又はカギ板２間
にわたつて張設せしめる。本発明は邪魔板をチエンの内
側すなわち輸送室の両側壁の内側に連結せしめたから輸
送室と走行室とが仕切なれた状態となり、搬送物が走行
室へ゛流入することがなく、又輸送管の立上り部すなわ
ち垂直部や急傾斜部においてはカギ板で搬送物を押し上
げるようになつて、搬送物の圧縮力によつて生じるパス
カルの原理に従つてケース（輸送管）の側壁への側圧が
、この邪魔板によつて防止することが出来るため、側壁
との摩擦力がチエンに対する抵抗力もなく、チエンを強
力な構造にすることなく通常の駆動馬力で駆動すること
が出来るものである。又、カギ板を前傾状に形成し、そ
の先端を輸送室の上壁に接し得るようにしたから輸送管
内の搬送物を内側に案内する力が作用し、上壁とカギ板
との隙間に噛込まれる確率が非常に低くなると共に、カ
ギ板の上端に過度の荷重が加わらないから折損するおも
れがなく、上壁（垂直部においては側壁となる）に附着
した搬送物を削り取る効果も生じ輸送管の保護にもなる
。更にカギ板の基部には移送帯を設けてなるため搬送物
はこの移送帯の上に載置されカギ板による圧縮力も小さ
くなると共に、カギ板と邪魔板とこの移送帯との三者て
囲つた函状となるためケースに接する面は前面のみとな
り抵抗力が殆んど取り除かれチエンの走行もスムーズな
ものとなる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明ケースコンベアーの実施の一例を示すもの
で、第１図は装置全体図で一部切欠する。 第２図は第１図イ部の拡大断面図、第３図は第１図口部
の拡大断面図、第４図は第１図４−４線に沿える拡大断
面図、第５図及び第６図は要部の斜視図てあり、図中、
１はチエン、１″はそのリンク、１″はリンク軸、２は
カギ板、４は邪魔板、６は移送帯、ａは輸送室、ａ″は
上壁である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 邪魔板をチエンのリンクと略同じ長さを有しかつ輸
   送室の高さよりごくわずか低く形成し、両側に設けたチ
   エンの各リンク軸又は他の取付軸で、数多の邪魔板をチ
   エンの内側に連結せしめ、該チエンの間にわたつて架設
   するカキ板を前傾状に形成してその先端を輸送室の上壁
   に接し得るようにすると共に、このカキ板の底面には移
   送帯を設けてなるケースコンベアー。