JPS6044056B2 - シ−ト材装填装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はプレス機械等へシート材を装填するための装
置に係り、特に高速プレス機械等に最適な装填装置に関
するものである。

プレス機械内へ被加工材であるシート材を装填するた
めの装置として従来から種々の構造のものが提案されて
いるが、この種装置の代表的なものは往復移動されるシ
リンダ手段の一部にシート材保持取段を取着し、この保
持手段にて所定箇所に載置されたシート材をプレス機械
の金型上などの箇所に搬送装填するようにしたものであ
る。

このため、シート材を金型上に装填する際には、該保持
手段がシート材を保持した状態で金型間に侵入し、所定
侵入位置において保持を解除してシート材を離し（金型
上に載置する）、次いで保持手段が夜勤して金型間から
退避する行程が必要とされ、結局この行程時間の間は金
型を作動してプレス作業をすることができない。特にシ
リンダ手段はピストンロッドの移動速度に限界が生じて
いる一方、該ロッドの往動から夜勤への移動方向転換に
は時間がかかるため、前記行程時間は極めて大となる。
従つて、トランスファプレスの如くプレス作業の間隔時
間が極めて短かくシート材の装填に高速化が要求される
機械には使用できないという問題がある。 本発明は上
記に鑑みなされたものでその目的とするところはシート
材保持手段を構成する吸着ヘッドを保持するフイードバ
ーを金型両外側に出入するよう構成する一方、吸着ヘッ
ドをフイードバーに対して水平回動可能に設けることに
より、シート材装填後には吸着ヘッドが水平回動してフ
イードバー下側に退避しそのままの状態でも直ちにプレ
ス作業ができ高速プレス作業を可能にすることができる
シート材装填装置を提供することにある。

以下図面に示す実施例により本発明を説明する。 第
１図は本発明装置の斜視図であり、細部の詳細な図示は
省略してある。

図において、１は側面形状が略コ字状に構成されたフレ
ームで、下台２、中台３及び上台４から構成される。下
台２には一対のレール５，５が敷設され、このレール５
，５上をスタッカーテーブル６が移動できるよう載置さ
れる。７，７はスタッカーテーブル６上に配置された補
助テーブルであつて、この上に数拾枚乃至数百枚の積層
されたシート材Ａ（第４図参照）が載置される一方、ス
タッカーテーブル６の移動に伴なつて下台２の中央位置
に移動されるときには、下台２内に設けられた油圧アク
チュエータ８により上動及び復帰下動できるようになつ
ている。

９は公知のマグネツトフロータまた１０は中台３に設け
られた空圧アクチュエータ１１（第４図参照）により上
下動可能なアイドルステージであり、このアイドルステ
ージ１０はシート材Ａの載置箇所、即ち前記補助テーブ
ル７，７位置と、シート材Ａの装填箇所、即ちブレス機
械の金型位置との中間位置に相当する中台３部位に配設
される。

１２は上台４に設けられ、前記レール５，５と直交する
方向、換言すればシート材装填方向にその内蔵ロッド１
３が往復移動できるシリンダ手段であり、この実施例で
は副シリンダ１牡主シリンダ１５を有する複動シリンダ
が採用されている。

ロッド１３の先端には一対のガイドバー１６，１６に案
内されるメインフインダー１７が取着されて往復移動で
き、このメインフィーダ１７には第１のシート材保持手
段である吸着カップ１８と、第２の保持手段である吸着
ヘッド１９が夫々取着されている。吸着カップ１８は複
数個設けられてアーム２０に一体的に取着され、またア
ーム２０はそのステム２１，２１がメインフ．イータ１
７に対して上下方向に摺動可能に取着されるが、ステム
２１，２１の上端には突起２２，２２が形成され、この
突起２２，３２が上台４両側に設けられた一対の案内溝
４ａ，４ａに侵入されることによりアーム２０の下動は
拘束される．が、メインフィーダ１７が後退位置（シリ
ンダ手段１２の短縮位置）に移動したときには、該突起
２２，２２は上下動可能な空圧アクチュエータ２３の係
合溝２４（一方のみ図示）内に係合し、アクチュエータ
２３の作動によりステム２１、アー・ム２０及び吸着カ
ップ１８が下動、復帰上動するようになつている。前記
第２の保持手段である複数個の吸着ヘッド１９はメイン
フィーダ１７の先端に平行に取着された一対のフィード
パー２５，２５に、夫々水平回動可能なアーム２６にて
取着される。

各フィードパー２５，２５は第２図示の如くその基端２
５ａ，２５ａがメインフィーダ１７に横方向に刻設され
た溝１７ａ内に嵌合され、ピン３２により位置固定され
る。これらフィードパー２５，２５の間隔は任意に設定
でき、ここではブレス機械の金型巾寸法よりも幾分大き
くされる。前記アーム２６は先端に吸着ヘッド１９が取
着される一方、基ノ端はフィードパー２５，２５の下面
において水平回動可能に軸支され、更にフィードパー２
５内においてピニオン３３が取着される。このピニオン
３３にはエアハイドロシリンダ３４のピストンロッド３
５にジョイント３６結合されたラックパー３７に形亭さ
れたラック３８が噛合され、シリンダ３４の作動に伴な
うラックパー３７の往復移動によりピニオン３３が回動
するようになつている。エアハイドロシリンダ３４の内
部構成は第３図に示すように、空圧にて作動するピスト
ン３９と、液体中を移動してショックを吸収させるピス
トン４０とを有する構成である。４１はリミットスイッ
チ、４２はオリフィス、更に第２図において４３は吸着
ヘッド１９の負圧発生ノズルであり、アーム２６内を通
して吸着ヘッド１９負圧発生源（図示せす）とを連通す
る。

ここで、前記吸着カップ１８と吸着ヘッド１９との距離
は、アイドルステージ１０とブレス機金型との距離に等
しくなつている。

２８はシート材の厚さ検出器であり、補助テーブル７か
らアイドルステージ１０に搬送されるシート材の厚さを
検出してシート材が２枚一諸にブレス機械に装填されな
いようにするものである。

３１はリミットスイッチである。

以上の構成によれば、便宜上スタッカーテーブル６の構
造をシート材の送り方向に平行な方向に図示した第４図
及び第５図から明らかなように、モータ３０により作動
されるラックピニオン機構２９にてスタッカーテーブル
６が移動されて補助テーブル７上のシート材Ａが下台２
中央位置にセットされると、油圧アクチュエータ８によ
り補助テーブル７が上昇され最上位置のシート材Ａが所
定高さにセットされる。

しかして、補助シリンダ１２が短縮してメインフィーダ
１７が後退位置に来ると、ステム２１，２１の突起２２
，２２がアクチユエータ２３に係合し、このアクチュエ
ータ２３の作用により吸着カップ１８は下動され、マグ
ネツトフロータ９にて浮動されている最上位のシート材
Ａ１を吸着保持する。次いで、アクチュエータ２３が上
動して吸着カップ１８を復帰上動し、複動シリンダ１２
を伸張して第５図に示すように、吸着カップ１８をアイ
ドルステージ１０上に移動させる。そして、吸着カップ
１８による吸着保持機能を解除することによりシート材
Ａ１はアイドルステージ１０土に載置される。このとき
、シート厚さ検出器２８を通過させ、シート材Ａ１が２
枚一諸に搬送された時には装置を停止して１枚を取除く
ようにする。以上の工程が終了すると復動シリンダ１２
は再び短縮し、メインフィーダ１７を後退させて吸着カ
ップ１８に前述と同一の作用を行なわせる。

ところが、この間には再び第４図に示すように、複動シ
リンダ１２の短縮によつて吸着ヘッド１９がアイドルス
テージ１０上に位置することになるため、当該時に空圧
アクチュエータ１１により上動されるアイドルステージ
１０により該ステージ１０上のシート材Ａ１は吸着ヘッ
ド１９によつて吸着保持される。吸着後アイドルステー
ジ１０は下動復帰する。このとき、アイドルステージ１
０の上下動により、仮にシート材Ａ１が２枚密接してい
る状態てあつたとしても、下動時に発生するシート材と
アイドルステージ１０間での負圧力等により確実に２枚
のシート材を分離することができるのである。吸着ヘッ
ド１９がシート材Ａ１を吸着保持すると（同時に前述し
た工程により吸着カップ１８が次のシート材〜を吸着し
ている）、第５図に示すように複動シリンダ１２が伸張
し、これにより吸着ヘッド１９はブレス機械Ｐの上型Ｋ
１、下型Ｋ２の金型Ｋ間に進入位置され、該部において
吸着を解除してシート材Ａ１を金型Ｋ間にセットするの
てある。このとき、フィードパー２５，２５は第６図Ａ
のように金型Ｋの両側位置に進入しているため、シート
材の吸着解除後にエアハイドロシリンダ３４を作動して
ラックパー３７を移動させピニオン３３と共にアーム２
６を回動させることにより、同図Ｂに示すように各アー
ム２６は水平回動して吸着ヘッド１９を金型Ｋ間からフ
ィードパー２５，２５に沿つた位置に退避させる。

この結果、フィードパー２５，２５が後退されなくとも
金型Ｋ間には何等の介在物も存在しなくなり、ブレス作
業が可能になる。フィードパー２５，２５はブレス作業
中に復帰されることになる。従つて、少なくともフィー
ドパー２５，２５が復帰に要する時間だけは、ブレス作
業の間隔時間を短縮することができ、高速化が達成され
るのである。一方、シート材Ａの搬送についてみれば、
シート材Ａは複動シリンダ１２の一往復作動によつてス
タッカーテーブル６からアイドルステージ１０へ、そし
てアイドルステージ１０からブレス機械Ｐの金型内へと
順次搬送されることになる。これにより複動シリンダ１
２の作動ストロークはスタッカーテーブル６とアイドル
ステージ１０間寸法、換言すればアイドルステージ１０
と金型Ｋ間寸法となつてシート材の搬送に必要な距離の
半分でよく、それだけシリンダ手段を小型にできると共
に、搬送時間を短縮することができる。特に本例の如く
複動シリンダを用いた場合にはその効果は顕著である。
尚、前記フィードパー２５，２５はメインフィーダ１７
に対して取外し可能であるから、種々の構成のフィード
パーを取換えることにより、第７図Ａ，Ｂに示すように
吸着ヘッド１９の配置がシート材Ａの各形状に適合する
ものを容易に得ることができる。

以上要するに本発明のシート材装填装置によれば、シー
ト材を金型内に装填する保持手段を、金型の両側におい
て進退可能な一対のフィードパーｌと、このフィードパ
ーにアームを介して取着された吸着ヘッドとで構成し、
かつアームを水平回動可能に構成して吸着ヘッドがフィ
ードパーに沿う位置に退避するようにしたから、シート
材装填後には吸着ヘッドは直ちに金型間から退避されて
金・型の作動を可能にすることができるから、ブレス機
械の作業間隔時間の短かい高速ブレス機械に対してもシ
ート材を追従して装填することができる等の大なる効果
を奏るのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明装置の全体斜視図、第２図は第２保持手
段の一部破断側面図、第３図は第２図の一部拡大断面図
、第４図及び第５図は作用を説明するための側面構成図
、第６図Ａ，Ｂは第２保持手段の作用を説明するための
平面図、第７図Ａ，Ｂは変形例を示す平面図である。 １・・・・・フレーム、６・・・・・スタッカーテーブ
ル、１０・・・・・・アイドルステージ、１２・・・・
・・複動シリンダ、１７・・・・・メインフィーダ、１
８・・・・・・吸着カップ、１９・・・・・・吸着ヘッ
ド、２５・・・・・フィードパー２６・・・・・アーム
、３３・・・・・ピニオン、３４・・・・・・エアハイ
ドロシリンダ、３７・・・・・・ラックパー、３８・・
・・・・ラック、Ａ，Ａｌ，Ａ２・・・・・・シート材
、Ｐ・・・・ブレス機械、Ｋ・・・・・・金型。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 積載されたシート材を１枚毎に保持しかつシリンダ
   手段の往復動によつてプレス機等の機械の金型間に装填
   するようにした保持手段を有するシート材装填装置にお
   いて、前記保持手段は金型の両外側において進退可能な
   一対のフイードバーと、このフイードバーにアームを介
   して取着されシート材を吸着する吸着ヘッドとから構成
   され、前記アームはシート材装填後に水平回動して吸着
   ヘッドを金型間から退避できるように構成されてなるこ
   とを特徴とするシート材装填装置。 ２ アームは基端にピニオンが固着され、エアハイドロ
   シリンダにより往復動するラツクバーに形成されたラッ
   クに噛合されてなる特許請求の範囲第１項記載のシート
   材装填装置。 ３ 一対のフイードバーはその間隔が調整できるよう構
   成されてなる特許請求の範囲第１項又は第２項記載のシ
   ート材装填装置。