JPS6042249A - 低軟化点透明ホ−ロ−フリツト - Google Patents

低軟化点透明ホ−ロ−フリツト

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JPS6042249A
JPS6042249A JP14832583A JP14832583A JPS6042249A JP S6042249 A JPS6042249 A JP S6042249A JP 14832583 A JP14832583 A JP 14832583A JP 14832583 A JP14832583 A JP 14832583A JP S6042249 A JPS6042249 A JP S6042249A
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修三 徳満
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Yukinobu Hoshida
幸信 星田
Atsushi Nishino
敦 西野
Masaki Ikeda
正樹 池田
Yoshihiro Watanabe
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は低温焼成可能なホーローフリットに関するもの
であり、ホーロー加工の省資源、省エネルギーをもたら
すものである。
従来例の構成とその問題点 一般に、鉄ホーローの焼付温度は800〜870℃と鉄
のA1 変態点(723℃)より高いので、焼付けに際
して鉄の結晶型がa鉄からγ鉄に変態し、鉄板が熱歪み
により変形し易く、焼成加工後の寸法精度が悪く不良率
が大きく々る。従って板厚を厚くしなければ々らない。
捷た鉄板を高温で加熱すると、鉄板に吸着あるいは吸蔵
されている水素ガス等の発生が著しくなる。捷だスリッ
プ中の水分や鉄板上の水分は、焼成温度域では鉄板中の
炭素と反応して炭酸ガスを発生し、ホーロー表面に泡、
ピンホール等の欠陥が生じやすくなる。
例えば、オープン庫内壁を板厚o、eTrrInの鋼板
にSOO〜8T○℃で鉄ホーローを焼付けた場合、成形
物の変形が大きく、泡、ピンホール等の発生も多いので
、不良率が大きい。一方、A1 変態点以下の低温でホ
ーローを焼成できれば、熱歪みによる変形が少なく、ガ
ス発生による泡、ピンホールの欠陥も少なくなるので、
板厚が0.4111m程度の薄板の使用が可能になり、
さらに複雑な形状のものにもホーロー加工がしやすい。
近年、省資源、省エネルギーが重要な問題点となってい
る。ホーローの焼成温度を下げることにより燃料費の節
減が図れ、薄板の使用が可能になることにより、基材の
材料費の節減が図れる。
このように低温で焼成する低融ホーロー加工技術はすぐ
れた利点を持っているにもかかわらず、現状の高温で焼
成する普通ホーローに取って替るほどの特性を有してい
す、未だ不十分なものである。
その理由の一つとして、ホーローは耐熱性、耐食性等の
基材の表面保護機能と同時に、装飾的機能が要求される
ものであるが、従来の低融点フリットである鉛系フリッ
トでは両機能とも満足するものがなかったからである。
その中で特に、装飾機能上要求される事項として、ホー
ロー表面の表面状態、光沢等のほかに、各種色調の発色
性、安定性などがあげられるが、従来の低融ホーローフ
リットは発色性9色調の安定性等に問題があった。
そこで本発明者らは、特願昭67−19243に記した
ように、鉄もしくは鉄基合金のA1 変態点(723℃
ン以下で焼成でき、しかもすべての色調にわたって発色
させることができ、化学的にも安定な低軟化点のホーロ
ーフリットを開発した。
しかしながら、それらには次のような問題点が残されて
いた。
(1)ホーロー釉薬の長期保存性。
(2)ディッピング特性。
(1)の低軟化点ホーローフリットを用いたホーロー釉
薬の長期保存性に関する問題は次のとおりである。ホー
ローフリットの軟化温度を下げるためには、アルカリ成
分(Na201K20.Li2O等)をガラス中に添加
する必要があり、従来の普通ホーロー用フリットに比べ
、アルカリ成分の量を増大させることは避けられない。
前記先寡の低軟化点ホーローフリットを用いて、ホーロ
ー釉薬を作製ヒ長期間保存しておくと、ガラスフリット
からアルカリ成分が徐々に溶出し、釉薬に悪影響を及ぼ
す。
この長期間保存した釉薬の施釉、焼成を行うと、ホーロ
一層にゆず肌、亀裂、コツパーヘッド等の重大欠陥の発
生が見られた。
(2)のディッピング特性は施釉法、すなわち釉薬中に
器物を浸して施釉するディソゲ法における問題であるが
、釉薬のチクソトロピー性、ガラスフリットの流動性が
重要なポイントとなる。前記先願の低軟化点ホーローフ
リットは主として、スプレー法用のガラスフリットであ
り、ディップ法で行うと、ホーロ一層にピンホール、ヒ
ケ等が発生し、好壕しくなかった。
そこで5このような問題点を解決するために、発明者ら
により、釉薬の長期保存性に優れ、ディッピング特性に
優れた低軟化点透明ホーローフリットが案出された。
下記の組成のものがそれである。
3102 : 32〜46重量係 B2O3ニア〜20重量% F :2〜9重量% Na2O:14〜22重量係 に20:0.4〜5重量% L120 ’、 0.3〜2重量% CaO: 1.5〜15重量係 BaO:1.5〜15重量係 ZrO2: O−6〜4.6重量係 Au203:0.6〜6重量% しかし、このものは、ホーローの長期保存性や、ディッ
ピング特性に優れているという利点があるものの、耐水
性にいささか問題があることがわかった0 ホーロー・の耐水性とは、調理器用の鍋やポット。
浴槽等の使用上において水のかかる所では、ホーロー表
面のガラス成分やミル添加剤が、水または熱水中に徐々
に溶出し、ホーロー表面を浸食し凹凸にしたり、光沢が
著しく低下したりすることで、水と接して使用するポー
ロー表面の特性としては、重要に項目である。
発明の目的 本発明は、鉄もしくは鉄基合金のA1 変態点(723
℃)以下で焼成でき、釉薬の長期保存化が図れるととも
に、ディッピング特性に優れ、さらに耐水性の良好々低
軟化点透明ホーローフリットを提供することを目的とす
る。
発明の構成 本発明のフリットは、少なくとも5IO2,B2O3゜
F2.Na20IK20.L120.CaO,BaO,
ZnO,ZrO2及びAu2Q3から構成サレ、S 1
02を32〜45重量係(以下単に係で表わす)、B2
O3を7〜20係、F2を2〜9 % 、 Na2Of
 14〜22 %、K2Oを04〜6%、L 120 
f o、3〜2 ’ %、CaOを1.6〜16%、B
aOを1.6〜15%、Zn○をo、1〜s%、Z r
o2をO,25〜4.6%、Au203を0.6〜5%
含有するものである。
実施例の説明 ホーローフリットに要求される重要な要件の1つは、素
地金属との熱膨張係数のバランスである。
素地金属としては、鉄、ステンレス鋼、アルミナイズド
鋼、アルミニウムなどが代表的であり、従って、これら
素地金属に合うようにフリットの熱膨張係数を調整する
必要がある。
一般にフリリドの熱膨張係数αは、経験則として次の様
な加算式が便宜的に用いられている。
“−Σa nP n ここでαはフリットの酸化物成分による熱膨張係数因子
、Pは各成分の重量百分率である。フリットの組成を決
定する場合、この加算式を参考にして、適当な膨張係数
となるよう組成を決定しなければならない。
例えば、素地金属が鋼板の場合、一般ホーローでは、膨
張率が(85〜106)Xl 0 deg のフリット
を選択しなければ々らない。これ以下ではホーロー表面
が割れたり、素地金属が凸変形したりホーロ一層がひけ
て、素地が露出する。フリットの膨張率が、111記の
範囲より大きいと、素地金属が回度形したり、焼成後冷
却時にホーロ一層が剥離するような現象を生じる。一方
、鉄のA1変態点以、下の温度で焼成するフリットの場
合、現在一般的に使われている鉄用フリットの膨張率の
適正範囲(86〜106)X10 deg より大きめ
の値(85〜115)X10 deg が最適範囲であ
った。その理由は、一般ホーローと比べて、焼成温度が
約100〜200℃低いため、素地金属にかかる熱応力
が小さく、膨張率の適正範囲が一般ホーローフリットよ
り大きくなるからである。
このように、ホーロー焼成温度によっても、選択される
フリットの膨張率が規定される。
また、低温でホーローを焼成するには、フリットの軟化
点を下げ、焼成温度でフリットが軟化流動し、鋼板の表
面をぬらすようにすることが必要である。例えば、鋼の
A1 変態点以下の低温でホーロー被覆し、素地金属の
変形や泡、ピンホール等の欠陥を防ぐ場合は5ホーロー
の焼付温度を720 ℃以下にする必要がある。素地金
属が、アルミナイズド鋼板やアルミクラツド鋼板の場合
、600℃以上になるとアルミニウム層と鉄層の間にA
、I2−Fe 合金層の成長が著しくなり、このAfi
−Fe合金層が成長すると、ホーローと素地金属の密着
性が低下するので、焼成温度は600℃以下にする必要
がある。素地金属がアルミニウムの場合、アルミニウム
の融点は668℃であるため、素地金属の熱変形を生じ
させないように、焼付温度は600℃以下にすることが
必要となる。このように、使用する素材金属の種類によ
っても、フリットの軟化点が規定される。
さらに、本発明の目的を達成するためには、以下の事を
配慮しなければ々らない。
(イ)ホーロー釉薬の長寿命性 前述したように、低軟化点フリットはアルカリ成分の増
大を余儀々くされている関係上、ガラスフリットの化学
耐久性がポイントとなり、化学耐久性を向上させる成分
の種類あるいは量の検討が必要である。
それと同時にアルカリ成分の他に選択的に溶解する成分
のチェ・ツクも必須であり、これらの検討がホーロー釉
薬の長寿命性をもたらすO (ロ) ディッピング特性 ディッピング特性に影響を与える因子の一つは、ガラス
フリリドの化学耐久性である。
その理由は次のとおりである。ホーロー釉薬にミル添加
物として蛙目粘土を添加するが、蛙目粘土の添加の目的
は、フリットを浮遊させる懸濁材として働かせることお
よび施釉したホーロー釉薬の乾燥膜の強化でおる。この
粘土粒子あるいはガラスフリットがスリップ中で永く懸
濁しているか、あるいは凝集して粗大粒子となり沈澱す
るか否かは、スリップ中に存在するイオンの吸着によっ
て左右される。すなわち、ガラスフリットから溶出する
成分によってその状態が変化するので、好ましくはガラ
スフリットから成分溶出が極端に少ない、化学耐久性に
すぐれたガラスフリットを選択するのが良い。化学耐久
性の悪いガラスフリットを用いると5スリツプ中の粘度
が増加し、作業性の悪い、しかもホーロー特性の好まし
くないものと々る。
寸た、ディッピング特性に影響を与えるもう一つの因子
として、ガラスフリットの流動性が挙げられる。その理
由は次のとおりである。ディピング施釉を行う場合、作
業性の観点から施釉膜厚は60〜120μで、スプレー
施釉の膜厚120〜200μに比べて少なくなるため、
膜厚の小さい箇所がどうしてもピンホール等の発生が出
やすくなる。
捷たディッピングの際のフリットの粒度分布は50CC
のスリップ中に200メツシュ以上の粒子が8〜15y
!であるのに対し、スプレィの時16.4〜10pと、
ディッピング施釉の方がフリット粒子径が大きいことも
ピンホールが発生しやすくなる。
このためガラスフリット自体が所定の焼成温度で十分流
動し、基材上を被覆するような組成の選択が重要である
(ハ)耐水性 ホーローの耐水性に影響を与える因子は、ガラスフリッ
トの熱水への溶解性だけでなく、所定の焼成温度でガラ
スと、粘土やケイ石粉、その他ミル添加物が十分に溶融
反応するかが重要である。
以上のような配慮のもとに構成された本発明によるホー
ローフリットの組成について以下に説明する。
図に本発明者らが耐水性の向上に特に有効であったホー
ローフリット中のZnOの重量係とホーロー被膜の熱水
溶解量ならびにフリットの流動性の関係を示す。
図中、1は熱水溶解量とZnOの含量の関係、2は流動
性とZn○の含量の関係をそれぞれ示す。
第1表に本発明者らが検討した主なフリットの組成を示
し、第2表にその性質およびホーロ一層8.苧表面状態
、ホーロー特性、耐久性などの評価結果を示す。
(以下余白) フリット之うス原料調合後、ルツボに入れ1200℃ 
で45分間溶融して作製した。
表中の熱水溶解量は200〜360メツシユのフリノ)
6Fを100CC,の蒸留水に浸漬し、1時間煮沸した
後、その上澄み液を取り、メチルオレンジ指示薬を用い
て、溶出したアルカリ成分を0.1N−H2S04で滴
定し、その消費量を溶出アルカリ量の尺度とした。○印
はo、1N−H2S04の消費量が1 ml以下、Δ印
は1〜3ml、×はそれ以上を示すO 寸た、ガラスフリットの流動性は200ノ、シュを通過
したフリント2yを採取し、その試料を金型に入れ1ト
ン/ aaでプレス成型し、直径12了岨のタブレット
とし、その試料を前処理を施したホーロー用鋼板(酸洗
減量30owI/dm” 、ニッケル付着量7 ME/
/dm” )の上にのせ、690℃で5分間熱処理を行
い、試料の流動後の径をノギスで測定した。その径が1
8陥以上のものを0514〜18岨のものを△、14配
以下のものを×で示す。
ホーロー釉薬は、フリット1000重量部、粘土60重
量部、ケイ石粉60重量部、亜硝酸ソーダ1重量部、顔
料10重量部、水620重量部をボールミルに投入し、
約3時間ミル引を行ない、スリップ中のフIJ ノ)の
粒度分布が、スIJ 、プ50CC中の200メソシュ
以上の固形分が101になるように調整した。
この釉薬中に、前処理を施した大きさ 1oO×1o6ど厚さ0,6順のSPP鋼板(酸洗減量
300■/dm”、ニッケル付着量7■/dm”)を浸
漬し、ディップ法により施釉を行った。その後乾燥し、
710℃で5分間焼成して試験板を作成したO またスリップの長期保存性を観察するため、スリップを
ポリ容器に入れ、35℃の恒温槽で10日間放置後、上
記の様にディップ法で試験板を作成した。
ホーロ一層の表面状態(ゆず肌、ピンホール、亀裂など
)は、試験板のホーロー表面を目視観察を行った結果で
あり、○印はゆず肌、ピンホール、亀裂が認められない
ことを示し、X印は認められることを示す。
光沢は試験板に入射角46°、反射角46°で光を当て
、光の反射率を測定したものであり、○印は反射率8o
以、上、Δ印は80〜了O1X印は7゜以下を示す。
ホーロ一層の耐水性は、試験板を98℃の純水中に浸漬
し、3時間後の減量値で評価した。○印(は1107n
/dm”DJ、下、Δ印は10〜30岬/dm11×印
は301ny/d、、、m以上を示す。
捷た上記の3時間煮沸後の試験板の光沢が試験前に比較
して減少することによっても評価した。
○印は光沢の変化率が1o係以内、X印は10チ以上を
示す。
ホーロ一層の密着性はPEI密着試験機を用いて、評価
を行い、その値が90%以、上のものは○、70〜9o
%のものは△、了o%以下のものを×で示した。
また、総合評価としては本発明の目的に合致し、有効な
ものは○印、有効でないものをX印で示した。
以上の結果から、本発明のホーローフリットの各成分の
含有量を決定した理由について述べる。
(1) Zn○ ZnOはアルカリ土類金属酸化物であり、軟化点を下げ
る性質を有しているが、特に耐水性を向上させるととも
に、水沢を向上させる性質を有しており、本発明に必須
の成分である。
第1図にZnOの重量饅とホーロー被膜の熱水溶解量な
らびにフリットの流動性の関係を示した。
Zn○の添加が無いと熱水溶解量が著しく太きいが、o
、1%以上添加するだけで1oz〃g/nz′以下とな
り、耐水性が向上した。しかし、5%以上になると流動
性が悪くなる。
第1表のフリット籐1〜6ばZnO量を変化させたもの
であるが、Zn○が0.1 係以」二になると第2表に
示したように、而」水性として熱水への溶解量と、光沢
の変化率が小さいことがわかる。特に光沢が、耐水性試
験の前後で大きく変化すると実使用において目視すると
喫水線の上下で明確に差として認識されるので特に好寸
しくない。Zn○添加はこのよう々光沢の変化率を少々
くする効果が太きいC〕 しかし6%以上になると7リツトの流動性が低くなり、
ホーロー表面にピンホールを生じるので好ましくない。
これらの点からZnOの割合は0.1〜5%の範囲であ
る。
(2) S iO2 一般にフリyト中のS 102量が大きくなると軟化点
は高くなり、熱膨張係数は小さくなる。したがって低軟
化点のフリットにするにid S 102を少々くする
必要があるo S 102の量が32チ以下になるとフ
リットの熱水への溶解度が大きくカるとともに、ホーロ
ー表面に、ゆず肌が発生し、耐水性も悪い。また35°
C10日間保存後の釉薬をディッピングし焼成シタホー
ロー表面に、ピンホール、亀裂が発生した。
逆に45チ以上になると軟化点が高くなり、本発明の目
的であるA1変態点以下で焼成することが不可能となる
これらの点からSiO2の割合は32〜46チの範囲が
適切である。
S iO2の原料としては、ケイ石、長石が用いられる
が、Z r O2・S iO2やNa2SiF6等から
も混入される。
(3) B2°3 ホウ酸(H2BO3)等が用いられる。
これらをフリットの各原料と混合し、1200°C以上
に加熱し、溶融し、ガラス化させる際に、例えばホウ砂
の場合は、融点が747°Cと非常に低く、フリットの
他の成分と反応し、溶融化させる上で重要な役割を果た
している。
捷だB2O3成分は、ホーローの特性とじてきくなり、
ホーロー表面の耐水性も低く好ましく々い。また7%以
下になると、ホーロー特性としての光沢が低下し、密着
性も悪く好捷しくない。
これらの点よりB2O3の適当な範囲は7〜20%であ
る。
また、SiO2/B2O3の値もフリットの熱水溶解量
や、流動性に影響を与える0第1表に示すようにSiO
2/B2O3は2〜6の値が好ましく、2以下では熱水
溶解量が大きく、スリップの長期保存ができず、6以上
ではフリットの流↑カ性が低くホーロー表面にピンホー
ルを発生するので好捷しくない0 (4)F2 F2の原料としては、螢石(Ca F 2 ) 、氷晶
石(3N a F LIA I F 3)、フッ化ナト
リウム(NaF) 、7 ッ化アルミニウム(AAF3
)、ケイフッ化ナトリウム(Na2SiF6)、ケイフ
ン化カリウム(K2SiF4)等が用いられる。
F2成分はガラス溶融時に、理論調合量の20〜5o%
飛散するが、本発明に示す最適範囲は生成したガラスフ
リット中に含有されているF2の重量係である。
F2が9チ以上になるとホーロー表面に多数の泡が発生
し外観不良となるとともに、ガラス溶融時にるつぼが糧
食され易く、工業的にも問題である。
F2が2係以下では、フリットの流動性が低く、ホーロ
ー表面にピンホールが発生し、光沢、密着性も低下する
ので好1しくない。
これらの点からF2の最適範囲は2〜9%である。
(6) アルカリ金属酸化物 R20 1価のアルカリ金属酸化物であるN a 20、F20
およびL 120は強力な溶融剤であり、フリットの軟
化点を下げ流動性を増す重要な成分である0しかし、こ
れらの使用量が大きくなりすぎると、フリットの水溶液
に対する抵抗性が小さくなり、ミル引後、フリットが水
中に溶解し長期保存後に使用すると、デイッピングに最
適な粘度範囲から大きくはずれたり、ホーロー表面にユ
ズ肌、亀裂を生じたりする。
寸だホーロー表面の耐水性を低下させる成分である。
これらの成分の中で軟化点を下げる効果としては、Li
2O>Na2O>R20の順であり、R20の選択と含
有割合が重要である。
N a 20はフリットの流動性を向上させる成分であ
り、R20の中で原料コストが安いが、フリットの熱水
溶解量、スリップの保存性、耐水性に悪影響を与えるの
で、添加量は注意を要する。
N a 20が22係以上になると、熱水溶解量が大き
くなり、スリップの保存性が悪くなり、ホーロー表面に
ユズ肌、亀裂の発生が認められるので好捷しくない。ま
た14チ以下ではフリットの流動性が低下し、ホーロー
の光沢、密着が低下するとともに、表面にビンホニルを
発生するので好捷しくない。
これらの点からN a 20の適当々範囲は14〜22
饅である。
R20はフリットの流動性を増す成分であるが、L l
 20SN a 20にくらべて単独では効果が小さい
が、L 12 o、、N a 20と組合わすと、安定
でより軟化点の低いフリットが得られる。
R20が5φ以上になるとフリットの熱水への溶解度が
大きくなり、スリップの保存性、耐水性ともに低下する
ので好ましくない。これらの点からに20は6%以下が
好ましい。
L 120は前述のNa201に20に比べて、フリッ
トの軟化点を下げるのに一番効果的な成分であり、本発
明の必須成分である。しかし、ホーローの表面状態に悪
影響を及ぼしやすく、特にゆず肌を生じたり光沢の低下
を起こしたりするので、その添加量については注意しな
ければならない。Li2Oが0.3%以下であると、フ
リットの流動性が著しく低下し、ホーロー表面にピンホ
ールが多く発生する。才だ2係以上になると、ホーロー
表面にゆず肌が発生し、光沢、耐水性も低下する。
これらの点より、L120の適切な範囲は0.3〜2係
である。
以上述べてきたようにアルカリ金属酸化物゛の各々の添
加量も重要であるがこれらの成分の総量を(N a 2
0 〕+ CR20:l + (L l 20〕で表わ
した時の値も適切な範囲があり17〜26チである。
17φ以下では流動性が不足し、25%以上になると熱
水溶解量が大きく、スリップの長期保存ができない。
(6) CaOとBa0 Ca OとBaOはアルカリ土類金属酸化物であり、単
独では効果がないが、併用するととにより流動性が著し
く向上する成分であり、本発明の目的であるディッピン
グを可能にする必須成分である。
さらにCaOは、スリップのチクソトロピー性を維持さ
せる傾向があり、ディッピング施釉において、適当な比
重と粘度を保つことができ、塗布の際の膜厚の均一化に
効果があり、寸だスリップの長期保存性を向上させるこ
とができる。
Ca Oが1.5%以下の時は、流動性が低り、寸だ、
スリ1.プのチクソトロピー性が不十分であり、16%
以上ではフリットの熱水溶解量が大きくなり、スリップ
を長期保存すると、ホーロー表面にゆず肌、亀裂を発生
するので好寸しくない。
BaOが1.6%以下の時は、流動性が低くホーロー表
面にピンホールを発生する。また16%以上ではフリッ
トの熱水溶解量が大きくなるとともに、るつぼの浸食が
大きくなるので好寸しくない。
捷たCaOとBaOの総量を(CaO:l+cBaO]
で表わした時、この総量もディッピング特性に重要が値
であり、9チ以下であると流動性が低く、また21係以
上になるとスリップの長期保存性が悪くなる。
以上の点より、CaOの適当な範囲は1.5〜15係で
あり、BaOの適当な範囲は1.5〜15係であり、(
CaO)+CBa0)(7)総量の適当な範囲は9〜2
1チである○ CaO成分の原料は炭酸カルシウム、水酸化カルシウム
以外にも蛮行やドロマイト々どが用いられる。BaO成
分は、炭酸バリウム、硝酸バリウム、フッ化バリウムな
どが用いられる。
(7) ZrO2 Z r02はフリットの熱水溶解量を少なくし、スリリ
プの長期保存性を向上させ、さらにガラス溶融炉の内壁
に使用されているジルコンレンガのガラス成分による浸
食を防止する効果があり、本発明の必須成分である。
Z r02がO06チ以下では、フリットの熱水溶解量
が大きく、ガラス溶融炉のジルコンレンガの浸食も大き
いので好ましくない。4.6係以上になるとフリットの
流動性が低くなるので好捷しくない。これらの点からZ
rO2の適当々範囲はO,E5〜4.5%である。
Z r02成分としては、精製したものは高価であるの
で、ジルコン(Z rO2・S i 20 ) k 用
イる方が価格も安く、ガラス溶融時に溶融し易いので好
ましい。
(8)Ag2O3 Afl 、03は、特にフリットの化学的耐久性を向上
させる成分であり、本発明の必須成分である。八220
3が0.5%以下であるとフリットの熱水溶解量が非常
に大きくなり、スリップの保存性が悪くなり好ましくな
い。また6%以上になるとフリットの熱水溶解性は小さ
くなるが、フIJ 、、 )の流動性が悪く鋼のA1変
態点」ン、下の焼成ではガラスが十分に顔料や粘土と溶
融しておらず、耐水性試験を行なった時のホーロ一層の
熱水溶解量は大きくなり好捷しくhい。これらの点より
AQ203の適当な範囲は0.5〜6チである。
A2203の原料は、アルミナ、水酸化アルミニウムや
、氷晶石、長石を用いる。
(9)その他の成分 本発明のホーローフリットに、T i 02.MgO。
S nox及びSrOなどを添加しても良い。これらの
成分はフリットの化学的耐久性を改善することができ、
少量の添加ではフリットを着色しないという性質を有す
る。
T 102は熱水溶解量を少なくし、耐水性も向上させ
る働きがあるが、3%以上になるとフリリドが乳濁して
くるので、本発明の目的である透明フリットには適さな
い。これよりT 102は3%以下が好捷しい。
T i02の原料としては、アナターゼ型とルチル型の
結晶構造があるが、原料として用いる場合はどちらでも
よい。
M(JOは3係以上に々ると、ホーロー表面がマット状
になり光沢が低下するので好捷しくない。
S n02が3%以上になると熱水溶解量が大きくなり
スリップを長期保存すると、ホーロー表面に泡を発生す
るので好ましくない。
SrOが3%以上になると熱水溶解量が大きくなり好捷
しくない。
これらの点から、T iO2,MgO、S nO2及び
SrOよりなる群から選択される成分を3係以下の実施
例として第1表のガ3、比較例とし、て爲1について説
明する。
ガラスの原料としては第3表に示すような配合組成であ
り、これを乳鉢や、■プレンダーで十分に攪拌し、ろう
石るつぼ中に投入する。このるつぼを1000℃に加熱
した電気炉中に投入し、炉が再び1200℃になってか
ら30分間保ち、冷水中に溶融したガラスを投入後、乾
燥した。このガラスフリットを用い、第4表に示す様々
ミル組成をボールミル中に投入し、スリップ50 CG
当たり、200メンンユのふるいに残るガラス等の重量
が1oyになるようにミル引を行なった。できたスリッ
プの粘度をB型粘度計で測定すると5万1が1600セ
ンチボイズ、蒲3が1660センチポイズで、両者とも
ディッピングに適した粘度とチクソトロヒー性を一有し
ていた。
基材としては、ホーロー用鋼材の板厚0.8証のものを
鍋の形状に成型したものを、前処理として脱脂後、濃度
7φ、温度7o℃の硫酸中に5分間水溶液中に5分間浸
漬し、中和乾燥した。
この基材をスリップ中に浸漬し、引き上げ余分のスリ・
ツブを落とすディッピング法で塗布後、乾燥した。そし
て、710℃で6分間焼成した。
この爲1と庵3の鍋の光沢を光沢度測定装置で測ったと
ころ、箔1が83、爲3が84であった。
そして、純水を鍋の内容積の半分まで入れ、常に一定の
水量が保たれるように補給しながら、100時間鍋をガ
スコンロ上で加熱した後、ホーロー表面を洗浄、乾燥後
、水に浸漬されていた表面の光沢度を測定した。爲1は
光沢が46であり、爲3は光沢が78であり、ZnOを
含む爲3の耐水性が良好であることがわかり、浴槽、鍋
、洗面台の他に耐水性の必要な部品へ実用できる。
(以下余白) 第3表 第4表 発明の効果 従来の800℃以上の高温焼成のホーローにくらべ、鋼
のA1 変態点以下で使用できるので、焼成歪が少なく
薄板が使用でき、省資源、省エネルギー製品の軽量化が
はかれる。さらに、従来の低融ホーローの問題点とされ
ていたスリップの長期保存ができ、ディッピング施釉も
でき、耐水性も優れた、ホーロー加工品の実用化を可能
とするものである。
【図面の簡単な説明】
図はホーロー被膜の耐水性試験をした時の熱水への溶解
量及びフリットの流動性とZnOの含量の関係を示した
ものである。 代理人の氏名 弁理士 中 尾 敏 男 ほか1名手続
補正書 昭和59年 を月 、2プロ 昭和58年特許願第 148326 号2発明の名称 低軟化点透明ホーローフリット 3補正をする者 4r件との関係 q寺 許 出 魔1 人任 所 大阪
府門真市大字門真1006番地名 称 (582)松下
電器産業株式会社代表者 山 下 俊 彦 4代理人 〒571 住 所 大阪府門真市大字門真1006番地松下電器産
業株式会社内 明細書の発明の詳細な説明の欄 6、補正の内容 0)明細書第12頁第10行の「12011」を「12
0μm」と訂正しオす。 (2)同第12頁第11行の「200μ」を「200μ
m」と訂正します0

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)少なくとも5102.B2O3,F2.Na2O
    ,に20. L 120 。 CaO、B ao 、 ZnO、Z ro2及びAA2
    03がら構成され、SiO2を32〜452〜45重量
    %3を7〜20重量%、F2を2〜9重量%、Na2O
    を14〜224〜22K2Oを0.4〜5重量%、L 
    i20を。、3〜2重J7%、CaOをL6〜156〜
    15BaOを1゜5〜15重量%、ZnOを0.1〜6
    重量%、ZrO2を0.6〜4.5重量係、八2203
    を0.6〜6重量係含有することを特徴とする低軟化点
    透明ポーローフリット。
  2. (2)各成分の含有割合として5IO2/B2o3の値
    が2〜6の範囲であり、CaOとBaOの総量が9〜2
    1重量%の範囲であり、Na2o、に20およびL i
     20の総量が17〜267〜26重量%にある特許請
    求の範囲第1項記載の低軟化点透明ホーローフリット。
  3. (3) T i O2,MgO、S no、及びSrO
    よりなる群から選択される成分を3重量係以下の範囲で
    含有する特許請求の範囲第1または第2項記載の低軟化
    点透明ホーローフリット。
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