JPS6042183B2 - カルシア質耐火物及びその製造法 - Google Patents
カルシア質耐火物及びその製造法Info
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- JPS6042183B2 JPS6042183B2 JP55142379A JP14237980A JPS6042183B2 JP S6042183 B2 JPS6042183 B2 JP S6042183B2 JP 55142379 A JP55142379 A JP 55142379A JP 14237980 A JP14237980 A JP 14237980A JP S6042183 B2 JPS6042183 B2 JP S6042183B2
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明は塩基性耐火煉瓦の原料として好適な改良され
た耐消化性カルシア質耐火物に関する。
た耐消化性カルシア質耐火物に関する。
従来電気炉、転炉などの製鋼炉、セメント焼成用回転
炉などの内張り材として広く使用されてきたマグネシア
、マグネシャークロム、マグネシャーアルミナ質塩基性
耐火物はその製造過程におけるエネルギー消費又はクロ
ムの使用による公害発生等の問題からカルシア質耐火物
への転換が注目されている。ところでカルシアは強い消
化性を有するため、耐消化性カルシア質火物の開発が望
まれ、又省エネルギーの観点から焼成温度を低下するこ
とが試みられている。本発明者は耐消化性カルシア質耐
火物の製造方法として、2重量%以下の二酸化ケイ素、
1〜5重量%の酸化マグネシウムを含む石灰質原料に、
消化防止剤として酸化鉄を2〜4喧量%含むように成分
調整し、比較的低い焼成温度である1350〜1650
℃に焼成する方法(特開昭49−118076号公報参
照)の外、2重量%以下の二酸化ケイ素の外に0.4重
量%以上2重量%未満の酸化鉄、酸化鉄の含有量により
その合計量が5重量%未満の範囲で調整された量の酸化
アルミニウム及び酸化マグネシウムを含み、同様に13
50〜1650℃に焼成する方法を提案した。しかるに
その後の検討によれば酸化鉄の含有はカルシア質耐火物
の焼結性、耐消化性の増進に有効である半面、ブラウン
ミレライト (4CaO、Al2O3。Fe2O3)、
ダイカルシウムフェライト (2CaO。Fe。O0)
などの低融点マトリックスの生成により、これらの耐火
物を配合したカルシア質耐火物においては熱衝撃抵抗、
熱間強度の低下が生ずるために、酸化鉄分の含有は必要
最低限におさえる必要があることを知得した。またこれ
らのカルシア質耐火物を配合した耐火物を溶鋼に接する
部分、たとえば造塊用とりベ煉瓦や電気炉炉床などに使
用する場合は、酸化鉄分を含有するカルシア質耐火物は
酸化鉄を含まないものに比し溶鋼とのぬれ性が大きくな
る上に、粒子の比重も高くなる傾向があるために、これ
らの粒子が溶鋼中に混入した場合には酸化鉄を含まない
粒子に比し浮上分離し難く、酸化物系介在物となり易い
。このためカルシア質耐火物の耐消化性に及ぼす酸化鉄
含有量と二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化マグネ
シウムの含有量との関連について詳細な研究を行つた結
果、酸化鉄含有量の低減につれて耐消火性が低下し、酸
化鉄0.45重量%未満のものは1400℃の焼成では
オートクレーブ5気圧、1時間処理後の残留率が著しく
小さく、とくに酸化鉄をまつたく含まないものでは14
00′C焼成後のオートクレーブ残留率はゼロであつた
。しかし15000C〜1700℃に焼成したものは適
正な含有割合に調整することによりきわめて高い残留率
を示すことを認めた。本発明は前記知見に基いてなされ
たもので、その目的は耐火物の高温強度、高温安定性、
熱衝撃抵抗などに悪影響を及ぼすために極力低減しなけ
ればならない酸化鉄分を殆ど含まないカルシア質耐火物
及びその製造方法を提供することである。
炉などの内張り材として広く使用されてきたマグネシア
、マグネシャークロム、マグネシャーアルミナ質塩基性
耐火物はその製造過程におけるエネルギー消費又はクロ
ムの使用による公害発生等の問題からカルシア質耐火物
への転換が注目されている。ところでカルシアは強い消
化性を有するため、耐消化性カルシア質火物の開発が望
まれ、又省エネルギーの観点から焼成温度を低下するこ
とが試みられている。本発明者は耐消化性カルシア質耐
火物の製造方法として、2重量%以下の二酸化ケイ素、
1〜5重量%の酸化マグネシウムを含む石灰質原料に、
消化防止剤として酸化鉄を2〜4喧量%含むように成分
調整し、比較的低い焼成温度である1350〜1650
℃に焼成する方法(特開昭49−118076号公報参
照)の外、2重量%以下の二酸化ケイ素の外に0.4重
量%以上2重量%未満の酸化鉄、酸化鉄の含有量により
その合計量が5重量%未満の範囲で調整された量の酸化
アルミニウム及び酸化マグネシウムを含み、同様に13
50〜1650℃に焼成する方法を提案した。しかるに
その後の検討によれば酸化鉄の含有はカルシア質耐火物
の焼結性、耐消化性の増進に有効である半面、ブラウン
ミレライト (4CaO、Al2O3。Fe2O3)、
ダイカルシウムフェライト (2CaO。Fe。O0)
などの低融点マトリックスの生成により、これらの耐火
物を配合したカルシア質耐火物においては熱衝撃抵抗、
熱間強度の低下が生ずるために、酸化鉄分の含有は必要
最低限におさえる必要があることを知得した。またこれ
らのカルシア質耐火物を配合した耐火物を溶鋼に接する
部分、たとえば造塊用とりベ煉瓦や電気炉炉床などに使
用する場合は、酸化鉄分を含有するカルシア質耐火物は
酸化鉄を含まないものに比し溶鋼とのぬれ性が大きくな
る上に、粒子の比重も高くなる傾向があるために、これ
らの粒子が溶鋼中に混入した場合には酸化鉄を含まない
粒子に比し浮上分離し難く、酸化物系介在物となり易い
。このためカルシア質耐火物の耐消化性に及ぼす酸化鉄
含有量と二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化マグネ
シウムの含有量との関連について詳細な研究を行つた結
果、酸化鉄含有量の低減につれて耐消火性が低下し、酸
化鉄0.45重量%未満のものは1400℃の焼成では
オートクレーブ5気圧、1時間処理後の残留率が著しく
小さく、とくに酸化鉄をまつたく含まないものでは14
00′C焼成後のオートクレーブ残留率はゼロであつた
。しかし15000C〜1700℃に焼成したものは適
正な含有割合に調整することによりきわめて高い残留率
を示すことを認めた。本発明は前記知見に基いてなされ
たもので、その目的は耐火物の高温強度、高温安定性、
熱衝撃抵抗などに悪影響を及ぼすために極力低減しなけ
ればならない酸化鉄分を殆ど含まないカルシア質耐火物
及びその製造方法を提供することである。
前記目的を達成する本発明のカルシア質耐火物は(a)
二酸化ケイ素2重量%以下、(b)酸化アルミニウム3
〜1呼量%、酸化鉄0.4重量%未満及び(c)残部は
酸化カルシウムと微量不純物よりなり、か.つ1500
℃以上の焼成により生長した酸化カルシウムの結晶粒径
が40μm以上であることを特徴とするカルシア質耐火
物及び(a)二酸化ケイ素2重量%以下、(b)少なく
とも1.鍾量%の酸化アルミニウムと少なくとも0.踵
量%の酸化マグネシウムと.の混合物を合計で3〜1唾
量%、酸化鉄0.4重量%未満及び(C)残部は酸化カ
ルシウムと微量不純物よりなり、かつ1500′C以上
の焼成により生長した酸化カルシウムの結晶粒径が35
μm以上であることを特徴とするカルシア質耐火物であ
り、又前者・のカルシア質耐火物の製造方法は焼成状態
て(a)二酸化ケイ素2重量%、(b)酸化アルミニウ
ム3〜10重量%、酸化鉄0.4重量%未満及び(c)
残部は酸化カルシウムと微量不純物よりなる酸化物を生
成する比率で、石灰原料に酸化アルミニウム成分を調整
配合し、次いで1500〜1700℃の温度で焼成する
ことを特徴とするカルシア質耐火物の製造法である。後
者のカルシア質耐火物の製造方法は前者の製造方法と同
様に焼成状態で(a)二酸化ケイ素2重量%、(b)少
なくとも1.踵量%の酸化アルミニウムと少なくとも0
.踵量%の酸化マグネシウムとの混合物を合計で3〜1
唾量%、酸化鉄0.4重量%未満及び(c)残部は酸化
カルシウムと微量不純物lよりなる酸化物を生成する比
率で、石灰原料に酸化アルミニウム成分と酸化マグネシ
ウム成分を調整配合するか、又酸化マグネシウム成分を
所定比率で含有する石灰原料に酸化アルミニウム成分を
調整配合し、次いで1500℃〜1700゜Cの温度て
焼成する方法である。本発明によれは、酸化鉄が不純物
として存在するとしても0.4重量%未満である場合に
おいて、二酸化ケイ素含量及びアルミニウム含量又は酸
化アルミニウムと酸化マグネシウムとの混合物含量を特
定の範囲内に調整することにより望ましい耐消化性を有
するカルシア質耐火物を製造できることが認められた。
二酸化ケイ素2重量%以下、(b)酸化アルミニウム3
〜1呼量%、酸化鉄0.4重量%未満及び(c)残部は
酸化カルシウムと微量不純物よりなり、か.つ1500
℃以上の焼成により生長した酸化カルシウムの結晶粒径
が40μm以上であることを特徴とするカルシア質耐火
物及び(a)二酸化ケイ素2重量%以下、(b)少なく
とも1.鍾量%の酸化アルミニウムと少なくとも0.踵
量%の酸化マグネシウムと.の混合物を合計で3〜1唾
量%、酸化鉄0.4重量%未満及び(C)残部は酸化カ
ルシウムと微量不純物よりなり、かつ1500′C以上
の焼成により生長した酸化カルシウムの結晶粒径が35
μm以上であることを特徴とするカルシア質耐火物であ
り、又前者・のカルシア質耐火物の製造方法は焼成状態
て(a)二酸化ケイ素2重量%、(b)酸化アルミニウ
ム3〜10重量%、酸化鉄0.4重量%未満及び(c)
残部は酸化カルシウムと微量不純物よりなる酸化物を生
成する比率で、石灰原料に酸化アルミニウム成分を調整
配合し、次いで1500〜1700℃の温度で焼成する
ことを特徴とするカルシア質耐火物の製造法である。後
者のカルシア質耐火物の製造方法は前者の製造方法と同
様に焼成状態で(a)二酸化ケイ素2重量%、(b)少
なくとも1.踵量%の酸化アルミニウムと少なくとも0
.踵量%の酸化マグネシウムとの混合物を合計で3〜1
唾量%、酸化鉄0.4重量%未満及び(c)残部は酸化
カルシウムと微量不純物lよりなる酸化物を生成する比
率で、石灰原料に酸化アルミニウム成分と酸化マグネシ
ウム成分を調整配合するか、又酸化マグネシウム成分を
所定比率で含有する石灰原料に酸化アルミニウム成分を
調整配合し、次いで1500℃〜1700゜Cの温度て
焼成する方法である。本発明によれは、酸化鉄が不純物
として存在するとしても0.4重量%未満である場合に
おいて、二酸化ケイ素含量及びアルミニウム含量又は酸
化アルミニウムと酸化マグネシウムとの混合物含量を特
定の範囲内に調整することにより望ましい耐消化性を有
するカルシア質耐火物を製造できることが認められた。
以下これを実験結果に基いて説明する。第1図〜第4図
は二酸化ケイ素含有量を2重量%以下とし、具体的には
0.45、0.90及び1.8鍾量%の場合における耐
消化性(オートクレーブ5気圧1時間処理後の消化残留
率)試験結果であり、第1図はMgOを含有しないカル
シア質耐火物の耐消化性に及ぼすAl2O3含有量の影
響を示すグラフであり、第2図はSiO2O.45重量
%を含有するカルシア質耐火物の耐消化性に及ぼすAl
2O3、MgO含有量の影響を示すグラフであり、第3
図はSiO2O.踵量%を含有するカルシア質耐火物の
耐消化性に及ぼすAI2O3、MgO含有量の影響を示
すグラフであり、第4図はSiO2l.踵量%を含有す
るカルシア質耐火物の耐消化性に及ぼすAl2O3、M
gO含有量の影響を示すグラフである。第1図に示すよ
うに、酸化マグネシウムを含有しない場合においては二
酸化ケイ素0.45〜1.80重量%の範囲内において
、二酸化ケイ素の含有量によらず酸化アルミニウムの含
有量が増加するにしたがつて、耐消化性は向上し、3重
量%において消化残留率は80%を超え、3.鍾量%以
上になると著しく向上し、更にその量が増加しても大き
な変化を示さず、二酸化ケイ素0.45重量%のもので
は酸化アルミニウムの含有量が5重量%程度以上になる
と耐消化性が低下する傾向を示す。従つて酸化マグネシ
ウムを含有しない場合においては酸化アルミニウムを3
.6重量%程度含有すれば十分である。第2〜第4図に
示すように酸化マグネシウムを含むものでは、酸化アル
ミニウムが3.6重量%までの範囲において、二酸化ケ
イ素が0.45重量%(第2図)の場合は酸化アルミニ
ウムの増加につれて耐消化性が増大するが、酸化マグネ
シウムを3.鍾量%含むものでは酸化アルミニウム1.
8重量%でオートクレーブ消化残留率90%以上となり
、酸化マグネシウム含有量が多いほど酸化アルミニウム
が少なくても耐消化性の大きなものが得られる。二酸化
けい素0.踵量%(第3図)の場合は酸化マグネシウム
の含有量による耐消化性の差はきわめて小さい。消化残
留率90%以上とするには酸化マグネシウム0.9〜3
.鍾量%の場合において酸化アルミニウムが1.8重量
%あれば十分である。二酸化ケイ素1.踵量%(第4図
)の場合も0.踵量%の場合と類似しており、酸化マグ
ネシウム3.6重量%の場合は酸化アルミニウム1.8
重量%で十分であるが、酸化マグネシウム1.鍾量%以
下の場合は酸化アルミニウムを3.6重量%含有しない
とオートクレーブ消化残留率90%以上にはならない。
これらの結果にみられるように耐消化性にすぐれたカル
シア質耐火物を得るために必要な酸化鉄以外の成分の含
有量は、下記表1のようになる。
※酸化鉄の代りに酸化マグネシウム
、酸化アルミニウムが耐消化性増進に有効であるのは、
少量の酸化マグネシウムはCaQ詰晶周辺のマトリック
スカルシア質耐火物の焼結においては酸化鉄が著しく有
効であることが知られているが、本発明のように不純物
として酸化鉄を含むものてあつても0.鍾量%未満であ
る場合の焼成温度は、酸化鉄を0.4重量%以上含む場
合と異なり、1400℃では表2に示すようにCaQ詰
晶の発達が劣り、表3に示すように焼結性も著しく劣る
ために1500℃以上に焼成する必要がある。1500
℃に焼成することにより急速に焼結がすすみ耐消化性も
向上する。
は二酸化ケイ素含有量を2重量%以下とし、具体的には
0.45、0.90及び1.8鍾量%の場合における耐
消化性(オートクレーブ5気圧1時間処理後の消化残留
率)試験結果であり、第1図はMgOを含有しないカル
シア質耐火物の耐消化性に及ぼすAl2O3含有量の影
響を示すグラフであり、第2図はSiO2O.45重量
%を含有するカルシア質耐火物の耐消化性に及ぼすAl
2O3、MgO含有量の影響を示すグラフであり、第3
図はSiO2O.踵量%を含有するカルシア質耐火物の
耐消化性に及ぼすAI2O3、MgO含有量の影響を示
すグラフであり、第4図はSiO2l.踵量%を含有す
るカルシア質耐火物の耐消化性に及ぼすAl2O3、M
gO含有量の影響を示すグラフである。第1図に示すよ
うに、酸化マグネシウムを含有しない場合においては二
酸化ケイ素0.45〜1.80重量%の範囲内において
、二酸化ケイ素の含有量によらず酸化アルミニウムの含
有量が増加するにしたがつて、耐消化性は向上し、3重
量%において消化残留率は80%を超え、3.鍾量%以
上になると著しく向上し、更にその量が増加しても大き
な変化を示さず、二酸化ケイ素0.45重量%のもので
は酸化アルミニウムの含有量が5重量%程度以上になる
と耐消化性が低下する傾向を示す。従つて酸化マグネシ
ウムを含有しない場合においては酸化アルミニウムを3
.6重量%程度含有すれば十分である。第2〜第4図に
示すように酸化マグネシウムを含むものでは、酸化アル
ミニウムが3.6重量%までの範囲において、二酸化ケ
イ素が0.45重量%(第2図)の場合は酸化アルミニ
ウムの増加につれて耐消化性が増大するが、酸化マグネ
シウムを3.鍾量%含むものでは酸化アルミニウム1.
8重量%でオートクレーブ消化残留率90%以上となり
、酸化マグネシウム含有量が多いほど酸化アルミニウム
が少なくても耐消化性の大きなものが得られる。二酸化
けい素0.踵量%(第3図)の場合は酸化マグネシウム
の含有量による耐消化性の差はきわめて小さい。消化残
留率90%以上とするには酸化マグネシウム0.9〜3
.鍾量%の場合において酸化アルミニウムが1.8重量
%あれば十分である。二酸化ケイ素1.踵量%(第4図
)の場合も0.踵量%の場合と類似しており、酸化マグ
ネシウム3.6重量%の場合は酸化アルミニウム1.8
重量%で十分であるが、酸化マグネシウム1.鍾量%以
下の場合は酸化アルミニウムを3.6重量%含有しない
とオートクレーブ消化残留率90%以上にはならない。
これらの結果にみられるように耐消化性にすぐれたカル
シア質耐火物を得るために必要な酸化鉄以外の成分の含
有量は、下記表1のようになる。
※酸化鉄の代りに酸化マグネシウム
、酸化アルミニウムが耐消化性増進に有効であるのは、
少量の酸化マグネシウムはCaQ詰晶周辺のマトリック
スカルシア質耐火物の焼結においては酸化鉄が著しく有
効であることが知られているが、本発明のように不純物
として酸化鉄を含むものてあつても0.鍾量%未満であ
る場合の焼成温度は、酸化鉄を0.4重量%以上含む場
合と異なり、1400℃では表2に示すようにCaQ詰
晶の発達が劣り、表3に示すように焼結性も著しく劣る
ために1500℃以上に焼成する必要がある。1500
℃に焼成することにより急速に焼結がすすみ耐消化性も
向上する。
の粘性を低下させる効果があり、酸化アルミニウムは3
Ca0−Al2O3、5Ca0−3A1203などの低
融性マトリックスを生成することによりCaO詰晶粒の
成長を促進するとともに、気孔率を低下させクリンカの
内質を強化することによる。本発明のカルシア質耐火物
及びその製造法において、成分調整のために追加する酸
化アルミニウム成分としては、仮焼アルミナ、水酸化ア
ルミニウム、コランダムなどが用いられ、酸化マグネシ
ウム成分としては水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウ
ム、仮焼マグネシウムなどが用いられるが、これらの添
加剤の不純物としては二酸化ケイ素に留意する必要があ
る。
Ca0−Al2O3、5Ca0−3A1203などの低
融性マトリックスを生成することによりCaO詰晶粒の
成長を促進するとともに、気孔率を低下させクリンカの
内質を強化することによる。本発明のカルシア質耐火物
及びその製造法において、成分調整のために追加する酸
化アルミニウム成分としては、仮焼アルミナ、水酸化ア
ルミニウム、コランダムなどが用いられ、酸化マグネシ
ウム成分としては水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウ
ム、仮焼マグネシウムなどが用いられるが、これらの添
加剤の不純物としては二酸化ケイ素に留意する必要があ
る。
酸化アルミニウム成分としてムライト(3A1203・
2S10.)耐火物を使用すると不純物としてSiO2
をムライト耐火物の30%程度含有するために、たとえ
ば酸化アルミニウムを3.鍾量%を与える際にはSiO
2が1.5重量%追加されることになり、耐火物全体と
して2重量%以上のSlO2含有量となる。SiO2は
耐火物の焼成過程に2Ca0−SiO2を生成し、Ca
O結晶粒の成長を阻害するためにカルシア質耐火物の耐
消化性を弱める。またCaO結晶粒間に位置する2Ca
0・SiO2は850℃で起るα″−γ転移によつて結
晶間の結合力を弱め、焼成物を粉化し易くするなどきわ
めて有害であるので、SiO2は2重量%以下の含量に
なるように調製される。成分調整用添加剤及ひ原料粉末
の粒度は200μ以下のものが8喧量%以上存在するこ
とがのぞましい。原料粉末の混合は乾式あるいは半乾式
法では不充分であり、トロンミルやウェットパンミル、
ミキサーなどで混漿混練するのが有効である。混練物は
水分調整後、ペレットや塊粒状に成型し回転炉などで焼
成するが、固相反応を促進し、充分な焼結効果をあげる
ためには被焼成物はできる限り薄肉のものがよく、加圧
して粒子同志を密着させるのがよい。焼成は通常の方法
で行い、石灰石系の原料を使用する場合は1000〜1
300石Cで仮焼を完全に行い、炭〉実施例2表6に示
す化学成分(重量%)を有する水酸化カルシウム粉末に
水酸化アルミニウム(Al2O365×酸カルシウムの
分解によつて発生する二酸化炭素を充分除去したのち昇
温し、1500℃以上の温度で焼成すると良質の耐火物
が得られる。
2S10.)耐火物を使用すると不純物としてSiO2
をムライト耐火物の30%程度含有するために、たとえ
ば酸化アルミニウムを3.鍾量%を与える際にはSiO
2が1.5重量%追加されることになり、耐火物全体と
して2重量%以上のSlO2含有量となる。SiO2は
耐火物の焼成過程に2Ca0−SiO2を生成し、Ca
O結晶粒の成長を阻害するためにカルシア質耐火物の耐
消化性を弱める。またCaO結晶粒間に位置する2Ca
0・SiO2は850℃で起るα″−γ転移によつて結
晶間の結合力を弱め、焼成物を粉化し易くするなどきわ
めて有害であるので、SiO2は2重量%以下の含量に
なるように調製される。成分調整用添加剤及ひ原料粉末
の粒度は200μ以下のものが8喧量%以上存在するこ
とがのぞましい。原料粉末の混合は乾式あるいは半乾式
法では不充分であり、トロンミルやウェットパンミル、
ミキサーなどで混漿混練するのが有効である。混練物は
水分調整後、ペレットや塊粒状に成型し回転炉などで焼
成するが、固相反応を促進し、充分な焼結効果をあげる
ためには被焼成物はできる限り薄肉のものがよく、加圧
して粒子同志を密着させるのがよい。焼成は通常の方法
で行い、石灰石系の原料を使用する場合は1000〜1
300石Cで仮焼を完全に行い、炭〉実施例2表6に示
す化学成分(重量%)を有する水酸化カルシウム粉末に
水酸化アルミニウム(Al2O365×酸カルシウムの
分解によつて発生する二酸化炭素を充分除去したのち昇
温し、1500℃以上の温度で焼成すると良質の耐火物
が得られる。
1500℃未満の温度では充分な反応が起こらずCaQ
詰晶粒の成長も不完全である。
詰晶粒の成長も不完全である。
焼成温度は高い方がよいがあまり高温にすると内張耐火
物の損傷をもたらすので1500〜1700℃が適当で
ある。回転炉で焼成する時には、脱ガス時に加圧成型し
たペレットの強度が低下し、炉内で粉化する傾向がある
ので耐消化・性を損わない範囲で無機質あるいは有機質
の粘結性を使用して成型し焼成した方がよい。実際の工
業原料である石灰石にはわずかながらAl2O3、Mg
O.Fe2O3、SiO2などの不純物を含むが、Fe
2O3は0.4重量%未満であるのが一般的である。
物の損傷をもたらすので1500〜1700℃が適当で
ある。回転炉で焼成する時には、脱ガス時に加圧成型し
たペレットの強度が低下し、炉内で粉化する傾向がある
ので耐消化・性を損わない範囲で無機質あるいは有機質
の粘結性を使用して成型し焼成した方がよい。実際の工
業原料である石灰石にはわずかながらAl2O3、Mg
O.Fe2O3、SiO2などの不純物を含むが、Fe
2O3は0.4重量%未満であるのが一般的である。
したがつて、本発明によれば通常の石灰石を使用し、従
来消化防止剤としての酸化鉄の代りに酸化アルミニウム
・酸化マグネシウムの少量添加よりCaO94〜97%
程度の高純度カルシア質耐火物が得られる。次に本発明
を実施例について説明するが、本発明はこれによりなん
ら限定されるものではない。
来消化防止剤としての酸化鉄の代りに酸化アルミニウム
・酸化マグネシウムの少量添加よりCaO94〜97%
程度の高純度カルシア質耐火物が得られる。次に本発明
を実施例について説明するが、本発明はこれによりなん
ら限定されるものではない。
実施例1表4に示す化学成分(重量%)を有する石灰石
粉末に仮焼アルミナ粉末(純度99%)1.踵量%を添
加し、ウェットパンミルで湿式混合した。
粉末に仮焼アルミナ粉末(純度99%)1.踵量%を添
加し、ウェットパンミルで湿式混合した。
ついで30W1mφ、3−hのペレットに加圧成形し、
乾燥したのちそのまま1500℃で1時間焼成した。得
られた耐火物の化学組成(重量%)ならびに特性を表5
に示す。%)2重量%を添加し、ウェットパンミルで湿
式混合し、ついで307Tfmφ、1hhのペレットに
加圧成形し、乾燥したのちそのまま1500′Cで1時
間焼成した。
乾燥したのちそのまま1500℃で1時間焼成した。得
られた耐火物の化学組成(重量%)ならびに特性を表5
に示す。%)2重量%を添加し、ウェットパンミルで湿
式混合し、ついで307Tfmφ、1hhのペレットに
加圧成形し、乾燥したのちそのまま1500′Cで1時
間焼成した。
得られた耐火物の組成(重量%)ならびに特性を表7に
示す。次に本発明により得られたカルシア質耐火物を使
用して製造したレンガの物理的性質を示す。
示す。次に本発明により得られたカルシア質耐火物を使
用して製造したレンガの物理的性質を示す。
レンガ製造に使用した耐火物の化学組成(重量%)を表
8に示すが、試料4は比較例を示す。供試レンガはこれ
らの耐火物を粉砕整粒し−8〜+100メッシュ40%
、−100メッシュ60%に配合し、あまに油3%を加
えて混練したものをサンドランマ1〔つき固めにて30
WLφ×3hhに成形し1500℃で1時間炭化珪素抵
抗発熱体炉中て焼成した。次に得られたレンガの物理的
特性を表9に示す。
8に示すが、試料4は比較例を示す。供試レンガはこれ
らの耐火物を粉砕整粒し−8〜+100メッシュ40%
、−100メッシュ60%に配合し、あまに油3%を加
えて混練したものをサンドランマ1〔つき固めにて30
WLφ×3hhに成形し1500℃で1時間炭化珪素抵
抗発熱体炉中て焼成した。次に得られたレンガの物理的
特性を表9に示す。
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、優れ
た高温強度、高温安定性、熱衝撃抵抗等の性質を有する
カルシア質耐火物が省エネルギー、安定な原料供給のも
とに提供されるという利点がある。
た高温強度、高温安定性、熱衝撃抵抗等の性質を有する
カルシア質耐火物が省エネルギー、安定な原料供給のも
とに提供されるという利点がある。
第1図はMgOを含有しないカルシア質耐化物の耐消化
性に及ぼすAl2O3含有量の影響を示すグラフであり
、第2図はSlO2O.45重量%を含有するカルシア
質耐火物の耐消化性に及ぼすAl2O3、MgO含有量
の影響を示すグラフであり、第3図はSiO2O.踵量
%を含有するカルシア質耐火物の耐消化性に及ぼすAl
2O3、MgO含有量の影響を示すグラフであり、第4
図はSiO2l.8重量%を含有するカルシア質耐火物
の耐消化性に及ぼすAl2O3、MgO含有量の影響を
示すグラフである。
性に及ぼすAl2O3含有量の影響を示すグラフであり
、第2図はSlO2O.45重量%を含有するカルシア
質耐火物の耐消化性に及ぼすAl2O3、MgO含有量
の影響を示すグラフであり、第3図はSiO2O.踵量
%を含有するカルシア質耐火物の耐消化性に及ぼすAl
2O3、MgO含有量の影響を示すグラフであり、第4
図はSiO2l.8重量%を含有するカルシア質耐火物
の耐消化性に及ぼすAl2O3、MgO含有量の影響を
示すグラフである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 (a)二酸化ケイ素2重量%以下、(b)酸化アル
ミニウム3〜10重量%、酸化鉄0.4重量%未満及び
(c)残部は酸化カルシウムと微量不純物よりなり、か
つ1500℃以上の焼成により生長した酸化カルシウム
の結晶粒径が40μm以上であることを特徴とするカル
シア質耐火物。 2 (a)二酸化ケイ素2重量%以下、(b)少なくと
も1.8重量%の酸化アルミニウムと少なくとも0.9
重量%の酸化マグネシウムとの混合物を合計で3〜10
重量%、酸化鉄0.4重量%未満及び(c)残部は酸化
カルシウムと微量不純物よりなり、かつ1500℃以上
の焼成により生長した酸化カルシウムの結晶粒径が35
μm以上であることを特徴とするカルシア質耐火物。 3 焼成状態で(a)二酸化ケイ素2重量%、(b)酸
化アルミニウム3〜10重量%、酸化鉄0.4重量%未
満及び(c)残部は酸化カルシウムと微量不純物よりな
る酸化物を生成する比率で、石灰原料に酸化アルミニウ
ム成分を調整配合し、次いで1500℃〜1700℃の
温度で焼成することを特徴とするカルシア質耐火物の製
造法。 4 石灰原料に酸化アルミニウム成分を調整配合し、所
定の形状に加圧成形した後1500℃〜1700℃の温
度で焼成する特許請求の範囲第3項記載のカルシア質耐
火物の製造法。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP55142379A JPS6042183B2 (ja) | 1980-10-14 | 1980-10-14 | カルシア質耐火物及びその製造法 |
KR1019810003614A KR890000623B1 (ko) | 1980-10-14 | 1981-09-26 | 내소화성 카르시아질내화물 |
US06/311,181 US4383044A (en) | 1980-10-14 | 1981-10-14 | Slaking-resistant calcia refractory |
KR1019880012372A KR890000624B1 (ko) | 1980-10-14 | 1988-09-23 | 내소화성 카르시아질내화물 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP55142379A JPS6042183B2 (ja) | 1980-10-14 | 1980-10-14 | カルシア質耐火物及びその製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5767071A JPS5767071A (en) | 1982-04-23 |
JPS6042183B2 true JPS6042183B2 (ja) | 1985-09-20 |
Family
ID=15313998
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP55142379A Expired JPS6042183B2 (ja) | 1980-10-14 | 1980-10-14 | カルシア質耐火物及びその製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6042183B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11306542B2 (en) * | 2013-09-11 | 2022-04-19 | Schlumberger Technology Corporation | Thermally stable polycrystalline diamond and methods of making the same |
-
1980
- 1980-10-14 JP JP55142379A patent/JPS6042183B2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5767071A (en) | 1982-04-23 |
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