JPS60419Y2

JPS60419Y2 - 床板

Info

Publication number: JPS60419Y2
Application number: JP10988078U
Authority: JP
Inventors: 三郎冨沢; 恒男山際; 健高橋
Original assignee: 石川島建材工業株式会社
Priority date: 1978-08-10
Filing date: 1978-08-10
Publication date: 1985-01-08
Also published as: JPS5527387U

Description

【考案の詳細な説明】この考案は床板に関するものである。

従来も床板については種々のものが研究開発されている
が、その多くの床板は施工期の短縮省力化、経済性、強
度面、耐久性等々の諸点のうち少なくとも１，２の点に
関してはほぼ満足すべき結果を得ているが、未だ上記の
全部について、あるいはその他プラスされる点のすべて
につき十分満足のいく結果を得るには至っていないのが
実情である。

例えば、主筋、配力鉄筋を床板形状に組み「かご形」に
したものを型枠で囲みこれに所定のコンクリートを打設
することにより形成される鉄筋コンクリート床板は打設
コンクリートが各節の間隙をぬって隅々にほぼ均等に充
填される結果強度面、耐久力に関しては良好な結果を得
ているが、前述の如く主鉄筋、配力鉄筋を「かご形」に
工場形成するものであるから、若干コスト高となる。

経済性省力化さらには工期の短縮の点では利点がある。

一方型枠を兼ねたスキンプレートにジベルを溶着あるい
はスキンプレート自体に打ち抜きジベルを形成したもの
に所定のコンクリートを打設して戒る床板は主鉄筋、配
力鉄筋を組み込む必要がないのでコンクリート打設作業
が極めてスムーズに行い得る。

そのため工期の短縮、省力化を図ることができるが、工
場製作のため重量物の運搬、据付面で制約をうける点が
多い。

この考案は上記の事情に鑑みてなされたもので、その目
的とするところはスキンプレート上に複数本のアングル
銅材を溶着すると共に、該アングル鋼材のスキンプレー
ト溶着側片に沿って所定の間隔で多数の切起片を設はジ
ベルとなし、この切起片より生じる各アングル鋼材の切
欠き間に所要の鉄筋を挿通してパネル化し、これを現場
に運び据付けを行ないパネル内へ所定のコンクリートを
打設して戊る床板を提供することにある。

以下、図面に基いてこの考案の一実施例を詳細に説明す
る。

第１図はこの考案にかかる床板の要部構造を示したもの
で、符号１で示したものは所定の幅貝長を有したアング
ル鋼材であり、このアングル鋼材１の一方のフランジ板
２には長手方向に沿い所定の間隔で多数の切起片３・・
・が設けられている。

この切起片３は、前記フランジ板２の下端から切り起さ
れてフランジ板２の長さ方向にほぼ垂直に折り曲げて形
成され、またこの切起片３が切り起されたところには、
該切起片３に等しい形状をもった切欠き５が形成される
。

この様子を拡大して示したのが第２図である。

このように加工された前記のアングル鋼材１は所定の幅
員面積を有するスキンプレート４上に平行にかつ前記切
起片３片側を下端として前記フランジ板２の下端および
すべての切起片３の下端を溶着して複数本配置される。

この溶着に当り前記各アングル鋼材１・・・は各切起片
３・・・によって生じる切欠き５・・・が並設される他
のアングル鋼材１・・・の各切欠き５・・・と直線的に
見通すことができるように一致させて溶着される。

かように溶着された各アングル鋼材１・・・の切欠き５
・・・には各１本の鉄筋６・・・が挿通される。

そしてこの上方より所定のコンクリート７が打設されて
床板８が成形される。

図中９・・・は床板８・・・を載置する主桁であり、１
０・・・はアングル鋼材１・・・を支承する支持材、１
１・・・はハンチプレートである。

第３図に示す床板８′は主桁９・・・上に千鳥に配置し
たものであり、全体構成は前述の床板８とほぼ同様に構
成されている。

ただ床板８′のものは前述のアングル鋼材１がその形状
においてＬ字状のものであるのに対し、Ｔ字状のアング
ル鋼材１′（第４図参照）を用いた点に若干の差異があ
るのみで他は同様であるので詳細な説明は省略する。

次に上記構成による床板８の作用を説明する。

先ずアングル鋼材１とスキンプレート４の溶着状態につ
いてはアングル鋼材１の下端縁と多数設けた切起片３・
・・のすべてをスキンプレート４の上面に一体的に溶着
するので両者の溶着は非常に強力になし得る。

従ってパネル全体の剛性は強力になり、据付けに際して
は順次並べられてゆくパネル上に、例えば次のパネルを
吊下したレッカー車が直接乗り入れできるなどスピーデ
ィ−な据付施工ができるようになるいまた打設コンクリ
ートの全重量を支保工なく支承できる。

さらには各アングル鋼材１相互間、即ちチャンネル部に
打設されるコンクリートは切起片３・・・のあとに生じ
る各切欠き５・・・より流入しあい一体化するので、前
記フランジ板２および前記各切起片３によるフランジ板
２の長手方向およびこの長手方向に垂直な方向の２方向
におけるコンクリートのズレ止め作用（ジベル効果）と
あいまってコンクリートの剥離を防止する。

しかも本考案では、このような２方向へのジベル効果を
、本考案特有の長尺アングル鋼材１だけで発揮させるこ
とができる。

なお、前記切起片３は、長尺アングル鋼材１をスキンプ
レート４上に載置する際にも、その姿勢を安定させる作
用があり、長尺アングル鋼材１の溶着も容易に行うこと
ができる利点もある。

なお、上記の実施例では主桁９・・・上で直接床板８を
組立てる要領で順次説明したが、この方法は構成を説明
するための便宜的なものであり、実質的には所定幅表面
積毎に工場等でもってプレハブユニット化することによ
り、これを現場へ運搬して順次組立ててよくなんら上記
実施例要領に限定するものではない。

この考案は上記のような構成及び作用を有するものであ
るから、使用される各部鋼材は必要最少限度に抑えられ
る。

従って軽量な床板が得られ、溶着等の作業工数も軽減さ
れ組立易くなる。

また性能の面でも前述の如く打設コンクリートの係止力
をはじめ強度強化、耐久性の向上が図られるので信頼性
に富み、かつまたコスト面でも安価になし得る等積々の
優れた効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案にかかる床板の第１の実施例を示す要
部切欠斜視図、第２図は同実施例に用いたアングル鋼材
の一部斜視図、第３図は同じく第２の実施例を示す要部
切欠斜視図、第４図は同実施例に用いたアングル鋼材の
一部斜視図である。１．１′・・・・・・アングル鋼材、２・・・・・・一
方のフランジ板、３・・・・・・切起片、４・・・・・
・スキンプレート、５・・・・・・切欠き、６・・・・
・・鉄筋、７・・曲コンクリート、８，８′・・・・・
・床板、９・・曲主桁、１ｏ・・曲支持材。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

長尺アングル鋼材１の一方のフランジ板２に、長手方向
に沿い適宜の間隔でもって多数の切起片３が設けられ、
この切起片３は、前記フランジ板２の下端から切り起さ
れてフランジ板２の長さ方向にほぼ垂直に折り曲げて形
成され、一方、前記長尺アングル鋼材１は、スキンプレ
ート４上に所定の間隔をもって平行に並べられかつ前記
切起片３片側を下端としこれら各切起片３により生じる
各切欠き５が直線的に見通せるように配置され、かつ前
記フランジ板２の下端およびすべての切起片３の下端が
スキンプレート４上に溶着されるとともに、前記各切欠
き５に鉄筋６がさし込まれて溶接され、さらに、前記ス
キンプレート４上にコンクリート７が打設さたことを特
徴とする床版。